繊細な花畑が眼前に広がるコペンハーゲンの３つ星 : Geranium

今回の北欧の旅は、

初日　　　kadeau
2日目　　 noma
3日目　　 Geranium
4日目　　Jordnar

と、2つ星、３つ星を、連続で予約できるという

奇跡に恵まれました。　

そして、3日目はこちら。

珍しく、ビルの8階というロケーションで、

窓外には、サッカースタジアムが見下ろせます。

実は、キッチンからのほうが、よく見えるので、

人気の試合も、ちゃっかり観戦できてしまうのです。


店内は、白を基調とした洗練された空間。

テーブルや椅子も、まさに北欧らしい、

木の温もりを感じる、優しい設計。

「植物の王国が目覚める春」とのことで、

春の息吹をたっぷりと楽しめるコース

「The Spring Universe」です。

コースは、4200　クローネ

（93000円ほど）

飲み物、お茶、税金は別です。

この日は、ペアリングではなく、

単品のドリンクをお願いしました。


では、内容です。

前菜

１，デンマークの伝統
　　塩漬け鰊に、
　　カリカリにした海藻
　　ディルの茎、アクアビットの
　　タルト仕立て。

　　まず一品目から、ケーキのような
　　美しい造り。

２，ブリークの白子
　　軽く燻製したブリークの白子に、
　　ミルクとケールを合わせています。

３，ビーツ
　　またも、お花畑のような一品が。
　　ビルケモセガルド産のビーツを
　　花形に抜いて、輪にしています。
　　そこに、チェリーパウダーと、
　　ホースラディッシュのソースを。

４，牡蠣
　　牡蠣、海藻を冷たい野菜のジュで。
　　胡瓜やキャビア、バジルオイルが
　　散りばめられ、春の香り。

セイボリー

５，根セロリ
　　なんともアーティスティックな一品。
　　盛りつけが、くらげのような、宇宙のような。
　　火入れした根セロリと生のリンゴを
　　放射状に盛りつけ。
　　ヘーゼルナッツ、海藻、
　　ベルギー産キャビアをあしらい、
　　バターソースで。

６，茸
　　茸の軸と野生茸のスープ
　　黒ビール入りです。
　　花型にカットした野菜やチーズが
　　浮き身となり、美しい。
　　茸は、セップなど3種類。
　　なんとも、コクのある奥深い味わい。

７，胡桃、菊芋、キャベツ
　　クルミ、菊芋、発酵キャベツの
　　ブランケット。
　　トリュフが表面にかけてあり、　　
　　風味をあげています。
　　
　　別皿に、海藻型のクリスピーな生地が
　　添えられています。

８，帆立貝
　　ノルウェー産の帆立貝を、
　　「ヤキトリグリル」で半生に火入れ。
　　「ヤキトリグリル」と言っていましたが、
　　七輪のことかと。
　　乾燥させたブラックカラントを。
　　帆立貝のソースで。

９，パンケーキ
　　揚げたパンケーキに、
　　スモークデニッシュチーズ、
　　バターミルク、
　　トリュフ、
　　ラムソンという行者ニンニクのような野菜を。
　　この季節、ラムソンは他のレストランでも
　　よく出ました。
　　エディブルフラワーやハーブで飾り、
　　これもまたお花畑。

10、鮟鱇
　　詰め物をして、ソテーした
　　鮟鱇をまず、丸ごと見せてくれます。
　　その後、カットして盛りつけ。
　　もうひとつは、チーズとともに調理。
　　
　　鮟鱇と野菜のピクルスのソースで。

11、植物王国からの収穫
　　　ポテト、ペルーオニオン、
　　　キャベツ、スプラウトなど、
　　　たっぷりの野菜を、
　　　野菜とチーズのソースで。

　　　雪に閉ざされる北欧では、
　　　こういった新鮮な野菜が最も
　　　春の訪れを感じさせてくれます。


スイーツ

12、サジー、人参、南瓜の種、
　　ホワイトチョコ
　　鮮やかな黄色のデセールです。
　　繊細に抜かれた生地が優雅。

13、2種のチョコレート
　　ダークと、ローストした穀類

　　このスプーンのデザインに見惚れました。

14、ソフトヨーグルトのグラニテ
　　バーベナ、パイン、カラメルと、

15、チュイール
　　花型に成型されたチュイールを、
　　ハーブとともに、花瓶に差して登場。
　　シナモン、カルダモンなどの
　　チュイールです。

16、ローズヒップ入りミルクチョコ

17、マルベリー、アップルブランディ入り
　　ケーキ

18、ハーブティー
　　なんと、鉢に植えられた4種のハーブが、
　　ワゴンで、登場。
　　目の前で、ハーブをカットして、
　　ティーにしてくれます。
　　もちろん、素晴らしく香りが広がります。


お供は、
スプリングフォレスト、という
ノンアルカクテル。
ソレル、ウッドローフ、レモン


実は、デザートに入る前に、

テーブルごとに、キッチンツアーに

連れて行ってくれます。

まずは、ワインセラー。

2万本を誇るコレクションで、

同じフロアーに入り切らないものは、

近くのセラーにあるそう。

その後、反対側にある、オープンキッチンと、

奥にある仕込み用キッチン、ストックヤードなどを

見せていただきました。

キッチンからは、なるほど、サッカースタジアムが

本当によく見えます。

その後、料理人の方々との写真をリクエスト

すると、皆さん、作業の手を止め、

ほぼ全員が集合してくれました。


ホスピタリティも洗練されています。


ちょうど、お隣のテーブルにいた

オランダ人のご夫妻が、

昨夜、私たちが「noma」にいたことを

覚えていて、話かけてくれました。

スモールワールドです。

こんなことがあるので、旅は楽しいです。


お土産は、有機りんごのジュースでした。