サービスやマネジメントに深刻な問題あり　＠セントレジス香港 : L'Envol

セントレジスホテル香港最上階にある、ミシュラン二つ星レストラン。美しい写真に魅かれて行ってみた。
実際内装も料理もとても美しかった。

一方でサービスは驚きの低レベル、今までの人生で体験した中で最悪。運悪く、お会計時トラブルに巻き込まれ、L‘Envol側の対応が↓。

支払いは香港ドルか日本円か選ぶ必要があると言われ、香港ドルにマークしてサービススタッフに伝えた。
にもかかわらず、かなり悪いレートで換算された日本円で決済された（3000円程度高くなるレート）。（スタッフのミスだと私は思うが、L‘Envolはシステム上の問題だと一貫して説明した。）

その場で気づいたのでL‘Envolに指摘したところ、香港ドルで重ねてチャージされ、日本円での支払い分は返金処理する形になった。

セントレジス内での返金処理を進めるため、本当に日本円で決済されたというエビデンスを提出しろと言われ、私の銀行取引明細（個人情報）まで提出させられた。

その返金処理は、セントレジスの口座のある中国の銀行と、私の口座の銀行（ソニーバンク）を通す必要があるので、スムーズにはいかなかった。
なので返金されるまでの1週間ちょっと、L‘Envolとソニー銀行両方と連絡を取り続けなくてはならず（主にソニー銀行からアドバイスいただいた処理をL‘Envolにしていただくため）、トータルで2.3時間対応するはめになった。

この際もL‘Envolの対応は、基本的にレスが遅く、いかに責任逃れするかにフォーカスしているかが透けて見える、感じの悪いものだった。
このような面倒になることは想像がついたので、現金で返金していただくよう現地でL‘Envolに依頼もしたが、セントレジスの社内規定に違反するとのことで却下された。

返金後L‘Envolに返金された旨伝えたところ、そのメールに返信すらなかった。
とても失礼で、L‘Envolとセントレジスの在り方を象徴していると思った。

セントレジスには幻滅。香港のセントレジスが特別なのか、それとも世界中のセントレジスどこでもこのレベルなのか。。


料理の話に戻る。
いただいたのは、一番安価なHKD1088のコースでお会計1337.6HKD (23000円くらい)
全体的に、それぞれの調味料の味をとても強く押し出しているおいしさ。
スペシャリテは北海道産の雲丹を用いた一品で、このレストランも他のレストランと同様、日本の食材をリスペクトしているのが伝わってくる。

☆7.5 MOCKTAIL Forest Fruit HKD128
Fresh Raspberry, Passion Fruit, Mango Orange & Lime Juice
メニューから想像する通りの、フルーツの酸味と甘みをぎゅっと感じられるソフトドリンク。

アミューズ。本当に豪華で美しくかわいらしく、L‘Envolの世界観を体現しているように思う。
☆8　3層のタルト
下からジンジャーブレッド、Trout salmon、上の黄緑のホイップクリームはなんとわさびマヨネーズ！
☆7　3層のゼリー（串刺しの方）
下からガスパチョ、よーぐつろ、きゅうり
Cucumber

☆8カリフラワーのクリームなど
下の層から、ブイヤベースのゼリー、カリフラワーのクリーム、オシェトラキャビアナンバーツー

☆7.5ホームメイドクラッカーとサワークリーム

☆6添えられたドリンクはブラッドオレンジ、ローズマリー、レモン
まだアミューズをいただいて口の中に物が入っている中、サービススタッフがやってきて、このドリンクは、シェフが消化を促すために前菜前に飲んでほしいものだから、今すぐ飲み干すようにと指示した。今思えばこれもサービススタッフとしてどうなんだろうか。

★7パン
パンのもりつけもとても美しい。後ろから
☆7サワードゥー：外側の部分はばりっと焼き上げている
ブラックレモンピールの入ったブリオッシュ
そしてなんと手前は、あのドイツパンのBerzelブレッツェル。ふわふわしていて、味わいもほんのり。

★7.5バター
シャンパンと海塩のバター
キャビア、海藻のバター
どちらも、↑の4つの素材の味がしっかり感じられるインパクトのある味。

★8.5 COLD STARTERS White asparagus from “Les Vosges” Balik heart salmon & mustard sabayon
ホワイトアスパラガスは2層。下が水煮、上が生、その上にいくら。
サーモンは中央のおいしい部位を使用とのこと。
表面をパリッと揚げている、おそらく広東料理を代表するSuckling Pigから着想を得たのだろう。
素材の味がとてもよい。

ふわっふわのマヨネーズソースを中央に、目の前で注いでいただく。黄身感強いので量の割に重くない。
これはフレンチテイストそのもの。　

★8.5Kinmedai cooked on the bone Mixed spices from Tel Aviv & burrata cheese form
こちらも目の前で、金目鯛の下側のソースを注いでいただいて完成。
☆8日本産金目鯛。表面のパリパリしたものは、鱗をかりかりに揚げている。身もパリパリにあげた極薄の鱗も驚くほど軽くて、空気をたくさん含んでいるように感じさせる。

☆8.5トマトピューレは強いスパイス。from Tel Avivとあるが、チュニジアのハリッサのよう。とてもおいしい。
ちなみにサービススタッフはTel Avivという家族が作った自家製スパイスだと言っていたが、本当だろうか。Tel Avivはイスラエルの首都だということを単に知らないのでは疑惑。
なすのピューレ（薄茶色のクリーム）はほんのり甘い。
burrata cheese formにはニンニクのコンフィが添えられている。

デザートは3種からチョイス。どれもとても創作的でおいしそうで決めかねたので、お店のおすすめに従い↓にした。
★8 “Le Chasselas de Fontainebleau” Chasselas grape, lemon caviar & green tea sorbet
フランスのお菓子っていう感じの美しいデザート。
下から、クッキーとスポンジの中間のような生地、バニラホイップクリーム、バラと緑茶のソルベ、フランス産の緑のぶどう、そのぶどうのゼリーをテープ状にしたもの。
緑茶とバラの風味しっかりで、フランスから見て異国テイストに仕上がっている。
一方で、バニラホイップクリームなどはしっかりした重さがあって、フランス人が東洋をイメージして作ったデザートなんだろうなっていう印象。

豪華でクラッシックな美しいプティフールのワゴン登場♪
☆7 Black Forest　黒いドーナツ状のもの
真っ黒のチョコレートでコーティングしてあって、中はスポンジ、クリーム、キルシュ漬けのチェリーのコンポート。フランス人が作ったお菓子っていう感じで、食後の日本人には重い。

写真左から
☆6.5チョコレート　パッションフルーツ。他にもバニラ、いちご、緑茶などのフレーバーがある。味気ない感じでフレーバーの味はほとんど感じられない。
☆7ヘーゼルナッツのかりかりした食感のあるチョコレート
☆7黒ごまのマカロン
☆7オレンジピールのダークチョコレート
☆7マンゴーパッションフルーツのキャラメル

★7.5Black Tea The des Amants
シナモンの風味と甘さ。でも全体的にはさっぱりしていて、重いフレンチの後心地よい。