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今回の訪伊で訪れたいと考えていた三軒のひとつ「L'altro Campagnolo」
大きな平家の一軒家リストランテ
メインのエントランス
奥のカップル用特等席を私ひとりに用意してくれた
Un bicchiere di vino bianco、イタリアの小麦粉を使った焼きたてのパリっ フワっ のパン
Stuzzichino (ストゥッツィキーノ、アミューズ)
Acqua frizzante
ご主人が デキャンタージュしてくれた Barbaresco NADA FIORENZO 2018
石張りの床と去年のクリスマス前に新しくなった椅子、スチーム暖房
Antipasto
Uovo morbido, asparagi e fonduta di bra tenero
とろーり♡ (©︎風太くん)
強く感じる塩味の Fonduta di bra teneroがおいしくパンで最後まで食べてしまった
もう最高!、イタリアの小麦粉はおいしい!
Primo Piatto はパスして Secondo Piatto をもらう
「写真モード」ハッキリ写す Petto d'anatra laccato al miele e frutti rossi, primizie dell'orto
イタリアはジビエが禁猟なのでフランス産の冷蔵品と思われる
庭から採取した果物のソースが甘酸っぱく鴨の肉汁と混ざりおいしい!
行儀悪いがパンに染み込ませ拭ってしまった
食後の悦び
Digestivo もあるが
Dolce を選ぶ
Dolce用のスプーン
Cupola al torrone dd'Alba con fondonte caldo DOMORI
これはおいしい! DOMORIのチョコレートソースが食べられるとは思っていなかった。最高!!!!!
Ristretto と小菓子
おいしい!
カリっ、サクっ、メレンゲ・ノッチョーラ
車椅子の母親を大事に押して立った隣席の三世代家族
スロープのある駐車場側の出口から車に乗る
左奥の繋げられたテーブルでは大家族が会食をしていた
主菜 オーブン焼きの大きな肉の塊をサーブする Capocuoco (左のシェフ、Chef) と Cameriere(男性給仕)
四分ほどを飲んだボトルは Casa に持ち帰る
向かいの席に Formaggi をサーブする Padrona di casa (女将)
厨房からはガラス越しに客室が見えるので進捗を把握することができる
おっ、日本のウイスキー
外から見た大きな厨房
真ん中にエントランス
吸い殻は一本も無い
緑が美しい
駐車場入り口
五叉路に面している
店の近くの生垣
あっ、
蜥蜴が日向ぼっこ
飛行機雲は短く、すぐ消える
いいなぁ、
陰影を演出する石造りの厚い壁の住宅。子犬に吠えられる
スクールバスが停まります
お持ち帰り (娘の家にて)
オーナー夫妻(左端)と彼らを支えるフタッフたち (座っているのは Cameriere 男性給仕) HPより転載
定点観測:トリノ(Torino) 郊外にあるピエモンテ料理のおいしい店
トリノ(Torino) は、ここ一週間ほど雨続きで肌寒く、朝の気温が6℃、日中でも15℃に届かない日が続きました。
快晴の今日は娘婿の誕生日です。「Auguri, Buon compleanno.」と、いうことで娘家族と一緒に此処「L'altro Campagnolo」で食事をしました。
高価なスプマンテならぬリーズナブルでおいしいプロセッコを開け、バースデイケーキをカットしても一人当たり4,300円ですから他よりチョットだけ高いという程度であり、日本の桁違いなリストランテではありません。テーブルクロスが三重に敷かれ、調理人がシェフを含めて4名もいるというお洒落な高級リストランテです。 メニュー:http://www.altrocampagnolo.it/la-carta
【今回食べたもの】
・Coperto(グリッシーニ、パーネ)
・Stuzzichino (ストゥッツィキーノ、アミューズ)
・Antipasti 全て12,00EUR
・La nostra Steak Tartare
・Fiori di zucchine ripieni di baccalà mantecato, crema di piselli novelli e mentuccia
・Polpo tiepido, insalatina di fagioli "dall'occhio", olio alle erbe aromatiche
・Primi 全て12,00EUR
・Tajarin ai funghi porcini
・Tajarin al ragù delle tre carni × 2
・Spaghettoni monograno Felicetti aglio, olio peperoncino e crostacei
