【あべの・天王寺】旨いランチのある割烹・5店

出典:kurodaさん

【あべの・天王寺】旨いランチのある割烹・5店

形や格式にこだわらず、ほんとうに「旨いもん」を希求する大阪だからこそ生まれた「割烹」。あべの・天王寺周辺で、質が高くて意外に安いランチがいただける割烹5店を厳選、ここにご紹介します。

更新日:2023/02/07 (2018/11/13作成)

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このまとめ記事は食べログレビュアーによる636の口コミを参考にまとめました。

大阪生まれの「割烹」

 「割烹」とは文字通り、包丁で切ることの「割」と、煮炊きすることの「烹」を組み合わせた言葉で、もともとは「調理」そのものを意味する言葉です。
 しかし、大正・昭和初期頃から、それまでの宴席料理と違い、自分の好みに応じて、板前が目の前で即座に調理した出来立ての高級料理を気軽な椅子席で食べるスタイルが大阪で流行しました。そういった料理店を「割烹」と呼ぶようになり、全国に広まったのが現在の「割烹」です。
 形や格式にこだわらず、ほんとうに「旨いもん」を希求するといった、実質主義者の多い大阪だからこそ「割烹」が生み出されたのでしょう。
 あべの・天王寺周辺で、割烹でいただける質が高くて意外にお安いランチをここにご紹介します。

和源

和源

 近鉄・大阪阿部野橋駅の南側、あべのHoopの東側を南北に通る小路にある割烹です。
 暖簾をくぐって中に入ると、懐の深い造りになっていて、L字型のカウンター席が並び、その奥に厨房とちょっとしたテーブル席。2階にも席がある様子。割烹らしく明るくクリーンです。

上品で質の高い和食のランチ

和源

 ランチの「御膳」(1,500円)は、大皿のメイン料理に、ご飯、赤だし、漬物とちりめん山椒からなります。
 煮物は冬瓜、焼物は鰆の西京焼です。豚角煮はしっかり甘辛くにこまれ、ちょっと粘り気のあるすり流しがとのバランスが実にいい。
 揚物は鱧と蓮根のフライで、サクッと揚がっていて熱々。

和源

 お造りはマグロとカンパチ。適度な熟成感があります。
 タコと胡瓜の辛子酢味噌添えはタコがコリっとした食感を残しつつ柔らかく仕上がっています。

和源

 ワカメ、三つ葉、麩の入った赤だしは出汁と味噌のうま味に溢れています。これらお料理の数々、一品一品丁寧に拵えられたのが解かります。
 割烹らしい上品で質の高いランチをこの値段で提供されているのは流石です。

はんなり 天王寺店

はんなり  天王寺店

 天王寺駅から四天王寺に向かって谷町筋を数分歩いたところ、ビルの2階にある京風おでんのお店です。ランチタイムには定食もされています。
 店内は鰻の寝床のような長細い構造で、ちょっと粋な小料理屋さんの雰囲気。10数席のカウンター席と小上がりに座敷テーブル4卓ほど、全部で20数人の収容です。

はんなりと盛り付けられたお得なランチ

はんなり  天王寺店

 この日の日替わり膳(1,000円)はカレイの甘酢あんかけとのこと。
 店名の通り、はんなりと盛り付けられたお料理の数々はトマトとつくね串・お浸し・出し巻・かしわ・焼魚・ヤングコーンとアスパラ…はんぺんには「はんなり」と、焼きごてが押してあります。

はんなり  天王寺店

 メインのカレイの甘酢餡かけは、サクッと衣が揚がっており、餡がかかっているにもかかわらずカリカリで、食感がいいですね。
 甘酢も甘すぎず酸っぱすぎず。カレイの身もふっくら旨い。

はんなり  天王寺店

 さらに、高野豆腐とレンコン、椎茸のあんかけ、ひじき・ポテトサラダ・生野菜。これに味噌汁・ご飯・お漬物がついています。
 全体に大阪らしい薄味で上品な味付けとなっていて、各お料理に、手を抜かずにしっかりと拵えた感が伝わってきます。

