おそらく、このお店もPadovaでは最高のレストランの一つでしょう。 : Radici Restaurant

登録の際、綴りを打ち間違えて、現状ではRadi Restaurantとなっていますが、
Radici Restaurantという名称が正しいです。修正はかけていますが、
まだ直っておりません。

今回、Padova滞在で一番楽しみにしていたお店です。
結果を先に述べると、Padovaは
一番綺麗なお料理を目指しているお店かと感じました。

Padovaの駅からはとても遠いので、徒歩ではいけません。
トラムを使えば、お店の目の前まで連れて行ってもらえます。
Padova駅からの所要時間15~20分くらいでしょうか。

まず、お店が邸宅です。敷地に入ると、東洋人は私しかいませんでしたので、
名前も言わなかったのですが、ニコニコの笑顔でイケメン3人に
お店に入るように案内されました。写真が撮れるような状態ではありませんでした。
女性のスタッフもお二人いましたが、フレンドリーに話をかけられます。
その方のお一人のマダムから「私があなたにメールしました。」と告げられました。
優しい感じの方でした。ただし、仕事には厳しい、真面目なお方とお見受けしました。
品質の高いレストランにはこういう、しっかりしたお方がいます。

お料理は5品か7品のコースのみで、コースを選択すると、メニューは
自動的に決まります。前日、前々日と量が多すぎたので、5品のコースにしました。
個人的にはちょうど良い量です。日本のイタリアンのフルコースくらいの量です。
飲み物はミネラルウオータを注文し、それで済むかと思いきや、アルコールが飲めないと
伝えると、自動的にクオリテイーの高いカクテルっぽい(ただし、ノンアルコール
が提供されました。このお店はイタリア語が全然分からなくても支障が
ありません。英語の説明は非常に短いです。ですので、以下のようなレビューを
書くには自分でたくさん補う必要があります。


(1) Prima

最初から品格を感じたので、このお店は間違いないと感じました。
アミューズでは私が大好きだった、ミッシェルトロワグロレベ様までは
行きませんが、最近、レビューしました、テアトロデイマッサ様以上かと
感じました。

(a) 手前右

中に魚を潰したものが入っております。
カレー味がかなりしますので、なんの魚を潰したものかまでは
わかりませんでした。ツナではないか、単体か複合までは
私の味覚ではわかりませんでした。美味しくは感じました。

(b) 右奥

単なるサブレですが、塩味と小麦粉の味のレベルが
高く、美味しく感じました。

(c) 真ん中

これは見かけからは全然想像できない味で、
カレー味のジャガイモの味でした。また、カレーかとは
感じ、見かけほど、美味しそうなものではありませんでしたが、
まずまずでした。上の白いものの味はスルーしてしまいましたが、
サワークリームだったかなあ、ちょっと記憶がありません。

(d) 左奥

これはかなり美味しかったです。
玉ねぎとピクルスをペースト状に
し、薄い衣で撒いています。
ほとんど、説明を聞かずに味わっているので、
食材に対し、ストレートに向き合えるので、以前よりも
料理を本当に味わっている感じがあります。
すぐにピクルスの味は感じましたが、
「えっ〜と、これなんだっけ？」
と感じいる時間が(映像が浮かび、その後、言葉が浮かぶ)
結構好きだということを自覚しました。
子供の頃、マクドナルドのハンバーガーで嫌いだったピクルスが
今では美味しく感じるのですから、分からないもんですよね。
これを最初にいただいておれば、子供の頃でもこの味(玉ねぎの旨味が加味されている)なら、
ピクルスも好きになっていたかもしれません。

(e) 左手前

外の器がかなり食感が硬いです。中には人参のペーストにレッドペッパー
がふられています。辛味も多少ありますが、人参の旨味の方がまさっていて、
これも美味しかったです。品目は違いますが、テアトロデイマッサ様のトマトの
メレンゲと同じく、グッとくるインパクトがあります。

5品のうち、4品小麦粉を使っていますが、硬さ、食感全て違いますし、
それぞれ美味しいので、全然飽きませんでした。
一皿に乗っている五品が美しく感じました。

(2) パン

ここのパンはイタリアでは頭抜けていると思います。

(a) カンパーニュ

焼き立てから少したった、温かいものが提供されました。
提供する時間を正確に計算していたのかはわかりませんが、
大体は計算していたと感じました。ライ麦は入っていないか、
入っていてもほんの少量のものでした。全粒粉はもちろん入っています。
外側がしっかりし、内側はちょうど良い温かさで、湯気が立つよりも少し低い温度でした。
しっとりかんも申し分ありません。非常に良いパンでした。

(b) ブリオッシュ

バター感がないのがフランスのそれとの違いでしょうか。
逆にバター感なしでも一定程度のクオリテイーがあることに
かなり驚きました。このパンは塩味が心地よかったです。
食感もよかったです。丁寧に作っていると感じました。

(c) グリッシーニ

なんだろう、この形、ピリピリした電線みたいなもの、他では見たことの
ない非常に特殊なものでした。味はテアトロデイマッサ様の方がかなり上とは
感じました。安いお店で出るようなしょぼい感じのものではありません。


