無料会員登録/ログイン
閉じる
あの頃の自分に会いに行く
こんぬつわ。街市脇の倉庫を改造した店舗は健在。
まずは脆皮炸子雞。海鮮の店だが悪くない。
白灼蝦は茹でと蒸しがあるが今回は茹で。
椒鹽瀨尿蝦。ここでの発注も、簡単な粤菜の知識と菜單読解力があった方がいい。そうすれば喋れなくともメモとペンで、大概の欲しいものを作ってくれる。
豉汁炒蜆貝。ここでいう蜆はあさりのこと。
乾扁四季豆。説明もいらない一品だが、となりに八百屋を控えている街市だけにインゲンの鮮度はいい。小社営業担当役員のリクエスト。
鹹魚雞粒炒飯。くさやのように香る干魚で食わせる炒飯は、これもとなりの八百屋で買った実質のある紹興酒に抜群に合う。一度、尊尼(じょにーうぉーかー)黒牌と炭酸を持ち込んでハイボールに合わせたいと思っている
銅鑼湾的宵夜 或いは もうじんぐ・グローバリズム
再訪無数。
社用で北京から大陸入りして深圳、広州、澳門と経巡り、ターボジェットでようやくフェリーターミナルから香港入り。
波をかき分け海を進んでいると、映画「英雄本色(男たちの挽歌)」のテーマソングが耳の奥で鳴り響くのは、毎度のお話。思わずベレッタ92F二丁持ちしたくなるが、良い子のお友達にはナンノコッチャ意味不明だろうから黙っている。
一国二制度というが、正直、中共(死語 の実質支配地を抜けると、ものすごく肩の力がヌケる。
日中MTRやバス、トラムを駆使し港内を移動してアレヤコレヤと用向きを済ませ、会社の身内メンバーだけの晩餐、となると、誰ともなく明記へゴー! という事になる。
1730時開店直後。
有無を言わせず嘉士伯で乾杯。
名より実質そのもの、といった粵菜ならぬ港式生猛海鮮をガブガブ食い、並びの八百屋(! の軒先で仕入れた紹興酒を「文句、ある? 」と持ち込み鯨飲。
唐辛子と豆豉、大蒜まみれのアサリをムール貝よろしく殻でほじくっては口に入れ、塩と大蒜で煎り付けた蝦蛄を剥いては燗をつけぬ黄酒をコップで煽り、壁のテレビから流れるハンセンインデックスと明日からの台風情報に目と耳を奪われていると、大陸の影響であちこちかなり変わったが、どっこい市井の港人の人情と民俗は、結構しぶとく残ってる、と、もと駐在員っぽく利いたような口をきかない、事もない。
登録時201609月】
香港銅鑼湾2130時。
仕事を終え、しゃっちょこばった宴席をこなし、仲間うちでもうちょっと軽く飲みたいね、という事になると、足は自然、街市(がいしー:マーケット)沿いにある終夜営業のこちらに向く。
「軽く」のはずがつい、水槽という名の発泡スチロール製トロ箱の中で或いは泳ぐ、或いはギューギューに詰められ、氷で最低限の衛生を確保しているおさかなや貝類を目にしてしまうと、アレもコレもと頼んでしまい、結果的に「重く」なってしまう、確信犯的もうじんぐの店、という事になるかもしれない。
香港でのもうぞ食いは鹹魚鶏粒炒飯に決めている。
決めているのに理由はない、あったとしても忘れてしまった。
もしあるとすれば、すでに九割がた埋まった胃袋を鼓舞し、無理やり食欲を引き立てるためには、八丈島のクサヤもかくや、というほどのオイニーもとい馨しい香りを立ち昇らせる、かの発酵食品を、あろうことか油で蹂躙し、米飯と共に炒めてしまう乱暴な御菜が最も適切である、というより他に選びようがないから、とは、あまりにも #冷酷な現実 だから黙っている。
そう思いながら店内を回遊する嘉士伯小姐に声をかけ、迷你裙の裾界隈に着目しつつ大壜をじゃんじゃん持ってくるように指示し、くだんの炒飯のみならず、皿にとったニョックマムに、びたびたに浸して蚵仔煎に噛り付き、日本的に穏やかに豆板醤を用いるのではなく、容赦なく泡辣椒がブチこまれ、ニオイがぷんぷんくる魚香茄子を頬張ると、ああ、明日から体臭がタイヘンなことになりそうだが、しばらく当地で行商だし #いんだよ細けえ事は! と、開き直らない、事もない。
あさりは蒜頭と辣醤で蹂躙!
