恭喜發財！再訪ホテルレストランでのＬＮＹランチ : Shang Palace

このお店には何度となく足を運んで、シェフの入れ替わりなどにもかかわらず相性がいいので、旧正月のランチ候補としても積極的にお願いして予約をとってもらいました。

ただし、12時半から1時間という少しタイトな時間枠。でも入れるだけでよしとせねば。

思ったよりもゆったりした状況、中くらいのテーブルに2人掛けで座らせてもらいました。

ここは、ＨＰからメニューが閲覧でき、しかも一部は写真入り、そして価格入りなのが何ともありがたい。予習をして、しかも実際に配られるメニューとのずれもほとんどないので助かります。
「週末點心メニュー」から
香宮鮮蝦餃　78
鮑汁花豆鳳爪　88　鶏の脚と花豆の鮑ソース煮
脆皮BB乳鴿　88
海味竹笙花膠灌湯餃　魚介乾物、衣笠茸、浮き袋入り水餃子　108

「厨師推介新年特別メニュー」から
『鵬飛萬里』　鮑魚法國竹絲鷄焼賣　108　あわび一個乗せホロホロ鳥入り焼売

通常アラカルトメニューから
碧綠海皇豆腐羹　　128　菠菜（ほうれんそう）と海鮮と豆腐のとろみスープ
薑蔥山珍海味撈粗麵　228　生姜と海鮮乾物の平打ち玉子麺

新年のお祝い気分はここでも充満しておりまして、あちこちでコスプレ関羽と写真撮影、我々にも愛想よく一緒に撮らせていただきました。おみやげは金貨形のチョコレート。

さて、まずやってきたのは2種のスープ。ほうれん草がいま香港では旬でおいしい。豆腐のスープはとろとろで、海鮮の味わいが深く感じられます。もう一つは點心メニューの定番ですが、浮き袋や衣笠茸など食感が楽しい。

點心は蝦焼売さすがにぷりぷりでおいしい。鶏の脚も味付けに特徴があり、こういうやや庶民的な素材を高級に仕上げる技はお見事。
そして、我々の大好物ハトが點心メニューにあったとは、しかもこの値段で。いいなあ。皮がパリッパリで、肉もダークな味わい、心から楽しめます。新年メニューはさすがにお高いのが多いけど、一品お付き合いでアワビ乗せ焼売。ホロホロ鳥のやや淡白な味と鮑の対比が面白いです。
最後の麺も、平打ち麺が風味豊かで〆にぴったり。

贅沢な話ですが、あまりにおいしく安定しているのでドキドキ感は薄れてしまうかも。いや、贅沢な話。

サービスもまずまず、時間も実はゆったり居させていただきました。やはりホテルのレストランはホテルのスタッフに予約を入れてもらうのが一番です。これは間違いないところ。

ごちそうさまでした。


InRed編集『欲張り女子の香港』宝島社　20頁

香宮さんには、過去に何度かディナーで訪問し、よい印象を持っていました。
シェフも替わったようですし、一度ランチでお邪魔することにしました。予約して２時すぎに２名で入店。あいかわらず混んでいます。実は、今日はメインをすでに決めていました。連れが、「ハタの蒸し物」をここでやってみたい、といいだしたもので、HPでメニューを調べたところ、東星斑という一番安いので１尾６００グラムで９６０HK$、一番高価な蘇眉でなんと３３６０HK$。こんどは尻込みする連れ、しかし私が払うから、と強行しました。

やや小さ目の四角いテーブルに案内されます。注文は、

龍井茶
浸上湯芥藍　　カイランのスープ蒸し
清蒸東星斑　　スジアラハタの蒸し物
點心２種　香宮鮮蝦餃　松茸焼賣

あはは、新派粤菜の鬼才として知られる莫傑強シェフに喧嘩を売っているかのような、古臭い選択です。でもこういうのが好きなんですよ。

まず、本日の主役のハタ君がやってきます。見事に鮮やかな赤い身、葱と香草が乗せてあります。すかさず白飯２椀をお願い。きれいに身をほぐして小皿に盛り付けてくれます。醤油と少量の油だけで、生姜などはありません。似た料理は、たとえば長洲島などの海岸にある海鮮屋台でも、あるいは香港仔の市場の食堂でも、２００ドルくらいで食べられますが、まったく質が違います。（針生姜と大量の油が加えられます。）

頭の部分のゼラチンがとにかくうまい。骨にしゃぶりつきます。
身の部分はたっぷりとソースを加え、葱・香草と合わせてご飯の上に乗せちゃいましょう。長粒米との相性は最強と申してよろしいでしょう。

うーん満足。もう、これだけでもいいかな。

カイランは、腿絲扒芥膽という正式名のようです。一口食べると少し物足りない印象、しかしこのあっさり感は好きです。にんにく抜き、上に中華ハムの細切りが少し乗っているだけのシンプルな料理。おいしいです。
あまり期待していなかった點心も上々、とくに松茸が焼賣に合うことは初めて知りました。
狭いテーブルだったので、早めに来てしまった點心の蒸籠はサイドテーブルに長時間置かれてしまうことに（ハタとの格闘に時間がかかったので）。しかし、食べる前に向こうから、蒸し直してきます、とのこと。ここらへん、「行列のできる」さんのご指導よろしきを得たものと理解します。
サービスは、一人だけ箸にも棒にもかからない若い長身の女性（我々は「死にかけの金魚」と命名しました）以外はたいへん行き届いたものでした。

ごちそうさまでした。

CXの香港ガイド（内容充実！）にも載っています。
http://www.cathaypacific.co.jp/hongkong/food/detail/id/784/
日本人観光客向けサイトにも記事があります。
http://www.hongkongnavi.com/food/685/


Hong Kong Tatler, Hong Kong's Best Restaurants 2006, p.201.
『香港マカオの歩き方　2016－2017』　「数ある飲茶店は気分で使い分け♪」　ダイヤモンド社　28頁
『まっぷる2017香港マカオ』　昭文社　　「凄腕シェフの極上料理店」　31頁