・Secondi 全て16,00EUR(今回はパス)
・Capretto di Alta Langa al forno, patate arrosto
・Tagliata di sottofiletto al rosmarino, insalatina al balsamico
・Guanciotto di fassone in lunga cottura al Nabbiolo, crema di patate di montagna
・La Finanziera
・Cervella e asparagi fritti
・Baccalà , zuppetta di pomodoro, sentore di basilico
・Ombrina alla piastra, verdure di primavera appena saltate
・Selezione dei nostri formaggi affinati
・Dolci 全て7.00EUR (今回はバースデイケーキ)
・Soffice di meringa, crema chantilly, mandorle tostate e caramello
・Zabajone al marsala "Vecchio Florio" con melighe di Mondovì
・Morbidezza al latte, fragole fresche e meringa croccante
・"Giandughiotto" al 70% Guido Gobino con gelato alla nocciola
・Crema bruciata all'ananas con gelato al cocco
・Frescofrutta e sorbetti
・CIOCCOLATO E LIQUORI 全て10,00 EUR (今回はパス)
・Selezione di monorigine Guido Gobino e Barolo chinato Cappellano
・Domori Trinitario 70% Perù e Grappa Cantina Privata Bocchino 1996
・Domori Arriba 70% Ecuador e Whisky Oban 14 anni
・Domori Trinitario 100% Venezuela e Rhum Zacapa 23 anni
***
厨房には、宮崎 駿に似たシェフの他、イタリア人の若い調理人が3名もいました。去年来た時と総入れ替えとなっています。この店の伝統的ピエモンテ料理 (La nostra Steak Tartare、Tajarin al ragù delle tre carni 、Guanciotto di fassone in lunga cottura al Nabbiolo、La Finanziera 等) はメニューにそのまま載っていますが、新しい調理を取り入れています。シェフが替わったことにより、盛り付けの美しさが元に戻り、塩味も穏やかになりました。良かった!!!!!
これなら、トリノにいる間にもう一度娘と二人で来て、フルコースで食べよう。
.
Coperto(イタリアの小麦粉はおいしい!)
Stuzzichino (ストゥッツィキーノ、豆のアミューズ)
Polpo tiepido, insalatina di fagioli "dall'occhio", olio alle erbe aromatiche
Fiori di zucchine ripieni di baccalà mantecato, crema di piselli novelli e mentuccia
La nostra Steak Tartare
Tajarin al ragù delle tre carni
Spaghettoni monograno Felicetti aglio, olio peperoncino e crostacei
Tajarin ai funghi porcini
Auguri, Buon compleanno.
小さなイチゴには葉っぱもついている
大好きなミルフィーユ(Millefoglie)でした
Caffè
Meringa、Amarettiなど
Valdobbiadene Prosecco Superiore D.O.C.G.16EUR/本
調理人は、シェフを含めて4名
通り道から見えるアオスタ渓谷方面
ひときわ高い山が、フランス国境のモンヴィーゾ
庭のバラ
日本では見かけない花
空が高い
放ったらかしのイチゴも色付いてきた
「十六夜」から「立待月」へ
このリストランテはトリノの郊外にあるのですが、遠方からの来客が多いです。
天井が高く広々とした空間がゴージャスな雰囲気を醸しているので、夜になると夏でもジャケットを羽織った男性とお洒落をした女性で賑わっています。
この日、娘の家族を連れ、この店で初めての夕食をいただきました。
