ギャルソンが行きかうノスタルジックLIPPで、ワタシタチを驚かせたムッシューの小粋な歓迎サービス。 : Brasserie LIPP

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4.5

1人訪問時点の為替レート換算での金額になります。
  • 料理・味4.0
  • サービス4.0
  • 雰囲気5.0
  • CP4.0
  • 酒・ドリンク-
2013/03訪問1回目

4.5

  • 料理・味4.0
  • サービス4.0
  • 雰囲気5.0
  • CP4.0
  • 酒・ドリンク-

ギャルソンが行きかうノスタルジックLIPPで、ワタシタチを驚かせたムッシューの小粋な歓迎サービス。

パリ滞在6日目のランチです。

ランチはこの日を入れて残り2回だけです。

前の晩に、マイレビュアーさんがカスレが食べたいと話を始めました。一度東京で食べておいしかったので是非本場のパリのカスレと比較したいって。調べてみると、カスレってパリではなくフランスの南西部の郷土料理なんですね。もちろんパリでも食べるでしょうから、翌日のランチはカスレでいこうとお店を探してみました。ルーターを持って行ったおかげで、ホテルで自宅と同じ環境でPCが使えます。

カスレ:フランス南西部の郷土料理で白いんげんまめとソーセージやあひる肉、がちょう肉をカスール(キャセロール)で煮込んだ料理。

調べて行くと、LIPPというブラッセリーでときどき食べられるという記事を見つけました。いやあ、びっくりしましたね。だって、到着した翌日、サンジェルマンに行ったときにこのLIPPの店の写真を撮っていたからです。

何故撮ったかと申しますと、店の横にギャルソン(ウエイター)が出てきて話をしていたからです。休憩中だったんですかね。ギャルソンは、古き良き時代の黒ベストに蝶ネクタイ、そして長く白い前掛け(タブリエ)をつけていて、まさに映画の世界そのままの格好で。しかも、オトナ、中年の男性です。かっこいい!

そのギャルソンが歩道で話し込んでいましたので、思わず写真に残しましたよ。

そのLIPPに行けば、カスレが食べられる。じゃあ、行ってみっか。何かの縁をかんじつつ、お店に行くことにします。

もう1回驚いたのは、このLIPP,めちゃめちゃ有名店でした。1880年創業。特に文豪たちが御用達にしていたようで、ヘミングウェーが一番有名のようですね。そういう店だったんだ。ヘミングウェーの小説にも登場する、って夏目漱石の本にも出てくる、みたいな世界共通修飾語なんですね。何にも調べないでパリの街をずんずん歩いているワタシタチ。後から、ああそうだったんだ、ってよくありました。ギャルソン映画のロケにも使うということですから、ステキな店に違いありません。

目を奪われる、目の付け所、というのは各国共通なんでしょうか。飛び込みで入った店が、実は有名店だったり人気店だったり。ミラノでも香港でも同じ経験を何回もしました。

この日は雪の日。それでも頑張って行ってみようということになりますよね。

お店に到着したのは口開けからまもなくだったようです。入店時はお客さんは数組。帰るときは満席でどのテーブルも大盛り上がりでした。

ギャルソン、ではなくて、迎えてくれるのはムッシュー。60歳は間違いなく超えてますね。丁寧な話し方で奥の方のテーブル席に案内されます。大きなホールの両側には横長のテーブルがずらり並んでいますよ。

テーブルがぎっしりと並べられテーブル間が狭くてどうやって座るのか!と思ったら、ムッシューがテーブルを通路側に引いて、二人で並んで座るようにといいます。へえ、そういうやり方なんだ。すべて、テーブルを引いて席に座らせる、というのは、なかなかいいもんですね。テーブルがくっついていますから、隣のテーブルと話す。地元の方はそれが礼儀、楽しみみたいでなんともいい雰囲気です。

その雰囲気の中で、主役のように忙しく動き回るギャルソン。

いやあ、この店に来てよかったと二人で話してます。ノスタルジックな店内、はまるで映画のセットそのもの。イブ・モンタンが主演する映画では彼がギャルソン役で登場したとか。是非その映画を見たいですね。映画のタイトルは『ギャルソン』。まんまです(笑)。

この日のディナーは予約の一つ星店でのフルコースですので、軽めでいこうと。料理はムッシューと相談して決めました。エスカルゴとスモークサーモン。メインは、魚介のスープと仔牛の煮込みを1人前ずつでとりわけ。特にムッシュは、仔牛の煮込みは是非食べて行ってと熱心でしたね。どの店もワインは安くておいしいです。思い出すだけで、あの日の帰りたい、と思うLIPP。