旬の御馳走 望月

旬の御馳走 望月

 最近は「裏あべの」と呼ばれつつある「あべのハルカス」の南側。巴通り商店街のいちばん奥の角の飲食ビル2階にあるお店です。冒頭の「四季 旬香」と同じ建物です。
 小さい廊下の奥が10数席のカウンター席と板場があり、カウンターの背面に30数人分の掘り炬燵形式の座敷が広がっています。

圧倒的なボリウムのランチ

旬の御馳走 望月

 この日の日替わり定食(900円)は「豚しょうが焼きとカレイ八方酢(ミニ造り付)」とのこと。大きめのトレイになんと10品も並んでいます。
 お造りはミニサイズながらマグロ、サーモン、カンパチの3種盛り。どれもよく脂が乗っています。

旬の御馳走 望月

 豚しょうが焼きは分厚く、スライスのお肉を炒めてるのと違って、トンカツに使うようなお肉を焼いてカットしてある。これはちょ っとしたステーキ。
 食べてみると、肉質はやや 堅目ながらしっかり肉の味がある。生姜は抑制的で醤油の風味が強い。

旬の御馳走 望月

 カレイの八方酢は揚げだし風にしてあって、酸味の効いた餡が掛っています。
 さらに小鉢や香の物があるのでボリウムたっぷりです。

魚市

魚市

 あべのアポロビルの地下2階にある、大きな生け簀が目立っている寿司・海鮮料理の割烹料理店です。
 店内には、カウンター席・テーブル席。奥には少しばかりの座敷もあるようで、全部で75席ぐらいの収容です

魚が食べたくなったらここ

魚市

 「まぐろなかおち定食」(860円)は、どっさり盛られたマグロの中落ちとともに、魚(スズキかな?)のあら炊きと、お吸い物、ご飯、お漬物が並んでいます。
 中落ちは、適度に乗った脂にマグロの旨みが凝縮しているような味わい。これは美味しいですね

魚市

 あら炊きはしっかり味付けられており、カマのところはしっかりした歯ごたえがあり、目の周りのところはプルプル・トロトロ。きれいにしゃぶりつくしました。添えられてる小芋もほくほくです。

魚市

 お吸い物は鮭のアラとメカブの入った潮汁です。魚の出汁とメカブの旨味が合わさって、ほとんど味付けしていないのに実に旨い。

久富

久富

 地下鉄御堂筋線・昭和町駅の4号出入口から西へすぐ、庚申街道沿いの阿倍野郵便局の並びにある割烹料理店です。
 店内は板場に面したカウンター席が8席と、奥に小上りのある全20席ほどです。

自分スタイルの定食をカスタマイズ

久富

 ランチタイムは黒板に記されている各種のおかず(造り、酢の物、焚物、揚物、焼物等)を選び、ご飯、漬物、お味噌汁のセット(390円)を合わせて、自分だけの定食をカスタマイズするスタイルです。
 天ぷらの5種盛り(510円)と小松菜の煮びたし(340円)を組み合わせました。トレイの上に天ぷらのお皿と天つゆ、小松菜の小鉢、ご飯、お漬物、お味噌汁が並びます。

久富

 天ぷらは海老・鰤・茄子・南瓜・青唐の5種、衣を薄く纏った天ぷらは軽い揚げ上がり。素材の持ち味を活かしていて、海老はプリッと、野菜はほくほくと仕上がっています。
 程よく旨味の立つ天つゆには、肌理の細かい大根おろしが浮かんでいて、天ぷらとの相性も良好です。

久富

 ご飯はその日の分をその日に精米するという手の込んだもので、艶々でふっくら炊けています。甘みのあるご飯は、3種の自家製のお漬物と絶妙のマリアージュを示しています。
 特筆すべきはお味噌汁です。丁寧に出汁を引いているようで、実に芳醇な味わいに仕上げています。

※本記事は、2023/02/07に更新されています。内容、金額、メニュー等が現在と異なる場合がありますので、訪問の際は必ず事前に電話等でご確認ください。

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