ナターレでも営業していたバール　開いてて良かった！ : Bar Cipollina

サルデーニャ本島からサン・ピエトロ島への短い船旅です。
出港直前にフェリー乗り場に着いたのですが、チケットを買いに行く間出港を待っていてくれました。優しいなぁ。っていうかそれくらい乗船する人が少なかったんですけど（笑）。
今日は12月25日、イタリア人全員が待ちに待ったナターレの始まりですから、みなさん教会に行ってミサに出て、あとは美味しいもの食べて家族や友人と語らって過ごすのでフェリーなんか乗らないんでしょうね。

快晴無風で絶好の船旅日和でした。
昼過ぎのフェリーは甲板に出ても春のように暖かく、ナターレとはとても思えません。
数日前にいたミュンヘンは氷点下7度だったのに（笑）。
で、フェリーでのんびり過ごすこと約30分、対岸のカルロフォルテの港に着きました。
フェリー乗り場の正面にはそこそこの大きさの広場があり、あくまで想像ですが島の住民の8割くらいが集まっている感じの賑わいでした。
皆さんbuon natale!! tanti auguri!!! です。
この広場に面しているカフェやバールは営業していて、至る所で乾杯しています。

これなら目指すオステリアも開いているのではないかと淡い期待を抱いて階段登って雰囲気たっぷりの港町を進んで行くと・・・お店は休業。
数日前から年明けまでお休みのようですね。ざ、残念です。
まあ本日オリスタノを出発して車で1時間ほど南下したシッディという小さい街にあるS'Apposentu di Casa Pudduという星付きリストランテにも寄ってみましたがやはり休みでしたので、半分諦めてはいたんですけどここまで来て休業とはさすがにがっかりです。仕方ないんですけど（笑）。

で、気を取り直して風情ある港町をのんびり散歩です。
空は真っ青ですし、家並みはカラフルで鮮やか。街灯や階段やちょっとした路地もとても絵になる景色でした。写真を撮りまくって辺りの路地を歩き回ると、ベランダに出ている住民やミサ帰りの通りすがりの方からauguri!と声がかかります。ナターレということもあるのでしょうけどシンパーティコな人達ですね。きっとトンノも美味しいんだろうなぁ（笑）。

とりあえず行くあてもないし店もないので港に戻りましたが、戻ってびっくり。
先ほどまで賑わっていたカフェやバールが次々と閉店の支度をしていました。
おいおい、と慌てて腹拵えできる店を探して入ったのがこちら。
チッポリーナですから小玉ねぎですね。
店の女の子に聞いたら、今日はミサに来る人のために店をちょっとだけ開けているんだとか。
こちらもビールを飲んでいる4人組と我々だけで、もうそろそろ閉めるよとのこと。
すぐにできるものといったらパニーニだけだそうで（閉めるんだから当たり前だ）、パニーニ頼んでお隣さんと同じくichnusaをいただきました。

街中を歩き回ったので結構喉が渇いていました。ナターレの昼下がりのビールは格別ですね。
と負け惜しみ（笑）。
でも、いただいたパニーニがとても大きくて美味しくて嬉しくなりました。
ハムとチーズが挟んであるだけのごく普通のパニーニなのに、ハムがとても美味しくてまたびっくりです。
女の子にハムが美味しいね、と言ったら親戚の肉屋に頼んでパニーニ用に作ってもらっているんだとか。チーズとの相性を考えて塩加減を決めているんだそうです。
他にもっと食べたいんですが、残念ながら閉店の時間が迫っているのでNGです。
予め注文していたナターレのケーキを受け取りに来る人が数人いるだけで、辺りは閑散としてきましたよ。

やはりナターレは完全にアウェイです（笑）。
パニーニとビールにありつけただけでも良しとしないと。

御馳走様でした！

帰りのフェリーは行きより少なく、乗客はなんと我々を含めて4人でした。
乗務員のほうが確実に多いよ（笑）。
そのうちの一人の男の子がヒッチハイカーで、カリアリまで乗せていくことにしました。
旅は道連れです。
普段はロサンゼルスに住んでいるイタリア人で、カリアリが実家なんだとか。
この島ではサーフィンを楽しんでいたんだそうで。サーフボードもなんとか積みました。
将来はジャズミュージシャンになりたいので勉強中、カリアリではサーカスの楽団でアルバイトしているんだそうです。なんて自由な生き方なんでしょう。
いいなぁ若いって。

いよいよカリアリまで来ました。
サルデーニャの旅も最終盤、あと数日思いっきり楽しみます。