【あべの・上本町】有名日本料理店の手によるリーズナブルなお弁当【近鉄百貨店】

　数種類のお弁当の中からいちばん安い「万葉」（1,080円）を選びました。

　折詰は二段重ねになっていて、上段には煮物などのお料理が、下段にはきのこご飯と柴漬が詰め合わされています。

　煮物は野菜包み、蒟蒻、高野豆腐、人参、蓮根など。関西出自のお料理らしく薄口の味付けで、出汁の旨みも活きています。鶏つくねも淡白な風合い。
　他には卵焼、いか揚、蒲鉾、昆布巻、花豆煮など。色合いも良いですね。きのこご飯はふっくらとしたご飯とともに、優しい風味の茸が良好なハーモニーを奏でます。

「ランチ弁当」（918円）は黒ゴマの振り掛けられたご飯とともに、鶏肉と野菜の甘酢あんかけ、豚肉と野菜の味噌炒め、海老のマヨネーズソース、肉団子の醤油煮、焼売、白身魚と野菜のマリネが詰め合わされています。

肉団子はしっかり味付けされているものの、そのほかの料理はあっさりと仕上げられ、老舗中華料理店らしい質の高さを感じることができます。

　今回購入したのは「おやさい京弁当」（1,080円）です。ご飯はしらすご飯かきのこご飯が選べるそうで、きのこご飯をチョイス。

　折詰は小さめの長方形で2段になっていて、上段がお料理、下段がご飯になっています。お料理は出し巻玉子、ひろうす、高野豆腐、煮しめ大豆、蓮根の柚子マリネ、金平、水菜ひたし、椎茸煮、甘藷レモン煮、人参煮、いんげん、花麩煮です。
　味付けが京料理らしく薄味で、出汁の旨みも効いています。ピリッと辛い金平や、柚子に効いた蓮根など、アクセント表現も豊かです。色合いも雅やかで、伝統と革新を併せ持つ老舗料亭の矜持を感じさせます。

　きのこご飯は椎茸やシメジとともににんじんや薄揚げが入っていて、茸の風味がよく引き出されていていい具合。

　今回チョイスしたのは牛しゃぶ入りの「彩り弁当」（1,188円）です。ご飯は鮭・梅干し・ひじきからの各混ぜご飯が選べ、おかずもミンチカツか天ぷらかを選べるのだが、鮭ご飯・天ぷらをチョイス。

　折詰は横 長の正方形で、4つに区切られている松花堂。奥側左が天ぷら、右が炊合せ。手前左が鮭ご飯、右が牛しゃぶとなっています。
　鮭のご飯も塩辛くなく鮭本来の味が楽しめます。

　天ぷらは海老と獅子唐。海老は大ぶりでぷりぷりした食感が楽しめます。椎茸明太マヨ和えが添えられていて、これがまた旨い。
　炊合せはエビ、小芋、金時いも。さらに昆布〆、枝豆、蒟蒻、鴨のスモークが並んでいます。どれも薄味の上品な仕上がりです。
　牛しゃぶはポン酢が添付され、胡麻、玉蜀黍、大根と人参の千切りがまぶされています。サシの入った牛肉は柔らかくて甘い。これは和牛かな？

　今回チョイスしたのは枝豆生姜ご飯入りの「豆腐しゅうまい弁当」（972円）。事務所のデスクでいただきます。
　折詰は横長の長方形で、3つに区切られ、左が枝豆生姜ご飯となっています。枝豆のコリコリとした食感とほんのり生姜の風味が楽しい炊き込みご飯です。

　中央には名物の豆腐しゅうまい（蒸・揚）のほか、湯葉揚げ、豆乳入りだし巻き玉子と、ひじき煮、梅の花らしい豆腐料理が集まっています。しゅうまいのふわっとした食感と、生麩のモチモチ感が好対照。
　右側には生麩田楽、鮭塩焼き、大豆のしぐれ煮、小松菜と揚げのお浸し、酢牛蒡、野菜の煮物。どれもが薄口の味付けになっていて、あっさり、さっぱりいただけます。
これだけバラエティーに富んだ内容で1,000円を切っているのは良心的です。ヘルシーなのもいいですね。

　京弁当（2,000円税別）は、2段になった弁当箱の上段に八寸が、引き出し式の下段にはお造りなどが仕込まれています。

　八寸は鮭の西京焼、有頭海老の天ぷら、出汁巻、お浸し、鯖の棒寿司などです。海老はあられの衣を纏っていて香ばしく揚がっています。下段のお造りは鯛。熟成の旨みを感じます。その隣は胡麻豆腐で、風味良く仕上がっています。

1日20食限定の「花小箱」（2,700円税別）は、変形の小箱の中に出汁巻卵、焼肴、鰺寿司、煮梅、焼板、生ハムチーズ、海老、小鮎甘露煮、茄子田楽、太刀魚葱巻南蛮などなどが華やかに盛り付けられています。

さらに小さい器に入ったちりめん山椒や鯛の昆布〆白だし醤油漬けまで。かなり手間のかかった料理の数々です。

ご飯は蒸篭に入った浅蜊ご飯で、アサリの旨みが蒸篭全体に広がっています。椀物は木耳真丈で、丁寧に引かれた出汁の風味が極上です。

ご飯は蒸篭に入った浅蜊ご飯で、アサリの旨みが蒸篭全体に広がっています。椀物は木耳真丈で、丁寧に引かれた出汁の風味が極上です。