「Buona sera.」
隣のテーブルのご夫婦に声を掛けてから椅子を引いて座りました。ここが大切なところです。
***
喉が渇いていますので、店のご主人が勧めてくれた Franciacorta DOCG “Prima Cuvée” Brut - Monte Rossa で乾杯。
おいしい!!!!! http://www.monterossa.com/b-scheda-primacuveebrut.html
【私がいただいた料理】
・Divertimento グリーンピース、トマト、トンノの前菜
・Peperoni al forno 焼いたペペローニ
・Frittura di sardine 鰯、ズッキーニ、カローテのフリット
・Dolce 生のメレンゲ (二回目)
・Grappa Caffé を飲まず Digestivoをもらう
この店には何度も訪れているのですが、一昨年の秋に高齢のシェフから若いシェフに交代したとのことで少し間が空きました。基本的にピエモンテの料理を主体に提供することに変わりはないのですが、使われる食器や盛り付けに若さが表れています。モダンになったのですが、どちらかと言うとラグジュアリーというよりリーズナブルになったと感じます。(ハッキリ書くとチープになった)
娘の頼んだブカティーニ Bucatini (クスクスのような小麦の粒つぶが入ったソースを使ったパスタ) を盛っているグレーの皿は、表面が艶消しになっていますのでフォークの先が皿に擦れる音が大きく、少しフォークを浮かしてロングパスタを巻かなくてはなりません。これは緊張を伴います。以前の方が良かったなぁ。
***
隣のテーブルのご夫婦が、「Buona sera.」と軽く挨拶をして先に席を立ちました。
孫娘は行儀良く、大人の食事に付き合っていたのですが、ドルチェの頃に得意な絵をメモ用紙に書き始め、それを奥のテーブルでパーティーをしている幼い子供を含めた大家族に見せに行ってしまいました。
「お嬢ちゃん幾つ?」「そう、マンマとノンノは日本人なの。」「ノンノは日本のどこに住んでいるの?」「トリノに来て何年になるの?」「パパのお仕事は?」「どこの小学校へ通っているの?」と孫娘は質問責めに合い、元気良く答えていたのですが、この様子を見ていた娘夫婦は苦笑いをしていました。
イタリアでは他人のプライバーシーにドカドカと踏み込んでいくことが普通にあります。良いことも話したくないことも含め、誰に対しても隠し事がないのです。
「そのバッグ、どこで買ったの?」「いくらなの?」「そうなの、公金横領をしてクビになったの。」「でも何か事情があったのね。」「そう、愛人ができて別れたの。」「私の子供は三人いるけれど、父親は全部違うのよ。」という具合です。徹底的に相手の非を責めることはせず、誰もが同じような状況に置かれることがあるという解釈をします。
アングロサクソンや現代の日本人から見たら ”いい加減” ”無責任” ”節操無し” としか思えませんが、「最後はなぜかうまくいくイタリア人」は寛容です。
西の空に残った十六夜がモンヴィーゾの横に
ざわわ、ざわわ、ざわわ ♪
陽が昇ったばかり
小麦畑は刈り取りが終わって次の苗が植わっている
Divertimento
Franciacorta Monte Rossa
Peperoni al forno(焼いたパプリカ)
各種salsa
娘の頼んだブカティーニ Bucatini
Frittura di sardine(鰯のフリット)
前回おいしかったのでまた食べるメレンゲ
焼き菓子
婿リモンチェッロ e 私グラッパ
いつもの店でいつものピエモンテ料理を食べる
トリノへ来ると必ず寄るのがここL'altro Campagnolo(他の同郷人)です。
いつも笑顔の優しい Signore と いつも美しい Signora が出迎えてくれます。
「Buongiorno, come stai?」
「Buongiorno, molto bene. E tu?」
***
・ガス入りの水(Acqua con gas)
・たっぷりのコペルト(Coperto)
・Langhe Chardonnay ハーフボトル白ワイン
・自家製牛タンのサラダ仕立て(Lingua bollita con salsa verde)
・グリーンアスパラガス、ポーチドエッグ、乳清を使ったクリームソース
(Salsa di panna con asparagi verdi, uovo in camicia, siero di latte)
・グリーンアスパラガスのリゾット(Risotto di asparagi verdi)
・アッチューゲとパン粉のスパゲッティ(Spaghetti con atchuge e pane grattugiato)
・ネッビオーロ種のグラス赤ワイン(Fontanafredda DOC Langhe Nebbiolo)
・仔山羊のオーブン焼(Griglia del forno di capretto)
