勝手ながらニューイングランドスタイルIPAの勇に認定。 : The Bronx Brewery

全くの予定外ながらなんと今回の滞米中二度目となる草間彌生展を見にブロンクスのBotanical Gardenへ。で、せっかくブロンクスに来たので、一度訪れたかったBRONX BREWERYへLyftで向かいました。

火曜日15:48着店。ココへ行くという特別な目的がない限り決して足を踏み入れることもないであろう、倉庫街エリアです。
そうして伺ったこちらも、醸造所とタップルームという一般的なスタイルでした。
※醸造所併設のタップルームはブルーパブと呼ばれます。青のブルーではなく、BREWのブルーです。

外にいくつかのベンチも置かれている入り口から黒く塗られた煉瓦造りの建物へ入るとそこがタップルームで、ガラスの向こうが醸造工場。
室内テーブル席だけで数十人は座れ、その一角にタップ／オーダーカウンターがあります。そこにいた女性スタッフにお勧めを聞くと、彼女が一番好きな"World Gone Hazy IPA"を薦められました。が、なんと丁度タップが空に。タップにセットされている他のものに変えるか聞かれたのですが、気分はもう一番のお薦めモード、缶からグラスに注いでもらいました。

その際にバックヤードのオープンスペースでも飲めることを聞き、そちらへの移動を希望。するとグラスに注いだビールをプラグラスに注ぎ変え、なんと蒸留工場の中を抜けてバックヤードまで連れて行ってくれました。良い経験 (^^)。
COVID-19が流行る前は、工場の中へももっと普通にお客さんを連れ行っていたとのことでした。

バックヤードは倉庫街の雰囲気のままに、大きなグラフィティーも描かれた煉瓦造りの壁、線路下の石壁ーーBRONX BREWERYの隣は高架線路になっていますーー、荒々しく塗装された波打ちトタンで囲まれています。我々は夕暮れ前にその場を離れましたが、日が落ちてコードでぶら下げられた裸電球が灯ればさらに雰囲気が出ることでしょう。
その一角でフードカード的にBRONX BREWERYの缶入りのビールも売られていれば、キッチン"Empanology"（詳細は最下部）も設置されておりフードも楽しめます。

■IPA（ビール）
●World Gone Hasy IPA（９ドル／16oz＝473ml）
　東海岸だけあって、IPAなのに非常に軽めで爽やか。ですが味い的にはかなり美味しいですね、これ。ニューイングランドスタイルなので、当然濁っています（hazy）。

それにしてもかなり高いですね。スーパー価格はもう少し安いものの、ニューイングランドスタイルのクラフトIPAって西海岸のもののより高いーーものによってはかなりーー気がします。

●No Resolutions IPA（８ドル／12oz＝355ml）
　西海岸スタイルを謳っていますが、私的には苦味もコクも中途半端で、西海岸スタイルが飲みたいのなら西海岸のIPAを選ぶべきですね。

●City Island Sour IPA（８ドル／16oz）
　ニューイングランドスタイルのヘイジーIPAですが、一口飲んで本当にビックリしました。ここまで酸っぱいビールがこの世にあるなんて！
その印象が強すぎて、味のことなど忘れてしまいました ^^;。
メーカーによると、2019年に夏限定製品として発売されたものの気温が下がっても飲みたいという希望が絶えることがなかったために、通年販売製品に加わえたとのこと。

■フード
●Chipotle Chicken Tacos（７ドル／２ピース）
　小ぶりのストリートタコ系で、チポレ使っているのでスパイシー。IPAのアテに良いですね。

●Boneless Wings（12ドル／10ピース）
　鷄のボーンレス胸肉にニンニクとシトラスソースでマリネしてパン粉を塗して揚げたもの。それをさらにソースに浸けて供されます。このフィンガーフードもIPAのアテに良いですね。見た瞬間にそのテカリから甘そ！と引いたのですが（笑、実際には美味しく頂きました。

帰り際に、最初に飲んだ"World Gone Hasy IPA"の４本パック（18ドル）を買って帰ると伝えると、再び蒸留所の中を先導してもらいつつ通り抜け、タップルームで商品を手渡されました。
着店２時間後の17:40過ぎ、着店時にはいなかったお客さん四人ほどがビールを楽しまれていました。

訪問して大正解、美味しく、そして楽しかったです。
ご馳走様でした。

※"Empanology"
実はBRONX BREWERYのバックヤードのキッチンは元々ブロンクスの他所で開業していた"Empanology"というプエルトリカンレストラン。そちらを閉店して移転してきた様で、新たな店舗の開業も予定している様です。