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Pizza Margherita(マルゲリータ)
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tonno(トンノ)とcipolla(玉葱)のPizza
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店内
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テーブルクロスは無く紙製ランチョンマット
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Ristorante Del CambioのあるPiazza Carignano
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Piazza Carignanoにある金物屋 DE CARLO
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銅-ステンレスクラッドのフライパン 420EUR
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de BUYER フランス製
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Pizza(ピッツァ)とPiazza(広場)は、スペルが似ていて、どちらもイタリアにはたくさんあります。
ローマ人に建築の基礎を教えたエトルリア人に代表されるラテン民族の造った都市は何処も美しいです。古くはフェニキアや古代ギリシアにも見られますが、近世では十五世紀に始まる植民地時代において、ポルトガル人やスペイン人が支配した中南米にも美しい広場(Piazza)を中心とした都市が造られました。
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日本でも最近はナポリピッツァが流行っていますが、以前は、日本に初めてピッツァを紹介したニコラス 六本木店(昭和29年、イタリア系アメリカ人 ニコラ・ザベッティが麻布台に店を構えた)が作るアメリカンピザが主流でした。日本の宅配ピザもこのタイプのピッツァ(Pizza)です。
イタリアのピッツァ屋は、通常夕方からの営業であり、ピッツァは夜に食べる料理だそうです。窯の火入れの都合でしょうか。ところが、昼間から営業しているアメリカンタイプのピッツァ屋が増えてきました。イタリアのピッツァ屋の売りは小麦粉にあり、カンパーニャ州で栽培される軟質小麦 Grano Tenero と硬質小麦 Grano Duroを使い分けています。ボローニャへ行くとベネト州で採れる小麦粉を使って作るピッツァも美味しいと言われています。
私たちは、娘の奨めるチェーン店のfatelli bufalaに入り、Margherita(マルゲリータ)とtonno(トンノ)とcipolla(玉葱)をトッピングしたピッツァを頼みました。イタリアのビールは甘くて美味しくないので、いつもはFrizzanteとワインですが、喉も渇いていたのでビールも頼みました。ご覧のように日本のアメリカンピザのようです。イタリア人には不人気らしく昼間ということもあり、客の入りも疎らです。食べてみると小麦粉が良いので味はとても良いです。
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トリノ中心街に来た目的は別にあり、広場 Piazza Carignanoにある金物屋 DE CARLOでフライパンを買うことでした。高級リストランテRistorante Del Cambioの斜め向かいにあるこの店には、日本の包丁も置いてあります。
私は調理が好きなので娘の家でもキッチンに立ちます。娘婿は牛のステーキが大好きですが、娘が学生時代に買ったアルミ製のフライパンしかなく上手にステーキを作ることができません。戸外でBBQもしますが、娘婿の焼く肉はどうしても焼き過ぎになってしまうことが多く、イタリアの美味しい赤身肉がパサパサした食感となり、味はイマイチです。(ニンニク、生姜、醤油、味醂、酒でタレを作ってからBBQすると美味しいです)
「パパが買ってくれるなら買いに行きましょう。」ということで訪れたこの店には、フランスde BUYER http://www.debuyer.com/en/products/induction-prima-matera社の銅とステンレスをクラッドした高価なフライパンが置いてありました。通常の鉄製のフライパンであれば60EURぐらいで買うことができるのですが、これはその七倍の420EURもします。熱伝導率の良い銅が90%、扱いの楽なステンレスが10%という優れものです。美味しいものを追求する食いしん坊の私は「これください。」と女性の店員に言ってしまいました。
早速、家の近くの美味しい肉屋でキアナ牛を厚めにカットしてもらい、室温に戻るのを待ってステーキを焼きました。アルミ製だと比熱が小さいので厚い肉を載せた途端にフライパンが冷めてしまい、焦げ味が足りません。銅とステンレスをクラッドしたこの高価なフライパンは、高級料理店のプロフェッショナルたちが使っているもので、女性が片手で振ることはできないくらい重たいのですが、比熱が大きく一気に焦げ味が付きます。レアに仕上げて綺麗に盛り付けてして皆で食べました。赤ワインは、肉に合うBaroloです。
「Buonissimo(ブオニッシモ)!、Molto buono(モルト・ブオーノ) !!」 大きな歓声が上がりました。
やはり、美味しく食べるには、素材選びと道具仕立てが第一です。
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ところで、今回初めて気付いたのですが、日本の牛肉は『牛乳の匂いが強い』と思います。最近日本でも流行りの赤身肉の アンガス牛、イタリアのキアナ牛、フランスのシャロレー牛などは、豊かな牧草地に放牧され、肉の旨みが濃くサッパリしています。一方、和牛(Wagyu)は、狭い牛舎で本来、牛が食べないトウモロコシ、大豆、牛骨粉などの動物性飼料、合成飼料や乾燥稲藁を与えられ、雄牛は去勢され、すき焼きやしゃぶしゃぶに適した霜降りにして出荷されます。謂わば「養殖」ということです。「天然物」の魚に拘る日本人が、肉は養殖物を珍重するということです。
国土のほとんどが農地であるヨーロッパでも緯度の低いイタリア、フランス、スペインでは、燦々と注ぐ陽光によって美味しい牧草が育ち、それを食べている放牧された家畜も美味しいということです。
飛行機が着陸するときに空から見る日本の景色は、水田が広がり光を空を反射して美しいのですが、ヨーロッパの上空からは見えなかったハウス栽培のビニールハウスがたくさんありました。野菜も露地物ではなく、スーパーマーケットが要求する規格を満たした形の良い虫や泥の付いていない物を効率良く栽培するためのハウスを使うのだと思います。謂わば、「養殖」の野菜です。昔食べた苦味のある野菜は何処へ行ったのでしょうか? 一部のレストランでは露地物の野菜を栽培する農家と契約して、それらを使用していますが、とても高価です。
日本では、ワンコイン以下の安いランチ定食を提供するために大手商社が隣の国で栽培した野菜を大量に仕入れ、業者に販売しています。汚れた空気と汚染された水と農薬と化学肥料で痛めつけられた農地で栽培され、温度管理が分からない船や飛行機で運ばれる野菜が美味しい訳がありません。残留物質が農林水産省や厚生労働省が決めた基準内に収まっているとはいえ心配でなりません。
経済合理性が優先される日本の食文化は、歪んでいます。