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6年ぶりに肉塊と対峙するの巻。
レモンツイストの妙
俯瞰図
ウェッジ・サラダはひとり前を三人で分てもらう。
ポーターハウス三人前。
フィレとサーロインが適切に取り分けされ、積み重ねられる。
#断面に着目する。ミディアム・レアの出来栄え。
ロシアリヴァーヴァレイのピノ・ノワールでは最も値のはらなかった一本。それでも同地の特質はいかんなく発揮されていた。
コンディメンツ。
手をつけなかったパン。美味不美味ではなくこれ食べちゃうと肉が残ってしまう。
こんぬつわ。
彼特盧杰式で大団円。
ピータールガー式というか流というか、USDAブラックアンガスのTボーンを仕入れ、店裏で程よく寝かせ、天火で焼き、バタでグレイズして皿ごと再びオーブンにぶち込んで仕上げる、といういっけん乱暴に見えながら、その実、肉の出来上がり、過不足のないメイラード反応、風味と温度調整が高いバランスで出来上がってくるステーキ https://youtu.be/l9mvXwQg6ew を、本店のブルックリンまで行かず、クレジットカードでの支払いにも対応している、ミッドタウンにある「のれん分け」的一軒。
過去の訪問記を読み直してみると、毎回、食べ物も酒も、同じようなモノをとってガブガブとやっているので、何を今更、という気もするが、カナダで、シカゴで、同業他社のポーターハウスを食べ、舌の記憶が残った状態でやってくると、改めてこちらの「寝かせた肉」特有の香りとか、噛み締めた時の弾力と歯切れ、口腔に迸る旨味というのは、独特なもので、ニューヨークに寄るとやはり一度は味わいたくなるな、と、しみじみと思う。
少し前にトーキョーぎろっぽんにも支店を出しているが、其処と此処ではやはりひと味違う、その上、ぎろっぽんを1とした時のこちらの勘定は0.6〜0.7と言ったところ。
と、なれば訪米の際、ワザワザ足を運ぶ事をせずに済ませることが出来ようか、いや、ない、と、古文の定法「二重否定は強い肯定」でウンウンと首肯しつつ、薔薇と胡瓜の香り漂うヘンドリックス・ドライジン・ベース、スタード(すてあど)、レモンツイスト.ノーオリーブなドライマティニに舌鼓を打ち、今回の訪米最後の晩餐を愉しまない、事もない。
こんぬつわ。今回は薔薇とキューリの香りが芳しいヘンドリックス・ドライジン・ベース。細かい氷の散り方から、シェイクしてきた様子。旨し!
ステイクナイフ。
いわゆるテーブルフォークではなくデザートフォーク。最近はアメリカでもこのサイズが多い。
本日のポンイツ。一番左上ではないが、ラシアンヴァレーのものでは最安価…あ、前回と同じじゃん☆
参考 https://www.enoteca.co.jp/item/detail/056712001
ステイク・フォー・スリー。小ぶりなボーンが線対称で二枚、皿の上にのってくる。
#食べログ的に撮るとこうなる。
#断面に着目する。ここではミディアム・レアで頼んでも、たいがいこの仕上がり。
若者はイモだ! #ウナギ文。
シリーズ 断面に着目する】ミディアム・レアは裏切らない。
他にも肉屋はあるし、いつも満席で店内ウワーン! となっているし、ハイ・スピード・サーブで食ったらとっとと出て行ってネ♡的な身も蓋もない給仕だし、それで勘定、一人あたり120ドル越えるし
…なンであるが、ブルックリン橋を渡るのは面倒だし、◯ートンズやルーXクリスみたいなチェーン店よりは明らかに肉が旨い #冷酷な現実 に向かい合い、細い入り口を通り、薄暗いダイニングの食卓に収まり、オリーブなし、レモンツゥィスト入りのドライマティーニを口にすると、やはりニューヨークに来たら、ココだよな、と、思ってしまう人情は如何ともしようが、ない。
中高年のおぢさん四人で会食。
スティク・フォー・フォウ、つまり、丁字の骨を境に、サーロインとフィレミニオンがくっついた「ポーターハウス」或いは/及び「フィオレンティーナ」の肉塊を二枚焼いてもらい、大皿に銘々が手を出し、ガブガブ食いましょうよ、という布陣。
前菜はレタスを櫛切りにしたところに、ブルーチーズのドレッシングをブチまけた #BCMKR! なウェッジ・サラダ。
テキ(死語 の付け合わせは、アメリカン・カトゥーンの伝統に敬意を評してクリームド・スピナッチ、そしてイモ。
紅いのはドメスティックなピノ・ノワールで適切なのをポンイツ!
