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念願の再訪で、念願の品をいただく幸せ
再訪決定!アーリントンの隠れた宝石
ワシントン出張記録17
この店は今回のDC出張旅行におけるお食事の白眉ともいえるところでした。まず行く前の期待度がすごかった。ロズリンのホテルにチェックインしたとき、その日の夜に予約を取ろうとフロントにお願いしたら、その場にいた3人の男性スタッフ全員が「おお、あそこはいい、ぜったいに行くべきだ」と口を揃えておっしゃった。でもって予想通り当日の予約はかなわず、後日、帰国前々日の夕食で予約をしました。
午後8時に二人で入店。大きなダイニングルームの隅の居心地のよいテーブルに案内されました。我々の給仕をしてくださったのは長身でハンサムな黒人男性。メニューをめくると、予習通りにできる部分とそうでない部分が。
前菜一つ、これは決定済み Devilishly Good Eggs $9.99
「悪魔っぽいうまさの玉子」という名前ではわからないけど、ほんとはタルタルステーキ。生肉大好き夫婦にはたまらない。
しかし、メインのステーキには、スペシャルで付いているはずの bone marrow 骨髄は今はないということでした。「そうなんだよ、骨髄うまいよねえ、早く復活させたいんだけどね」とはサービスの方の言。
では、少し高いけどメインはロッシーニでいきましょう。焼具合はレアでお願いします。
有名なイタリアの作曲家の名前を取ったスタイル、ステーキの上にフォアグラを炙ったものを乗せるのです。classic cut (小)で$42.99
連れがサービスの方と相談して赤ワインを決定。Parker Station Pinot Noir 2014
まずはタルタル、ちょっと珍しい形でした。緩く茹でた玉子の上に牛生肉ミンチとタルタルソースが乗っている。これを潰して食べるわけですね。エシャロット、ケッパー、ゆで卵黄身の部分みじん切りなどがあって、それらを加えて味を調える。
おいしい、しかし持参の醤油を少し垂らすとこれがまた最高にうまいのです。
そしてロッシーニ、フォアグラの質が高いもの、そしてボルドーワインと骨髄を使ったソース、トリュフ、ポルチーニ茸。
こういう形で骨髄と遭遇、そしてこのお皿の上は我々の好物だらけだあ。コクがあり、主張があり、しかし気品もある一品。じっつにうまいですこれ。
そして、このロッシーニを食べかけの段階で、我々としては異例の決断を。「ねえ、せっかくここに来たんだし、もう一つステーキ食べない?」
そうだよねえ、私もそう思っていたのです。早速メニューをもってきてもらい、頼んだのは
Aged Roquefort-Port Wine Sauce Classic Cut(小)$29.99 やはりレアで。
ちょうど前の2皿をたいらげた時に登場。クリーミーな熟成ロックフォールチーズのソースがお肉とマッチして、これも実に美味でありました。
ここらで二本目の赤、La Linda Malbec 2014
アルゼンチンの赤。深みのある赤、馬小屋のようなにおいだがおいしい。少し冷やしているので丸みを帯びた滑らかな舌触り。これが20ドル台はすばらしい。余韻は短いが。
お肉にはマッシュポテトとクリーム煮のスピナッチが付いて、おかわり自由。どちらも丁寧に仕込まれていて、とくにマッシュポテトは絹のような滑らかさ。
おもしろかったのは、サービスの男性、いろいろな段階でお勧めを言ってくれるのですが、そのたび最後に「でもおれは実はベーコン巻きが一番好きなんだよね」と付け加える。まかないで食べてるのでしょう。お別れするときに、もう絶対また来るから、そのときはベーコンためしてみるよ、と申しあげるとうれしそうに笑ってくれました。
肉の質、熟成や焼きの技術、サービス、どれをとっても一流といえるお店でした。ごちそうさまでした。
ザガットサーベイでの紹介は 、“Serious carnivores” praise the “excellent” steaks “without the high-end prices” at Mike ‘Ray’ Landrum’s “hidden gem” in Arlington’s Courthouse zone, where “juicy” cuts are served with all-you-can-eat sides and “reasonably priced wines”.
ここマイク・『レイ』・ランドラム氏のアーリントン・コートハウス駅周辺にある「隠れた宝石」のステーキは「肉食派」も「最上級」かつ「馬鹿高いお値段を払うことなく」いただけるものと称賛し、その「肉汁したたる」ようにカットされた肉はお替り自由のサイドメニューと「リーズナブルな値付けのワイン」とともに供される。(こうしてメンバーのコメントを部分引用しながら頭文を作るのがザガットの流儀)
フードのポイント26は”Extraordinary to Perfection"(並はずれたー完璧)を意味する得点。また、「DCが他都市よりすぐれている食事部門6」(なんか食べログまとめみたい)でブランチ、ファストスナック、蟹、国際色豊かな料理、ハーフスモーク(Ben's Chilli Bowlみたいなローカルドッグ)とならんでステーキが挙げられており、そこで一番にこちらが言及されていました。
https://www.zagat.com/b/washington-dc/6-things-dc-does-better-than-anywhere-else
また別のガイドブックにも、
When we crave a thick, bloody steak, this is the place that leaps to mind. Not that there aren't lots of other options, but we prefer restauranteur Michael Landrum's for its value, its warmth, and its scale- this is a steakhouse for the common man.
