長沙灣に大中華あり！大人数で行きたい庶民の廣東料理店 : 大中華飯店

長沙灣道から少し入ったところにある大箱の粵菜(広東)料理店。

この一角には「大中華飯店」「大中華」「大中華小食」「大中華甜品」など、いろいろな大中華の店舗があるのですが基本はどこでも一緒。料理はメニューに応じて決まったところから出てきます。

全部で最大400席とも言われる大中華は、ピーク時はどこも満席状態。店内に入り切れず路上にテーブルを出して食事をしているグループも多数。まさにドミナント戦略の成功例。

豊富なメニューは、香港で一般的な広東料理が中心。ほとんどの価格は$100前後ですが大皿なので4～5人でシェアできます。カニ(時価)や車海老(時価)、アワビ($70/個)、ハタの清蒸($350)、子豚の丸焼き($580),燒鵝(ローストグース・$480／一羽)などの高級メニューもありますが、他店に比べれば良心的で、シェアするのでそれほど高いという訳でもありません。

看板料理はインパクト絶大な「土匪雞」や「鐵板黑椒豬手」あたりですが、侮れないのがスイーツ。「大中華 甜品」という店まであるほどの本格派。

ドリンクも充実していて、ビールだけでもSKOL、アサヒスーパードライ、Kronenbourg 1664 Blanc、‎Carlsberg、ERDINGERなどいろいろな銘柄が揃っています。

土匪雞・＄２６０
大中華といえばこれ、的な看板料理。鶏を丸ごと一羽じっくりこんがりと揚げたものがドーンとそのまま立体的に運ばれてきます。これを各テーブルでナイフとフォークを使って捌いていただきます。ネギ塩ダレ付き。
丁寧に揚げられているので表面はパリパリと香ばしく、中はしっとりジューシーな仕上がりに。手羽、ムネ、コシ、モモ、セセリなど、部位ごとの味わいも楽しめます。ちなみに中抜きなので内蔵系はありません。
希少部位のトサカも付いているのでぜひ。あっさりとした風味とコリコリとした食感が楽しめますよ。

鐵板黑椒豬手・＄１３０
マンガ肉のような肉塊。豚のウデをやわらかくなるように下茹でし、注文が入ってから表面に焦げめが付くくらいに焼いて、ブラックペッパーのBBQソースで仕上げています。アツアツの鉄板に、オニオンスライス、肉、パプリカ、たっぷりのソース。彩り兼薬味の香菜を乗せて運ばれてきます。
ウデは旨味の強い部位なので濃厚ソースに負けない肉の旨み。下茹でされているのでスジっぽいところもコラーゲン質に変わっていてプルプルとした食感。

小炒皇・＄１００
干しエビや干し白魚、干しイカとニンニクの芽の炒めもの。ニンニク・ショウガの香りに、醤油・オイスターソース、乾物の旨みに、シャキシャキとみずみずしいニンニクの芽とパプリカ。香港の庶民の味。

魚香茄子煲・＄９０
魚香茄子[発音≒ユィシャンチェズ]は、麻婆茄子の原型となった料理。
アツアツ土鍋にナスとひき肉入りの魚香ソース。濃厚な旨みとピリッとした辛み、ちょっぴりクセのある風味がおいしい一品。ちなみに本場には麻婆茄子はないので、どうしても食べたければ魚香茄子をどうぞ。

※魚香[発音≒ユィシャン]は、豆板醤とニンニク、ネギ、ショウガ、泡辣椒などを合わせて作られる、中華料理で広く使われる調味料。起源は四川省。

琵琶豆腐・＄９０
エビと豆腐を片栗粉でつないでまとめたものに衣をつけて揚げたもの。名前の由来はその形。想像通りがんもどきにもよく似た味わいで、どこか懐かしさを感じる一品。

自家製の甜品(デザート)は香港スイーツに留まらず洋菓子も充実。店内で食べる以外にも、「大中華 甜品」の店頭や自宅にテイクアウトしても楽しめます。

D24榴連班戟・＄３５
人気のドリアンクレープ。鮮やかなグリーンのクレープの中にはねっとり完熟のドリアンと生クリームがたっぷり。ドリアン好きにはたまらない、ドリアンが苦手な人でも楽しめるという一品。ただドリアン嫌いな人はやめておいた方がいいです。

北海道3.6奶凍・＄２８
北海道産牛乳をつかった、なめらかでコクのあるミルキーなパンナコッタ。

焦糖雞蛋布甸・＄２５
クレームブリュレ。注文ごとにバーナーでキャラメリゼしてくれるのでパリパリ。下はバニラ香る上品な甘さのおいしい生地。

楊枝甘露・＄３５
ココナッツミルクにポメロ、マンゴー、タピオカの入った、スープタイプの香港スイーツ。ひんやりと冷たいココナッツミルクにたっぷりのフルーツ。

とにかくいろいろな意味でインパクトがあるので気の置けない接待などにももってこいなお店です。ちなみに英語はあまり伝わりません。