酔狂老人卍さんが投稿した旅舎右馬允(長野/大鹿村その他)の口コミ詳細

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『此世をハ と里(り)や お暇尓(に) せん古(こ)う能(の) 煙りと供尓(に) 者(は)ひ 左樣なら』 (十返舎一九)

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旅舎右馬允大鹿村その他/日本料理、オーベルジュ

1

  • 夜の点数:4.4

    • ¥15,000~¥19,999 / 1人
      • 料理・味 4.3
      • |サービス 4.0
      • |雰囲気 4.5
      • |CP 4.5
      • |酒・ドリンク -
  • 昼の点数:4.4

      • 料理・味 4.3
      • |サービス 4.0
      • |雰囲気 4.5
      • |CP 4.5
      • |酒・ドリンク -
1回目

2013/07 訪問

  • 夜の点数:4.4

    • [ 料理・味4.3
    • | サービス4.0
    • | 雰囲気4.5
    • | CP4.5
    • | 酒・ドリンク-
    ¥15,000~¥19,999
    / 1人
  • 昼の点数:4.4

    • [ 料理・味4.3
    • | サービス4.0
    • | 雰囲気4.5
    • | CP4.5
    • | 酒・ドリンク-

旨(うま)いのは 鯉の膓(はらわた) 朴葉未醤(ほふばみそ) 姥(おみな)のつくる 艸餠(くさもち)もよし

【2013-07-25追記】:
二年(ふたとせ)ぶりの『右馬允』。
夏(なつ)の盛(さか)りの松茸盡(まつたけづ)くしは想定外(おもひのほか)。
ほかに、天龍川(てんりようがは)の(むなぎ)、蜂子(はちのこ) 、(あゆ)、岩魚(いはな)。
珍(めづら)しき(きのこ)に山菜(さんさい)も、、。

地(ぢ)の時季(じき)に適(かな)ふ物(もの)ばかりを慥(たしか)なる力量(うで)にて調理(てうり)
これ、實(げ)に稀有(まれ)なることなり。
金澤『つる幸』ですら、この時季(じき)に、(かつを)(ひらめ)(しび)を供(いだ)す。
當家(こちら)の他では丹後峰山(たんごみねやま)『繩屋』など屈指(ゆびをゝり)て數ふるほど。

暖(あたゝ)かきものは暖(あたゝ)かき皿(さら)に
冷(つめ)たきものは冷(つめ)たき器(うつは)に盛(も)る心遣(こゝろづか)ひ。
舊家(ふるきうち)に傳(つた)はる器(うつは)の綻(ほころ)びに金繼(きんつ)ぎを施し、
惜(を)しげもなく客(まらうと)に供(いだ)す。

(うぐひす)と(ひぐらし)が競(きそ)ひ啼き、空調機(えあこん)なしにこの涼しさ。
春は桃花(もゝ)が咲き誇(ほこ)り、實(みの)りの龝(あき)には松茸(まつたけ)、
しかして、夏(なつ)には夏(なつ)の風情(おもむき)あり。
信州(しなの)大鹿村(おほしかむら)は世にも稀(まれ)なる郷(さと)哉(かな)!

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【照相機】:東京通信工業、索尼(そに) RX1R 小型數碼照相機(こんぱくとでじたるかめら)
/w Carl Zeiss Sonnar T* 2.0/35 @F2.2~F5.0 (By Sony)

【2011-05-13記】:
今(いま)は昔(むかし)、頃(ころ)は元弘三(げんこうさん)癸酉年(みづのとゝりどし)。
大覺寺統(だいがくじとう)後醍醐天皇(ごだいごてんなう)兵を舉げ軍(ぐん)を率い、
竟(つひ)に北條氏(ほうじやうし)を滅ぼし社稷(くに)を奪還(うばひかへ)したまひぬ。
しかるに、皇(すべらき)政治(まつりごと)を誤りて綸旨(りんじ)を濫發(らんぱつ)。

もはや、武士(ものゝふ)は從(したが)はず、民心(たみのこゝろ)は離れ、
國(くに)麻(あさ)のごとくに亂(みだ)れぬ。
皇(すべらき)は吉野に逃(のが)れ、第八皇子(だいはちわうじ)宗良親王(むねよしゝんなう)、
信濃國(しなのゝくに)伊那谷(いなだに)は大河原(おほがはら)へと落ち延びたまひき。

かくて、宗良親王(むねよしゝんなう)は失意(しつい)の儘この地に薨去(みみかりたま)ひぬ。
當地(このち)の民の宗良親王(むねよしゝんなう)を敬親(うやまひした)ふこと、
宛然(あたかも)、柳(やなぎ)の暴風(あかしまかぜ)に靡(なび)き、
あるいは、小舟(こぶね)が荒波(あらなみ)にたゆたふがごとし。

