日本人なら、やっぱり「和食モーニング」　in福井県

食にも通ずる「残心」

　「残心（残身・残芯）」とは、日本の武道（芸道）において、技を決めた後の余韻の中での立ち振る舞い（所作・身構え）の事です。特に剣道・空手・なぎなたなどにおいては、これが重要視されていて判定に影響が出る場合も有るようです（有効打突にならない）。これは、技を決めた後も油断をしない。最後まで気を抜かない。と言う事だけではなく、相手に対する敬意（思いやり）の表れで、日本人の美しい精神（心構え・品位・品格）のひとつだと言われております。つまり「勝っておごらず、負けてくさらず。」ですね。

　この「残心」の精神は、「食」の世界にもあると思います。例えば、お店をあとにする時に、お店の方から『本日は、お越しいただき有難うございました。』と言って丁寧に見送ってくださる場合がそれにあたります。この残心が有るのと無いのとでは、お店の品位にかなり差が出ますし、受けた我々も、最後に「おもてなしの心（お仕舞い）」を感じて心地良い気分になるものです。

　さて、日本古武道には「残心」の他に「前心」「通心」と言う精神も有るようです。そして、これらも「食」の世界にも相通ずるものだと思います。それは、先ほどのお店の「おもてなし」のみならず、お店を利用させていただく我々にも必要な心構えだと思っております。食事をする前の『いただきます。』、食事をしている時の様々な礼儀作法、食事をすませた後の『御馳走様でした。』と手を合わせる仕草などがそれにあたると思います。

　でも、この礼儀作法や仕草が、ことバイキング料理になると、いつのまにか忘れてしまいまして無作法になってしまうのは私だけでしょうか（笑）

　という事で、今回は「モーニング」まとめの一区切りとしまして、ユネスコ無形文化財登録の「和食」を取り上げさせていただきました。これが「残心？」になったかどうかは、読者の皆さんの判断にお任せするとしまして、次回からは、モーニング部門から離れ、新たなタイトルにも挑戦してみようと思っております。

　今までに「福井のモーニング」を纏めたものを、タイトルだけ次に出させていただきました。お時間がございます方は、ちょっとだけ訪問していただけると嬉しいです。
　＊日本人なら、やっぱり「和食モーニング」　in福井県　　h28.5.16公開
　＊「ハムエッグ」「ベーコンエッグ」　貴方はどちらのモーニング派？　h28.5.11公開　
　＊世界のモーニングから「目玉焼き」が消えたなら　　ｈ28.5.3公開
　＊”ちはやぶる”　神も認める「ゆで卵付きモーニング」　in福井県　　h28.4.23公開　　
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　＊越前市で、朝を爽快に過ごす為の「モーニング変奏曲」　h27.I.I公開