【大阪】日本料理の春夏秋冬【上方】
新しい季節の到来を慶び、過ぎ行く季節を惜しむ。そんな、季節の変化を敏感に感じ取る心は、日本料理にも深く反映されています。かつて隆盛した華やかな上方文化の名残を見せる大阪で、季節感を満喫できるお料理を集めてみました。深淵なる日本料理の世界を彷徨ってみませんか。
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このまとめ記事は食べログレビュアーによる360件の口コミを参考にまとめました。
日本には豊かな四季があり、日本人は昔からそれぞれの季節を大切にしています。新しい季節の到来を慶び、過ぎ行く季節を惜しむ。そんな、季節の変化を敏感に感じ取る心は、日本料理にも深く反映されています。
「旬」という言葉で表すように、季節によって市場に豊富に出回り、値段も安く栄養価も高くなる素材を用い、料理や器でその季節を表現させるのが日本料理の特徴です。
また、「旬」だけでなく、初鰹のような季節を先取りする「走り」、落ち鮎のような翌年まで食べられなくなる直前の「名残」など、その繊細な味の変化までも楽しみます。
素材本来の味を活かしつつ、季節そのものを料理で表す日本料理。その深淵な世界を五感すべてを使って楽しんでみてはいかがですか。

出典: kurodaさん
近鉄・大阪上本町駅の直上、近鉄百貨店上本町店の12階レストラン街「上町ごちそうダイニング」にある、創業が享保元年、京都・東山に本拠を置く京料理の支店です。
この「美濃吉」は江戸時代、京都所司代の許可を得た「川魚生洲八軒」のうち、現存する最後の一軒だそうで、鰻料理が創業以来の伝統とのこと。なので鰻には自信があるようです。
店内はテーブル席が主体ながら、一部、板場に面したカウンター席のある全70席。予約時に広めの席を…っとお願いしていたので、奥の窓際のテーブル席に案内されました。
出典: kurodaさん
前菜「初春の彩り」
長方形の重箱に収まっていて、蓋には「雪月花」と記されています。胡桃、玉子、蓮根など美しく配されています。
別の器にはミズナと蟹身、イクラです。酢橘の風味がある爽やかな一品です。
出典: kurodaさん
腕物「名代すっぽん小鍋」
濃厚なスープ仕立てで、すっぽんの身がプルンプルン。深いコクを味わうことができます。
出典: kurodaさん
向付
お造りです。氷の敷かれた器には鯛、牡丹海老、鮪の大トロが盛られています。
扇の形をしたお皿には薄くスライスされた鰤。脂が乗ってていて、特製のポン酢でいただきます。
出典: kurodaさん
主菜
あわびの肝焼きとふぐの唐揚げです。唐揚げはほくほくと揚がっていて肉厚。鰭の素揚げもいいですね。
鮑は実に柔らかく、肝の濃厚な風味とのマリアージュが堪りません。
出典: kurodaさん
鉢物
聖護院かぶらの蟹あんかけ仕立てです。スッと箸が通るほどに柔らかく炊かれた聖護院かぶらに、蟹の風味と出汁の旨味が合わさり、上品な味わいに仕上がっています。
出典: kurodaさん
食事「名物うなぎ御飯」
お重の蓋を取ると、タレの掛ったたっぷりのご飯の上に、実山椒とともに鰻が二切れ乗せられています。
鰻の身を箸で持ち上げて皮目を見てみると、両端が黒っぽく中央が白い。つまり背開きだと判ります。江戸焼きですね。
出典: kurodaさん
鰻を小さく切って口に運ぶと、ふわっと蕩けてすぐに形を失うが、口の中には旨みと香ばしさだけが残ります。
ピリリとした実山椒がアクセント。タレは甘過ぎず辛すぎずの軽い風合いです。
出典: kurodaさん
水物とお薄
黒糖のわらび餅と苺の梅酒ゼリー添えです。
お薄の苦みが料理の余韻をしっかり〆てくれます。満足感に包まれる品々です。



46人
497人
050-5600-4745
出典: kurodaさん
各線・天王寺駅から北方向、悲田院町の街中にひっそりと佇んでいる会席料理の料亭です。
