【大阪・寺田町】定食で満腹

　「特製定食」（890円）は、大きな定食皿の上には豚カツ、オムレツ、サラダ、冷奴が載っています。これにご飯、お味噌汁が付きます。

　大ぶりながら薄めの豚カツには、とんかつソースが最初っから掛かっています。一口かじると、サクッと揚がっていて、肉感もほどほど。

　このオムレツが面白くて、ハムと一緒にロールされています。これはこれでなかなか美味しい。それにしてもご飯が美味しいのはいいですね。

ここは特に朝食メニューに価値があります。納豆か山芋のチョイスに、焼き鯖、生卵、味付け海苔、味噌汁、漬物と、お替り自由のご飯が付いて380円。ヘルシーで格安です。
鯖は小さいながらもちゃんと焼いてるし、味噌汁も関西風の甘口。なんと言っても炊きたて熱々のご飯が実に美味い！

　「厚切りとんかつ定食」（800円）は、トレイの上にとんかつのお皿とお漬物、ご飯、お味噌汁が並びます。
　黒い平皿の油切り網の上に厚切りとんかつが横たわり、その横に千切りキャベツがこんもり盛られています。とんかつの断面を見るとその分厚さが判ります。
　とんかつをひと口かじると、サクッと軽い口当たりの衣に包まれたお肉は、ロースらしくジュワッと脂が広がるとともに、旨味も一緒に広がります。

　肉質は脂と赤身のバランスが取れていて、適度に柔らかく豚肉の持つ繊細な味わいが口に広がります。
　キャベツは瑞々しく、量がたっぷりなのもいいですね。お味噌汁の具はワカメと薄揚げ。意外ながらお出汁が利いてて妙に旨い。ご飯は頼まなくても大盛りサイズなのでお腹いっぱいになります。

　ミニ丼セット（600円）は、丼もうどんもそれぞれミニとはいうものの結構なボリウムです。
　丼は玉子丼。海苔がトッピングされていて、玉子の中には煮込まれたてトロトロになった玉葱と少量の蒲鉾も入っていて味わいを深めていますね。

　うどんはきざみうどんです。饂飩はさすがにコシは希薄だが、大阪スタンダードの食感です。お出汁は薄味で節の風味も効いていて美味しいですね。
　全体に飛びぬけて美味いわけではないが、愛想のいい女将さんにほっこり癒される、今や絶滅危惧種といっていいタイプのお店です。

　「マーボー豆腐」の定食（750円）は、トレイに麻婆豆腐のお皿と、玉子スープ、杏仁豆腐、ご飯、キムチが並びます。
　麻婆豆腐をひとさじ口に運ぶと、豆板醤による辛味が一気に襲ってきて減衰するが、山椒の痺れはあまり感じません。しかし深いコクが感じられます。これは豆鼓醤によるものかも。

　キムチはカクトゥギですね。おそらく市販品だと思うが意外においしい。スープは玉子スープ。ごく普通の味だが、この普通さに安心感があります。
　最後に杏仁豆腐でクールダウンできるのもいいですね。

　「チキンカツカレー定食」（650円）は、濃い色の深皿に盛られたチキンカツカレーと、サラダ、お漬物、お味噌汁が並んでいます。カレーは横掛けで、ライスの上にはパセリが散らされています。
　先ずはカレーを一口…ソースに野菜が溶け込んでいる典型的な欧風カレーで、やや甘みと酸味の感じられる穏やかなチューニング。どこかで食べたことのあるような気がするのは、業務用のカレーソースだからでしょう。

　チキンカツはもちろん揚げたて。細目のパン粉で包まれてサクサクに揚げ上がっています。肉厚は薄いが鶏の旨みは感じられます。
　サラダはキャベツが主体だがきっちりトマトが入ってるのがいい。料理と一緒にチューブのマヨネーズと胡麻ドレッシングが置かれたが、胡麻ドレッシングでいただきました。

　「お野菜たっぷりおばんざい盛り」（1,100円）は、丸いお盆の中心にだし巻き卵と南瓜や蒟蒻の煮物皿、その周囲にご飯、お味噌汁とともに6種の小鉢が賑やかに並んでいます。

　小鉢は各種煮物やサラダとなっていて、野菜中心でいかにもヘルシー。味付けも出汁味は利いているものの塩味は控えめなのが好ましい。
　ご飯は大阪和泉産のミルキークイーンのこと。艶々で甘みがあって美味しい。お味噌汁はワカメと豆腐がたっぷり沈んでいます。こちらも出汁が利いています。