・チョコレートとラム酒(Cioccolato e rum)
・メレンゲと生クリーム、キャラメルソース(Meringa e panna fresca, salsa al caramello)
・カフェ(ristretto)
・小さな焼き菓子(Petit Fours)
こんなに飲んで食べて最高のもてなしを受けて€110 (約14,000円/二人)です。
もちろん、三重のテーブルクロスと銀のカトラリーが使われています。
ピエモンテ州の料理は、モンヴィーゾ(Monviso)山を源流とするポー川流域の肥沃な土地、植物の生育に適した適度な降雨、豊かな日照、冬季–夏季、昼–夜の寒暖差があり、皆さんもご存知の通り白トリュフ、ノッチョーラ、マロン、ネッビオーロ種の葡萄から作られるバローロ、バルバレスコ、バルベラなどのおいしいワインの産地でもあります。
内陸ですからどちらかと言うと肉料理に秀でたものがあり、Vitello Tonnato、Carne cruda、Brasati al Barolo、Stinco、Finanziera、Tapulon、Coniglio dell'Arneisなど牛、山羊、兎、馬を調理したものがおいしいです。海の素材を使ったものとしては、アッチューゲのBagna caudaは、日本でも一般的になっていますが、食いしん坊の私は、4年前に娘から「今度、トリノへ引っ越す。」と報告を受けた時、飛び上がらんほどに喜びました。フランスに近く、ワインもドルチェもチーズも凄くおいしいです。
AntipastiとPrimiを食べてお腹に余裕があったら食べようと考えていましたが、この日のハイライトは、Capretto(生後1年未満の仔山羊、成山羊は Capra)のオーブン焼です。
イタリアへ来て一週間が経ち、空気は、酸素濃度が濃いのではないかと思うくらい新鮮でおいしく、深呼吸すると身体が活性してグッスリ眠ることができます。鼻炎は全く発症せず、眼球の白目も若者のように白くきれいになりました。中国からの汚染された気流に覆われた日本の空気が如何に汚れているのか考えさせられます。日本の植物は日照不足でおいしい訳がなく、人間にも元気が無いのはこれが原因では無いかと思っています。Xí Jìnpíngさんは頑張っていますが、もっと早く改善してください。 と言うことで、頗る体調が良くなり食欲旺盛です。
さて、仔山羊のオーブン焼。
娘曰く、「事前に150℃ぐらいでじっくり火を通したものを注文を受けてからもう一度200℃で焼き、仔山羊の肉汁をベースとしたバターや白ワインで仕上げたソースが使われている。」とのことです。骨から出て来たニカワ質の旨味が唇にまとわり付き、メイラード反応を呈して柔らかく焼かれた獣肉と脂身から発せられる香りが、Langhe Nebbioloの赤ワインに合います。おいしい!!!!!
仔羊とも仔豚とも異なるおいしい脂身です。
骨の隙間に入ったコラーゲン質も丁寧にナイフとフォークで取り出し、きれいに残った骨は骨格標本のようでした。きっと調理人も喜んだことでしょう。
***
翌朝、「グリーンアスパラガス、ポーチドエッグ、乳清を使ったクリームソース」からヒントを得て卵料理の好きな孫娘に「ポーチドエッグ、ベシャメルソース」を作ってあげました。「Gagliasso Il Fornaio Pasticcere」で買ったパーネをカリカリに焼いて添え、登校前の朝食にすると「ノンノ、おいしいね!」と日本語で嬉しそうに褒めてくれました。
***
追加です。
こちらで食べるパスタは、アルデンテの状態が日本で茹でるパスタと異なり、「本物」であります。これについても娘が「きっと、水が違うのだと思う。」とのことです。普段は質実な暮らしをしている娘です。普通のスーパーマーケットで買って来る安いパスタが驚くほどおいしいので尋ねました。「イタリアンは、イタリアで食べなはれ!」
Acqua con gas、Coperto
Lingua bollita con salsa verde
Salsa di panna con asparagi verdi, uovo in camicia, siero di latte
Langhe Chardonnay
Risotto di asparagi verdi
Spaghetti con atchuge e pane grattugiato
Griglia del forno di capretto
Meringa e panna fresca, salsa al caramello
フワッフワのメレンゲ
Cioccolato e rum
Petit Fours
最高のristretto!
厨房からテーブルで食べている客の様子を窺うことができる
厨房
裏の入り口
いつも美しい Signora
コーナーのテーブルの客は先に帰った。「Buongiorno.」と挨拶
白トリュフ(Tartufo bianco)の料理 と【食文化考】イタリアは、イギリスより美味しい!