時により、時間帯により出来栄えの変わるカキオムレツ。今回は開店直後につき非常に状態がよろしい
摂氏20度を越えている間は頼まずにいられない通菜蝦醤煲
脆皮炸子鶏もすぐ近くの街市で仕入れてくるニワトリだけに旨し旨し
蝦蛄は巨大なタイ産より地元で採れるミニサイズに実質がある
近所の八百屋の軒先にあった紹興酒持ち込み。意外やなかなか旨し
こんぬつわ。
観光客っぽく白灼蝦
#食べログ的に撮るとこうなる。
魚香茄子。容赦ない大衆風味がたまらない
夏場はコレ! 蝦醤通菜煲
それっぽくない、というかとりからに唐辛子 #BCMKR! な辣子鶏
#食べログ的に撮るとこうなる。
蚵仔煎はニョックマム、ダバダバで!
香港に来て鹹魚雞粒炒飯を食わない法はない
#食べログ的に撮るとこうなる。
口コミが参考になったらフォローしよう
ムササビヒンソー
利用規約に違反している口コミは、右のリンクから報告することができます。問題のある口コミを連絡する
ムササビヒンソーさんの他のお店の口コミ
「みんなで作るグルメサイト」という性質上、店舗情報の正確性は保証されませんので、必ず事前にご確認の上ご利用ください。 詳しくはこちら
| 店名 |
Ming Kee Seafood Restaurant(明記飯店)
|
|---|---|
| ジャンル | 中華料理、レストラン |
| お問い合わせ |
(+852) 25741929 |
| 予約可否 |
予約不可 |
| 住所 |
香港灣仔寶靈頓道26-28號寶榮大廈地下 |
| 交通手段 |
港鐵(MTR)港島綫銅鑼灣駅A出口から徒歩8分 頸橋街市南座5號檔 (鵝頸橋街市側) |
| 営業時間 |
営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
| 予算(口コミ集計) |
|
| 支払い方法 |
カード不可 |
| 席数 |
40席 |
|---|---|
| 個室 |
無 |
| 禁煙・喫煙 | 全席禁煙 |
| 駐車場 |
有 メーターパーキング |
| 空間・設備 | オープンテラスあり、スポーツ観戦可 |
| 料理 | 魚料理にこだわる |
|---|
| 利用シーン |
|
|---|---|
| サービス | ドリンク持込可、テイクアウト、複数言語メニューあり(英語) |
| お子様連れ |
子供可 |
| ドレスコード | 思いっきりカジュアル。上半身裸可 |
| 公式アカウント | |
| 備考 |
北角渣華道市政大廈2樓 |
| 初投稿者 | |
| 最近の編集者 |
|
食べログの会員になるとレストラン情報を編集する事ができます!この機会に是非ご登録ください!
