ローマのステーキ極私的numero unoのトラットリア！！ : Trattoria Al Gran Sasso

ローマ7日目、2019年最初の朝です。Buon anno nuovo!!

と言っても別に日本ほど新年だよ〜！と気持ちを改めるようなことはなくて（一昨年まではカウントダウン直後の花火と爆竹がそれはそれは凄くて火薬の煙で前が見えない＆みんなお祭り騒ぎだったんですが昨年末はテロ対策の名目で全面的に禁止になってしまいましたのでとても残念です）、月が変わりましたが何か？くらいな感じです。
それでも1月6日の公現祭まではナターレ気分全開ですから、やはり祝祭の季節を楽しむ人が朝からたくさん街中を散策しています。

今日は例によってローマ中心部を歩きますが、目的は食材探し。
朝7時に宿泊先のレジデンツァを出て（住民のおっさんに新年の挨拶して）campo de fioriで野菜を買って、その足でcola di rienzo通りにあるCastroniでtartufoを買って、隣のfranchiでお肉をしこたま仕入れて、対面のMercato dell' Unitàで鶏肉（この市場に行くと新鮮な鶏肉が手に入ります）やらプンタレッラやらカルチョーフィやら何やら目についたものを買い込みました。
外食も2週間続くとちょっと飽きて来ますし、折角だから自分たちでいろいろと作ってみようかと。
舌がしっかり味を覚えているうちに作って記憶を定着させようという試みです。
でも明らかに買い過ぎ（笑）。調味料も思いつく限り買ったので重くて仕方がありません。
歩いている最中に偶然見つけて一目惚れしたFABBRICA PELLETTERIE MILANOというかなりオサレ系なスーツケースに肉と野菜を詰めて（こういう使い方するもんじゃないのはわかってますけど）、足取りも軽く歩いていた時に見かけたのがこちらの店です。

実は何度もこの店の前は通りかかっているものの、昼でも夜でも満席でこれまで入ったことがありませんでした。
ポポロ広場近くで観光客だらけのエリアなんですが、いつも何だかんまそうな匂いがするんですよ〜。
で、今日は店内に空席も見えるので、店に入ってオーナーらしきおじさんに聞いたら「席用意するから5分待って！」とのことでしたので、待ってみることにしました。
こちらでcinque minuti!!というのは5分という意味ではなくて、ちょっとという意味で使われます。
実際には15分ほど待ちました（笑）。
席は空いているんですが、ホールがオーナーのおじさんと若造2人だけなので、ordinareとdapiferoが追いついていないようです。

一緒に待っていたご夫婦はミラノから来たとのこと。
この店は美味しいのでローマにきたら寄るんだそうです。
他にどこか美味しいところ知ってる？と聞かれ（おいおい）、いくつかローマ中心部でここはという店の名前を差し上げたところ、ミラノのとっておきの店を教えると情報交換が始まってしまいました（笑）。
国に関係なく食いしん坊は食いしん坊なんですね。

席に着いて周囲を見ると、皆さん嬉しそうに食べてますよ。幸せな光景です。
お肉を召し上がっている人が多いです。しかもそこそこのボリュームの肉です。
これは当たりの予感（笑）。
では早速泡をお願いして（元旦ですからボトルでお祝いです）、サラミと生ハムの盛り合わせをもらって乾杯しました。
今年もよろしくお願いしますってイタリア語で何て言うんだろ？Con saluti squisitiかな。

乾杯したあと、とりあえずお腹ペコペコなのでプリミに小さいニョッキ（ニョッケッティ）とワイフはまたマトリチャーナ。
いろいろな店でマトリチャーナを食べてトマトの濃度や味付けとかグアンチャーレの火入れ具合を覚えたいんだそうで。勉強熱心ですね。

Gnocchetti toricolori al tartufo nero（黒トリュフ入り3色の小さいニョッキ）はローマでは珍しくバターを使って濃厚に仕立ててあり、結構な量を使ったトリュフが食欲を刺激してくれます。
イタリア国旗をイメージしたと思われるヴェルデとロッソ（アランチャ）とビアンコの綺麗なニョッキです。
ソコソコのポーションですがローマでは少ないほうの部類になるでしょうか。
ニョッキの出来は素晴らしくてとても美味しかったです。
ワイフのマトリチャーナもこれまで食べた中で一番美味しいと言っていたので、当たりだったようですね。
食べてないからわからないけど（笑）。

お腹もまだまだなので、新年だしpranzoからメインまで行きましょう。
みなさんが食べているお肉が気になって気になって（笑）。メインはお肉に決定です。
今年は丑年ではないですけど、牛をいただきます。
Filetto di manzoとTagliata di manzoをお願いしました。

一緒に待っていたミラノのご夫婦としばし歓談し、私が購入したスーツケースはミラノと書いてあるけどラベルに見覚えがないとか、徳吉さんの店はミラノでも有名だとか、C国の観光客のマナーが悪い＆違法な食品を扱う店を出す人が多くて問題になっているとか（どこに行ってもトラブルの種なんですね）いろいろな話題で盛り上がりました。面白かったです。

さて、Filetto di manzoとTagliata di manzoがほぼ同時にやってきました。
こういう配慮も嬉しいですね。配慮か偶然かわからないけど配慮と思いましょう。
早速Filetto di manzo（牛肉のフィレステーキ）をいただきましたが、これは本当にものすごく美味しいです。
ジューシーで肉の味が濃くて赤身で脂がないのに肉汁が溢れ出してきます。これはすごい。
しかもソコソコ大きなポーションなのに火入れが完璧。
これまでローマだけで100軒以上のリストランテやトラットリアで食事をしてきましたが、一番美味しいステーキです！
こんな観光客だらけ＆一見さん相手のエリアなのに、こんなに美味しいステーキが食べられるなんて期待もしていなかったのでびっくりしました。
ぺぺヴェルデがソースとしてついていましたが全く使いませんでしたし（パンにつけていただきました）。
ワイフのタリアータも同じく火入れが完璧で、ステーキ以上にジューシーでした。
こちらはルーコラが敷いてあって、巻いて食べても美味しくいただけます。
ワイフも絶賛してます。こんなところにこれだけの肉料理を出す店があるなんて本当に驚きです。
噛み締めて肉の美味しさを堪能しました。
もうサシの入りまくったステーキなんて食べられないよ。赤身万歳！（笑）。

ああ、美味しかった。カフェをいただいて終了。
ミラノから来たご夫婦は先に出るとのことでメールアドレスを交換して別れました。
美味しいもの食べて民間交流ができて大満足のトラットリアでした。
次回は絶対に夜来よう・・・

新年早々、とても良いお店に巡り会いました。
ご馳走様でした！！

この界隈だけ新年のパレードがあって、高校のバトントワリングとか吹奏楽とか様々な行進を見ることができました。ちょっとだけ新年気分です。
ローマは美味しいものも楽しいことも同時にたくさん起きてます。
ちょっと気が早いですが、帰国したらまたここに戻って来れるようにすぐに算段したいと思います。
あ〜楽しい（笑）。