(4回目のコメント)2016OCT.ー写真を追加しましたー
今年もAlbaで白トリュフを食べることを楽しみにしてイタリアへ来ています。今はTorinoへ移動したばかりですから、いろいろ用事を済ませた後、週末になったら行ってきます。その前にいつものL'altro Campagnoloで白トリュフ(Tartufo bianco)の料理をいただきましたので写真を追加します。シンプルなこの食べ方が、白トリュフを一番美味しくいただくことができます。
***
この店には、遠方からも客が尋ねてきます。今日も入り口には、ランチア・フルヴィア クーペという1972年のWRCでチャンピョンとなった綺麗な車が横付けされていました。何方が乗ってきたのでしょうか。去年、イタリアへ送った私の車ランチア・デルタ(1987〜1992年の間、WRC6連覇)は、ようやく正式なナンバープレートが取得でき車庫から出すことができるようになりました。何度も公証人(Notaio)を使った申請を行わなければならず、イタリアに於ける公的手続きの煩雑さを思い知らされました。個人だけでなく企業活動においても公的機関のオペレーションの悪さは、イタリア経済にとって大きな障害になっています。
料理については、写真をご覧ください。
赤ワインは、バルバレスコ村のBarbaresco NADA FIORENZO 2013 を飲みました。当たり前ですが、35EUR/本という日本では考えられない破格の値段で飲むことができます。
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(3回目のコメント)2016 JUN. ー写真を追加しましたー
今回の旅でいろいろ考えたことの一つ「イタリアとイギリスの食の違い」については、2回目のコメントに書きました。
このリストランテがある街から車で40分ぐらい走ると、最近はあまり聞かなくなった「スローフード」(1986年〜) 発祥の地 Bra(ブラ)があります。スローフードという料理はなく、ファストフードに対して唱えられた考え方で、その土地の伝統的な食文化や食材を見直す活動であり、そのように作られた食べ物を指すこともあります。2000年頃、日本でもブームになり、私の知っているシェフや作家も運動を支えていましたが、その考え方の基本は、「美味しいものを食べたい。自然を守り、食物作りを大切にすることによって美味しいものを未来永劫食べていきたい。そのために自身できることをやろうじゃないか。」ということです。「食べログ」の基本理念と一部合致しているかもしれません。
私は、単に「食いしん坊」なだけだと思っているのですが、実は、秘かにガストロノミー(英Gastronomy ,仏Gastronomie ,伊Gastronomia)に拘っております。料理にまつわる飲食、研究、映像、執筆、その他実体験に関わり、絵画、映画、文芸、建築、音楽などの芸術を背景として、今、食べることのできる様々な料理を味わっています。書いている文章は、SNSなのでできるだけ簡略した形にしているつもりです。隅まで読んでいただいている方にはご理解いただいていますが、これからも単に「美味しかった」だけでないレビューを書いていきます。
***
トリノ最後の食事は、何度も訪れている此処 L'altro Campagnolo です。
追加した写真にコメントを記しましたので、説明は省略しますが、「スローフード運動」発祥のピエモンテ州の料理は、もの凄く美味しいです。一番お腹を空かしている孫娘には誰よりも先にパスタ・ビアンカ(茹でたパスタにオリーブオイルとパルミジャーノを掛けただけ)が運ばれてきました。
***
(2回目のコメント)2016 MAY.