ここは住友家本家の大阪別邸として建てられた数寄屋建築のお屋敷を、昭和34年に料亭として改装したもので、大ターミナル天王寺…都心のど真ん中にあるのが嘘のような、老舗の料亭です。
離れの個室・芙蓉の間は6畳ぐらいの広さで、茶室というか、書斎のような落ちついた空間になっています。床の間には4月らしい掛け軸とお花が飾られ季節感を醸しています。
格子状のガラス窓の外に目をやれば、今まさに満開の八重桜が咲き誇っています。静寂の中、小鳥の囀りに交じって、ときおりポチャンと鯉の跳ねる水音が風情を感じさせます。
出典: kurodaさん
先付
玉子豆腐、前菜の桜海老真 蒸、ホワイトアスパラ桜花焼き、こごみ白和え、一寸豆蜜煮、サーモン蕗味噌田楽です。
どれから食べようか箸が迷う。春らしい華やかな色合いで、薄味の上品な仕上がりが好ましい。
出典: kurodaさん
造り
五種盛となっていて、穂紫蘇、ペリーラが添えられています。
初鰹は縁起物。鯛は適度な熟成で旨みが著しい。サヨリは甘みが際立っています。
出典: kurodaさん
吸物
蓋を開けるとふわっといい匂い。薄葛仕立てになっていて、桜饅頭が沈んでいます。
一輪の桜花に金箔が散らされ実に華やか。出汁の美味さが光ります。
出典: kurodaさん
凌ぎ
一口サイズのイカの押し寿司です。もっちりしたイカのテクスチャーを楽しみます。
はじかみが添えられていて、爽やかな風味もアクセントです。
出典: kurodaさん
炊合
鱸の山菜巻きやワカメ、タケノコ、長芋、桜蛸など。うすいえんどうが散らされています。
出汁を活かした風味だが、タコだけはしっかりとした味付けで、これが柔らかくて実に美味しい。
出典: kurodaさん
焼物
鰆の若草焼きです。その身はふっくらと焼きあがっています。
蝶型に抜かれたサツマイモが甘くて特徴的です。
出典: kurodaさん
揚物
素材はすべて山菜です。こごみ、ゼンマイ、ふきのとう、ほのかな苦味がまさしく春の味です。
出典: kurodaさん
酢物
太もずくに蛇の目胡瓜がトッピングされています。さっぱりとした風合いで、お酢の刺激がマイルドなので食べやすい。
この後、ご飯、赤出汁、漬物二種盛が続きます。
出典: kurodaさん
デザート
桜色した最中の中に白玉団子が入っています。この最中の皮には桜が練り込まれているのか、ふわっと桜の香りが漂います。
白玉団子 は弾力が特徴的。桜の花を愛でながらいただく桜最中は風流です。



38人
1819人
出典: kurodaさん
阪堺電車上町線・東天下茶屋電停より西へ徒歩2分ほど歩いたところ。阿倍野区晴明通にある、創業が1955年という本格会席料理の日本料理店です。
お店は「阿べの 安来家」と「安来家 HANARE」が隣り合っていて、「阿べの 安来家」はカウンター席とお座敷、「安来家 HANARE」はテーブル席の仕様となっています。といっても厨房は共通で、出される料理も同じだそうです。
通されたのは2階の掘りごたつになってるお座敷です。二間になっていて、襖を外して繋げることも可能とのこと。
高級そうな座卓には予め折敷がセットされ、席に着くとすぐに厚手のおしぼりが出されました。
出典: kurodaさん
先付
涼しげなガラスの器に蓬入りの胡麻豆腐が鎮座し、その上に雲丹、アスパラガス、枸杞の実、山葵が盛られ、カダイフが飾られています。
初夏を感じさせる鮮やかな一品です。
出典: kurodaさん
煮物椀
長芋とアコウに微塵にしたオクラが乗せられ、丁寧に出汁を引いた澄まし汁が満たされています。
上品な旨みを持つアコウは澄ましにに合いますね。オクラは種を取って微塵にしているとのこと。手間の掛かっていそうです。
出典: kurodaさん
お造り
重厚な器で出されます。初鰹、鯛、槍烏賊が盛られ、各種のあしらいが添えられています。
初鰹は独特の風味が軽めで食べやすく、鯛は適度な熟成があって旨みが強いですね。
出典: kurodaさん
焼八寸
陶器の八寸皿に盛られています。銀鱈の味噌焼、帆立の衣揚げ、鰻の八幡巻、子持ち昆布、出汁巻玉子など。
