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スぺイン・バスク・ビルバオ グッゲンハイム美術館の『Nerua』
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グールマン
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| 店名 |
Nerua
|
|---|---|
| ジャンル | スペイン料理 |
|
予約・ お問い合わせ |
(+34) 944000430 |
| 予約可否 |
予約可 |
| 住所 |
スペインAvda. Abandoibarra, 48009 Bilbao |
| 営業時間 | |
| 予算(口コミ集計) |
|
| 支払い方法 |
カード可 (VISA、Master) |
| 禁煙・喫煙 | 全席禁煙 |
|---|
| ドリンク | ワインあり |
|---|
| 利用シーン |
|
|---|---|
| サービス | ソムリエがいる |
| ホームページ | |
| 初投稿者 |
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4月中下旬のヨーロッパ出張6日目。
この日はスペイン・バスク地方のビルバオへ。
ビルバオは長年にわたってバスク地方の中心都市として栄えて来たのですが、
隣街のサンセバスチャン(ドノスティア)が「美食の街」として脚光を浴びる中、
主力の鉄鋼業の衰退と共にビルバオの街は錆びれ治安の悪化も問題になった。
ところが今ではサンセバスチャンもビックリというぐらいに観光客が訪れるようになり、
街は活況を呈している。
そのきっかけになったのが「グッゲンハイム美術館」。
ニューヨークの本家以上に斬新すぎるデザインのその建物と、
それに違わぬ前衛的な芸術作品の数々によって世界中から見学客が訪れるようになったのです。
郊外には『アズールメンディ(エネコ)』のような世界中のグルメを唸らせるような店ができ、
と同時に、新市街地が整備され、旧市街も再開発がなされて、
バスク地方政府も「これを機会に未来永劫繁栄できる街づくりを!」という事で、
我々もそのおこぼれを頂戴して、
ある団体を通じてこの20年計画の端っこに参画するようになったのです。
今回はその「グッゲンハイム美術館」の中にあるミシュランレストランでのディナー。
ずっと前からその存在は知っていましたが、
今までは、食事はどうしてもサン・セバスチャンに行くことが多かったのでここは初訪問。
このお店のシェフはあの『エルブジ』のフェラン・アドリアの下で研鑽を積み、
故ポール・ボキューズにして生前、
「今、世界で最も注目すべきシェフ」
と言わしめたホセアン・アリハ。
美術館の閉館後のため、有名なあのタランチュラのようなオブジェ「ママン」に挨拶をして
脇に廻るとレストランの入口がある。
中に入るとすぐにある厨房を横目に見ながら、
木目のフローリングのとてもシンプルなダイニングルームに。
コースメニューは「9品」「14品」「21品」。
スペインのこの類の店では気軽に「食事」と言えないぐらい時間をかける。
『アズールメンディ』やサン・セバスチャンの『ムガリッツ』ではランチでも5時間かかった。
昼食付のゴルフのラウンドよりも長い時間になってしまう・・・(汗)
この日も先方は「21品」にしようと言うが(先方の1人は女性です・・・汗)、
協議の末に今回は「14品」に落ち着いた(ホッ)
我々はさっそく厨房に案内された。
これもスペインではよくある話。
ここでは、チャコリと簡単な試食代わりのおつまみを食べながら、
このレストランのコンセプトやこの日のメニューが説明される。
試験管やフラスコなど小学校の「理科室」にいるような感じですが、
スタッフたちは大まじめに議論しながら調理(実験???)している(笑)
テーブルに戻るとすぐにバスク発祥の「ピンチョス」スタイルのアミューズが供された。
でも騙されてはいけない。
口の中に入れると見た目とはまるで違った味わいのものになる。
『エルブジ』で注目されて、日本でも一時期やたらと流行った「分子ガストロノミー」。
先に厨房で見ていた試験管やフラスコはこのためにある。
スタイルは「ピンチョス」でもさすがは『Nerua』ですね。
その後は、同じピンチョススタイルの前菜や、
固形で出てくるものの、口の中で混ぜ合わせてスープになるというものが続く。
今回、取引先もうちのロンドンのスタッフも含め私以外は全員がスペイン人なので、
メニューがスペイン語でよくわからなくて不安だったのですが、
ここでは前日のアントワープの『Zilte』とは違って、
メインに近づくにつれて素材が前面に出てくる。
そういえば、厨房見学の時「素材を生かす」って言ってたなあ・・・この時は英語だったのに???
「ホタテ貝」のひもの部分に正体不明の液体を包んだものや、
「メルルーサ」にやはり正体不明のゼリーが添えてあったり、
「牡蠣」に牡蠣の味ではありながらもうまみが増幅されたような詰め物がされていたり、
「仔羊」には骨の周りにやはり正体不明の香ばしい砂糖状の粉???が付けてあったり・・・、
味は正体不明でも素材とソースの味の「妙」は感じることができる。
ただ、「じゃあ美味しいか???」と問われると、
手放しで「美味しい!」とは言えない違和感は感じる・・・。
後で調べると、ここはあの『ムガリッツ』と同じく、
マルティン・ベラサテギ氏のグループのレストランとの事。
ということは、やはり味至上主義ではなく、
実験的な「食のテーマパーク」を志向しているのかなあ・・・。
この日食事に要した時間は、昨日よりも品数が多いにもかかわらず約4時間。
とてもタイミングよく料理が出てきたうえに、
ひとつひとつの料理で
「このソースは何の味だ???」
というのを、取引先のスペイン人にメニューを訳してもらいながら食べていたからか、
時間も短く感じたのかもしれない。
それ以上に、一品一品で交換されるペアリングのワインですでに酔っていたかもしれない(汗)
最後は、ミニャルディーズの代わりに、
シェフからお手製のアイスクリームが提供された・・・酔っていたので助かった(笑)
「私たちは、食事時間も含めてどんなご要望にも応えます」
「ぜひ、ランチなどでも気軽に来てください」
と言っていた。
実際に1時間で食事を終えて帰ったゲストもいるという。
もてなしの心構えは素晴らしい。
今回、サン・セバスチャンに行けなかったのは残念でしたが、
以前から気になっていたレストランに来ることができました。
次回は久しぶりにサンセバスチャンでバル巡りをしたいものです。
(※私には、この類のお店でバシャバシャ写真撮影をする勇気がないのでご容赦下さい)
***
リアルな今日は3月11日。
昨年の今ごろは、私は八戸で震災の後の思い出と向き合っていた・・・。
そして、明日からは同じく震災で被害を受けた金沢に入る予定です。
もちろん仕事のためですが、
一部被災地にも出向き、復興に向けて役立つことを探してくるつもりでいます・・・。
思えば、阪神・淡路の後は友人に差し入れをしたり励ますことしかできなかった。
東日本の後は1つの集落の復旧の手伝いをする事しかできなかった。
今回は、このスペインでの街づくりの経験を生かして、
もう少し役に立つことが出来たら良いなあと思う今日この頃です。