【大阪・天王寺】天王寺区で味わう魅惑の洋食

出典:kurodaさん

【大阪・天王寺】天王寺区で味わう魅惑の洋食

文明開化の明治以降、欧米から学んだ西洋料理は、「洋食」としてこの日本で独自の進化を遂げ、百花繚乱の様相を呈しています。病院や学校が数多く存在する 大阪市内随一の文教地区・天王寺区で、「洋食」の名店5店を厳選、ここに紹介します。

更新日:2024/02/19 (2018/11/25作成)

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このまとめ記事は食べログレビュアーによる626の口コミを参考にまとめました。

もはや日本料理の一分野

 西洋料理が発祥ではあるものの、日本で独自に発展した洋食は、とんかつ、カレーライス、コロッケ、カキフライ、エビフライ、オムライスなど、西洋には存在しない料理を生み出したため、これはもう日本料理のひとつとして昇華しています。
 日本最初の官寺・四天王寺を擁し、病院や学校が数多く存在する 大阪市内随一の文教地区・天王寺区で、老若男女、誰もが大好きな洋食の数々を、手頃な料金でいただけるお店を厳選して紹介します。

AOTA

AOTA

 JR大阪環状線・桃谷駅から西方向にすぐのところにあるお店です。
 カジュアルかつ派手な店構えからはにわかに洋食屋とは思えないような雰囲気。店内に入るとこれまたシンプルで明るい雰囲気です。

AOTA

 日替わりランチ(800円)は、この日はミンチカツと秋刀魚のグリルとのこと。ミンチカツは実にフワッと柔らかく、口に含むとホロホロと崩れていく…これは高級なタイプのミンチカツやぁ!

AOTA

上に掛かっているデミグラスソースは軽めの仕上がり。素朴でノスタルジックな味わいです。

AOTA

 秋刀魚は香ばしくグリルされている。旬の素材を使ってリーズナブルに提供する姿勢は共感できます。
 特筆すべきはライスが実に美味しいことです。ツヤツヤでふくよか。こういった洋食屋さんではライスが全体の印象をガラッと変えてしまうと言ってもいいのだが、この店はしっかり押さえています。

ボナンザ

ボナンザ

 JR大阪環状線・桃谷駅から西方向、NTT西日本大阪病院の正面にあるお店です。
 店内は喫茶店風。4~5卓のテーブル席と5席だけのカウンター席のある、ごく小さなお店です。マガジンラック雑誌やスポーツ新聞があるところも喫茶店っぽい…

ボナンザ

 日替わり定食(680円)は、この日はポークカツとイタスパとのこと。ポークカツは薄めながらお肉の味がしっかりしていて、デミグラスソースも濃厚。生野菜もたっぷり盛ってあります。
 横に添えられているのが「イタスパ」です。イタスパとはイタリアンスパゲティーのこと。関西以外ではナポリタンというそうですが…これは昔の洋食には定番の添え物ですね。「アルデンテ」とは程遠いヌチャっとした食感は、ノスタルジックな感覚が味わえます。

ボナンザ

お味噌汁はなぜか甘い。お味噌の種類によるものなのかな?全体的に、飛びぬけて美味しいってわけではないが、なんだかほのぼのとした味わいを感じさせます。

レストランかのう

レストランかのう

 地下鉄・谷町九丁目駅から谷町筋を南へ進み、生玉通りを東にひと筋入ったところにある、ルアーを主とした釣具店に併設されているお店です。
 店内は割合広く、テーブル席が6卓ほどと、奥にカウンター席。2階は釣具店になっているようです。

レストランかのう

 日替りランチ(650円)は、この日の日替わりはエビフライとのこと。
 エビフライはなんと有頭で、衣はしっかり揚がって香ばしく、中のエビもプリプリです。頭の部分には濃厚なミソが入っていて味わい深いです。

レストランかのう

 小さいフライは茄子。これもあっさりしていいですね。ポットに入ったドレッシング、フレンチ風だがちょっとチーズの風味もあって爽やかにして濃厚。
 メニューには豊富な種類の洋食に加え、喫茶店のようにコーヒーなども充実しています。洋食か喫茶店か…それとも釣具店か…この店の立ち位置が不思議だが、料理の質はしっかりしています。

グリル浜 石ヶ辻店

グリル浜 石ヶ辻店

 近鉄・大阪上本町駅から東方向、大阪赤十字病院の近くにあるお店です。
 ビルの1階にあるお店の中はカウンター席とテーブル席からなる全16席。上本町の路地裏で古くから営業されていた旧店の面影はありません。

路地裏名店の面影が残る二代目の洋食

グリル浜 石ヶ辻店

 この洋食店の自慢はカツレツで、特にチキンカツ(1,150円)が絶品。もも肉の片足分を丁寧に包丁を入れて下処理し、まんべんなく火が通るよう部位によって時間を変えてラードで揚げている。皮は事前に引いておいてカリカリに素揚げしてくれます。
 昔から継ぎ足されてきたデミグラスソースも絶品。奥深い美味さは伝統の味です。辛子を混ぜるとさらに風味が増します。

グリル浜 石ヶ辻店

 ランチだとミニサラダ、ポタージュスープ、ライスが付いているます。このポタージュ、どちらかというとシャバシャバの軽口なんだが、どこか懐かしい味わいの美味しいスープです。