よけいなことをかいてはいけません】候補
世紀末から今世紀のはじめ。
アンダー・コントロール・オーヴ・ブリテンから放り出され、引き継いだ「本国」もおっかなびっくり、どう扱っていいのか決めかねているようなところのあったこの地域には、(80年代~90年代初頭ほどではないが)一種独特の空気が残っていた。
その頃の”ぁゃしぃ゛香港には、「和を以て貴しとなす」日本企業、組織にはなじまず、といって、ウェストファリア条約以降の国民国家、西欧的近代思想の価値観にも、いまひとつ「ン? 」となっている、戦前戦中の「大陸浪人」的 檀一雄著「夕日と拳銃」の主人公「伊達麟之介」みたいな邦人が結構ふらふらしていた。
一方で、背後に「世界の工場」を構える日系製造メーカーの経営、R&D、事務部門、統合前後のメガバンク各社支店や連絡員事務所、そして大手小売業の仕入れ部門なども、この地に多く残っていた時代だったので、まだまだ週末になると「日本人倶楽部さくら」や、清蒸石斑魚をスティームド・ガルーパなどと呼ばわる(英語の通じるガイジン向け)「高級酒楼」での会食の後、「TSTの夜總会」で卡拉OK、その後打包唔該! や「CWBのとんろーわん廣場」で民間ODA比律賓小姐と約翰尼走路紅牌(ぢょに・あか)でSeaweed Liquor(失礼! )な、どこへ行くのも集団行動、背広姿なチューザイ・インも少なくなかった。
が、生憎、零細中小企業の「事務所=自宅」な潜入工作員、細胞、スリーパーとしては、あまりこれらのひとびととお付き合いの機会を頂戴する機会はなかった。
専ら、先にご案内の正体不明なひとたちと、飲んだり、食ったりしながら、バカ話ばかり。
そんなとき、夕方のハッピーアワーからの流れ、ワルダクミの相談、その後の反省会…と、1730時の開店時間から未明まで、時間に関係なく、週に一度は大げさながら、月に二度半は出入りし、イビ(エチゴ弁:海老)、尿瀬蝦(シャコ)、浅蜊、水魚(すっぽん:大陸では甲魚というらしい、が #いんだよ細けえ事は! )…をガブガブ食らい、店内に出張営業で来ている生力(さんみげる)や嘉士伯(かーるすばーぐ)の啤酒小姐につき品評を下しながら各社ビールを鯨飲し、近隣の八百屋(に、なぜか売ってる)紹興酒を問答無用で持ち込みオダを上げ、たしか薄酒萊新酒(にゅー・ぼじょれー)も近くのスーパーで買ってきてブチまけた記憶もあり
…と、香港駐在の数年間、最も通った一軒がこちらであり、現代でも年に数度、この地に降り立つと、ウマいマズいではなく、「自動運転」的につい足が向いてしまう。
足が向く店では、脆皮炸子雞に決めている。
決めているのに理由はない、あったとしても忘れてしまった。
もしあるとすれば、仕入に波のある海鮮は、日々値段の変る「時価」だが、深圳は龍崗の養鶏場から毎日トラックで安定的に運ばれてくる鶏は、勘定が予想できるから、とは、こんな大衆的な料理屋で、なにビンボーくせ―こと言ってるンすか! と、バカとカラカわれるもとい部下に笑われる(どっちもおなじか、はは)から、黙っている。
そう思いながら、骨付き尾頭付き(! )のとりからを、先を争うように摘み、パリパリの皮、しっとりした肉身を奥歯でつぶしては、口腔に広がるアミノ酸由来の滋味をビールで流し込み、むーん、この魚、どこで獲れたのかしら? といささか疑いながらも相変わらず、白灼蝦、椒鹽瀬尿蝦…となんとかの一つ覚えな海鮮料理を殻ごとバクバクとやり、蝦醤通菜煲、魚香茄子煲など、ココで覚えた港島家常菜をとり、〆に塩辛くもオイニーがサイクーな鹹魚雞粒炒飯をとってみると、その風味の強さに南無三しまった、起瓦士12陳年(しーばす12ねん)と氷、炭酸水も持ち込んで、威士忌加蘇打水(ういすき・はいぼーる)の肴にすりゃよかった! と大いに後悔し、次回再訪を、心に決めない、事もない。