【あべの・天王寺】玉子サンドに癒される【堺】

　「こだわり卵の厚焼きトーストサンド」（730円）は、厚めに切ったパンに、実に分厚い玉子が サンドされています。
　何回も巻いて分厚くした出汁巻きとともにとろけたチーズが挟まれ、絶妙の塩梅。軽めにトーストされたパンはふわっとしていていい具合。
　店内には音楽が一切流れておらず、他のお客さんの密やかなしゃべり声と、ときおり駆け抜ける電車の騒音がBGMがわり。ソファーに深々と座っていると、古いフランス映画の登場人物になった気分を味わえます。

　「出汁巻きサンド」（780円）は、楕円形のお皿の上にサンドイッチとともに器に入ったサラダ、スープが並びます。
　トーストされた薄切りのパンはサクサク、だし巻きはしっとりしていて肉厚です。パンには耳が残されていて、その重みのある食感もいいですね。
　玉子がホカホカで温かく癒し系の味わいではあるが、これにキュウリのシャキシャキ感と大葉、辛子マヨネーズの風味とが加わって、絶妙のハーモニーを奏でます。

　「ヘレカツサンド＆タマゴサンド」（880円）は、平皿の上にヘレカツサンドとタマゴサンドが二切れずつ並び、長命草なる一種の青汁のカップが添えられています。
　タマゴサンドもユニークで、ゆで卵を潰した玉子ペーストと極薄切りの食パンがミルフィーユ状に重ねられています。パンは外側の2枚だけ軽くトーストしてあり香ばしい。

　玉子ペーストにはそれほど味付けがされておらず、卓上にあるお塩を少しつけていただくのだが、この塩が大粒の岩円で、味わい深く、ガリガリとした食感もまた楽しい。
　ヘレカツは断面が見事なサーモンピンクに照り輝いていて、パンはふわふわで中のカツがサクサクでジューシー。カツの肉質が実に柔らかい。ソースはタルタルソースがほんのりと。玉ネギのシャリシャリした食感が加わり実に高級感があります。

　「厚焼き卵のサンドイッチ」（1,000円）は、楕円のお皿に厚焼き卵を挟んだサンドイッチが三分割された状態で、断面を上にして並びます。横には少量のサラダが添えられています。

　サンドイッチを一切れ手に取るとずっしり重い。かぶりつくとトーストされたパンはサクサク、出し巻きはふんわりしていて食感の対比が良いですね。

厚焼き卵はふんわりしながらもジューシーで、出汁の旨みが溢れてくる。マスタードがアクセント。厚焼き卵もパンも熱々なのが美味しさをさらに増幅します。

　ハム玉子ミックスサンドセット（810円）は、焼き目がつき耳の残るパンに挟まれたレタス、ハム、そして肉厚の玉子が誇らしげに顔をのぞかせています。

　かぶりつくと、サクッとしたパンとふんわりした玉子の食感が秀逸。熱々なのもいいですね。ケチャップとマヨネーズの風味が強く、マスター ドは効いていないので優しい風合いに仕上がってます。
　ランチには充分なボリウムだし、値段的にもまずまず。これは普段使いにできそうです。

　「だしたまごサンド」（330円）は、出汁巻きのようにロールしてあるのではなく、スクランブルエッグを固めたような形状で、ふわふわに仕上がっています。

　パンもふわふわで上質なもの。しっかり辛子を利かせているところが好ましい。サンドイッチはどれもハーフサイズなので、虫養いにもいいし、異なる二つで組み合わせの妙を楽しむのもいいですね。

　ここの名物の玉子サンドイッチ（450円）は、まずそのボリウムに驚かされます。ひと切れを手に持ってみると、そのふんわりとした感触にまたしても驚愕。分厚い玉子を挟んでいるパンも厚切りでフカフカです。

　口に運ぶと、当然ながら口当たりもふわふわで、玉子がホカホカ温かい。実に癒し系の味わい、これにマヨネーズの風味とキュウリのシャキシャキ感が加わって、絶妙のハーモニーを奏でる。
　実にほのぼのとしたこのお店、お腹を空かせて訪れたいですね。