小さい器は木の芽和えのように見えるが、これはアスパラガスと帆立が和えたものです。
出典: kurodaさん
ガラスのカップは牛肉の時雨。ミニトマトが合わされていて旨みが立ちつつ爽やかな風味も楽しめます。
「ちまき」に見えるのは笹に包まれた鯛の寿司です。
出典: kurodaさん
焚合せ
「柏餅」です。柏葉の上に色鮮やかな生麩が乗せられています。柏葉を開けると丸いお餅にきぬさや、赤蒟蒻、蓬麩が添えられていて、上品な風味の餡が掛かっています。
餅の中には小豆餡の代わりに鶏肉のそぼろが詰まっていて、出汁の利いた餡との絶妙のハーモニーを示しています。
出典: kurodaさん
揚物
初鰹のフライと蛍烏賊の衣揚げに酢橘が添えられています。抹茶塩が白味噌のタレでいただくとのこと。
どちらも揚げることによって旨みが封じ込められて、濃厚な風味が楽しめます。実にダイナミックな一品です。
出典: kurodaさん
御飯
ふっくら炊きあがったご飯には、ちりめん山椒がちらされています。
香の物はべったら漬、胡瓜の糠漬、大豆若布です。
お味噌汁には若布やなめこが沈んでいます。
出典: kurodaさん
デザート
イチゴのテリーヌを中心に、サクランボ、ビワ、ブルーベリー、パイナップルが盛られています。
上品な料理の数々の最後を締める爽やかな取り合わせです。



7人
244人
06-6661-7383
出典: kurodaさん
地下鉄御堂筋線、長堀鶴見緑地線・心斎橋駅の3番出入口からすぐ、新橋交差点より北西側の御堂筋沿いの大阪豊田ビル・地下にあるお店です。
この「美濃吉」は江戸時代の享保元年(1716年)、三条大橋の鴨川付近に腰掛茶屋を開いたのがはじまりとされる、京料理の老舗です。
店内はテーブル席や広間、個室、茶室からなり、最大120名の収容とのこと。インテリアはシックな民芸調で、陶磁器や日本画など店内各所に高価そうな調度が配されています。
テーブル席には既に折敷がセットされていて、お箸、献立、そして膝に掛ける手ぬぐいが並んでいます。
この「美濃吉」は江戸時代、京都所司代の許可を得た「川魚生洲八軒」のうち、現存する最後の一軒だそうで、鰻料理が創業以来の伝統とのこと。なので鰻には自信があるようです。
出典: kurodaさん
先付
涼しげなガラスの器に、ジュレを纏った自家製の黒胡麻豆腐、その上に雲丹と赤蒟蒻が乗せられています。
黒胡麻豆腐はねっとりとした食感で、ジュレは濃厚な鰹出汁仕立てになっています。キリっと風味が立つ仕上がりは、盛夏にぴったりです。
出典: kurodaさん
椀替り「すっぽん小鍋仕立て」
すっぽんの濃厚なスープの中に、プルンプルンの身がたっぷり。さらに焼いた生麩と葱が沈んでいます。
深いコクと濃厚なコラーゲンが堪りません。暑気払いの一品です。
出典: kurodaさん
造里
お目出度く鶴の姿をした器に盛られています。鯛、烏賊、中トロ、そして鱧の落しです。烏賊は鶴の羽を表すかの如く飾り包丁が入れられています。
鯛や鮪は適度な温度に戻されていて、熟成感が味わえます。鱧の落しは見事な骨切りで、口の中の異物感は皆無。梅肉とのマッチングも極上です。
出典: kurodaさん
焼肴
小石の上を泳ぐように盛り付けられた滋賀県産活け鮎の塩焼です。頭からガブリといただきます。はらわたが実に鮎らしい風味を醸します。この苦みが実に旨い。
添えられてる揚げ物はトウモロコシと鱧の骨です。鱧の骨はサクサクと揚がっていて、食感が楽しい一品です。
出典: kurodaさん
冷鉢
涼しげなガラスの賀茂茄子を模した器の中には、茄子と冬瓜の揚げびたしが盛り合されています。
器と素材の調和した涼やかな仕上がりになってます。
出典: kurodaさん
進肴
熱した石の上に黒毛和牛の炙り焼きが盛られています。黒毛和牛は口の中でとろける柔らかさ。石に滴る脂が澄んでいて、肉質の良さを窺わせます。
野菜はピーマンやパプリカ、ズッキーニといった夏野菜。タレは醤油をベースに、下した玉ねぎやフルーツをブレンドした甘めの風合いです。
