予想よりずっと良かったホテル・ボサイのレストランのモーニングブッフェ : PASTELL

中欧旅行の日記のアップを終えましたので、ほとぼりが冷めないうちに旅行中のレビューをアップしておきます。
よって、かなりの数の下書きをすっ飛ばすことになりますが、先日も下書き中に閉店となったお店がほぼ連続して２店発生しましたので、今回はそのようなことにならないよう祈りたいものです。

ということで、今年は、次女が大学へ進学したこと、そして私の還暦の前祝いもかねて約束していた家族旅行を決行しました。
色々と考えたのですが、結局は、中央ヨーロッパのオーストリア、チェコ、スロバキア、ハンガリーの4か国ツアーに決定。

旅行記は、日記の方へ掲載しましたが、食べログ海外版においては、この4か国でレビュー対象となっているのはオーストリアのみ。
よって、レビューではオーストリア・ウィーンのレストランをいくつかアップすることにします。

今回の旅行では、初日は成田からオーストリア航空の直行便でウィーンに入りました。
予定フライト時間は12時間だったのですが、予定よりも50分ほど短いフライトで済みました。
到着日は現地時間の18時頃で、その日は、ホテルへ直行。
今回のツアーのウィーンでの宿泊先は、「ボサイ」というホテルです。
ウィーン郊外にあるホテルで、お世辞にも交通の便が良いとは言えません。
まあツアーなので、団体客専用ホテルみたいなものは覚悟していましたので、あまり過度な期待はしていませんでしたから、ガッカリ感はそれほどでもありませんでした。

一般にヨーロッパのホテルで日本並みのサービスを期待してはいけないと言われていますが、やはりモーテルみたいなどちらかと言うと簡素なホテルで、ホテル生活自体はなかなか快適とはいきません。
それでも、6年前にイタリア旅行に行った時の宿は、空調すら不十分だったので、それと比べればずっとマシでした。

そのホテル・ボサイの朝食は1階にある当レストランでした。
このホテルは、玄関ロビーが0階です（このホテルに限らずヨーロッパでは一般的なようですね。）ので、1階はホテルの入口では無く、従ってレストランと言っても、ダイニングみたいな感じでは無くて、会議室、宴会場に毛の生えたようなものでした。
向かいにある「Grunes ECK」という名前のレストランともども店名なのか部屋の名前なのかよく分からないくらいですが、ホテルのHPを見るとレストランとなっていますので、レストラン登録してレビューすることにしました。

そんなことで、全く期待はしていません。

エレベーターで1階に下りると、そこがレストランの入口です。
朝は6時半からの営業と聞いていましたので、6時25分頃に伺いましたが、すでに3組ほど待っていました。
6時半ちょうどに中から店員さんが出てきて営業開始です。
入口でルームナンバーのチェックを受けて入店します。

店内はテーブル席がズラッと並んでいますが、まだこの時間はガラガラ。
ただ、それから15分ほどの間に次から次へと客が入り、7時前には満席となり、相席にもしていましたが、それでも入口で待ちになっていました。
早めに行ったのは大正解でしたね。

しかし、当店のモーニングブッフェ、思いのほか充実しています。
日本人に合わせたわけではないと思いますが、色んな料理の隠し味に長ネギっぽいものが使われていて、それがとてもいい味を出していました。

また、特筆すべきは、シリアル類がとても充実していること。
木の実やドライフルーツ、各種シード類など多彩な種類があってサラダの付け合わせにも良いですし、コーヒーのお供にもいいですね。

そして、ハム、チーズがとても美味しい。
ハム、チーズコーナー自体は、並みのホテルでも見られるものとあまり変わりばえしませんが、一つ一つの味が素晴らしい。特にチーズは、どれを食べても個性があってとても美味しかったです。

パンも多種類あって、ドイツパン風のもの、クロワッサン、その他豊富な菓子パン類など、選り取り見取りです。
個々に付けられている説明（ドイツ語表記）が十分に読解できなかったのは残念でしたが、今回いただいたラオゲン液をくぐらせたと思われる茶色いドイツ風パン、クロワッサン、シナモン風味の菓子パンは、どれもなかなか美味しかったです。
因みにクロワッサンと言うと、フランス発祥と思われがちですが、実は17世紀に当時のオスマン帝国（現トルコ）に勝利したウィーン（オーストリア）の人々が、オスマン帝国の象徴でもある三日月を象ったパンを作って食べたことに始まるんですよね。
ドイツ語ではキプフェルンと言われており、後にマリー・アントワネットが嫁ぐ際にフランスに持ち込まれ、今のようなクロワッサンの誕生に至るそうです。

また、オーストリアは、「食文化はスープに始まる」と言われる程のスープ大国です。
現地のカジュアルなレストランでも、数種類のスープがメニューに書かれているのはざらなくらいスープにはかなりこだわりがあるようです。
当店のスープも、底にライスの沈んだスープでしたが、長ネギの風味付けも効いてとても美味しかったです。

料理の味付けは、全体にヨーロッパの味付けは濃いという認識でいましたが、それに反して全体に優しめの味付けで口に合いました。

期待していなかっただけに、予想を良い意味で裏切られた感じで、充実のモーニングタイムを過ごせました。

ツアーで当ホテルが当たってしまった方、確かにホテル自体は立派なものではありませんが、朝食に対しては期待しても良いと思いますよ。