「ぼくでもまわれた。」邪宗門という名の純喫茶

「ぼくでもまわれた。」邪宗門という名の純喫茶

今からずっと昔の話。船乗りでマジシャンの男が陸に上がって始めた喫茶店。北原白秋の詩にちなんで名付けられたその店名は「邪宗門」。アンティークとコーヒーの腕前に人々が魅せられた純喫茶「邪宗門」の世界をご紹介します

更新日:2020/07/04 (2017/07/26作成)

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このまとめ記事は食べログレビュアーによる747の口コミを参考にまとめました。

現在も健在。いまだ足を運べる昭和の世界

純喫茶とはお酒を出さない喫茶店のこと。邪宗門は純喫茶です。日本で現在営業している邪宗門は6店舗。チェーン店ではなく、あくまで個人店なので各々のお店が個性的です。また共通している部分もあり、各店を比べる楽しさもありますが、一番はその唯一無二の空間に浸り、珈琲を飲む時間だと思います。関東近郊の「筆者が実際に行った」邪宗門、及び邪宗門に関係の深い喫茶店を中心に紹介します。

世田谷 邪宗門

世田谷の住宅街で営業する邪宗門。店内に並ぶ骨董品の数々や、沢山の壁掛け時計とランタンの世界は必ずやあなたを異界に誘うでしょう。話好きの門主さんがとても居心地の良い空間を造ってくれます。筆者が最初に訪れ、「なんじゃこりゃ!」と衝撃を受けた邪宗門でもあります

めくるめく骨董品の数々を傍らに珈琲を飲める邪宗門

火縄銃やマリア観音も凄いけど、美空ひばりの大ファンの門主さんのひばりコレクションもすごいです

荻窪 邪宗門

開店から61年目。国立が閉店して、現在残っている中では最古の邪宗門。壁に隙間なく刻まれた落書きの年代に歴史を感じます。飾られた北原白秋からの年賀状とか、この年代の人なんだと思わず教科書をひっくり返したくなりました

壁の落書きに歴史を感じる現在もっとも古い邪宗門

壁の落書きは相合傘、青春の苦悩をつづった物までありますが読むのはかなり困難です。がんばって解読してみてください

下田 邪宗門

伊豆の先端にある最南端の邪宗門が下田店です。なまこ壁の外観や、店内のシックな色合いに詰まったアンティークたちの空間は、まごうことなき邪宗門の世界観です。この開港の歴史ある港町に自然に溶け込んでいて、下田に行ったらぜひ立ち寄って欲しい喫茶店です。もしかしたら旅行中一番の思い出になるかもしれません

開港の町に息づくアンティークでディープな世界

亡くなった先代門主の洒落っ気がうかがえる粋な古道具の数々。中には港町らしく潜水用ヘルメットなんてのもあります

小田原 邪宗門

小田原は他とは一風変わったモダンな雰囲気の邪宗門です。喫茶店ではなく、食事もできるカフェになっていますが、一番の特徴はなんとお寺の境内にあるという事です。邪宗門の名前は異教徒な含みがありますが、その名を冠したカフェがお寺の境内にある。これだけで面白いじゃありませんか

お寺の境内にある海沿いのカフェ「JASYUMON」

オーナーは音響道楽なので店内には真空管アンプにつながった大きなスピーカーやピアノがあり、定期的に音楽イベントも開催している

物豆奇

正確には邪宗門ではありません。(その理由は世田谷邪宗門本文で)しかし、世田谷門主曰く、物豆奇店主曰く、「当時の国立の雰囲気を色濃く遺しているのは物豆奇だ」との事、筆者は残念ながら国立店には行けなかったですが、ここでその雰囲気を味わうことにしました。商店街から一歩踏み出したそこはまさに違うレンジの世界です

国立邪宗門の雰囲気を遺して作られた店内に想いを馳せる物豆奇

模倣というのではなく物豆奇として、とても素晴らしい喫茶店です。それぞれの時計が鳴らすコチコチ音が印象的です

純喫茶途上園

邪宗門に縁深い店主が国立、桜ヶ丘から引き継いだ調度品の数々を含めて開いた、若き純喫茶。その古い物を愛する心で飾られた店内は一見の価値ありです。海沿いの時間が止まったような通りで、ときおり開店するこのお店も邪宗門の縁で行きました

邪宗門から受け継いだ古道具がある純喫茶 途上園

その名の通りにいまだ途上中で、壁掛け時計を直したり、何を置くか考えたり、きっとあなたが行った時には写真と違う部分があると思います

石打 邪宗門

石打 邪宗門 - 外観

筆者は行ったことがありませんが、スキー場にあるという教会みたいな邪宗門
世田谷門主によると、いくつもの古民家を潰した際の梁を使ってつくられたそうです
いつか行ってみたい邪宗門です

それを受けて行ってくれた「まれれんさん」レビューにてその世界をお楽しみください

沈み込む、白亜の邪宗門

伝表の裏に書かれていたのは白秋の邪宗門の詩。陰鬱なイメージもある、かの時代のキリシタンの歴史ですが、こちらは別。雰囲気にどっぷり沈み込める、穏やかな気持ちのよい喫茶店とのこと

石打 邪宗門 - チーズケーキ

高岡 邪宗門

邪宗門 - A珈琲

石打に続き、筆者は行ったことがありません。写真で見る限りはこじんまりした店内ですが、壁には時計や古道具が飾られ、やはり邪宗門の雰囲気はただよっています

それを受けて行ってくれた「まれれんさん」レビューにてその世界をお楽しみください

時忘れの喫茶店

今はない鎌倉邪宗門も一覧に乗り、時を忘れたような店内で椅子に腰掛けて本読む男性。壁掛け時計を多く置く邪宗門らしく「時間」を止めた喫茶店です

邪宗門 - 外観

※本記事は、2020/07/04に更新されています。内容、金額、メニュー等が現在と異なる場合がありますので、訪問の際は必ず事前に電話等でご確認ください。

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