現代カリフォルニア　高いなぁ : CAFE ZACK

CAに来るとシーフードと牛が食べたくなると思います。なので、程よい感じのお店を探して出かけました。海岸から10分くらい上がったところでしょうか。一軒家で、室内（5テーブルくらい？）と、中庭みたいな感じのクローズだけれども空が見える席（10テーブルくらい？）があります。

僕が訪問した時は、オーナーらしいおじさんと若者2，3名でサービスしてくれました。日本人、英語の電話はしり込みするかもですが、ここは電話で予約が基本でしょう。
今夜一人空いてる？
今日はキッチンの工事してんだよね、ごめん。
明日は？
Sure absolutely！みたいなUSらしい回答。
とても気さくで楽しい人たちです。

戸外はまだ寒くて15℃くらいなので、ストーブがありました。ガスヒーターで傘がついて上から熱が来るタイプ。ちょっと寒いので薄手のセーターを着ると、ヒーター付ける？と聞いてくれます。酔っぱらうまでは必要だね、とか何かしゃべらないといけません。

店の向かいにはビール工場があり、そこのビールから。ちゃんとうまみがあるピルスナーでした。
海岸にはCAによくある突堤が出ていて、その陸側にレストランがあって、3回においしいビールを飲ませてくれるお店もあります。ここでIPAをお土産に買うのが楽しみ。

HPにあるメニューのほかその日のメニューもあります。店の様子や料理はHPやグーグルの通りです。面倒なので掲載しません。
今回は、アーリオーリオパスタエビ入りと8オンスフィレミニヨンポルチーニクリームソースにしました。
赤ワインはソノマのピノ2018にしました。85ドル。
オーナーが、おっ良いの選んだね、これうまいよ！とか言ってました。
確かにすごく良い感触。CAのピノだと明確に分かるニュアンスです。この若さでこの濃さとスモーキーさと果実の充実感を楽しむべきものです。結構気分が良くなります。価格からしてもこれはお得感があります。が、サービス20%あると思うとちょっと複雑。
昨日は降っていましたが今日は快晴！青空、暮れなずむレストランのテーブルで幸せになれます。

ビールを飲みつつ、バターを塗ったパンをかじり、食事を待ちます。パンもバターも程よくおいしい。違和感ないです。どうせ食べきれないし、パンは要らないかな、と思ってましたが、頼んで良かった。この時点で美味しと思えないレストランはろくなもんじゃない、と思います。

パスタはスパゲッティでした。見た瞬間、がっかりのため息。
・盛りが酷い！もうちょっと気を使おうよ。
・見るからに茹ですぎ。もっとオリーブオイルの輝きとかあるよね、普通？
・ぶつぶつ細切れになっているパスタって何？？
まじかよ・・・
で、食べてみたらおいしい！なんというか、本物のイタリアンじゃなくって、カリフォルニア料理で家庭的。オイルとニンニクと唐辛子でパスタのうまみと合わさり、程よくある量をかきこんでしまいました。また、エビがおいしい！！この手のエビ、簡単なようでなかなかおいしくならないのですがびっくりです。見た目が悲惨だったのに食べて感激しました。
ん？？単にお腹が空いていただけかもしれませんが・・・

ほど良いタイミングでメインが来ました。5時開店で、初めのお客で誰もいないものだからどんどん来たら嫌だな、と思っていましたが、ちゃんとできてます。
大きなさいころのようなお肉がミディアムレアに程よく焼けています。
・お肉は柔らかくおいしい　食べきれないので持って帰って翌日食べましたが、さらにおいしい！
・小振りのポルチーニのクリームソースです。トリュフオイルも使っているのでしょうが、びっくりのおいしさ。この時期にフレッシュポルチーニなんてどこにあるんだろう？マッシュルームをうまく転用してたりしない？とか疑いましたが、歯ごたえ染み出してくる茸のうまみ、大したものです。
・付け合わせの野菜炒め　インゲン、ズッキーニ、とかですが、これもぐちゃぐちゃの盛りなんですが、おいしいのです。
・焼きポテト　甘味がありこれも行けます。

ここのシェフ、きちんと味が分かる人で、うまみを表現する方法を知っているのですね。味の素入れてる？そんなことないよなぁ。
ともかく素晴らしい夜でした！

が、お会計も素晴らしい。円安でもありますが、3.4万円・・・1000ドルのワインとかもリストにあったしなぁ・・・もう金持ちになる方法はなさそうな年代なのですが、うまいものにありつくには多少の支払いはどうしても必要。となると日常我慢して、回数は減ってもちゃんとおいしいものがいただけるお店に行くしかないです。ここはそういう時に来て大丈夫。都会の変に立派なレストランに行くよりずっとカリフォルニアを楽しめます。

CPの点が低いですが、昔の日本人の感覚です。CAの人からしたら、当然の価格で、十分にその価値はある品質なのでしょう。

とてもおいしくて満足し、噂にたがわず、現代カリフォルニアとは、現代の日本人にはとても高いのだ、と感じた次第です。仕方ないです。ハンバーガーが2000円ですから！（マックじゃなくってちゃんと分厚いジューシーな肉ですけどね）

追記：赤ワインは、Domaine Della, Sonoma Coast, Pinot Noirです。変化を見たくて持って帰ったのですが、2日目は煙っぽさや樽のニュアンスが取れて、ますます甘酸っぱく魅力的になってきました。砂糖が入った梅紫蘇です。過剰な果実がブルゴーニュとは違いますが、最近はブルでもこういう濃く甘いのを作る人もいたような気がします。ニューワールド大嫌い、とずっと思っていましたが、こんなに素晴らしいワインがあるんだったらお土産に欲しいです。近所の酒屋を探してみます。