質実剛健。 : Haus Wertheym

この口コミは、ムササビヒンソーさんが訪問した当時の主観的なご意見・ご感想です。

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3.8

¥4,000~¥4,9991人訪問時点の為替レート換算での金額になります。
  • 料理・味3.5
  • サービス3.5
  • 雰囲気3.5
  • CP4.0
  • 酒・ドリンク4.0

3.5

¥2,000~¥2,9991人訪問時点の為替レート換算での金額になります。
  • 料理・味3.5
  • サービス3.0
  • 雰囲気3.5
  • CP3.5
  • 酒・ドリンク3.5
2018/02訪問2回目

3.8

  • 料理・味3.5
  • サービス3.5
  • 雰囲気3.5
  • CP4.0
  • 酒・ドリンク4.0
¥4,000~¥4,9991人訪問時点の為替レート換算での金額になります。

質実剛健。



ニュルンベルガーでヘフェヴァイツェンが飲みたいね、となり、電話で予約をして訪問、1年ぶり。

1830時。

ここも典型的Gaststätte。

一軒家なのだけれど、壁に対して窓の面積の小さな「昔のつくり」なところに、狭い店のなか、たくさんの食卓が置いてあるから、なんというか、穴倉っぽい。

身体の大きな現地の人たちに囲まれて座っていると、冬の運動場でおしくらまんじゅうをしているような気にもなるが、木の椅子に深く腰掛け、ビアグラスを抱えて仕舞えば、居心地は悪くない。

…ちょっとだけ、鉄兜にトレンチコートで、ウィンチェスターM1897を抱えた、一次大戦中の塹壕兵になったような錯覚を覚えない事もないが。

ここで店主と思しき老紳士がひとりで注文をとり、お運びもこなす(バーカウンターには酒注ぎ係がひとり)というサービス体制。

「打てば響く」とはならないが、飲み食いで効率上げてもしょうがないし、頼んだものが忘れられたり、注文が前後したりはしない(これは記憶力と名人芸の賜物! )から、小麦ビールのヴァイツェンの香りに包まれ、にまにまと笑っていればよい。

にまにま笑いには初志貫徹でニュルンベルガーヴルスト(そーせーじ)に決めている。

決めているのに理由はない、あったとしても忘れてしまった。

もしあるとすれば、廿数年前はじめて降り立ったドイツの街は、どこももっと質素堅実で、ニュルンベルガーとカルトフェルブライ(まっしゅぽてと)とドゥンケル(くろびーる)みたいな簡素な御菜と酒「だけ」を出して、

これで飲んでけ、一丁あがり!

という感じな「侠の店」が多かったのに、昨今はシェンゲン協定とECBと共通通貨とその拡大する信用の創造が、域内の独自性を薄め、界隈もパスタやピザ、バーガーの店が溢れてしまったのを惜しんで、とは、激動のユーロ圏において孤軍奮闘する、若い頃はさぞトリンドル玲奈さんに似て、愛しげ(エチゴ弁)だったろうなあと思わせる、彼の国の首相さまのご努力を批判しているようで申し訳ないから黙っている。

そう思いながら、灰色で薬指ほどの、華やかさには欠けるうらみのある焼きソーセージにかぶりつくと、厚めの皮が先に少し抵抗するやピチっ! と破れた途端、独特のスパイスと塩気で活性しているがお砂糖で甘やかされてはいない畜肉の持つ力強さが口腔に溢れ、上顎の粘膜を、美蕾を「肉食の悦び」に酔わせ、ここで酵母を濾過しておらず、少し濁った風の麦酒を用いてちびりと追いかけてやると、質実剛健実質本位真実一路突撃一番 #ちがう という感じで調子が上がり、ザワークラウトの酢キャベツを口直し的につつくと、舌表面の脂が切れ、もっともっと食って飲んでしたくなり、レーバーケーゼ、シュニッツェル・ミット・ブラートカルトフェルン(社会通念上のカツとぢゃーまん・ぽてと)を追加し、更にヴァイツェン、次はドゥンケル、爽やかに巻き戻してピルス(下面発酵びーる)…と、おぢさん五人でガブガブがつがつやってはくだらない馬鹿話を続けていると、それでなくても狭い店がいっぱいになっており、喧騒がウワーンというほどではないが、ふわりといい感じに揺蕩っており、これを機に唔該、埋単! *1 と叫び、計算書を持ってこさせると、飲んだり食ったりした量と、味わい、風味、過ごした時間のよろしさに対しての対価としては、極めて適切で、

ドイツは全般に物価が高いような気がするが、居酒屋の払いは極めて実質に準じており、極東某国の

「安いけどアレ」

な大手同業他社のサービスに淫している民と、どっちが豊かなのかな?

