ポーターハウスでさようなら。 : Wolfgang’s Steakhouse Beverly Hills – CA

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4.0

¥15,000~¥19,9991人訪問時点の為替レート換算での金額になります。
  • 料理・味3.5
  • サービス4.0
  • 雰囲気5.0
  • CP3.0
  • 酒・ドリンク3.5
2018/03訪問1回目

4.0

  • 料理・味3.5
  • サービス4.0
  • 雰囲気5.0
  • CP3.0
  • 酒・ドリンク3.5
¥15,000~¥19,9991人訪問時点の為替レート換算での金額になります。

ポーターハウスでさようなら。

よけいなことをかいてはいけません 候補】

「世界のコスト高都市、東京がトップテンから姿消すーシンガポールが一位」
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-03-15/P5MMN56S972801


「ここではないどこか」を経巡る旅商いを稼業としていると、相対的に本邦って、金銭的にビンボーになってきてるよな、と痛感する事が多い。

そりゃそーである。

バブル期(もはや「死語」でしょうな )ピーク1990年からこちら、本邦のGDPはずーっと500兆円前後。20年変わってない一方、世界は毎年毎年数パーセントの成長を遂げているわけで、仮に年間3%成長なら複利20年で82%、つまり、周りは倍近く規模が膨らんでいる。

日々豊かになる先方に対し、こちらの財布の中身が見劣りするのも無理はない。

…さて、金融博打の街、レオ・メラメッドのCMEを擁するシカゴから4時間の飛行時間と2時間の時差を経て西海岸はロサンゼルスへ。

平べったく、無駄に見晴らしがよく、そこここに棕櫚の木が茂っているこの街に立つのは、高校一年生の夏休み、亡父の「かばん持ち」的な体験旅行以来二度目。すなわちほぼ40年ぶりという事になるか。

これだけ間をおいての訪問であると未訪も同様。

その間に蓄積された知識と、それにより出来上がったこの街の印象と言えば、チャールズ・ブロンソンがベレッタ84を握り*1 スタスキーとハッチがS&W M59とコルト・パイソン.357を振り回しながらフォード・トリノでぶっ飛ばし*2 、ドルフ・ラングレンがへんな裃付けて日本刀を抜き打ちし*3 ハリソンフォードがチャーターアムズ・ブルドッグ・ベースのインチキ・ブラスター片手にレプリカントを追う「ふたつで十分」*4 な、殺人と犯罪、混沌のヴァイオレンス・シティ!

…なンであるが、空港に降り立ち、フライパンだの雪平鍋だのコックコートだのの「実演道具」の入った妙に持ち重りのするトランクをバゲージクレームで引き取り、ウーバーと言う名のシロ・タークでダウンタウンに向かい、宿に着き、荷物を解き、界隈を歩いてみると、低失業率と好景気が良い働きをしているのか、どこもかしこもクリーンでぁゃしぃ雰囲気など一つもない。

ご清潔なモンである。

翌日、再びシロ・タークを用い、車中、鼻をつまみながら来て〜来て〜来て〜来て〜♪ とムー○ーさまの広報係よろしく歌っているうち*5 到着したサンタモニカでショッピングモールを視察しても同様。

全体に豊かで屈託がなく、ひとびとの表情もおっとり、としている。

ところが!

午後にロデオドライブを中心にしたビバリーヒルズのブランドショップ街を見物するに至り、その「暴力的」なほどの金満、成金趣味に久しぶりに「言葉をなくす」という経験をする。

冒頭ご案内の通り、ここ10年ほどの間に栄えた東南アジア各国ショッピングモールやお隣の国の繁華街、例えば長江南岸の「南京路」のご発展ぶり、ギンギラギンぶりも大したものだが、それを100倍大げさにし、金融マネーをじゃぶじゃぶ注ぎ込み、節操とか含羞というものに背を向け、旧大陸への強烈なコンプレックスを裏っ返すとこういう風になりますよ、といった街の風情は、もはや本邦景気、経済とは、ハナから比較にならない。

改めてあゝ、戦後日本というのが50年かけて蓄財をし、後の20年でその貯金を全部取り崩しちゃったンだね、という #冷酷な現実 に向かい合い、「第三」の世界大戦敗退を目の当たりにしたような気になる。

ナニがニホンすごいだよ、クール・ジャパンだよ、狗でも食ってるのかよ?! なワンコインランチとプリキュアと戦隊モノとニンテンドーで溶けた脳が喜ぶハッピーセットとウルトラライトと言う名の羽毛をケチったビンボーくさい上衣とカラスガレイの縁側とアワビもどきのロコ貝でコケおどしのサーキット・シースーと1000ベロと言う名で廃糖蜜連続蒸留による低コスト高濃度エタノールでアル中を増産する、内向きで内輪ウケで、目の前の現実を「なかった事にする」思考中止が彼我の差をここまでにしちゃったんだゼ! コンチクショー! と、わけもわからず義憤に燃えてしまう

