[聖バルトロメウス大聖堂近く]シュニッツェルがビールと合う！ : Romer Pils Brunnen

今日は日曜日、年末のフランクフルトはレーマー広場 （Römerberg）周辺のクリスマスマーケットが大盛況になります。
老若男女を問わず一年で一番楽しみにしている季節の到来、2mくらいあるおっさんが角と赤鼻付けてニコニコしながら孫を抱いて歩いていたりするのは、日本ではまず見られない光景ですw

グリューワインとか焼きソーセージとか巨大バウムクーヒェンとかシュニッツェルとかリンゴ酒とか、とにかくボリュームがあって美味しくない屋台料理の数々を眺めて歩くこと3時間（巨大焼きソーセージは美味しかった）、こういう人が集まるイベントがドイツ人は大好きなんだなと実感しました。

忘れもしない2016年の年末、首都ベルリンでこのクリスマスマーケットを狙ったテロが発生、トラックがマーケットに突っ込んで12人が死亡し、多くの怪我人が出ました。
その時我々はジュネーブ経由でミラノ〜トリノと旅行中だったのですが、犯人が逃走中のためニュースはこの事件一色で、もちろんクリスマスマーケットに限らず街はどこも超厳戒態勢、自動小銃のトリガーに指を掛けた状態で警戒にあたる兵士（こういう時警察は役立たずです）の殺気立った表情を今でもはっきり覚えています。
結局チュニジア人の犯人は、我々と反対のルートで同じ日にトリノ経由でミラノに入ったことが確認され、射殺されたのですが、日本では差し迫った脅威とは認識されていないテロが、決して他人事ではないことを強く感じました。

グリューワインが美味しくない、はっきり言って匂いは最悪だあ！なんて言っていられるのも平和だからですよね。
一刻も早くウクライナ侵攻を止めて、ガザ地区への攻撃も止めてください。
一歩日本の外に出るだけで、世界中で発生している紛争、戦争、人種・宗教対立、そして自然災害や飢餓の情報が報道され続けていることに慄然とします。
どうか2024年は一人一人の努力が実を結んで平和な年になりますように。


閑話休題。
そんなことを頭の片隅で考えつつ、クリスマスマーケット散策のついでに、フランクフルト大聖堂の天辺登攀に挑戦して（高さ90mくらいの屋根に向かって只管螺旋階段を登りますw）さすがに精も根も尽き果てました。
チケット売場のおじさん（同じ螺旋階段を降りてきてゴールしたらよくやったと褒めてくれた）に聞いたら328段あると・・・なんで人は3€払ってまで高いところまで登るのが好きなのかねw
吹きっ晒しの氷点下では天辺の滞在時間10分が限界でも、確かに眺望は素晴らしかったですけど。

冷え切った身体を温めるのに近くの博物館のカフェで一休み、ではお腹ぺこぺこなので今日も勘を頼りにビールとソーセージを探します（食べログはSPでマネタイズできない海外の情報が観られないからね）。
大聖堂の真下にPaulaner am Domというビールレストランが見えたのでこれ幸いと寄ってみたら、なんと予約と待ち客でいっぱい、今からだと1時間待ちと言われて諦めました。
ドイツでフランクフルトでこれはあり得ないw

それでも犬も歩けば棒にあたる、私も歩けばビールにあたりますw
少し歩いた先の角にそれらしき店を発見しました。
開いている入口から中を覗くとほぼ満員、店員のお姉さん（わあ凄い美人♡）にテーブルは空いてないけどカウンターならと、昨晩と全く同じことを言われて席につきました。

Schöfferhoferのヴァイツェンとシュニッツェル、もちろん焼きフランクフルトをお願いします。
あらSchöfferhofer知ってるの？とお姉さんに聞かれて昨日からね、と言ったらにやりと笑ってくれました。

しばらくしてシュニッツェルが出てきました。
おおこれこれ、以前ミュンヘンでいただいて忘れられない味になりました。
ミラノのコートレットと同じく肉を叩いて薄くしてから揚げ焼きした鶏肉です（ミラノでは牛肉ですがこの店でも牛肉ヴァージョンいただけます）。
美人のお姉さんにマッシュルームのホワイトソースだの辛いトマトソースだのを勧められましたが、私はシンプルにレモンだけでいただきたいです。
それが一番美味いからね。

2杯目はCarolus der Starkeをいただきます。
これはアルコール度数が高いから酔うわよ、とお姉さん。
お気遣いありがとうございますw
でもこのシュニッツェルには濃いビールが合うからね。

ドッペルボックは下面発酵の麦2倍の濃厚ビールで、味わいも香りも強め、焦茶色でもう見た目から濃いです。
甘い香りと強いコク、滑らかな喉越し、何より冷た過ぎない温度管理が絶妙です。

いつもイタリアに行く際には、日本からドイツ各地のハブ空港でトランジットして向かうんですが、今回は野暮用もあってフランクフルトに立ち寄って本当に良かった。
Oggetie209さんのアドバイスのお蔭です。
この場を借りて御礼申し上げます。m(_ _)m

この店に来る前に大聖堂の脇にあるPaulaner am Domに行ったら満員で入れなかったと話すと、あっちはミュンヘンのビール、ウチは地元のビールだから正しい選択と言われました。
いつの間にかカウンター席もいっぱい、こちらも待ち客が出始めました。

焼き上がった巨大フランクフルトが2本登場。
どうやらこれも皮が破れないように低温でじっくり火入れした印象です。
付け添えのザワークラウトとフランクフルトと一緒に焼かれた感じのポテトも美味しそうです。
早速いただくと、昨日のあんなに美味しかった茹でフランクフルトさんバイバーイ！っていうくらい美味いw
こちらは焼き専用のフランクフルトだそうで、胡椒やシナモン、ナツメグが練り込んであるんだとか。
それは美味くない筈がないですね。

お代わりしたCarolus（このビールもBINDINGが醸造）がなくなってしまい、やっぱりBINDINGのピルスナーで締めます。
キリッと冷たく、酸味と苦味が強調されて最後に仄かな甘味が感じられるビールです。
うーん、ドイツのビールは（って一括りにしてますけどw）美味しいです。

美人のお姉さんにお会計をお願いして、店を出るときれいな夕焼け、この度の幕開けにピッタリの美しい景色でした。
でもフランクフルトは寒いです。

明日からのイタリア周遊が楽しみです。
ご馳走様でした！！