食材は豪華ながら、総合評価は高くできない。 : LAZARE

大晦日のディナータイムに訪問。
こちらは、ミシュラン3つ星「エピキュール (Epicure)」のシェフ、エリック・フレションのセカンド・レストランになります。


約3週間ほど前にEメールで予約しました。
ちなみに訪問1週間ほど前にもレストランからメールがあり、50%のDepositの支払いを求められました。
予約日時の48時間以内にキャンセルした場合は、Depositは戻ってこないというものでした。
私たちは、特にキャンセルする予定もなかったので、クレジットカードで支払い。

普段からこういう方法を取っているかどうか不明です。
というのも、パリは先日のテロの影響でレストランやホテルのキャンセルが相次いでいると報道されていました。
特に大晦日の外出を控える動きがあるため、この日のレストランはキャンセル客が続出しているとGuardianに出てましたので、そのような事情もあっての措置なのかもしれません。


また、Eメールで先に知らされたことですが、大晦日はFix menuのみの提供とのこと。
下記にメニューを記しておきます。


*APÉRITIF*
Coupe de Champagne Cuvée sur-Mesure Eric Frechon Brut Nature Millésime 2002
Tartine de saumon fumé
Croque-monsieur à la truffe noire

*ENTRÉE*
Noix de coquilles Saint-Jacques à la plancha, fin velouté de cresson, caviar de hareng

*POISSON*
Boudin de homard bleu aux morilles, beurre battu au citron et cerfeuil

*VIANDE*
Suprême de poule faisane rôti en croûte de châtaigne, patate douce au foie gras, jus de rôti

*FROMAGE*
Finger de Brie de Meaux aux noix torréfiées

*DESSERT*
Dessert de l'an neuf aux marrons


飲み物は含まず、1人150ユーロになります（約20,000円）。
ちなみに最初に予約したのは、Prémicesというところでしたが、こちらものちにFixed menuのみの提供ということを知らされました。
1人200ユーロ（約25,000円）ということでちょっと高いなと思い、乗り換えた次第です。


さて、お店に到着したのが19時半。
やや早い時間帯だったこともあってか、店内はまだ3割ほどの入り。
このあと30分刻みでどんどん来客があり、21時頃には満席となっていました。
これでもテロの影響はあるんでしょうか。なかなか人気ですね。


店内はややカジュアルな印象。
それほど格式ばっていませんので、入りやすい雰囲気だと思います。
というのも、こちらのお店はパリで北駅に次ぐ大きさのサン＝ラザール (Saint-Lazare) 駅内にあり、しかも朝食からやっているということなので、こういう雰囲気なのだと思います。


私たちは壁際のテーブル席に案内されました。
席と席の間隔が約35cmほどで、やや近いような印象を受けました。
というわけで、隣の会話が聞こえてしまうのですが、左側にはフランス人、右側にはイタリア人とさすがに多国籍な客層です。


食前酒のシャンパンとともに下の料理も登場。
やや焦がしたパンに、スモークサーモンが載っているものと、中に黒トリュフを挟んでいるものがサーヴされました。
スモークサーモンはとてもフレッシュで美味しかったです。
黒トリュフは芳醇な香りがあり、口の中に広がりました。


次に前菜。
焼いたホタテにキャビアがふんだんに載っています。
キャビアの味はやや薄味でしたが、ホタテ自体がとても美味で香ばしさがあり、よいペアリングでした。


魚料理は、なかなかかわいらしいルックス（写真ピンボケですいません・・）。
こちらはブルーロブスターのソーセージ包みとなっていました。
ソースが甘酸っぱくてクリーミー。
とてもまろやかな味でした。


肉料理は、雉のロースト。
これに大きいフォアグラがのっかっています。なるほどこれは高いかも。
雉のローストは大変柔らかく美味。
ですが、スウィートポテトに大きいフォアグラ＋こってりソースで、しかもコース最終盤ということもあり、お腹いっぱい。
あまりに満腹で、苦しかったですねｗ


フロマージュのあとに、デゼール。
もちろん引き続き、お腹いっぱいです。
マロンクリームのデゼールはとても甘かったですね。
マロンもクリームもボリュームがあるので、もう少し胃にスペースが残っている状態で食べたかったのが正直なところです。


総合すると、どうしてもCP面に引っかかりを感じてしまいます。
確かに食材は豪華なものがありますが、全体を通して、感動するレベルの料理が一つもなく大変残念でした。

サービスに関しても、（フランス語が不自由なこちらに多少引け目を感じたとしても）英語のレベルが低く、料理の説明がほぼ単語でした。
このようなレベルのレストランであれば海外からのお客様もかなり多いと思うので、もう少し英語を話せる人を配置してもらいたいなぁと感じます。
また、非常に基本的なことで書くのも恐縮ですが、フォークとナイフを配膳するところを、私にはフォークを2本、妻にはナイフを2本を置いて気づかないこともありました（もちろん後で笑って交換しましたが・・）。


期待が大きかっただけに、失望も大きかったという典型的なパターンだったように思います。
Fixed menuしかない大晦日のような日ではなくて、通常のランチタイムとかもっとカジュアルな時間帯であれば、きっと印象が違うのかもしれません。