…のは、当方時代が、「あの時代」を忘れきれないから、なのかもしれない。

えー、わたくし世代の中高年ご同輩、そしてその先輩諸兄、我が国はもう、「豊かな国」でも「美しい国」でも「東洋一の先進国」でもなく、地方のうらぶれた、かつての観光地、例えてみれば「沼津秘宝館跡地」みたいな存在なんですよ、という事に気付きましょう。

タンスにケチケチ小銭なんか蓄えてても、どんどん価値は下がっちゃいますから、惜しむ事なく使って、国内に現ナマを流通させましょう。

若い良い子のお友達諸君、かくも我が国は貧しくなりました。しかし落ちたところからは上がっていくのみ、張り切っていきましょう。

そしてビンボーになった、というのはつまり、経済競争力が高まった、という事ですから、わたくしどもの「知恵」と「手」と「指先」で作り出す「いいもの」をお金持ちな外傀さんに、どんどん売り付けもとい買ってもらいましょう!

今こそ、加工貿易立国の日本復活の狼煙を!

…って、なんだかまぶたを濡らす水で目の前が滲んで来やがった、はは。

ま、そーゆーわけで、コンニャロ欧米ナメんなよ! という気持ちを奮い立たせるべく、気合いと根性には肉喰っちゃうゼ! と、滞米最終日の夜はポーターハウス、アゲイン。

1730時、こちらの店に飛び込みおなじみの、金魚鉢ほどあるコクテールグラスに満々と注がれたドライマティニを喉に放り込み、先程からカッカと来ている頭蓋骨のなかみを多少冷やし、落ち着きを取り戻したところで、同行のスタッフがこの旅で味を覚え、なんとかの一つ覚えで頼みたがる「シーザーサラダ」を前菜がわりにもしゃもしゃやり、ワインリストを開き、「俺の予算」なソノマコースト・ピノ・ノワール「フラワー」をポンイツ。

そして問答無用のステイク・フォー・トゥー(Steak for Two)

例によりミディアンレアに焼かせたところに、このステーキ流派*6 の定石バタ・グレイズされている割烹は、旨いが正直重い。

重いがこれを口に放り込み、犬歯で噛み切り、奥歯でワシワシと咀嚼し、ずんずんと胃の腑に収めていくと、改めて明日からのタタカいに向け、気を練り、身にチカラを蓄えているような気にならない、事もない。

*1 https://youtu.be/gBz6bHibA80

*2 https://youtu.be/rHj6Izqn7b8

*3 https://youtu.be/n8-RsoEGicc

*4 https://youtu.be/w3ioUHPsLhc

*5 https://youtu.be/53Mve6Y54Xg

*6 https://youtu.be/l9mvXwQg6ew

  • Wolfgang’s Steakhouse  - こんぬつわ。

    こんぬつわ。

  • Wolfgang’s Steakhouse  - コンディメンツ。

    コンディメンツ。

  • Wolfgang’s Steakhouse  - てをだしてはいけません。

    てをだしてはいけません。

  • Wolfgang’s Steakhouse  - 儀式。

    儀式。

  • Wolfgang’s Steakhouse  - 儀式。俯瞰図。

    儀式。俯瞰図。

  • Wolfgang’s Steakhouse  - シーザーサラダ・フーハー。

    シーザーサラダ・フーハー。

  • Wolfgang’s Steakhouse  - ステイクナイフ。

    ステイクナイフ。

  • Wolfgang’s Steakhouse  - ボストン・チョップ!

    ボストン・チョップ!

  • Wolfgang’s Steakhouse  - 本日のポンイツ。

    本日のポンイツ。

  • Wolfgang’s Steakhouse  - 2014年陳年だそうな。

    2014年陳年だそうな。

  • Wolfgang’s Steakhouse  - 肉! はい、ご唱和ください「遊んでるねぇ〜」

    肉! はい、ご唱和ください「遊んでるねぇ〜」

  • Wolfgang’s Steakhouse  - フィレ&サーロイン。

    フィレ&サーロイン。

  • Wolfgang’s Steakhouse  - #断面に着目する。

    #断面に着目する。

  • Wolfgang’s Steakhouse  - 金満の街では小心地滑の看板までゴールドカラーの金ピカ!

    金満の街では小心地滑の看板までゴールドカラーの金ピカ!

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店舗情報(詳細)

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店舗基本情報

店名
Wolfgang’s Steakhouse Beverly Hills – CA
ジャンル ステーキ
予約・
お問い合わせ

(+1) 3103850640

予約可否

予約可

住所

アメリカ445 N. Canon Drive, Beverly Hills, CA 90210

営業時間
  • ■営業時間
    [日~木] 11:30~22:30
    [金・土 ]11:30~23:30

    ■定休日
    無休

営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。

予算

¥15,000~¥19,999

予算(口コミ集計)
支払い方法

カード可

(AMEX)

席・設備

禁煙・喫煙 全席禁煙
空間・設備

落ち着いた空間

メニュー

ドリンク

ワインあり、カクテルあり、ワインにこだわる

特徴・関連情報

利用シーン

サービス

複数言語メニューあり(英語)

ホームページ

http://www.wolfgangssteakhouse.net/

初投稿者

ムササビヒンソームササビヒンソー(818)

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