ロア

ロア

 四天王寺から東方向、JR大阪環状線の桃谷駅と寺田町駅の間ぐらいの天王寺区勝山にあるお店です。
 店内は狭く、10人ぐらいが座れるカウンターと、2人掛けテーブルが2卓あるだけで、近隣のサラリーマンが主な客層のようです。

ロア

 ロースカツ(945円)は、目の前でカツを揚げてもらってる間、先ずコーンスープが出されます。実に濃厚でコーンの甘みがよく引き出されています。

ロア

 メインのロースカツは予想以上の大きさ。口に入れるとサクサクした食感の後からジュワッと肉汁が溢れてくる。
 ソースは淡い色あいながら風味豊か。やや甘い味付けながらワインの薫りが立っています。

ロア

 付け合わせはポテト、カレー風味のモヤシ、キャベツのサラダで、これに多めに盛られたご飯が付いてくると、かなりのボリウムになります。

東洋軒

東洋軒

 JR大阪環状線・玉造駅から長堀通りを西へすぐ、地下鉄鶴見緑地線・玉造駅からも近いですね。両駅の間を結ぶ通り沿いにある洋食店です。
 店内は意外に懐の深い造りで、手前がテーブル席、真ん中ぐらいにキャッシャーがあり、その奥にまたテーブル席とボックス席、最深部が厨房となっている全40席。席間が広くて落ち着きます。

美味しくてノスタルジックな洋食店

東洋軒

 この日のお薦め定食はチキンチャップ・海老フライ添え(850円)。トレイの上にメインのおプレートと、蓋つきのご飯のお椀、お味噌汁、こうこと高菜のお漬物が並んでいます。
 プレートにはカットされたチキンチャップと、スパゲティに乗せられた開き身のエビフライ、サラダ菜とキャベツ、マッシュポテトが盛られ、櫛切りのレモンが添えられています。

東洋軒

 チキンはモモ肉。グレイビーソースかな?チキンチャップといいながらケチャップではない少し苦味のある黒っぽいソースがかかっています。これが旨みの濃縮体で実に旨い。肉質も軟らかくていいですね。
 海老フライはレモンを絞っていただきます。深い色に揚がっているのはラードでカラッと揚げているからでしょう。開き身なのでサクッとした食感が楽しいですね。

洋食レストラン ソラーレ・ドーノ

洋食レストラン ソラーレ・ドーノ

 近鉄線・大阪上本町駅の直上。近鉄百貨店・上本町店の12階食堂街「上町ごちそうダイニング」にあるレストランです。
 店内はテーブル席ばかりの全56席で、百貨店のレストランらしいカジュアルで明るいインテリアです。運営は近鉄グループの近鉄リテーリングです。

百貨店の大食堂を思い出される味

洋食レストラン ソラーレ・ドーノ

 「ソラーレプレート」(1,180円)は、白い楕円形のプレートにハンバーグとエビフライ、チキンカツとともに、生野菜のサラダが盛られ、マカロニサラダが添えられています。昔の百貨店の大食堂にあったような姿をしています。
 和風ソースのかかるハンバーグは、ナイフを入れると肉汁が溢れ出てきました。肉の旨みも充分です。

洋食レストラン ソラーレ・ドーノ

 エビフライはやや小ぶり。カラッと揚がっていて尻尾まで食べられる。エビの身はプリッとしています。
 チキンカツにはトマトソースが掛かっています。これもサクサクに揚がっていて、丹波赤どりの身がしまっていて旨みがあります。

プチ グリル マルヨシ 天王寺MIOプラザ店

プチ グリル マルヨシ 天王寺MIOプラザ店

 JR・天王寺駅の直上の複合ビル、天王寺ミオ・プラザ館の4階にある、阿倍野の洋食の老舗、グリルマルヨシの支店です。
 店内は横長で、テーブル席と8席程のカウンター席のある全20数席。ランチ時には常に満席になる人気店です。

伝統の味わいの「特製ロールキャベツ」

プチ グリル マルヨシ 天王寺MIOプラザ店

 グリルマルヨシのスペシャリテ「特製ロールキャベツ」(1,650円)は、お皿の中央にソフトボール大のロールキャベツが転がり、デミグラスソースとカレーソースが左右に掛け分けられています。
 ナイフを入れると、手ごたえもなく滑るようにふたつに分かれ、何層にも折り重なったキャベツの中にミンチ肉が詰まっています。

プチ グリル マルヨシ 天王寺MIOプラザ店

 デミグラスソースと絡めると、キャベツの甘みと肉の旨味、デミグラスソースの風味が混然となって広がります。キャベツは溶けてなくなるかのような柔らかさです。
 カレーソースはデミグラスソースとは対照的にスパイシーで刺激的な味わい。デミグラスソースだけだと単調だが、カレーソースのお陰で華やかな味わいになりますね。

プチ グリル マルヨシ 天王寺MIOプラザ店

 食べ進めていくうちに両方のソースがまじりあって、複雑で色合い豊かな味わいに変化していきます。伝統に培われた味だといっていいですね。

※本記事は、2024/02/19に更新されています。内容、金額、メニュー等が現在と異なる場合がありますので、訪問の際は必ず事前に電話等でご確認ください。

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