Gelateriaでジェラートを食べず、リストレットを飲む（Slow Fish 2017の報告を含む） : Bar Gelateria Mukke Pazze

この日、私がGenovaへ行った目的は、「Slow Fish 2017」を視察することでした。
（私は旅費も食事代も国内外を問わず全て個人払いです。当然ですが、ビジネスアカウントは使いません）

去年、初めて訪問したBraの本部で対応してくれた方との遣り取りも行うことができ、将来に繋がると嬉しいです。
トリノに戻り、展示会で行われていた料理教室や気づいた点をメールで伝えると、直ぐに下記返信（部分）がありました。
何事も「行動する」ことが大切であるとつくづく思います。

Le rispondo con qualche riflessione:
- I nostri eventi sono eventi consumer quindi rivolti al pubblico prevalentemente, ・・・・・
- il mercato è volutamente piccolo, e dedicato solo al pesce. Abbiamo escluso tutte le altre categorie ma è stata una decisione nostra, voluta. ・・・・・・・
- sono contenta che abbia notato la nostra attenzione ai rifiuti, abbiamo un progetto ad hoc dedicato a questo e dei partner ambientali・・・・・・・
- per quanto riguarda i vini, erano in degustazione alla “piazza delle feste” e non dove erano le birre e i food truck perché sono tutti vini di un certo valore. ・・・・・・・・

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さて、会場を歩いて喉が渇いたので、近くにあったこの店のリストレット(1.3EUR)で潤しました。
と言っても、小匙一杯のカフェで喉を潤すことは不可能ですから、Acqua Frizzante (炭酸ガス入りの水、0.3EUR)もグラスでもらいました。

テーブルの脚にガタがあり、小石を拾ってこれを留め、カフェが美味しければ細かいことを気にしないのがイタリアなのですが、クレーマと香りはあるものの苦味が先行する普通のリストレットでした。レシートと一緒にキャンディーを置いてくれた娘の可愛い、ゆっくり足を休めることができる店でした。

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さて、私は、「Slow Fish 2017」の何箇所かで行われていた料理教室に興味を持ちました。

1、古くなったパンを使ったPanzanella（野菜サラダ）

2、ナチュラルなGelatoを昔の方法で作る実演

3、Muscolaio（イガイ、貽貝）の調理法

4、海のないトリノの Porta Palazzo市場の魚屋が教える新鮮な魚の調理法


驚いたことに、どの教室においても受講者の真剣な態度が窺えました。
食いしん坊なイタリア人は多いのですが、受講している人の半分はプロフェッショナルではないかと思えるほど熱心にメモを取りながら聞いています。写真や動画を撮っている人もいました。

Porta Palazzo市場の魚屋は、頻りに「日本の包丁は素晴らしい。」と言っていました。
「日本刀を作る伝統技術があるからこそ素晴らしい包丁ができる。」
「日本の包丁は、片刄に研ぎ、イタリアの包丁とは異なる。」etc.

私は以前、浅草の包丁屋「かね惣」にフランス人の若い調理人が、高級柳刃包丁を買いにきた場面に出くわしたことがありますが、「かね惣」の店主は売りませんでした。この時、彼らが店を出てから店主に訊ねたのですが、「ダメだよ。奴らは包丁の研ぎ方を知らないので、扱いが悪く、使い熟せないないので、売ることが出来ないよ。」とのことでした。

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日本のブースはありませんでしたが、イタリア人が日本の食文化に興味を持っていることは確かです。
問題は、法律によって営業店では生の魚を扱うことができないことです。一旦、冷凍してアニサキスを駆除するか、加熱した食材を使うしかありません。これでは美味しい魚介を使った和食を提供することは無理です。多分、未来永劫この国ではこの法律を変えることはないでしょう。日本人の努力だけではどうにもなりません。

何十万人も訪れている「Slow Fish 2017」の会場で、私が日本人を見かけたのは、たったの一人です。アジア人は数人いたのですが、雰囲気で『この人は日本人だな』というのは分かります。声を掛けると Università degli Studi di Scienze Gastronomiche（食科学大学）http://www.unisg.it の学生でした。信念を持って学んでいる素晴らしい女性です。


【会場での購入品】

・「ROI」のオリーブオイルとオリーブの実オイル漬け　http://www.olioroi.com
・「Nettuno」のイワシの魚醤(di alici di Cetara) http://www.nettunocetara.it
・「OROAZZURRO」のイワシの塩漬け　https://www.calabraittica.it

全て瓶詰めなので日本へ持ち帰るのは大変ですが、待っている人がいるということは嬉しい事です。