ちょっと覗いてみました。 : Eataly Incontra

ここは、Torino Via Lagrange（ラグランジ通り）の イートインのある Eataly Torino Lagrangeです。

スローフードの発祥地トリノで2004年に創業したEATALYは、日本でも多くの店を展開しています。
本店は、Porta Nuova (トリノ駅）に近いリンゴット(Lingotto)地区にあり、そこには自動車メーカーFIATの工場がありました。屋上が一周1.1kmのテストコースになったユニークな建物ですが、1989年に私の好きな建築家レンツォ・ピアノ(Renzo Piano)がリノベーションして、老朽化した工場をコンサートホール、劇場、コンベンションセンター、ショッピングモール、ホテルの入った近代的な複合施設しました。

1861年までサヴォイア家が治め、近代においてはFIATのアニエリ家がその盟主となっていたトリノには、時代を創造する新進気鋭の精神と伝統を重んじるコンサバティブな感性が宿っています。

この写真を撮った時(2013MAR.)は、昼食をVittoriaで食べたので店を覗いただけです。
ラグランジ通り沿いにもテーブルが並べられていて肌寒いにもかかわらず客が座っていましたが、散歩疲れの所為で休んでいただけのようでした。店の中には、下記太字で示した三つのコーナーがあります。（HPから抜粋）

CAFFÈ VERGNANO 1882　カフェ
The true Italian coffee bar experience: from the classic cappuccino to the true espresso, from freshly squeezed orange juice to Eataly housemade pastries.

GELATERIA ALPINA LAIT　ジェラート
Làit, milk in Piemontese dialect, was an original idea of Michelin-starred Chef Ugo Alciati. Using the milk of pasture-fed Bianca Piemontese cows combined with high-quality ingredients like Piemontesi hazelnuts and Venchi chocolate, Chef Alciati pioneered a technique that produces a rich and creamy soft-serve ice cream.

LA MACCARONERIA AFELTRA　パスタ
It’s no coincidence that Gragnano, Campania is the birthplace of dry pasta making. As early as the 11th century, the first flour mills were constructed along the waterways flowing from the Lattari mountains and by 1848, the premiere pastifici like Pastificio del Cavalier Olimpio Afeltra were air-drying each piece of pasta in the Mediterranean breeze. Today, the more things change, the more they stay the same: the result is time-honored pasta produced with good ingredients and technique.

どれも拘った食材を使った食べ物ばかりです。

ヨーロッパの国々にはオーガニックやスローフードの考え方が浸透していて、中でもイタリアは世界一美食家が多い国だと思います。彼らは食べ物やファッションに拘りを持っているのでいつの時代でもクリエイテュブな仕事ができるのでしょう。また、EATALYのような店ではなく普通のマーケットでも同じ素材を手に入れることは可能です。それはパック詰めされたものではなく、対面販売のコーナーで買うものです。自分の番が来るまで根気良く並び、係りに注文をつけてより良い部位の食材（肉、魚、野菜、乳製品、ハムなど）を買っています。

EATLYの優れたところは、素材選びと流通過程における鮮度管理の良さにあります。
いくら生産者が良い素材を作っても運ぶ過程で扱いが悪ければ食材は傷んでしまいます。日本でも高級スーパーマーケットやデパ地下で扱っている野菜、果物は高価ですが、鮮度管理はもちろん保冷技術やパッキングにも細心の気遣いが為されています。昔の八百屋や魚屋、肉屋も客の顔が見えていましたので、誤魔化せば客が離れていくことが直ぐに分かりました。対面販売できめ細かい商品管理はできていたのですが、今はメガスーパーに駆逐され、シャッター街になってしまいました。