海辺の２つ星。　鮮やかで美しいプレゼンテーション : Paco Pérez Miramar

日本では、まったく知られていないスペインの地中海に面した町、コスタブラバのリャンサ。

海の目の前にある２つ星レストランで、ミラマーホテルの１Ｆにあります。　歩いて１０歩でビーチという最高のロケーション。

街を見下ろす丘の上には、夏の間貸出をしている別荘などが立ち並んでいます。　バカンスシーズンも終わり、ちょっと静けさを取り戻した時期に伺いました。

ランチは１時半から。　ジローナから車で、フィゲラスのダリ美術館を見てから、伺いました。

早めに到着したので、夏の日差しの名残りと爽やかな海風を楽しみながら、海辺のベンチでしばしリゾート気分。

１時半。　一番乗りで入店したので、窓際の特等席に案内していただきました。　ちなみに、この日のランチタイムは満席。

コースは一人１５０ユーロ。

大きく３つのパートで構成されたコースで、それぞれに、緑、青、白のきれいな大皿に、料理が数種ディスプレイされて登場します。　その大皿の間にも

何種類もの料理が供され、目でも楽しめます。　

また、スペシャリテのサプライズには、本当に感動しました。　

さて、コースの始まりです。

ENVIRONMENT & (CON)SECUENCES 2015 コースのタイトルです。

STRAWBERRY and ROSES イチゴ入りのピコスサワー
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　イチゴとバラの香りをつけた白いパウダー

MARKET GARDEN テーブルの半分以上ある大きさの鮮やかな緑のガラス皿に、７点の料理が。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　とにかく、美しいプレゼンテーションです。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 Tomato, Almond, Carrot and Gingerbread, Raspeberry, Corn, Spinachies and pine nuts,
Dietox 40°　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ひとつひとつがかわいらしく、庭のようにアレンジされています。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　Dietox 40°　は、キャロット、セロリ、ウォッカ、モロッコスパイスのカクテルです。

　Sweet Corn and Summer Truffle スイートコーンとサマートリュフの温かいスープ

　Sea cucumber これには笑いました。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　訳すと、「なまこ」です。　メートルもやけに神妙な顔をして、「sea cucumberです」と言って
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　説明なく、おいていきました。　「へ～～、なまこか」と思って食べると、どう考えても、なまこの
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　味も食感もしません。　食べ終わってから、「このなまこ、茄子みたいね？」とメートルに話すと、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ニヤっと笑って、「ははは、茄子です」　ですって。　「スペイン人は気が付きません」とのこと。

　Asparagus コンテチーズクリームとコンソメのジュレで

　Lulo ペルーの果物で、セビーチェ風に。

THE SEA 構成の２パート目。今度は、鮮やかなブルーの大皿に、５点が。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　中央に盛ってある海藻の下からは、もくもくとスモークが。　すてきな演出。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 Pickled mussel, variegated scallop, Clam-green souce in Tempura, COdfish, Thai coconut

ムール貝の殻が海苔でできていて全部食べられます。

　Oyster in hand with sea chlorophylls 手の形の氷の上に、牡蠣が乗っています。　海の葉緑素と。

　King Prawn キングプローン。　海老のコンソメソースで。　山葵添え。　天ぷら風です。

　Omelette "SURPRISE" 「 オムレツ　サプライズ」ですが、文字通り、サプライズです。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　お皿の上には、真っ黒の物体。　卵の白身をイカスミで黒くして、中身にもイカを。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　このアイデアには感心しきり。　しかも、実に美味です。

　Dublin Bay Prown Cannelloni ダブリン湾の海老のカネロニ　　　

　Kokotxa バスクの名物料理です。　鱈のあご肉の煮込み

THE FOREST ３パート目。　まず、長細い台が運ばれてきて、そのうえに、料理ののった長い皿が。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　Croissant, Veal cheek, Cochinita, Chicken croquettes, cherry, Beijing Duck

クロワッサンという料理は、メレンゲでクロワッサン型を作り、りんご、フォアグラが入っていま
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　す。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　Veal Cheek は、仔牛の頬肉ですが、この日は、豚肉にオレンジの料理でした。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　Cochinita というのは、メキシコの伝統料理で、豚肉のローストです。そのアレンジです。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　Beijing Duck は、北京ダックですが、もちろんパコペレス風にアレンジしてあります。
　
　Bearnaise ベアルネーズという料理です。　イベリコ豚、鶏肉をＴボーンのソースで煮込んだ料理。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ストーブ鍋で運ばれてきて、マダムが取り分けてくれます。

　Principe de Beukelaer こういう名前のビスケットが販売されているらしく、そのビスケットと同じ形に作ってある
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　のですが、実は、チキンでできています。　別のデミカップで、チキンコンソメも。

　Muscle, Tendons and Bone Marrow 直訳すると、筋肉、腱、骨髄、です。　これらをセルクルで抜いて登場。

Mango ここからデザートです。　マンゴを小さな球体にしています。

Sugarcane さとうきび、です。　さとうきびの筒状を模して、ソルベ

Pijama

Macarons ホワイトチョコレートとレモンのマカロン
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　コーヒーチョコレート

コーヒー

ワインは、trossos sants 2013 というグルナッシュをいただきました。

パンは、チャパタとブリオッシュ。　

いやはや、ものすごいパフォーマンスで、大満足でした。

サービス陣もプロフェッショナル。私のテーブルには、アルゼンチン人のサービスの男性がついてくれましたが、英語も上手で、ストレスなし。　

帰り際に、パコ・ペレスシェフとマダムとお話しました。　とても気さくな方で、「これからバスクに行く」と言ったら、バスクで美味しいお店を教えてく

れました。

今年１０月には来日し、リッツで彼の料理がいただけるようです。