ここでソレント最初と最後のランチ : L'Agrumeto_GRAND HOTEL COCUMELLA

１２：１５pm のシャトルでホテルに戻り、アントニオのお迎えは１：３０
pm ですので〜プールサイドでピッツァでも〜♬ １２：３０pm に参りまし
てナポリでミサオお薦めのピッツェリーアに行かれなかった話をしたら〜も
う大変！！ ミサオか、ミサオか！！ と前回お会いしなかったフランキーが
満面の笑み〜♬ 今日はローマに戻る日でクルマのお迎えが１：３０pmで、
と話しますと ”すぐに薪に火を点けます！！” 本来は１pm オープンですか
らミサオの威力で私達はコクメッラのピッツァイオーロ通称フランキーの熱
々マルゲリータをゆっくり〜存分に堪能することができました。ソレントは
最後の最後まで申し分のない晴天で！最初と最後のランチはテラスでした！

よく冷えたプロセッコ（€１０）をいただきながら待つこと１０分〜今日で
ソレントの太陽ともお別れと思うと悲しいけれど・・マルゲリータ（€２０）
は２枚ずつに取り分けられて登場して此の取り分け方が最高〜〜♬ 大きな
リボンの間からお魚が顔を出している感じ！！ モッツァレラがトロトロで
この上なくクリーミー！！ 生地も美味〜♬ 何も足さない、何も引かない究
極のマルゲリータでございます。東京でいただく小曽根シェフ（こちらの皆
様はファースト・ネームで〜♬）のピッツァと全く同じマルゲリータ・・卵
が先か、ニワトリが先か？ 恵比寿エス と違うのはソレントの蒼い空と木洩
れ陽のみ・・コクメッラはジャングルのような樹木が作る自然の景観を残し
ながら個々の植物のお手入れが隅々まで行き届いていて本当に素敵〜〜♬
ピッツァが焼き上がるまでピッツァ窯の前で記念撮影をして小曽根シェフに
ラインで送りますと ”写真から全て伝わって来ますよ〜♬” という返信がすぐ
に！！ シェフ、昨晩は COKU で森田シェフにもお目にかかれて・・♡ 今回
はソレントのホテルをコクメッラに決めて本当によかったです！！と、お返
事〜今年のイタリアは南で、と決めていましたが考えてみれば小曽根シェフ
から戴いた新しいお名刺に COKU が載っていたことが全ての始まりでした。

チーフ・コンシエルジュのジュゼッペ・ディ・ピエトロ（お会いすると氏と
お呼びしたくなる紳士でした）のメールにあったとおりナポリ中央駅のプラ
ットホームでドライバーのアントニオに迎えられメルセデスのセダンで快適
な一時間のドライブ〜高速はソレントが近づくと長いトンネルが続きますの
でナポリ湾の向こうにヴェスヴィオ火山が見えてくると感激も一入〜♬ こ
の美しい山は紀元前７３年に剣闘士スパルタクスが仲間と立て籠もった山と
してローマ人に記憶されることになりますが A.D.７９年の大噴で火砕流が
ポンペイの街を埋没させました。ポンペイの遺跡を訪ねた時〜壁画や床のモ
ザイク、パン窯、ワインのアンフォラが置かれた商店の佇まい、馬車の轍が
残る石畳の道など当時の人々の暮らしがそのままリアルに感じられて涙が出
そうになった思い出があります。ソレントの山道に入って１０分ほどでホテ
ル到着。ジュゼッペから来た予約確認メールに何かリクエストがございまし
たら何なりと、とありましたのでバルコニー付きで海の見えるお部屋〜♬ と
返信したところスタンダード・ルームからは海は見えず、セミ・スイートな
ら広いベランダ付きがご用意できます→ お願い！という流れがありまして〜
お互いに顔を見て ”あ〜この人だったのネッ！” ワタクシは彼のご期待に添
えたでしょうか・・英語は立派でも実物は・・ではなかったことを祈りつつ
ジュゼッペはチェック・イン対応から３日間の滞在中も完璧！！ さすが５ッ
星〜♬ まさにコンシエルジュの鏡で毎朝〜私の顔を見ると本当に嬉しそう
に！！本日のご予定ですが、と全て暗記していて時系列で予約時間の確認→
他に何かございましたら何なりと、と・・この '執事' がいなければ私達の一
日が始まらない！と思えるプロの仕事〜♬ 常に穏やかな笑みをたたえて実
に見事なプロフェッショナルな方でございました。

お部屋のベランダ前に広がる景色も ’これぞソレント’ で絶景〜♬ ナポリ湾
が見えるテラスまで続くプロムナードを歩いてプールサイドにある ’柑橘類
の栽培地’ という名のテラス・レストラン（オープンは１pm-３pm）でラン
チ〜♬ それから懐かしいソレントの街へ出ることに致しました。椰子の木、
レモンとオレンジの木、オリーブの古木に囲まれたテラスで先ずはよく冷え
たプロセッコ（€８）カルチョーフィがありますネ！嬉しい、嬉しい〜〜♬
アーティチョーク・ハーツとブレザオーラにクルミを散らしたサラダ（€２
１）リコッタを詰めたラヴィオリ・カプレーゼ（€２２）骨付きチキンのグ
リル（€２７）をいただきました。最初にピッツァ生地の素焼きが出て・・
東京の ジャンカルロ と エス のディナーが甦ります。小曽根シェフの話を
すると・・もう大変！！ ミサオは元気か？ この間ミサオが来たんだ、ミサ
オは日本で何軒レストランを経営してるんだ、と矢継ぎ早にミサオ・コール
〜滞在中この現象は一貫して変わることがなく小曽根シェフの業績の大きさ
をソレントで改めて実感した次第でございます。ランチに凝った一品はあり
ませんが素材の一つ一つが元気で南イタリアの太陽を浴びながら至福のプー
ルサイド・テラス・ランチとなりました。

ソレント半島で最古のホテル・コクメッラの歴史は１５９７年にジャンヴィ
ンチェンツォ・デ・アンジェリがイエズス会に肥沃な土地と果樹園を寄贈〜
イエズス会士の為に住居だけでなく１６３７年にはラテン語学校を創立しコ
クメッラ（コックマとは此の土地で地下貯水池から水を汲むテラコッタの甕
のこと）と呼ばれていた時代まで遡ります。１７３０年に修道院がなくなり
ラテン語学校だけが残って１７６７年にナポリ王国からイエズス会が強制退
去させられ７１年に敷地は王室のものとなり、その後ソレント初の航海学校
となり１７８９年アントニオ・ガルジェーロが建物を買収して１８２２年に
ホテルとなりました。ホテル内には歴史を雄弁に物語る絵画や置物があり、
ルーム・キーはずっしりと重い水瓶〜♬ 敷地には教会、野菜畑、テニスコ
ート、ジム、スパがあってプライベート・ビーチ完備、湾にはプライベート
帆船 VERA 1880 が停泊、そして趣の異なるレストランが３軒〜何より驚い
たのはゲスト・ブックにゲーテ、アンデルセン、フロイトなどの名前があっ
たことでも廊下の壁に磔られた大きな十字架上のイエス・キリストに毎朝お
会いすることになったことでもなく、此のホテルは毎年１１月から３月まで
休業すると聞いた時でした。完璧なメンテもさることながら〜スタッフは全
員が春になると戻ってきて何事もなかったかのようにそれぞれの持ち場に着
くというのですから！！