ロンドンから移動して、食べ比べてみれば、やはりイタリアは美味しいです。
何が違うのでしょうか。
イタリア在住14年目になる娘家族の家で夕食を食べながら、この話題になったのですが、ロンドンにも行っている娘曰く、
「イタリアは、イギリスより緯度が低い分、日照が強いから野菜や牧草の美味しさが濃いのよ。」
そうかもしれません。イギリスにもスペインやフランスから美味しい野菜は輸入されていますので美味しいはずですが、どこか違いがあります。
私が一週間ぶりに台所に立ち、大蒜、玉葱、人参、イタリアンパセリを使ってソフリットを作り、前の晩に余った牛ステーキの肉を使った牛肉のラグーを普通に作りましたが、旨味がすごく濃いです。瓶詰めのトマトピューレを使ったので、そこにMSGでも入っているのかと思い表示を確かめましたが、全くの無添加です。味付けは、赤ワイン、塩、胡椒だけです。近くに美味しい肉屋があり、そこに置いてあるタリアテッレに絡めたのですが、6歳になった孫娘も片言の日本語で「これ、美味しいね。」と言ってくれました。
翌日、孫を幼稚園に連れて行ってマエストロに挨拶して、皆と再会を喜んでから家に戻り、歩いて五分の距離にあるこのリストランテに向かいました。
三度目の訪問です。(写真を追加しました)
私は、タヤリン(Tajarin)というあっさりしたピエモンテのパスタが好きなのでこれのラグーをプリミに頼み、セコンディに鶏の鶏冠と内臓肉の煮込み(ピエモンテ伝統料理)を食べました。
妻は、アンティパスティに花ズッキーニの詰め物フリットを選び、プリミピアッティに魚介を使ったスパゲティ・カラマッリ・ボッタルガにしました。
休暇をとって付き合ってくれた娘婿がセコンディに選んだのは、山羊のワイン煮です。
娘は妻と同じ料理です。
イタリアはどの地方も美味しいのですが、ピエモンテ地方の特徴は肉料理です。
私が食べた「鶏の鶏冠と内臓肉の煮込み」について店の説明があり、「常に作り続けていなければ伝統が消えてしまうので当店では用意があります。」とのこと。娘婿が食べた山羊肉のワイン煮も少しだけお裾分けを貰いましたが、もの凄く美味しいです。香ばしく、硬い肉を噛みしめると肉の旨みが口いっぱいに広がります。
こんな料理は、ここでしか食べることができません。
しかもプリミピアッテは、どれも12EUR、セコンディは凡そ15~20EURです。安い! 美味しい! 美しい!
結論:イタリアは、イギリスより格段に美味しい。
***
(写真を追加しました)2015 OCT.
帰国前にもう一度、L'altro Campagnoloの白トリュフ料理が食べたくなったので行ってきました。
前回と同じ料理もあったのですが、今回、セコンディには、ベシャメルソースにペコリーノ他チーズを溶かしたソースの白トリュフ料理を選びました。プリミはポルチーニ茸をサイコロに切り軽くソテーした卵とクリームチーズのプレートだったのですが、あまりにも美味しすぎて写真を撮ることさえ忘れてしまいました。友人のプレートは、季節の木の実ノッチョーラ(ヘーゼルナッツ)を使ったウサギ料理とたっぷりのニョッキです。
二人でピエモンテの美味しいワインを一本空け、ドルチェまで食べて大満足の昼食でした。
(イタリア滞在期間中、体重が1.8kgも増えてしまいましたが、帰国して一週間で元に戻りました。)
***
今、トリノに居ます。
Candioloは、TORINO Centroから車で20分ぐらいの閑静な住宅地です。
この街にイタリアの食通が集うリストランテがあります。
ピエモンテ州の南部ランゲ・ロエロ・モンフェッラートと呼ばれる丘陵地帯は、バローロ、バルバレスコを代表に美味しい赤ワインやトリュフで有名です。今の時期に白トリュフ祭りが行われるAlba、スローフード発祥地Bra、ワインと“パリオ祭”が有名なAsti などTORINO Centroから車で1時間ぐらいの距離に位置している街がありますので、食いしん坊にはいくら時間があっても足りません。
1961年に開業したCandioloのリストランテL'altro Campagnoloは、庭の広い大きな平屋の一軒家です。緩やかなアーチ状になった天井が高く、窓から明るい光が差し込んでいるゆったりとしたホールでは、優しい夫妻が応対してくれます。(詳細はHPでご確認ください)
午後1時半に入店するとホールの目立つ場所に置かれた新鮮なポルチーニとケースに入ったトリュフが飛び込んできました。この時期の特別メニューがこのふたつです。今季の訪欧は、ドイツのミュンヘンが主たる目的だったのですが、イタリア産のトリュフとポルチーニを食べることのできる絶好の季節ですから、予定を延長してトリノに用事を作りました。もちろん最大の目的は仕事です(?)
