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ドイツの田舎の名レストランの「温かい」肉料理と「ほろ苦い」ビール
山小屋風のホテルの外観
客室から「ノイシュバンシュタイン城」が見える絶好のロケーション
「居酒屋」という名が付いたオシャレなレストラン店内
名物「仔牛のワイン煮込み」
絶品「ローストポーク」
ビッグサイズのデザート
幅広い客層を示す4カ国語のメニュー(独・英・仏・伊)
ホテルの客室
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グールマン
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| 店名 |
s' Wirtshaus im Weinbauer
|
|---|---|
| ジャンル | ドイツ料理 |
|
予約・ お問い合わせ |
(+49) 8362986191 |
| 予約可否 |
予約可 |
| 住所 |
ドイツFüssener Str. 3, 87645 Schwangau |
| 営業時間 |
営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
| 予算 |
¥4,000~¥4,999 ¥2,000~¥2,999 |
| 予算(口コミ集計) |
|
| 支払い方法 |
カード可 |
| 駐車場 |
有 |
|---|
| 利用シーン |
|
|---|---|
| ロケーション | ホテルのレストラン |
| ホームページ | |
| 備考 |
Hotel Weinbauer 内 |
| 初投稿者 |
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ロマンティック街道の最後(最初)の宿場街シュヴァンガウにある「ホテル・ヴァインバウアー」。
客室から「ノイシュバンシュタイン城」が見える絶好のロケーションに建つ人気のホテル。
団体の観光客が来ないこの街は、ドイツ国内や近隣の国の観光客が中心で雰囲気が良い。
このホテルは、私が初めて仕事でドイツに来た時にミュンヘンの協力会社の人に教えてもらった。
ホテルの前には、深夜までやっていて客室に配達もしてもらえるピザ屋やスーパーもあり便利だ。
ホテル内の「居酒屋」という意味の名が付いたこのオシャレなレストランも評価が高く、特に「ローストポーク」や「仔牛のワイン煮込み」などの肉料理はとても美味しい。
レストランだけの目的での利用も多いようで、テーブルは客室数に比べても多く、店のメニューは4か国語で書かれている。
今回は、ドイツ出張時によく休日を共に過ごすドイツ事務所のスタッフ、ゲイのフランス人(40代・私と関係はない)、姉御肌の生粋のドイツ女性(30代・中心人物)、アメリカ育ちの帰国子女(20代・甘えん坊)との4人でノイシュバンシュタイン城と温泉を楽しむためにやって来た。
ちなみに、日本人の私以外の3人は「ノイシュバンシュタイン城」は初めてらしい。
この日の午後、ホテルに到着した私たちは、さっそくこの街の「クリスタル」というテルメに出かけた。
やや古くて規模は大きくないものの、その客層からか、館内はとても洗練された雰囲気を醸し出している。
4人でひと通りサウナやジャグジーを楽しんだ後、私は独りでサウナのアトラクションに参加した。
20人ほどが入るさほど広くないサウナでのアトラクションは盛況ですぐに満杯になった。
始まる直前に女性が一人入ってきて私の目の前に立ったので、私は左右の人と協力して私の隣に彼女が座れるスペースを作ったのだが、一糸まとわぬそのカラダは歳のわり(40前ぐらい?)にはとても美しく見惚れてしまった。
フランスから来たという彼女はとても落ち着いた口調で相手の目を見て話す人で、サウナアトラクションの間に意気投合して、終了後は共にシャワーを浴び、火照った体を落ち着かせるためにプールを楽しんだ。