分厚い血もしたたるステーキを食いたくなったとき、真っ先に思いうかぶのがここである。他に選択肢がないわけじゃないが、マイケル・ランドラムのこのレストラン、そのおねうち度、温かいサービス、そして規模を考えるとやはりここになる。この店は庶民のためのステーキ屋さんなのだ。
Washingtonian Welcome Guide, vol.6-2(summer 2015), p.84.
とありました。いずれもこの店を適確に評していると思われます。はい、もちろん再訪確定!
Where Washington, March 2016, Morris Visitor Publications, p.29.
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kasuganomichi
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| 店名 |
Ray's The Steaks
|
|---|---|
| ジャンル | ステーキ、ハンバーガー、アメリカ料理 |
|
予約・ お問い合わせ |
(+1) 7038417297 |
| 予約可否 |
予約可 電話での予約は17年8月時点で受けておらず、HPからオープンテーブルで予約が可。 |
| 住所 |
アメリカ2300 Wilson Boulevard, Arlington, VA, 22201 |
| 交通手段 |
地下鉄オレンジラインCourt House駅から徒歩4分 |
| 営業時間 |
営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
| 予算(口コミ集計) |
|
| 支払い方法 |
カード可 (VISA、Master、AMEX) |
| サービス料・ チャージ |
10%サービス料 |
| 個室 |
有 (10~20人可) |
|---|---|
| 禁煙・喫煙 | 全席禁煙 |
| 空間・設備 | 落ち着いた空間 |
| 利用シーン |
|
|---|---|
| ロケーション | 一軒家レストラン |
| サービス | ドリンク持込可 |
| お子様連れ |
子供可 |
| ホームページ | |
| 初投稿者 | |
| 最近の編集者 |
|
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3.9[料理・味4.0 サービス3.9 雰囲気3.6 CP3.5 酒・ドリンク3.5] が私の評価です。
これは絶対にまた来なければ、と感じた初訪問から2年。なかなか実現しませんでした。今回もロズリンのホテルにチェックインしたときにフロントに依頼するも、
「おかしいな、電話に出もしないんですよ」
とのことで諦めかけていると、仕事からホテルの部屋に戻ってきた連れが
「ダメ元でもう一度トライしてみてよ」とのおことば。
うーん、トライって言ってもなあ。
あ、そういえば、お店のページからOpenTableという予約サイトに行けたな。初めてですがそれでやってみると、あっさりと取れてしまいました。訪問の1時間ほど前。確認のメールもちゃんと来たので、きっと席は取れているんでしょう。日本の場合オンライン予約ってたいてい前日まででしょう。これはもうリアルタイムですね。
さっそく地下鉄で一駅、お店の前に到着。9時に入店。名前を告げるとあっさりとOKでした。時代の変化やねえ。日本もやがてそうなるのかな。でもそれではホテルのコンシェルジュとか仕事がなくなるのでしょうか。一連の経緯をフロントで電話してくれた方に知らせたら、「私はそういうのは良いとは思わない」とのことでした。そりゃそうでしょうね。
それはさておき、メニューはネットで事前にチェックしていて、まずは前回も食べたタルタルを。あとはステーキ二種で。
Devilishly Good Eggs
Classic hand-chopped steak tartare served deviled eggs style $9.99
Center Eye Rib Eye $30.99
Bacon Touredos Bearnese sauce $33.99
ワインは、連れが選んだ Educated Guess Cabernet Sauvignon 2015 $40
チョコレートや燻した煙の深い薫り、なめらかなタンニンでベリー感強い。余韻も長く肉にあうパワフルなナパの赤ワイン
タルタルは前回と同じですが、ぐちゃぐちゃにして食べる前の写真を撮りました。醤油は後半に一滴。相変わらずの旨さですなあ。
リブアイは、 牛の体幹のど真ん中のプライムリブのさらに中心の部位、人によっては「最も完璧なステーキ」が食べられるといいます。がっしりした食べ応え。レアのいい焼き具合。これぞ牛肉を食べている!という印象。
もう一つは、前回の男性店員のお勧め、ベーコン巻き。肉はフィレミニヨン。
あはは、彼の言っていた意味がわかります。強い塩気を伴うベーコンと、優しい味わいのフィレミニヨンが抜群の組み合わせ。バターソースをたっぷりとつけて。素朴で気取らないこの店の本領が示される一皿。
さて、ここで事件が。とてもいい意味で、ですが。
我々の隣に遅れて座ったカップル。まずワインは持ち込み。長い時間のメニュー検討。物腰といい、いかにもプロっぽい男女。やがて彼らのテーブルに運ばれてきたのは・・・
なんと、どうみてもあれは骨髄ではありませんか。彼らのサーブを終えた女性店員さんをつかまえて、連れが「あれって骨髄ですよね」「ええ」「あります?」「ええ」「ください!」
メニューにはないのに、あるんですねえ。やがて運ばれてきた、我らが垂涎の骨髄です。
ロンドンのSt Johnでかつていただいたやつ(まあ、朝食メニューですから当然ですが)よりずっと大きいものが4本。スプーンでくりぬいていただいたのは、まさに天にも昇るような、とろりんとして、ほのかに甘くて、牛の美味しさが凝縮したような。ほんとうにすばらしいもの。
いやもう偶然に偶然がかさなっていいことずくめの夕食。
店を出る前に、お隣の二人にご挨拶を。我々が骨髄を追加注文して様子はごらんになっていたようで、笑いながら初対面の我々にも親しく話をしてくださいました。
楽しい夜をありがとうございました。
Where Washington DC Aug.11 2017 p.30