案下某生再説(それはさておき)、當家(こちら)『右馬允』。
現今(いま)の當主(あるじ)で三十八代(さんじふはちだい)と云ふ名主(なぬし)の家柄。
先祖(さきつおや)より代々(だいだい)り酒屋を營(いとな)みしが、
今の代より旅籠(はたご)を始め、家族(うから)ばかりでこれを生業(なりはひ)となす。

すなはち、東道(あるじ)に御内儀(おかみ)と、それに齢(よはひ)九十二(きうじふに)の
當主(あるじ)、元(もと)を糺(たゞ)さば測量士(そくりやうし)。
調理士學校(てうりしがつけう)に通ひて割烹(かつぽう)の技藝(わざ)を學(まな)び、
當地(このち)に溢るゝ山の幸(さち)を活(い)かし自(みづか)ら腕(うで)を振るふ。

生(む)まれは昭和廿三(せうわにじふさん)戊子年(つちのえねどし)。
その顏(かんばせ)を窺(うかゞ)ふに、人品骨柄(じんぴんこつがら)賤(いや)しからず。
まだ明けやらぬ頃より風呂(ふろ)を沸かし、朝飧(あさげ)の支度(したく)に勤(いそ)しむ。
風呂(ふろ)の薪(まき)は自(みづか)ら集(あつ)めしもの。

朝の庭に出(いで)ゝみると、彼方(かなた)より(うぐひす)の啼(な)き聲(こゑ)。
その囀(さへづ)りに誘(いざな)はれ、いまだなほ櫻花(さくら)の殘(のこ)る野をふらつき、
遠(とほ)くの川(かは)のせゝらぎに耳(みゝ)を澄(す)ます。
鶯(うぐひす)が止まるは何れの梢(こずゑ)なるや竟(つひ)に審(つまびらか)ならず。

裏庭(うらには)には名殘(なご)りの櫻花(さくら)。
房(へや)の彼此(をちこち) にも庭より摘みしと思(おぼ)しき野の艸花(くさばな)。
その器(うつは)、生(い)け方(かた)とも人(ひと)の竝(なみ)に外(はづ)る。
勿驚(おどろくなかれ)、厠(かはや)の花(はな)だけでも三(み)つに及(およ)ぶ。

の普請(ふしん)は悉(ことごと)く文政二(ぶんせいに)己卯歳(つちのとうどし)。
古き藏一棟(ひとむね)は修繕(つくらひ)に手が廻(まは)りかね、かくのごとくなりぬ。
母屋(おもや)は大正八(たいしやうはち)己未年(つちのとみどし)の築(ちく)。
き板玻璃(いたがらす)の窗(まど)よりの眺(なが)めは今や稀有(まれ)。

裏庭(うらには)の鶏舎(とりごや)には岡嵜横斑(おかざきおうはん)なる地鶏(ぢどり)。
曉(あかとき)を告げ、鶏卵(たまご)を生み、時にその身を肉(にく)として捧(さゝ)ぐ。
朝飧(あさめし)としてその生鶏卵(なまたまご)を啖(くら)はゞやとするに、
箸(はし)にて突き破(やぶ)れど、黄身(きみ)、寸毫(つゆ)崩れるゝ兆(きざ)しなし。

(うつは)は代々(だいだい)當家(こちら)に傳(つた)はるもの。
缺(か)け・綻(ほころ)びは金繼(きんつ)にて修覆(つくら)ふ。
管待(もてなし)は頗(すこぶ)る叮嚀(ねんごろ)。
配膳(はいぜん)の娘さん、見送る御内儀(おかみ)の笑顏(ゑがほ)は忘れがたし。

食材(しよくざい)は粗方(あらかた)時季(じき)に適(かな)ふ(ぢ)のもの。
すなはち、春の山菜、龝(あき)には松茸(まつたけ)、冬なら百獸(もゝんじう)
此度(こだみ)、水(うみ)のものは茶碗蒸しの小蝦(こえび)に眞鯛(まだひ)のみ。
食材を無駄(むだ)なく用(つか)ひ、獨活(うど)の皮は金平(きんぴら)となす。

禽獣肉(とりけだもの)は、鹿(もみぢ)(さくら)(きじ)の三種(みくさ)。
山奧(やまおく)ならではのものとして、の子の飴煮(あめに)、岩魚
蜂(はち)は地蜂(ぢばち)。
目印(めじるし)附(つ)けて蜂(はち)を追ひ、巣の在處(ありか)を探るとぞ。