…ここまでまるでメニューを開く必要がないのが、美式牛排餐酒家におけるルーティーンのいいところ。
ルーティーンの利く店での焼き加減はミディアム・レアに決めている。
決めているのに理由はない、あったとしても忘れてしまった。
もしあるとすれば、アメちゃんのテキ屋でミディアム以上の仕上げをリクエストすると、往々にして全体にカーボナイズドされて、血の気も何もありゃしないのが出て来がちだから、とは、精肉コーナーのブッチャーが、チェインソウ振り回しながら乱入して来そうだから黙っている。
そう思いながら、厨房で塩と胡椒だけで調味し、焼かれてきた肉に向かい、ナイフとフォークを使うのももどかしく、切り取り、口の中に入れて噛み締めると、奥歯を上下するたびに滲み出てくる肉の旨味が強烈でありながらくどくはなく、肉の風味の奥底に、どこか鰹出汁のような発酵由来のテイストを感じ、さらにここに、加熱で表面に施されたメイラード反応によるアミノ酸と糖が結びついた芳ばしさが加わっている様のよろしさに、思わずケダモノのように呻きそうになるが、オトナの理性とジャパニーズ・アンダステイトメントでグッとこれを抑え込み、切り取り、噛み、咀嚼し、飲み込み、ここに甘味の勝つラシアン・リバー・ヴァレイの紅酒を流し込むと、まぁ、タイヘンな充実ぶりで、いやはや時差ボケを物ともせず、10何時間もかけて飛行機で飛んだきた甲斐もあるモンだゼ! と、満足の短足もとい嘆息を漏らさない、事もない。
#断面に着目する。ミディアム・レアの厚顔ムチムチにシビれる。
こんぬつわ。
ここのマティーニは旨いと思う。
ウェッジサラダは二つとって四人で分けてちょうどいい
本日のポンイツ。
スティクナイフ
ブレイド。見た目ほど切れない
フォークは打ち出し風
イモ。
スティク・フォー・フォウ。つまりポーターハウス・ダボー!
#食べログ的に撮るとこうなる。
ヒィヒィ言わしたるもとい贔屓の引き倒し
一年ぶり4回目。
ここのところニューヨークに遊ぶと必ず立ち寄り、古典的マティニの儀を執り行い、名物のグリルド・キャナディアン・ベーコンを露払いに、Tボーンの巨大な肉塊らに数名で挑戦する。
肉の前にベーコンとは実に肉肉しいものであるが、牛肉とは脂の融点が異なる(低い)、純粋猪油が口の中で解けていくさまは、唾液を満たし、胃腸の働きを高め、さあ、これからご馳走ですよ! と、声をかけられているようで愉しくも嬉しい。
今回は五人がかりでステーキ・フォー・フォー(Steak for Four)
四人前のテキ、即ち普段二人用として提供される骨付きポーターハウスが丸々二枚、皿にドカン! と盛り付けられ、食卓に供される。
これを北欧バイキングの酒盛りよろしくめいめいが争うように手を出し、小皿にとり、ガブガブ食らいつく、という延髄直撃型、本能に働きかける方向の宴。
皿ごと天火(というかストーブ)でブロイルするのか、大皿の端は多少焦げており、肉塊の表面も思わず「遊んでるね〜」と声を掛けたくなる程にメイラード反応を呈しているが、切り口断面の、芸術的なまでにグラデーションを見せるミディアム・レアからミディアムの仕上がりには、いつもながらに舌を巻く。
小さく切り分け、口に入れる。
表面の脆、中心部の潤の対照、アンガス牛特有の歯応えの妙と、それでいて筋が一切、歯に触らない刀工の匠。
噛み締めると口腔で弾けるように広がるアミノ酸の旨味と、これを潤滑する少々の油脂分。
これぞ肉!