(3) スズキのカルパッチョ

英語説明ではシーバスと説明を受けました。
上にドライトマトに一回しているのかな？、かなり味の濃いトマト、
緑のものは植物の茎っぽい味であまり美味しくありません。
トマトの味がカルパッチョの味よりも強くて、上に乗せせないで
欲しい、あるいはなしにして欲しいかとは感じました。
カルパッチョ自体は日本の良いお店の方がクオリテイーが高いですかね。
スズキのカルパッチョは味が明瞭でないと個人的には感じますので、
鯛のカルパッチョの方が個人的には美味しく感じます。

(4) 鶏肉料理

器が高級店にしてはお茶目すぎるので、「え？」とは
感じました。
「Poor chiken!」
とは言っておきました。
これはよくあるお料理にひと工夫しただけのものと感じました。
鶏胸肉を割いて、ごまだれに
「この味食べたことある味だなあ、
なんだろう、あっそうだ、黒ニンニクだ！」をつぶしたものを混ぜ、上にオレンジピールで
果物感を出しています。中には玉ねぎを甘くなるまでじっくり火を通したものも
あり、美味しいことは美味しいのですが、驚くほどのものでは全然ありませんでした。
塩味とブラックペッパーの味も効いています。
写真を見返すと、しめじっぽいものも入っていますが、黒ニンニク
に集中したせいか、味の記憶はないです。

(5) 水

グラスが時間が経つにつれ、少し匂うようになりました。どこも
同じなのですね。

(6) パスタ

パスタがちょっと、丸々して太っいなとは感じました。
イメージ的には皿うどんのパスタ版といった感じでした。
昔、よく母がソース味の焼肉やら野菜やらなんやら入れて、
皿うどんのようを作ってくれましたが、ソースの粘性度が
それに似ていました。トマトソースはトマト缶そのものではないと思いますが、
トマト缶を一部使っている感じがするようなものでした。
玉ねぎも使われ、レッドペッパーもまた、使われ、エビも
入っていましたが、レモン味がかなり目立ちました。
ちょっと、レモン味が目立ちすぎと個人的には感じました。
レモン味なしあるいはわかるか分からないかの微妙な線をついた方が
良いかと個人的には感じましたが、イタリア人がはっきりした味を好むのでしたら、
止むを得ないと感じました。私はただの一回訪問しただけですので。
レモン味がなければ、魚介の味も加味されていたので、このトマトソースは
相当美味しいものではなかったかと思います。もったいないなあとは
感じました。


(7) メイン

これは結構私を悩ませました。付け合わせの左上のものが
食べた感じは玉ねぎのような層になっているのに、味はどう感じても
ジャガイモだなあ？としばらく？？？？？が飛び交っていました。
こんなジャガイモ味に似た野菜はイタリアにあるのかとしばらく、考え続けましたが、
やっぱり、ジャガイモと確信し、これはジャガイモをミルフィーユ状に
重ね合わせ、ジャガイモの食感を変えたものと確信しました。ジャガイモは
いろんな形に変形可能ですが、このようなものは初めていただいたので、
面食らいました。形が変わるだけで、違ったものに感じます。
最初に書いたようにジャガイモ味の玉ねぎのようなものでした。
味は驚くほど美味しいものではないですが、面白いものとは
感じました。牛肉はやっぱり和牛には勝てませんかね。目が粗い感じが
します。その分、力強いとも言えなくはないのですが。既にレビューしました。
TACUBO様のようなしょうもないあ牛肉では全然ありません。
緑のソースはズッキーニにソース、ムース状のものはピクルス味のもの
(＋生クリーム)でした。どうもピクルスがお好きのようですね。
全体として、Mcdonaldのセット的な高級レストランバージョンの一皿とは感じました。
緑のオクラっぽく見えるものは見かけと違って、ホクホクといっては
大袈裟ですが、そんな感じの味のものでした。何であるかはわかりません。

(8) デザート

英語でマンダリン、ゆず、メレンゲとだけ説明を受けました。
下にクラッシュしたビスケットがあります。球体のものががマンダリンの
ゼリーと感じましたが、ゆずがどこで使われているのかはよくわかりませんでした。
球体の中に混ぜて入っているのかもしれません。小さいものもありますが、マンゴの
ゼリーと感じました。葉っぱは味的に不要ですね。
メレンゲ菓子の硬さがアクセントになりますが、味的には美味しくないわけでは
ありませんが、まずまずとしか言えませんね。ルカ様とかの驚愕するようなスイーツでは
ありません。既にレビューしたレフェル様の緑茶のアイスとチュイルの
スイーツを思い出しましたが、レフェル様の方が余程手が混んでいますね。
日本のレストランはすごいです。

(9) エスプレッソ

さすが、透明度が高いという表現が適切なエスプレッソでした。
全く引っかかるものがないです。エレガントでありながら、力強いものでした。

もう、ほんの少しのことを変えると、Padovaでは飛び抜けたレストランになるとは
思うのですが、ちょっと惜しいかなあとは感じました。美しさをハイレベルで
保ちたいという印象は受けましたがので、印象度はかなりよかったです。
正確なお値段は忘れてしましましたが、100eを少し超えたくらいだったかと思います。