メニューにはピエモンテ料理が並んでいましたが、別冊のメニューが配られ、そこにはトリュフ三昧が載っています。
Carne cruda カルネ・クルーダ、Tajarin タヤリン、Uovo di Occhio di bue con Tartufo Bianco ウォーウ゛ォ・ディ・オッキォ・ディ・ブーエ・コン・タルトゥーフォ・ビアンコ。何れも35EUR/皿です。素材の価格は廉価ですから、ほとんどトゥリフの値段だと思われます。プレートが運ばれてからスライスするトリュフの香りが大きなホールいっぱいに広がり、他のテーブルの客までもがその香りを吸い込んで一緒に楽しんでくれます。いーですね〜、イタリアは。
Barbaresco NADA FIORENZO 2013 (35EUR)
アンティパスティ、玉葱のオーブン焼きポルチーニ茸詰め
Lancia FULVIA Coupé
Lancia DELTA
戸外のテーブル
テーブルセッティング
コースメニュー 38EUR
アンティパスティ12EUR
ピリミピアッティ12EUR
セコンディ 16~18EUR
お奨めのタルタル各種
焼きイカのピスタチオソース
サーモンマリネ、フレッシュオレンジとフィノッキオ
孫娘用のパスタ・ビアンカ
仔牛肉と焼いたアスパラガスのリゾット
イカとボッタルガのGragnano産スパゲットーニ(spaghettoni)
仔牛のレバー煮込みヴェネチア風
仔牛のフィレ肉とポレンタ
ドルチェメニュー
卵の黄身で作った甘いソースとビスコット
グラッパとDOMORIのチョコレート
リストレット
バルバレスコ三種
Muncagota 2011を選ぶ
タヤリン 仔牛のラグー
ラビオリ(Del Plin) ボンゴレ
花ズッキーニの詰め物フリット
スパゲティ・カラマッリ・ボッタルガ
鶏の鶏冠と内臓肉の煮込み(ピエモンテ伝統料理)
山羊のワイン煮
フルッタ
自家製グリッシーニ
Carne cruda カルネ・クルーダ
Tajarin タヤリン
Uovo di Occhio di bue con Tartufo Biancoウォーウ゛ォ・ディ・オッキォ・ディ・ブーエ・コン・タルトゥーフォ・ビアンコ
ベシャメルソースにペコリーノ他チーズを溶かしたソースに白トリュフ
ウサギとノッチョーラ
ノッチョーラ入りニョッキ
マロンのドルチェ
48EUR/bottleでした。
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oggeti209
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| 店名 |
L'altro Campagnolo
|
|---|---|
| ジャンル | イタリアン |
|
予約・ お問い合わせ |
(+39) 0119621137 |
| 予約可否 |
予約可 |
| 住所 |
イタリアVia Kennedy, 2 - Candiolo (To) |
| 営業時間 |
営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
| 予算(口コミ集計) |
|
| 支払い方法 |
カード可 (VISA、Master) |
| 席数 |
60席 |
|---|---|
| 個室 |
有 (8人可) |
| 貸切 |
可 |
| 禁煙・喫煙 | 全席禁煙 |
| 駐車場 |
有 15 |
| 空間・設備 | オシャレな空間、落ち着いた空間、席が広い、オープンテラスあり、バリアフリー |
| ドリンク | ワインにこだわる |
|---|
| 利用シーン |
|
|---|---|
| ロケーション | 一軒家レストラン |
| お子様連れ |
子供可(乳児可、未就学児可、小学生可) |
| ホームページ | |
| オープン日 |
1961年 |
| 初投稿者 | |
| 最近の編集者 |
|
食べログの会員になるとレストラン情報を編集する事ができます!この機会に是非ご登録ください!