ここのテキが美味しい間はダイジョーブ!
と、なにが大丈夫なんだかわからないが、大いに満足すると同時に、こちらにまではまだ、松阪牛の畜産指導は入っていないらしい、と、意味不明な安心をする。
当日直前の予約が取れないくらいの人気店なので、サービスはクィック、というより、じゃんじゃん出て来て、食い終わったら早く出てって頂戴な、という感じ。
正直、肉以外になんの用がある、文句、ある? と言われているような風。
やや慌しい思いをしないでもないので、ここは好き好き。
終盤、多少気分的に追い立てられながら、食後に取ったジョニーウォーカー・グリーンラベル・ストレイト・ノーアイスを喉に放り込むように飲み干し、勘定書きを持って来させると決して安くはない。
しかし肉の美味さに抗いがたく、又、通っちゃうンだろうな、コンチクショーっ! と、再認識しない、事もない。
…なおこちら、今年の五月にトーキョーへ支店を出すらしい。
便利になってありがたい一方、マンハッタンくんだり(失礼! )までワザワザ訪れる価値がやや減って、「損をしたような」気になるのは、こちらが粗忽なのであろう、はは。
こんぬつわ。
銘板に着目する。
バタロールがメリケンさん風
コンディメンツ。
ひとつ覚えのドライマティーニ。
名物キャナディアンベーコン。
ピノ・ノワールを俺の予算で、と言ったら、シカゴとおんなじ奴が出て来た。こちらの方が状態が良かった。
ポーターハウス・フォー・フォー!
クリームブリュレなんかもある。
表面のメイラード反応で食わせる男っぽい肉塊
ニューヨークのステイク・ハウスというと、ブルックリンのピータールガーが一番という事になっているようだが、なにしろ人気がありすぎ、予約が取りにくい。
数年に一度、出張のあいだ、一日の仕事が終わったからチョッと美味しいものを食べましょうか、といった程度の執着心しか持たぬ、食の狩人ならぬ「晩酌好きのオトウサン」にとり、そのような店は現実的ではない。
しかし、世の中はよくしたもので、そのルガーさんの厨房で修業し、技を修めたコックさんが開く店がミッドタウンにあり、しかも時間指定はあるものの、当日予約でも訪問がかなう、という。
かくして店に向かい、なかに入る。
レセプション横に、これまで訪問したセレブリティの記念写真が飾られており、ポンポン・イタイイタイ時代と思われるアベちゃんのそれが張り出されているのは、ご愛敬。
廊下を抜け、ダイニングに向かう。くだんのルガーさんより当たり前だが新しく、高級感のある造り。
給仕諸君は皆、堂々たる体躯をワイシャツとサスペンダァで吊った黒ズボンで包んだ男性諸氏。なんというか「さぁ腹いっぱい食ってちょうだいよ」と言われているような気になる。
ステイクハウスではマティーニとシュリンプカクテルから始める事に決めている。
決めているのに理由はない、あったとしても忘れてしまった。
もしあるとすれば、東京12チャンネルで土曜日午後にやっていた、再放送ばかりの60~70年代のアメリカ映画で観た、そして更には創元社とハヤカワのミステリ小説でさんざ刷り込まれたメリケン文化(月並み調の部)に脳がヤラれたまま青年を通り越し、おぢさんになり、ついには初老初期にを迎えてしまったから
…などと書いたところで昨今のテレビ離れ、活字離れの世の中で、当時のサブ・カルチャーにおけるそれらの影響力がどれだけあったか、など。ご理解の範疇外だろうから黙っている。
そう思いながら、ウォトカかジンか、ジンなら銘柄は、中には何を浮かべるか、オリーブはストーンドかピメンタ入りか、レモンピールの香りは移すかそのままか、など通り一遍のやりとりを交わし、シュリンプというにはいささかデカすぎるんじゃねえの? でも #いんだよ細けえ事は! と呼ばわりつつエビを口に放り込み、カリフォルニアなりオレゴンなりのピノ・ノワールを抜き、思わず遊んでるねえ! と口の中で呟いてしまいそうなほど表面にメイラード反応が浮かんでいる一方、見事にミディアム・レアーに仕上がった断面を持つポーターハウスのフィレを、サーロインを、咀嚼するというよりガブガブ噛みしめると、ブラック・アンガスの容赦ないイノシン酸の旨みが口腔で迸り、こりゃもう、たまんねえな、と、唸り声をあげそうなほどの多幸感を覚えない、事もない。