出典: kurodaさん
食事「名物うなぎ御飯」
器の蓋を取ると、タレの掛ったたっぷりのご飯の上に、実山椒とともに、江戸焼の鰻が二切れ乗せられています。
鰻を小さく切って口に運ぶと、江戸焼きならでは。ふわっと蕩けてすぐに形を失うが、口の中には旨みと香ばしさだけが残ります。
ピリリとした実山椒がアクセント。タレは甘過ぎず辛すぎずの軽い風合いです。
出典: kurodaさん
水物・煎茶
水物は小倉餡の乗った抹茶シャーベット、お茶の苦みと小倉餡の甘みが口の中で交錯し、上品な風味が広がってきます。
煎茶が料理の余韻をしっかり〆てくれますね。



41人
817人
050-5600-8062
エントランスの飾り物や中庭が高級旅館のような品格を漂わせています。
中庭をぐるっと回ったところの広間にはいると、金屏風が高級感を演出する空間になっています。
出典: kurodaさん
前菜
秋らしい料理が美しく盛りあわされています。
色づいた柿の葉の上に海老の寿司、穴子、サザエなど。サザエはは小ぶりだが淡泊で美味しいし、穴子は濃厚な旨みがある。
柿の器に入っているのは烏賊ですね。
出典: kurodaさん
椀物
秋といえば土瓶蒸し。
蓋を開けると松茸の香りが当り一面に広がります。他の具材は海老、鱧、銀杏です。このまったりとした味わい…幸せな気分。
出典: kurodaさん
お造り
カンパチと鯛。コリコリとした食感が残る新鮮な風合いです。
出典: kurodaさん
焼物
鰆の西京漬け焼きです。鰆はふっくらと焼きあがっています。
上に載っているのがムカゴと百合根の裏漉しです。
出典: kurodaさん
蓋物
お椀は南京の饅頭です。ほんのり甘くて優しい味わいに仕上がっています。その色合いからも秋を感じさせますね。
出典: kurodaさん
揚物
舞茸、サヨリかな?それと甘長唐と、貝柱の甘藷揚げです。
衣は薄衣で、軽い風合いに揚げられています。
出典: kurodaさん
食事
栗飯とお味噌汁、香の物です。秋はやっぱり栗ご飯。ほくほくとした口当たりがいいですね。
出典: kurodaさん
デザート
メロンやブドウといった水菓子にババロアが添えられています。
ババロアは意外と和食に合いますね。



51人
3207人
06-6942-3745
出典: kurodaさん
各線・天王寺駅からから谷町筋を北に向かい、グリンヒルホテルのところを左に入って、お寺のような立派な門構が印象的なお店です。
ここは明治時代からミナミの随一の芸妓を抱えていた「南地・大和屋」の分家筋。この阪口楼こそはんなりとした上方文化の色香を今に残す料亭です。
ここは普茶料理をいただけることでも知られています。「普茶」とは「普(あまね)く衆人に茶を施す」という意味で、江戸時代初期に隠元禅師が中国から黄檗宗とともに日本へもたらされた精進料理です。
精進料理といってもそこは中国由来。植物油を多用し、本来は大皿で取り分けていただくお料理とのこと。ただしここでは会席風に一人ずつ出されてきます。
出典: kurodaさん
「麻腐」
黒胡麻豆腐です。酒粕風味の灘味噌の上にはクコの実とマタタビの甘露煮が乗っています。胡麻の香ばしさが際立ちますね。
出典: kurodaさん
「特菜」
湯葉の長芋巻きです。濃厚でトロっとした風味の湯葉の中に食感の異なる長芋がコントラストです。
出典: kurodaさん
「澄免」
精進清汁のにう麺仕立てになっています。素麺の他、エノキと銀杏が入っていて、酢橘が爽やかな風味を出しています。
出典: kurodaさん
「温菜」
茄子の赤味噌田楽です。茄子と油は相性がいいですね。濃厚な赤味噌に柚子の風味がマッチします。
出典: kurodaさん
「笋羹(しゅんかん)」
これは懐石でいう八寸ですね。粟麩の木の芽味噌和え、普茶巻き寿司、椎茸の南蛮煮、みぞれマスカット、昆布の八幡巻き、栗煎餅、柿白和えです。ますカットをみぞれにするのはユニーク。栗も包丁で薄切りにして揚げたそうです。プロの技やな!
