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ムササビヒンソーさんの他のお店の口コミ
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| 店名 |
Weber Grill Restaurant Chicago
|
|---|---|
| ジャンル | アメリカ料理 |
|
予約・ お問い合わせ |
(+1) 3124679696 |
| 予約可否 |
予約可 |
| 住所 |
アメリカ539 N. State Street Chicago IL 60654 |
| 営業時間 |
営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
| 予算(口コミ集計) |
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| 支払い方法 |
カード可 (VISA) |
| 禁煙・喫煙 | 全席禁煙 |
|---|---|
| 空間・設備 | 落ち着いた空間 |
| ドリンク | ワインあり |
|---|
| 利用シーン |
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|---|---|
| ドレスコード | ビジネスカジュアル |
| ホームページ | |
| 初投稿者 |
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…と、いうことになっている、子豚の肋肉をチャコールで焼き上げ、メリケンさん特有のソースをべったりと、餡掛けよろしくブチまけ、さあ食え、これ食え、とやってくるBBQという割烹を目の前にした時のわたくしども邦人中高年にとっての戸惑い、というのは、一体何に例えればいいのだろう?
酢漬けヘリングないしサーディンばかりを口にしてきた北欧人が、雪平鍋と落し蓋でさっと熱を通し、同時に暗黒醤油味の調味が身に易々と染み込まされた「鰯の梅煮」に対峙したとき、或いは豚肉は塊に塩だけ振ったグリルに勝るものなく、調味料はせいぜいオリーブオイルと思い込んでいるスペインの酪農家諸君に、我らが豚薄切り三枚肉のショーガ焼きとどんぶり飯を当てがったとき?
…と、他を自らに置き換えれば、自分に理解出来ないものを、ゲテモノ扱い、旨くないもの、と、決めつけてしまうのは、醜悪であり、稚拙であり、一種の植民地支配的帝国主義式傲慢であるのは道理であり、社会通念であり、ワールド・ヴァリュー「世界基準©︎副島隆彦)である事、いうを待たぬ。
そんなわけで現地お取引先から一杯やりながら打ち合わせ、と、こちらが指名された時も、アタマの中では本邦や東アジアに多くの出店を構えるト◯ーローマとか、テー・ゲー・イー・フライターグ(仮 だののナイトメアもとい思い出が脳裏をよぎるものの、「いんだよ細けえ事は! 」と腹を決め、現地に赴く。
こんぬつわ、何某さんのお席に呼ばれて…と、店先の案内係に尋ねると、まだ来ていない、席も用意中なので、これが光り出したら改めて来てくれ、と、近頃フードコートやラーメン屋さんでよく採用されているLED発光式ペイジャーが渡される。
これを持って店頭でマヌケヅラをぶら下げているうち、おっとり刀でお取引先も現れ、どーもどーもとやりあっているうち、くだんのペイジャーが音もなく、しかし派手派手しく瞬き出し、ようやく食卓に案内される。
典型的アメリカ中西部スタイルの店内。
オレンジ色の照明に焦げ茶色の内装、西部劇マグニフィセント・セブンに出て来そうなポーカーテーブルみたいなのに四脚ずつの椅子が配置され、ダイニングに所狭しと並べられている。
腰に吊った(本当は下げていない)ガンベルトに収められたコルト・シングルアクション・アーミー、通称「ピースメーカー」ないし「イクォライザー」.45コルトの銃身が、腿や椅子に抵触しないよう、注意深く腰掛け、数多あるインディアン・ペールエールの中から、お取引先の好みだという銘柄をとり、杯をあげ、喉を潤す。
典型的アメリカ料理屋では、BBQビーフ・ブリスケに決めている。
決めているのに理由はない、あったとしても忘れてしまった。
もしあるとすればBBQと言いながら実はグリルではなく、コーンドつまり塩茹でした牛肩バラ、つまり、ドイツで言うところのリンダーブルストなので多少は軽く食えるんじゃねーかな、と、つい弱気になり、とは、日本男児の股間が蹴られるもとい沽券にかかわるから黙っている。
そう思いながら運ばれて来た皿の上に着目すると、ブリスケの他にオマケの1/3ラックのポークバックリブが乗っているのにたまげ、素早く取り上げ同行のスタッフの皿に回し、改めてブリスケのみに向き合い、おもむろにフォークとナイフを動かすと、柔らかさは先にご案内のリンダーブルストそのもの、口に含めばアンガス牛の赤身繊維が歯に、口腔の粘膜に、快い食感を与え、大いに結構なのであるが、メニュー名の理由になっている「問題の」BBQソースが全てを覆い尽くし、味蕾をポスターカラーの如く一色に塗りたて、素材由来の苦・酸・甘・辛・鹹・淡の六味を全て消し去っている様に困惑し、つい微妙な表情を浮かべてしまったのか、お取引先からどーした、旨くないのか? と、聞かれるや、莞爾として、いや流石本場、本格、なかなか得難い趣きがある、と咄嗟に申し立て、オレって大人〜っ! と、腹のなかで目を白黒させない、事もない。