こんぬつわ。
こんぬつわその2
バーコーナー。
壁際の席
紋切型だがマティニから始めたい
シュリンプカクテルも月並み調だが外せない
バタ。自家製。
パンは #シャシン撮りたいだけ
断面に着目する
ステイク・フォー・スリーなポーターハウス
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ムササビヒンソー
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「みんなで作るグルメサイト」という性質上、店舗情報の正確性は保証されませんので、必ず事前にご確認の上ご利用ください。 詳しくはこちら
| 店名 |
Benjamin Steak House New York City
|
|---|---|
| ジャンル | ステーキ |
|
予約・ お問い合わせ |
(+1) 2122979177 |
| 予約可否 |
予約可 |
| 住所 |
アメリカ52 E 41st Street New York NY 10017 |
| 交通手段 |
Grand Central Stationより徒歩5分程度 |
| 営業時間 |
営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
| 予算(口コミ集計) |
¥10,000~¥14,999
※訪問時点の為替レート換算での金額になります。 利用金額分布を見る |
| 支払い方法 |
カード可 (VISA、Master、AMEX) |
| 席数 |
200席 |
|---|---|
| 貸切 |
可 (50人以上可) |
| 禁煙・喫煙 | 全席禁煙 |
| 駐車場 |
有 |
| ドリンク | ワインあり |
|---|
| 利用シーン |
こんな時によく使われます。 |
|---|---|
| ホームページ | |
| オープン日 |
2006年 |
| 初投稿者 |
食べログの会員になるとレストラン情報を編集する事ができます!この機会に是非ご登録ください!
近頃は海外で日本人に遭遇する機会がずいぶん減ったなと思っていたけれど、こちらのダイニングでは以前より却って邦人比率が高まった「ような気が」した。
わたくしどもは昔よりはるかに「肉好き」になったのかもしれない。
初手は本家ニューヨークスタイルなマティニ。
作り方は日本のバーで出てくる「茶道」みたいに凝縮された繊細なやつではないけれど、こなれていて裏切られることなく確実に旨し。
これが「土地の味」なんだろうねと勝手に思っている。
肉も東京では、こちらの名の付いた店や、ウルフギャング、エンパイア、そして元祖ピータールガーですら選べるけれど、気分の問題もあろうがやはり「ひと味違う」ように思えてしまう。
なんでも最上な材料の集まる東京で、枝豆だのサクラマスだのは地元で食う時により鮮烈さが感じるようなモンなのかな?
と、無責任な感想を頭に浮かべつつ、力強いポーターハウスの味に舌鼓を打ち、噛みごたえに感服し、ロシアンリバー・ヴァレイの濃厚な果実味を主張するピノ・ノワールをぐいと嚥下すると、総じて勢いはあるものの野卑たところはなく、穏当に胃に充実を与え、いろいろあるがこれらがある間はアメリカさんはまだまだ大丈夫、とこれまた独断を下さない、事もない。
尚、具体的な御菜の詳細は、別掲の写真ないし、写真のコメント欄に当たって頂きたい。