出典: kurodaさん
「油磁」
揚げもの。蓮根南瓜、寄せ百合根、紀州梅蜜煮、おくら東寺、金時草です。辛子蓮根かと思って食べたら甘いので少し驚いた。甘い梅干しが丸ごと揚がっているとは…目からうろこが大量に落ちていきます。
出典: kurodaさん
「雲片」
野菜の切れ端を炒め、葛寄せにしたものだそうで、揚げ海老芋やの餡かけとともに、蕪や人参が添えられています。しっかりした味付けです。
出典: kurodaさん
「甘味」
栗羊羹と洋梨のゼリーです。さすが精進料理、動物性のものは一切入ってないが、中国風なだけあって、しっかりとメリハリが効いていてボリウムもある。精進料理でありがちな頼りなさ…っちゅうのがありませんね。



6人
675人
06-6771-3522
出典: kurodaさん
阪急・梅田駅の茶屋町口から歩いて3分ほどのところ、または、地下鉄・中津駅から南にすぐのところ。ホテル阪急インターナショナルの25Fにある京料理のお店です。
「竹茂楼」は、京料理の老舗、美濃吉の運営する上位ブランド。関西と首都圏で多店舗を持つ美濃吉でも、この名を冠するお店はここと京都・東山の本店だけのようです。
中に入ると、向かって左側が一般席、右側に個室が並ぶ全60数席。一般席の一角、衝立で区切られた席に案内されました。窓からは足元で往来する阪急電車や、遠く明石海峡大橋まで見渡せます。
出典: kurodaさん
座付
ふたつの引千切(ひちぎり)の器には筍木の芽和えと花菜辛子浸しが盛られ、蛸の桜煮が添えられています。蛸には見事に桜の風味が乗っています。
雪洞の器には卯の花車海老が盛られ、田楽と稚鮎の素揚げが添えられる、早春らしい実に華やかな装いです。
出典: kurodaさん
向付
お造りの盛り合わせです。サワラ、タイ、イカ、マグロが並び、手前には厚切りのてっさが盛りつけられています。サワラは皮目を炙っているのかな?マグロは中トロのようです。
てっさのポン酢は程よい酸味で、フグの風味を引き立たせています。お造りに添えられている蝶々の飾り切りが見事ですね。
出典: kurodaさん
煮物椀
春霞仕立てとのこと。
実に風味豊かな澄まし汁に肉厚の真鯛昆布蒸し、鍵わらび、蓬餅が沈んでいます。鯛の旨味が引き立っています。
出典: kurodaさん
焼肴
黒毛和牛と筍の炭火焼です。黒毛和牛は赤身で肉質は申し分ない。
粒マスタードとホースラディッシュが添えられます。筍は深い甘みが引き出されています。
出典: kurodaさん
進肴
葱のぬた。山菜とともに白魚の天ぷらが合わされ、オーロラソースがかかっています。
出典: kurodaさん
強肴
「名代すっぽん玉蒸」と名付けられたすっぽんの茶わん蒸しです。
すっぽんの旨味と食感が際立っています。
出典: kurodaさん
御飯
桜海老と筍のご飯、香りよく炊きあがっています。
お汁はしじみ汁、香物は三種盛りです。ピンク色の日野菜が春らしさを演出していますね。
出典: kurodaさん
水物
イチゴのグラニテで、白ワインのジュレが乗せられています。
甘味は黒糖のわらび餅。これは美濃吉ではよく出てきます。
出典: kurodaさん
最後にお薄ですっきりと。
