神戸　歴史建築カフェ

フロインドリーブは１９２４年
（大正１３年）創業の老舗ベーカリー。
パン好きな私は何度か食べたことが
あります。昔は普通の店舗でしたが
阪神･淡路大震災で被災し、１９９９年に
旧神戸ユニオン教会を買い取り
リノベーション。カフェを併設した
店舗になりました。

場所は生田町にあり、W.M.ヴォーリズの
設計で１９２９年に建てられた
ゴシック様式の教会。ファサードに
装飾された窓がありステンドグラス。

入口をくぐって店内に入ると、
１階はパンの販売フロアで
カフェは２階にあります。
２階のフロアに足を踏み入れると、
礼拝堂が現れ高い天井が壮麗な
雰囲気です。

テーブル席に着いてメニューを見て、
クラブハウスサンドウィッチ１２９６円と
コーヒー５４０円をオーダーしました。

運ばれましたクラブハウスサンドウィッチは、チキン・ベーコン・ゆで卵・レタス
が溢れんばかりに挟まれています。
口に運ぶと、味付けは薄めで容器にある
マスタードマヨネーズを付けると
いい塩梅。パン自体はほんのりした甘さ。
添えられた、ツナと胡瓜が入った
マカロニサラダも薄味。

コーヒーは焙煎の苦みは感じるが
すっきりした風味。
最初に出された、クッキーを食後に食べて
みました。
シナモンとココア味にザラメがまぶされた
素朴なお味。

神戸の人は「美味しいパン屋の近くに
住んで、毎朝焼き立てのパンを食べたい」
と言う話を聞いたことがあります。
生活にパンが密着した素敵な考えだと
思いました。

旧居留地にある 大丸神戸店のカフェラ。
大丸神戸店は昭和２年に開業。増築拡張を
してきましたが、阪神淡路大震災に
より建物が破損し、その後１９９７年に
再建されて現在の姿になりました。

その特徴はファサードからぐるりと
建物を取り囲むコリドール（回廊）。
その折り重なる様は大変優美で、
辿り着いたところにカフェラがあります。
テラス席もありますが、少し寒かったので（笑）店内を利用することに。

店内は広くはありませんが、ブロンズと
ダークな木材の内装、
シャンデリアや大理石の床材が
ラグジュワリーな雰囲気です。

テーブル席に着いて、大阪のカフェラでもオーダーしたことのある
ラテアートの施されるカプチーノ６４０円にしようと思っていました。
するとアートの見本写真を持って来て
下さり、熊の被り物アートに決めました。
やがて運ばれました。とても可愛く丁寧な
ラテアートのカプチーノです。
口に運ぶと、スチームドミルクがマイルドで苦みが程よくノンシュガーで飲めます。

大丸の建物自体は新しいのですが、
圧巻のコリドール（回廊）を擁した
近代建築が建ち並ぶ旧居留地に相応しい
存在感です。

大丸を後にして日が暮れかける、
旧居留地を歩いてみました。
旧居留地とは、１８６８年１月１日に
開港した神戸に外国人が住み、
働いた場所です。後の１８９９年に
日本政府に返還されました。

歩いていても、全ての建物が
近代建築なのか～と錯覚するような規模の
統一感のある街並みの美しさ。
その中のひとつである
チャータードビルを目指します。

チャータードビルは英国チャータード銀行の神戸支店として昭和１３(1938)年に
J.H.モーガンが設計。
以前にはカフェのE.Hバンクが
入っていましたが閉店。
裏手の入口から階段を上がっていくと、
２階に現代的なギャラリーがあります。

ギャラリー内は真っ白な内装でアートが
飾られた壁面とブルーぽい窓。
小さなテーブルとチェアがあり、
カフェ利用ができます。
エル・グレコの画集に貼られた
メニューを見て、くだもの＆ソーダを
オーダーしました、６００円。
運ばれたくだもの＆ソーダは、
ピーチジュース・グレープフルーツに
シャーベットが入り、飲んでみると
トニックの苦みリキュールの甘味と
いろんな味が混ざっていて美味しいです。

スタッフにお話しを伺うと、
このギャラリーは銀行の応接室で
扉のガラスに文字が残っていました。
他の部屋も宿直室やトイレだった
そうです。

海岸ビルヂングは明治44年（1911年）
貿易会社・兼松商店の本店として、
河合浩蔵の建築で竣工。
築100年を数え、神戸に現存する
洋風建築の中で商業ビルとしては、
最も古い建物のひとつです。
地上3階建てレンガ造りでファサードには
石を貼ってある。その石により凝った
モチーフが施され側に近づくと
圧倒されるような重みを感じます。
登録有形文化財指定。

こちらの横手の昔、倉庫であったと
云う場所にアリアンス グラフィックが
あります。
アイアン装飾のある入口はライティング
されて、夜に来店したこともあって
バーのような雰囲気。
店内に入ると高い天井の壁は煉瓦。
暗めのガレ風照明、アンティークの
ショーケース、ポスターが飾られ
さながら外国映画に出てくる風な
ムードです。マスターお１人が迎えて
下さいました。

＊店内撮影禁止とありましたが　
お願いして許可をいただきました。

壁際の席に座りメニューを見て、
カフェオレをオーダーしました
７７０円。
口に運ぶと、コーヒーとミルク感が
充分濃厚に感じられ　火傷しそうな熱さ。
砂糖を多めに入れてうんと甘くして飲むと
美味しいです。

後から来たカップルがカレーを注文した
ので、良い香りが漂ってきました。
お客は先客一人が帰り、
私とこのお二人だけでした。
帰り際にマスターが「お昼にはランチが
あるのでまた来てね」と仰っていました。

神戸の旧居留地エリアには、
この海岸ビルヂングのように
魅力的な近代建築がたくさんあるのに
中に入って利用できる飲食店は
本当に少ないです。
このお店も貴重な１軒となります。

スタバのコンセプトストアは全国に
ありますが、神戸は登録有形文化財の
異人館を利用しています。
1907年（明治40年)にM.J.シェー邸
として建てられた住宅だったものを、
現在の場所に移築。
その後2009年（平成21年）3月27日に、
スターバックス神戸北野異人館店として
オープンしました。

北野坂を上っていくと、道沿い左手に
あります。
木造2階建てコロニアル様式の建築で
白と緑のカラーが爽やかな外観です。

中に入って１階にあるカウンターで
オーダーし、建物内にある大小様々な
部屋はもちろん全て使用することが
できます。
アールグレイをオーダーしました、
３７４円。１階は満席のようだったので
階段を使って２階に上がりました。

サンルームの様な外が見える席に
座りました。
アールグレイを飲んでみると
ベルガモットの芳香高く、ミルクを入れても濃厚な風味。

２階にある部屋は、それぞれ書斎や
リビングなど雰囲気に合わせた
設えになっています。
スターバックスのお手頃価格で
異人館の雰囲気を満喫できる、
神戸ならではのコンセプトストアです。