島に一軒しかない観光客相手の飲食店。 : Ellis Café

2022年5月最初の火曜日、目覚めと共に急遽エリスアイランドにある移民博物館へ行くことに。

オンラインで11時発船のフェリー船チケットを購入し、バッテリーパークのフェリー乗り場へ。40分後、エリスアイランドの手前でフェリーが必ず立ち寄るリバティアイランドで一旦下船し、自由の女神を足元から見上げます。

再びフェリーに乗り込み12:32エリス島着、そして目の前に建つ移民博物館へ。
歴史の中に消えていった泡沫が突然、数多の顔と声を持って眼前に蘇ってきます。老いも若きも男も女も己の命を賭して海を渡ってきたすべての移民たちが実際に歩き、触れ、過ごした空間の中で、彼らの勇気と努力に、そしてそんな彼らを受け入れようとするアメリカの努力に感じ入るほかありません。

14:40、朝から何も口にしてない我々は Ellis Café へ。
カウンターで出来上がった注文品の乗ったトレイを受け取って、建物外のテラス席に移動しました。
※価格はすべて税抜き。

■飲みもの
●オーガニックコーヒー（2.99ドル）×2。

■食べもの
妻：●Large Hotdog（4.5ドル）。
　最初に受け取ったときは、本当にこれだけなんだ（@o@）と少し驚きましたが、ケチャップとマスタードをかけて見栄えが良くなりました（笑。

●クリスピーオニオンリング（4.95ドル）。
　安いので文句も言えませんが、正直に言ってかなりショボいです（笑。

私：●New Yorker Burger（11.02ドル）。
　アンガスビーフ、パストラミ、スイスチーズ、スパイシーブラウンマスタード、そしてピクルスをパンに挟んだもの。パンが美味しくなく、このバーガーを含めてどれも少々コメントに苦しむレベルでした。

一部のソフトドリンク類などは Starbucks の製品を販売している様ですが、島に一軒しかない観光客相手の飲食施設だからこうなるにしても、一軒しかないからこそもう少し頑張って欲しいというのが観光客側の希望です。

そしてさらに足が棒になるまで博物館内すべての展示を見て周り、再びフェリーに乗って16:14にバッテリパークに戻ったのでした。


ここから先は完全な余談なので、アメリカへの日本人移民に興味のない方は躊躇することなく呼び飛ばして下さい。

＜移民博物館にて＞
私の祖父母は明治時代に、日本から未知の米国に移住しました。もちろん上陸したのは NY のエリスアイランド。そして何の馴染みもない東海岸からこれまた何の馴染みもない加州へと移り住み、事業を起こし、子を儲け、私の父もその街で生まれ育ちました。

2022年春のエリスアイランド移民博物館訪館はとても印象的な出来事となりました。自分のルーツになんて微塵も興味のない私であっても、博物館を巡り歩く内に、現代では想像もつかないとてつもない困難を乗り越えた移民たちに対し敬虔な気持ち、尊敬の念を覚えたのです。

ただ、様々な人種で溢れていた博物館の中でただの一人も日本人の顔をした人たちを見かけなかったことが、大きく心に引っ掛かりました。

アメリカは移民政策を推し進めつつも、一方では移民は差別に苛まされ、アメリカ市民として受け入れられるための努力を強いられもしました。アメリカ人になりたいのなら戦争でアメリカの敵国と戦って己の忠誠心を示せという国からの（日系に限らぬ）移民に対する脅迫もその一つでした。

＜第442部隊＞
その脅迫並びに暴力は第二次世界大戦にアメリカが参戦した後の日系人強制収容所にあってもあからさまで、収容されている若者たちは家族を守るために入隊を志願する他ありませんでした。

細かいことは端折りますが、日本からアメリカへ渡った日系移民二世らーー私の父の年代ですーーの覚悟は、WW2の第100歩兵大隊、そして第442部隊に結実しました。日系人部隊はアメリカにとって消耗品でありつつも、第442部隊はアメリカ合衆国246年の歴史の中でいまだに最多勲章を獲得してる部隊であり、彼らの活躍は”NISEI”（二世）という言葉を広くアメリカに浸透させることとなったのです。

私は、日本人はもっと彼ら移民のことを知るべきだと思うのです。
つまらぬ余談にお付き合い頂き、ありがとうございました m(^^)m。