1日で周る福岡の旅

福岡で3店舗を展開するフレンチ。店名はシェフが東京国分寺でスーシェフをしていた店の名前をその店のオーナーから譲り受けた。銀座や国分寺の名店を経て20年近く前に福岡に開業、10年前にこの地に移転したオーナーシェフの拘りは、地元九州の豊富な食材。大分県で昔ながらの野菜を昔ながらの方法で作る契約農家による自然野菜。玄界灘の荒波で育った唐津産の魚介類。九州産とフランス産の肉料理。

小倉駅前にある北九州一人気のある日本料理店。北九州で手に入る旬の食材をふんだんに使ったコース料理は、皿数も多ければ、香箱蟹、松茸、スッポン、河豚、鯨、アラ、白烏賊と食材の幅の広さに驚かされる。この日から解禁と言う境港の香箱蟹が嬉しい美味しさ。内子の濃厚さとあっさりした外子が奏でるハーモニーに、今年も生きている喜びを実感できる。雌のズワイは身も引き締まっていて美味しい。北陸とはまた違う山陰の味わい。北九州に入る魚介の豊富さには恐れ入る。

オーナーバーテンダーは、最近復活したことでも有名な銀座の元3つ星フレンチ出身。今年、現代の名工となった銀座の有名バーテンダーを直系師匠とする。まさに銀座育ちの正統派ハードシェイクで、見ているだけでもカッコ良さに痺れる。大柄なオーナーのシェイクスタイルは、大きく一歩踏み出してから半歩さがり、90度向きを変えて最後はカウンターの客と向き合い、シュっと言う気合と共に振り切る豪快なもの。