就中(わきても)、鯉(こひ)の飴煮(あめに)には絶句(ことばをうしな)ふ。
(はらわた)、血合(ちあ)ごと煮込(にこ)みたるものにて、
いさゝか甜鹹(あまから)めなるも、膓(はらわた)の旨さは筆舌(ひつぜつ)に盡しがたし。
當主(あるじ)に據らば、當地(このち)では身よりも膓(わた)を嗜(この)むと、、。

滋味(じみ)溢(あふ)るゝ朴葉未醤(ほふばみそ)、
想像(おもひ)もかけぬ酒粕水羊羹(さけかすぶらんまんじえ)の美味(うま)さ、
就中(わきても)、九十二歳の姥(おみな)の手になる艸餠(くさもち)は白眉(はくび)。
纔(わづ)かに硬めながら、餡の出來(でき)は鄙(ひな)のものとも思はれず。

  • 主人(あるじ) 【撮影許可濟】

  • 主人(あるじ) 【撮影許可濟】

  • 名殘(なごり)の櫻花(さくら)

  • 名殘(なごり)の櫻花(さくら)

  • 藏(くら)

  • 庭(には)の木々(きゞ)

  • 窗(まど)からの眺(なが)め

  • 庭(には)

  • 庭(には)の木(き)

  • 庭(には)の木(き)

  • 庭(には)の木(き)

  • 艸花(くさばな)

  • 山吹(やまぶき)

  • 窗(まど)の龜蟲(かめむし)

  • 厠(かはや)の花(はな)

  • 窗(まど)からの景色(けしき)

  • 裏庭(うらには)より

  • 裏庭(うらには)より

  • 卓(てえぶる)

  • 行燈(あんどん)

  • 艸餅(くさもち)

  • 茎茶(くきちや)

  • 先付(さきづ)け

  • 紅葉(もみぢ)

  • 乾酪(ちいず)干(ほ)し柿(がき)卷(ま)き

  • 豆腐田樂(とうふでんがく)

  • 蜂の子

  • 岩魚(いはな)

  • 茶碗蒸(ちやわんむ)し

  • 茶碗蒸(ちやわんむ)し

  • 鯉(こひ)飴烹(あめに)

  • 櫻(さくら)カルパッチョ

  • 平占地(ひらひめぢ)

  • 野芹(のぜり)

  • 雉(きじ)

  • 雉鍋(きじなべ)

  • 雉鍋(きじなべ)

  • 山菜(さんさい)揚(あ)げ物(もの)

  • 山菜(さんさい)揚(あ)げ物(もの)

  • 岩魚飯(いはなめし)

  • 蕎麥(そば)藥味(やくみ)

  • 蕎麥汁(そばつゆ)

  • 蕎麥(そば)

  • 香(かう)の物(もの)

  • 酒粕(さけかす)水羊羹(ぶらんまんじぇ)

  • 朴葉未醤(ほうばみそ)

  • 岩魚(いはな)干物(ひもの)

  • 鶏卵焼(たまごや)き

  • 椎茸(しいたけ)

  • 獨活皮(うどかは)の金平(きんぴら)

  • 未醤汁(みそしる)

  • 黍(きび)の混じる※の飯(いひ)

  • 生菜蔬(なまのあをもの)

  • 香(かう)の物(もの)

  • 岡嵜横斑(おかざきおうはん)の鶏卵(たまご)

  • 珈琲(こおふぃ)

  • 小菓子(せうぐわし)

  • 茸(きのこ)の類(たぐひ)

  • 天龍川(てんりようがは)の鰻(むなぎ)

  • 杏茸(あんずたけ)

  • ブルーベリに木苺(きいちご)

  • 松茸(まつたけ)茶碗蒸(ちやわんむし)

  • 蜂子(はちのこ)

  • 枝豆(えだまめ)

  • 松茸(まつたけ)

  • 古伊万里(こいまり)の皿(さら)に酢橘(すだち)

  • 焼松茸(やきまつたけ)

  • 東埔塞瓜(かぼちやうり)に白玉(しらたま)

  • 炊(た)き合(あ)はせ

  • 岩魚(いはな)

  • 鮎(あゆ)

  • 鮎(あゆ)

  • 菜蔬(あをもの)精進揚(しやうじんあ)げ

  • 菜蔬(あをもの)精進揚(しやうじんあ)げ

  • 阿蘭陀獨活(あすぱら)

  • 鹿肉(もみぢ)焼(すてえき)

  • 飯(めし)

  • 土瓶蒸(どびんむし)

  • 土瓶蒸(どびんむし)

  • 水菓子(くわし)

  • 金継(きんつ)ぎ

2015/02/23 更新

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