「L'altro Campagnolo」https://www.altrocampagnolo.it/ristorante/
この店は、Torino 気に入りの店のひとつです。(他二軒は、Cantine Barbaroux と Trattoria Perla Café)
ここのレビューは今回が五回目となっていますが、その倍は訪れています。MSSBHNSさん曰く「はじめての訪問を "初会" 、気に入ったら間を開けずに再訪するのを "裏を返す" 三度目以降が "馴染み" である」とのことですから私は "馴染み" になっているんじゃないかなぁ と "遠慮しながら" 惟っています。
先週の土曜日、娘と孫と婿は来週末に開催される孫娘のフィギュア・スケート試合を控え、アイスアリーナへ行ってしまいました。私は COVID-19 感染が怖いし、防寒服もなく寒いアリーナで震えながら観覧しているのが苦手なので娘から「パパは、ひとりでおいしものを食べて来たら。」と言われ、午後一時過ぎに予約なしで「L'altro Campagnolo」のドアを開けました。
既に半分以上のテーブルが埋まっており、最初に気づいてくれた Cameriere(男性給仕) が笑みを湛えながら近づいて来ました。
「Buongiorno.」
「Buongiorno. Sono solo, hai un posto?」(こんにちは。一人ですがテーブルはありますか?)
尽かさず、接客中の Padrona di casa (女将) が私を認め近寄って来て、奥の窓際の特等席に案内してくれました。
「Buongiorno. Come sta tua figlia?」(あなたの娘さんはお元気ですか?)
「Sì, sto bene. Grazie.」(はい、とても元気です。ありがとう。)
「Perfetto.」 (それはとても良い。) 娘たちが最後に訪れたのは昨年秋、結婚十二周年記念日です。
初めてお会いする Cameriere(男性給仕) は、事の次第をすぐに察し、私に対して敬意を表した接客をしてくれました。 "馴染み" になると、こんな嬉しいことがあります。"母の日の集い" と思われる両隣のテーブルに座った家族連れは、この一部始終を見ているのですが、あからさまに私を見ることはせず『あれ、東洋人だ。でも身なりと立ち居振る舞いは美しい』と、気付いたに違いありません。
【アラカルトでいただいたもの】
・Coperto トリノ発祥の自家製 Grissini と焼きたてのパリっ フワっ のパン
・Acqua frizzante ミネラルウォーター (ガス入り)
・Un bicchiere di vino bianco 白ワイングラス一杯 (シャルドネ種とピノ・グリージョ種の Assemblaggio)
・Vino in bottiglia (ボトルワイン) Barbaresco NADA FIORENZO 2018 トップノートの強烈なアロマにノックアウトされる
・Stuzzichino (アミューズ) Fusilli の揚げたものとサイコロに刻んだ野菜のクリームソース和え
・Antipasto (前菜) Uovo morbido, asparagi e fonduta di bra tenero
・Primo Piatto (一番目のプレート) 炭水化物はお腹が膨れるのでパス
・Secondo Piatto (二番目のプレート) Petto d'anatra laccato al miele e frutti rossi, primizie dell'orto
(蜂蜜を塗った鴨胸肉のグリエと庭の果物)
・Dolce (甘味) Cupola al torrone dd'Alba con fondonte caldo DOMORI
(Alba のトローネとDOMORI のチョコレートが掛かったクーポラ型のジェラート)
・Caffè (カフェ) Ristretto
参考:「DOMORI」https://tabelog.com/rvwr/000124517/rvwdtl/B196994037/
***
1961年に開業したこの店の前身は、古くから小麦を扱っていた業者(日本の米穀商に相当)だと娘が教えてくれました。L'altro Campagnolo とは「他の田舎」と直訳できます。おそらくこれが屋号になっていたのだと思います。オーナーご夫妻を見ていると英語の達者な奥様が直系でご主人と結婚してリストランテをふたりで継いだのではないかと思われます。
離れたテーブルの大家族に主菜が運ばれサーブされている時、Capocuoco (シェフ、Chef) が私の席まで来てくれました。私は椅子から立ち、求めらた握手に軽く手を差し伸べ、おいしい料理の礼を伝えました。厨房からも嬉しそうにおいしく食べている客の様子は窺えるものです。互いに尊敬し合う気持ちが嬉しいです。
私が、アラカルトでゆっくり食べ Dolce になった時、左隣の六人のご家族が席を立ちました。ご夫妻、奥様の母親、ご主人の両親、二十歳過ぎの息子さんの皆が、私に「Buongiorno.」と挨拶をしてくれました。全てがナチュラルです。いいですね、イタリアは。
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