料理の味、季節感、装い、器、設え、サービス…そのすべてが上質。それなりの値段にはなるが、納得できるお食事でした。



78人
1464人
050-5600-8070
出典: kurodaさん
近鉄南大阪線・大阪阿部野橋駅の直上、各線・天王寺駅の直近。「あべのハルカス」14階レストラン街にある、大阪で随一の格式を誇る料亭の支店です。
花外楼は北浜に本店をもつ天保年間創業の老舗。維新の元勲たちが明治8年に大阪に集まって立憲政体の樹立を諮った「大阪会議」が開かれ、木戸孝允より「花外楼」の屋号が給われた由緒のある料亭です。
このハルカスのお店は、百貨店内ということもあって敷居はかなり低くなっており、ランチタイムには3,000円未満でいただけるので、意外にリーズナブルです。
店内はテーブル席と掘りごたつ式のお座敷からなる全75席。テーブル上には塗りの折敷がセットされています。
出典: kurodaさん
小向
二枚貝の器の蓋を開けると中は蟹千枚巻 いくら 数の子 菜の花 雪粉長芋山葵漬が品よく並んでいます。
器の内側には、小野小町の歌『花の色は移りにけりないたづらに 我が身世にふるながめせしまに』が記されています。
出典: kurodaさん
煮物椀
黒い漆器で出されます。蓋を開けると香りが立ちあがる。
すっぽんの真藷と焼餅が沈み、かもじ葱があしらわれています。ほのかに生姜が香ります。
出典: kurodaさん
造り
鯛、とろ、伊勢海老が盛り合わされています。こちらも正月らしいお目出度い取り合わせ。どれも肉厚で贅沢な仕上がりです。
あしらいの海苔のゼリー寄せは磯の香がする逸品です。
出典: kurodaさん
焼肴
天然鯛若狭焼、赤羽味噌漬、帆立柚庵焼に赤飯、松笠慈姑があしらわれ、黒豆松葉金箔が添えられています。
魚の旨みを閉じ込めた焼きの妙が味わえます。
出典: kurodaさん
八寸
羽子板の器の上に厚焼玉子、唐墨、姫慈姑、海老翁芋寿司、田作り、辛子蓮根遠山、煮梅、一寸豆、穴子昆布巻、サーモン吟醸チーズ、つく羽根金箔、蕗の薹田楽が並びます。
正月らしい華やかな取り合わせです。
出典: kurodaさん
強肴
岩津葱をロールした黒毛和牛ロースに大黒占地 焼豆腐 菊菜が添えられ、温玉のソースが掛かるというすき焼き風に仕上がっています。
これを「寿喜焼」と称して正月らしい目出たい漢字をあてがわれています。
出典: kurodaさん
焚合
小鍋仕立てになっています。蛤の上用揚、筍、若布に木の芽が添えられる新春らしい一品。
深いコクとともに胡椒の香りが特徴付けています。
出典: kurodaさん
御飯
お釜で炊いたうすい豆と帆立貝柱の炊き込みご飯に、3種の香の物、赤出汁となっています。
お釜でふっくら炊きあがったご飯は、貝柱の旨みとうすい豆の風味が冴えます。
出典: kurodaさん
デザート
パパイヤレモン煮、苺、バニラアイス、ウェハースにミントが添えられています。
最後にお抹茶と茶菓子が出されました。菓子は黒糖饅頭。食後のお抹茶はきりっと締まります。



93人
3604人
050-5456-8098
※本記事は、2021/09/13に作成されています。内容、金額、メニュー等が現在と異なる場合がありますので、訪問の際は必ず事前に電話等でご確認ください。