人目を気にすることもなく堂々と全裸で平泳ぎに興じる姿は「優雅」のひと言。
「ここはとても洗練されたテルメなので、あなたにエスコートされているとまるで『貴婦人(Lady)』になったような気分だわ」と微笑みながら話す彼女はまさに「貴婦人」そのものだった。
しばらくして、私たちがデッキチェアに寝そべって夕陽に体を晒していると、一緒に来ていた姉御と帰国子女が呼びに来て、私を階下の屋外のプールに連れていった。
館内のバーですっかり人気者になっていたこういう洗練された空間に強いゲイ君が、名残り惜しそうに他の客に別れを告げてそのプールに現われると、姉御と帰国子女はゲイ君と私のバスローブを剥ぎ取り裸でプールに突き落とし、彼女たちもバスローブを自ら脱ぎ捨てプールに飛び込んだ。
ここは「水着着用エリア」のはずでは?と思ったが、この時間は「テキスタイルフリー」になるようで、他の客も水着を着ていなかった。
屋外のプールでいつも以上に子供のように「ギャアギャア」騒ぎながら遊ぶ彼女たちにしばらく付き合った後、さすがに疲れた最年長の私は、傍らの小さなプールに張られたスポンジロープに首と足をかけてうつ伏せになってプカプカ浮きながら、「『貴婦人』はもう帰っちゃったかな?」「探しに行くわけにもいかないし…」などとぼんやり考えていた。
しばらくして、姉御と帰国子女が来る気配を感じた。
すると、姉御が私にぶら下がるようにしがみ付き、二人がかりで私を裏返した。
あられもない格好でまるで怒っているかのように度を超えたいたずらを仕掛けてくる彼女たちに対して、私は「いい加減にしろ!」と二人を振り払い、そのまま独りホテルに戻ってしまった。
しばらくは部屋で自分の短気と大人気の無さを反省していた私だが、今日の部屋は4人部屋。
彼女たちが帰ってくると気まずいと思った私は独り先にレストランでビールを飲んでいた。
しばらくすると、ゲイ君に連れられ彼女たちがレストランにやって来た。
普段は冷静な姉御が泣きながら「ごめんなさい」と謝ってきた。
帰国子女は言葉にもならない。
するとゲイ君が「でも今日は二人の事を放ったらかしにした私たちも悪かった」と言った。
その時、予めオーダーしておいたこの店の名物「仔牛のワイン煮込み」が来た。
「ごめんね。ゲイ君の言う通り私が悪いんだ。さあ、これからは4人の時間だ。ゆっくり食事をしよう。そのために料理もオーダーしておいたんだ。」
「あったかい…。」
ビールを一杯飲み干し、料理をひと口食べた帰国子女がやっと喋った。
このレストランの温かくて美味しい仔牛の煮込み料理が、確実に彼女たちの心を和ませている。
ちなみに、ここの「仔牛の煮込み」は肉をあらかじめワインに漬け込んであるのでとても柔らかい。
また「ローストポーク」は一度焼いた肉を再度ビールとブイヨンで煮込んであって、肉が柔らかくソースもとても美味しい。
特に「ローストポーク(シュバインブラーテン)」はバイエルン地方の名物料理だが、ここほど美味しい店を私は知らない。
このレストランの料理が美味しい事は前回の訪問で既に知っていた。
でも、今日の料理はその美味しさだけでなく「心にしみる」ものだった。
それは食べ手の心持ちの変化がそう感じさせたのかもしれない。
料理は「素材がどうだから」「調理法がこうだから」で決まるものじゃない。
だから食事という行為は実に繊細で奥が深い。
傍らで、姉御が運ばれてきた「ローストポーク」を4つに切り分けている。
今夜のやけに素直な彼女たちを見ていると、彼女たちが年に1~2回しかないこのような時間をいかに大切に思っているかがよくわかった。
私たちはこの夜、ホテル前の店からピザとビールを取り寄せ、客室で夜遅くまで他愛のないお喋りを続けた。
この国籍も年齢も違う4人の友人関係は、かれこれ7・8年になろうとしている。
彼女たちの年齢を考えれば、我々の関係はこの先さほど長いものではないとは思うが、今日私はこの奇跡のような関係に自らヒビを入れかねないことをしてしまった。
私にとって今夜のビールはちょっぴり「ほろ苦い」ものになった。