天ぷらの本質 〜天ぷらでしか出来ない事〜 そんな『ぬま田』に沼る : ぬま田

◻︎訪問日 2025年11月25日(火)
◻︎予約時間 17:00
◻︎予約方法 OMAKASE
◻︎予約難易度 ★★★★
◻︎訪問時間 16:53
◻︎利用 お一人様
◻︎支払い 現金
◻︎備考
最寄駅:北新地駅
住所:大阪府大阪市北区曽根崎新地1-10-2 北新地プレイス 7F

【本日のオーダー】
•おまかせコース
•お茶3種セット
•梨山蜜香烏龍茶
合計¥41300-

◻︎Course Menu
~おまかせコース~
○天然なめこの擦り流し
○東京湾 梭子魚
○浜坂 セコガニ 根せり
○車海老の頭(そのまま 塩)
○天草 車海老(そのまま レア)
○3日間寝かせた鱚
○鱚の骨煎餅
○茨城県 野口農園 蓮根
○熊本 ブロッコリー
○ブロッコリーの茎
○バカガイの小柱 有明海苔
○北海道 余市 赤万願寺(そのまま 揚げたもの)
○熊本 天草 白甘鯛
○熊本 栗
○長芋そうめん
○北海道 鱈の白子
○根チャービル
○穴子
○天丼
○卵かけご飯
○熊本県産 太秋柿 シャーベット

◻︎シェフの経歴
沼田和也(ぬまたかずや)氏は、専門学校卒業後に、北新地の日本料理店『北瑞苑』で7年間修行を積む。その後、独学で天ぷらを学び若くして独立。

2011年に『和』(閉店)、2014年にカジュアル志向の『天星』と高級店『ぬま田』をオープン。

さらに、西天満に『ぬま田 双』、天神橋筋六丁目に『天ぷらnuu nuu』、中国の上海に『ぬま田 双〜上海〜』と大阪を中心に世界へ幅広く展開。

高級な天ぷらだけでなく、カジュアルな天ぷらをグループで出しているお店です。

◻︎印象に残った料理
○東京湾 梭子魚★★★★
梭子魚の皮目に低い温度の油をかけて、ゼラチン質を溶かしている。その後に、炭の上で油切り。山葵と塩で頂きました。

表面は油感があるのに、中心部は新鮮な魚のまま。たまに食べる梭子魚でも、普段と違った形で味わえて非常に面白いです。

○北海道 余市 赤万願寺(そのまま 揚げたもの)
★★★
そのままの赤万願寺は瑞々しさがありましたが、揚げた方は水分が凝縮され甘味が増幅していました。

焼きでは出来ない味だそうで、揚げ方一つでこんなに味を変えられる天ぷらの本質を見たような気がしました。

○熊本 天草 白甘鯛★★★★
程よい脂のりで、瑞々しさを保ったままのジューシーな白甘鯛を堪能しました。

○根チャービル★★★★
最早、デザートと言っても良いのではないかと思うくらい甘さが爆発していました。

芋の様なホクホクとした食感と独特の甘さを醸し出しています。

そもそも根チャービルとは、ハーブとして利用される葉の部分とは異なり、正確に言うと食用とされる「ルートチャービル(別名:セルフィーユルート)」のことを指します。

○穴子★★★★
ご飯、黄韮の赤だし、お漬物付き。一つは出汁と大根おろしで。もう一方は山葵と塩で美味しく頂きました。

穴子を出す時に基本箸で割りますが、疑問に思い聞いてみたところ、割ることにより断面に不均一さを出すためだそうです。

例えば、包丁で切ってしまうと断面が綺麗に割れてしまう為、味わいが均等になってしまいます。

一方、箸で割ると断面が不均一になるので、より一層、穴子の味の変化を楽しめるということです。

人の味覚は、均一さよりも不均一さを求めるものですからね…。カフェラテや琥珀の女王など混ぜずに飲むのは味の不均一さを嗜む為にあります。

○天丼★★★★
〆を2つ注文。卵を乗せて貰えば良かったと後悔。

車海老と小柱のかき揚げに、たっぷりとかかったタレが絶妙で非常に美味しいです。

○卵かけご飯★★★★
3段階の変化が楽しめる名物の〆。

まずは、黄身を崩し醤油と一緒に。次に、メレンゲをかけて。最後に、海老のかき揚げを振りかけて。

黄身の天ぷらは、衣をつけて揚げたもの。「冷凍してこのとろみを出しているのか？」と伺ったところ、火入れの技術でこのとろみを出していました。

此処でしか味わえない唯一無二！初めての方におすすめです。

◻︎その他の料理
○天草 車海老(そのまま レア)★★★
そのままとレアのもの2種を頂きました。そのままのものも十分美味しいですが、レアで揚げた方も違った形が見えて面白いです。

揚げ方一つで味も食感も変わる。ベストなタイミングを見極める店主の技術が見える料理です。

○ブロッコリーの茎★★★
ブロッコリー自体は何処にでも売っていますが、この時期が旬だそうです。

茎が硬いイメージがありましたが、とても柔らかく甘味が出ています。

◻︎個人的感想
元々、OMAKASEで別日に予約していたのですが、店側の手違いで休日日に予約開放していたらしく、電話がかかってきて今日にしてもらうというミニハプニングがありました。

一番乗りで到着し、店主の目の前でしたが、揚げているところが絶妙に見にくかったです。

お店は暖色系で、全体的に落ち着いた雰囲気です。

到着した時から気になっていた一枚板について「どうやって運んだのか？」と聞いてみたところ、クレーンで運んだ様です。カウンターの方も同様です。エレベーターには入りませんからねぇ。

サービスなどはよく気づいてくれました。飲み物が無くなったら直ぐに聞いてくれるので、自分から声をかけなくて大丈夫です。私が1番みているところです。

聞きそびれましたが、天ぷらの置き紙を重ねていくのは何故なのでしょうね？？誰か聞いて下さい…。

コースの〆の追加について全部頼む人はいるのかと伺ったところ、基本2つ迄らしいです。

ただ、場合によってはOKする事もある様ですが滅多に無いそうです。

コース時間は2時間半位。楽しいひと時でした。

◻︎最近の受賞歴
「天ぷら百名店WEST2025」
「THE TABELOG AWARD 2025 SILVER」