エスカルゴ、気に入りましたねえ。だって、おいしいんだもん。日本で今まで食べてきたものとは全然ちがって。スモークサーモンは、軽いスモークでこれまためっちゃおいしくいただきました。カスレはこの日はありませんでした。

食事のオーダー取りまでは、ムッシューが担当。料理を運んでくるのは、ギャルソンです。それでも、自分たちの担当をしてくれたギャルソンは40歳代後半くらいのオトナ。なんか、すっごく贅沢な気分です。ミシュラン掲載店の重厚さとは全く違う華やかでうきうきするブラッセリ―。今回パリで訪問した20軒以上の店の中で、ここがアワーベストでした。

あれれ?ムッシューがこちらの席に来てなんか言ってますよ。

『マドモアゼルとムッシュー。お二人が今座っているこの席は、どんな席か分かりますか?』

『?????』 二人とも何を言われているのか、さっぱり分かりません。

『えへん。この席は、パブロの席と呼ばれていて、パブロ・ピカソがこの店に来た時は、必ずこの席に座ったのです。』

そう言いながら、テーブルを通路側に引くと、こっちに来て写真を見なさい、と言われ。席を立って振り返ると、じゃ~ん、
ピカソの若い時の写真が額に入っていました。どっぴゃあ、です。写真撮ってもいいですか。

まったく何と言う歓迎の仕方なんでしょ。早い時間に来たので席が空いていたことも幸運でしたが、このサプライスプレゼントに二人はすっかり舞い上がって喜んだのは想像できると思います。

魚介スープはお店によっていろいろバリエーションがありますね。ここでは、だしとチーズで自分流アレンジを。ムッシューが勧めてくれた仔牛の煮込みはクリーム味でしたが割とさっぱりとした味付けで、おいしくいただきました。有名デザートがあるということでしたが、これはスルー。楽しいランチでした。

パリに行ってミシュランの三ツ星を攻めるのもいいですが、知らずに入った店で思わぬ出会いがあると一生の思い出になりますね。お奨めの店です。

  • Brasserie LIPP - エスカルゴ

    エスカルゴ

  • Brasserie LIPP - スモークサーモン

    スモークサーモン

  • Brasserie LIPP - 仔牛の煮込み

    仔牛の煮込み

  • Brasserie LIPP - 見上げれば、『ようこそ、パブロピカソ席へ。』

    見上げれば、『ようこそ、パブロピカソ席へ。』

  • Brasserie LIPP -
  • Brasserie LIPP - 魚介スープ

    魚介スープ

  • Brasserie LIPP - 魚介スープの味付けは自分で

    魚介スープの味付けは自分で

  • Brasserie LIPP - 仔牛の煮込み

    仔牛の煮込み

  • Brasserie LIPP - 煮込みのライス

    煮込みのライス

  • Brasserie LIPP -
  • Brasserie LIPP -
  • Brasserie LIPP -
  • Brasserie LIPP -
  • Brasserie LIPP -
  • Brasserie LIPP -
  • Brasserie LIPP - 紳士のお一人様ランチ

    紳士のお一人様ランチ

  • Brasserie LIPP -
  • Brasserie LIPP -
  • Brasserie LIPP -
  • Brasserie LIPP -
  • Brasserie LIPP - 4日目に偶然とったギャルソン休憩中のワンショット。

    4日目に偶然とったギャルソン休憩中のワンショット。

  • Brasserie LIPP - 教会が目印

    教会が目印

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店舗情報(詳細)

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店舗基本情報

店名
Brasserie LIPP
ジャンル フレンチ、ビストロ
予約・
お問い合わせ

(+33) 0145485391

予約可否

予約可

住所

フランス151 boulevard Saint-Germain 75006 Paris

営業時間
  • ■営業時間
    11:00~翌2:00(LO0:45)

    ■定休日
    無休

営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。

予算(口コミ集計)
支払い方法

カード可

(VISA、Master、AMEX、Diners)

席・設備

禁煙・喫煙 全席禁煙
駐車場

特徴・関連情報

利用シーン

家族・子供と 知人・友人と

こんな時によく使われます。

ロケーション

一軒家レストラン

サービス

ソムリエがいる

ホームページ

http://www.brasserie-lipp.com/

オープン日

1880年

初投稿者

行列のできる行列のできる(8779)

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