と、ビックマック指数*2 では測り切れぬ、ひとびとの暮らしに想いを馳せない、事もない。

*1 実際にはZahlen bitte ! と、言いました

*2 http://ecodb.net/ranking/bigmac_index.html

  • Haus Wertheym - ヘフェヴァイツェンでこんぬつわ。

    ヘフェヴァイツェンでこんぬつわ。

  • Haus Wertheym - ごちゃごちゃしているが趣きはある。

    ごちゃごちゃしているが趣きはある。

  • Haus Wertheym - ニュルンベルガー。

    ニュルンベルガー。

  • Haus Wertheym - シュバインシュニッツェル。

    シュバインシュニッツェル。

  • Haus Wertheym - レバケーゼ。バタのソースが美味い。

    レバケーゼ。バタのソースが美味い。

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2017/02訪問1回目

3.5

  • 料理・味3.5
  • サービス3.0
  • 雰囲気3.5
  • CP3.5
  • 酒・ドリンク3.5
¥2,000~¥2,9991人訪問時点の為替レート換算での金額になります。

アタマひとつヌケた一軒。

恒例のドイツ興業も終了。

夜間飛行の羽田便に搭乗するまでの日中を市場調査に費やすが、それでもまだ、時間を持て余し、昼間だがビールでお疲れちゃんの慰労会にしよう、という事になる。

レーマー広場からマイン川の遊覧船乗り場に向かう、土産物のぬいぐるみ屋のならび。

界隈の酒を飲ませ、地元料理を食わせる店は、この10年ほどであらかた入ってみたが、給仕氏のあたりの自然さ、素材の吟味と割烹の素直さという点で、こちらは頭ひとつ抜けているように感じる。

頭ひとつ抜けた店では、レーバーケーゼとニュルンベルガーに決めている。

決めているのに理由はない、あったとしても忘れてしまった。

もしあるとすれば、どちらも地元料理というよりは南部ドイツの特産品、しかも加工肉なのであるが、遠方由来の加工製品であればあるほど、その目利きと鮮度、加熱の出来栄えに店の姿勢が現れるから、とは、わかったようでわからない、半可通のコンニャク問答みたいだから黙っている。

そう思いながら、今回滞在中、最後のバイツェン・ビアで乾杯し、添えられた半熟サニサイド・アプゥな目玉焼きの黄身を崩してレーバーケーゼにまぶして食うと、つなぎが少なく、香辛料も抑えめなそれは、口腔で程よく踊りながら塩気で活性化されたアミノ酸の旨みがぎゅーぎゅーと広がり、焼いただけ、な、ニュルンベルガーも材料の新鮮さを誇るように香辛料の使い方に抑制が効いている一方、ほどの良い熱の通し方で噛み付くと肉汁がほとばしり、舌や上顎の粘膜を蹂躙するさまが鮮烈、さらにチョーシこいて頼んだシュニッツェルにナイフを立てると、天ぷら式のディープフライではない、バタで揚げ焼きにした衣の風味がよろしく、肉の恰好の「調味料」がわりになっており、やあ、展示会で自分で作るより、ヒトに作ってもらったモノは旨いとネ、と、バイツェンのお代わりを重ねない、事もない。

  • Haus Wertheym - こんぬつわ。

    こんぬつわ。

  • Haus Wertheym - 店内を俯瞰する

    店内を俯瞰する

  • Haus Wertheym - 実際にはこれよりかなり暗い

    実際にはこれよりかなり暗い

  • Haus Wertheym - 当然、こうくる。

    当然、こうくる。

  • Haus Wertheym - シュバイネシュニッツェルの衣のデリケートさよ!

    シュバイネシュニッツェルの衣のデリケートさよ!

  • Haus Wertheym - ドイツに来たらやはり一度は食いたいレーバーケーゼ

    ドイツに来たらやはり一度は食いたいレーバーケーゼ

  • Haus Wertheym - ニュルンベルガーは香草抑えめタイプ。日本人の口には合うと思う。

    ニュルンベルガーは香草抑えめタイプ。日本人の口には合うと思う。

  • Haus Wertheym - リップヒェン。牛でいうところのTボーンの部位を用いておし、骨を境にロースとフィレが付いている。煮加減が上々

    リップヒェン。牛でいうところのTボーンの部位を用いておし、骨を境にロースとフィレが付いている。煮加減が上々

  • Haus Wertheym - 参考】展示会4日目、拙作のシュニッツェル。連日、日産8枚の実演調理しているうち、卓上IHクッキングヒーターの特徴と性格を完全に見切り、衣全体の出来栄えに安定が見える。

    参考】展示会4日目、拙作のシュニッツェル。連日、日産8枚の実演調理しているうち、卓上IHクッキングヒーターの特徴と性格を完全に見切り、衣全体の出来栄えに安定が見える。

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店舗情報(詳細)

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店舗基本情報

店名
Haus Wertheym
ジャンル ドイツ料理、パブ
予約・
お問い合わせ

(+49) 69281432

予約可否
住所

ドイツFahrtor 1, 60311 Frankfurt am Main

営業時間
  • ■営業時間
    11:00~23:00

営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。

予算(口コミ集計)

特徴・関連情報

利用シーン

家族・子供と デート 一人で入りやすい 知人・友人と

こんな時によく使われます。

ホームページ

http://www.haus-wertheym.de/startseite.html

オープン日

1479年

初投稿者

あてさんあてさん(2348)

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