米国紳士さんが投稿した武蔵屋(神奈川/桜木町)の口コミ詳細

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野毛、関内、馬車道をこよなく愛する米国紳士のうまいもんをめぐる冒険

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閉店武蔵屋日ノ出町、桜木町、馬車道/居酒屋、日本酒バー、日本料理

1

  • 夜の点数:5.0

    • ¥2,000~¥2,999 / 1人
      • 料理・味 4.0
      • |サービス 4.5
      • |雰囲気 5.0
      • |CP 4.5
      • |酒・ドリンク 3.5
  • 昼の点数:-

      • 料理・味 -
      • |サービス -
      • |雰囲気 -
      • |CP -
      • |酒・ドリンク -
1回目

2015/01 訪問

  • 夜の点数:5.0

    • [ 料理・味4.0
    • | サービス4.5
    • | 雰囲気5.0
    • | CP4.5
    • | 酒・ドリンク3.5
    ¥2,000~¥2,999
    / 1人
  • 昼の点数:-

    • [ 料理・味-
    • | サービス-
    • | 雰囲気-
    • | CP-
    • | 酒・ドリンク-

2015年7月31日 武蔵屋閉店。 武蔵屋よ、永遠に。

**************** 2015.7.31 最終日 訪問 ****************

僕が人生で飲んだことのある大衆酒場、いや、飲食店というくくりでも最も雰囲気がいいお店の1
つ、武蔵屋。 ついに、その武蔵屋が本日、2015年7月31日に閉店してしまうという情報をマイレ
ビューアーさんのレビューで知った。 いつかこの日が来るとは思っていたけど、ついに。

おばちゃんも93歳で「体力の限界」が理由とのこと。うん、そうだよね。ここまで頑張っていただ
けただけでも奇跡です。

毎日食べログでチェックしてると最終日も営業時間を早めて開店しそうな雰囲気だったので、会社
を休んで13:30頃到着。15人位並んでいたが、そこは人気ラーメン店で並んだ経験多数なので、ひ
るまず。炎天下で並んだことはないので、それは不安だったが、幸い日影になってたので頑張れた。

どなたかが発案した寄せ書きノートが回ってきたので書き込む。

14:00に店に入れてくれる。 運よく最初のターンで席につける。昼に入る武蔵屋はもちろん始め
てで、お客はいつも以上にぎゅうぎゅうで、周りにはエアコンもなく、窓が開けっ放しで年季物の
扇風機がカタカタと回るだけだが、思った程は暑くない。

店員さんより、今日は日本酒一杯のみ(ビールも無し)で、料理も固定(きぬかつぎとか別メニュ
ーも無し。たぶん)で千円のみと説明がある。うん、お客さん、わんさか来るからそれゃそうだ。


店内には裏口からひっきりなしに、取引先?知り合い?の方々がおばちゃんに挨拶に来る。

店内には御礼の花束がたくさん飾られている。

本物の黒電話が昔ながらの音を立てる。

お客はうちわや扇子で涼を取る。

店員さんが、蚊取り線香を用意し始める。

隣が知らない人同士でもいつの間にかぽつぽつと話をし始める。

おばちゃんはいつもの場所で、にこにこしながら、話をしている。

最終日なので、いつもと違う部分もあるけど、いつも通りでもある風景。

ああ、ちょっと泣きそう。


料理は、玉ねぎ酢漬、おからに、なんと小皿に赤飯。 大好きだった鱈豆腐は無し。まあこれから
ひっきりなしにお客は来続けるだろうから仕方ない。

ゆっくり最後の料理とお酒をかみしめて、いよいよお別れの時がやってくる。

おばちゃんに、御礼を言い、握手してもらう。

おばちゃんに「飲み過ぎないようにね。飲み過ぎそうになったらお店のことを思い出してね」と
言葉をかけてもらう。 
過去、僕が「いつ来ても、ほんと、雰囲気いいですね」と話すとおばちゃんが「それはお客さん
が作ってくれてるんですよ」と言ってくれたこともあったなあ。
 
もうだめです。泣きます。

お酒、料理が届いてから20分位しかいなかったけど、この最後の訪問、そして今まで飲んだ武蔵
屋での思い出は一生忘れない。

おばちゃん、本当に本当にありがとうございました。 これからはゆっくりと元気にお過ごしくだ
さい。

※感謝の意を込めて、総合点 4.8→5.0にしました。 

*****************2015.1 再訪問********************

初回訪問以降も何回か行っており、今回が3~4回目の訪問。

食べた料理・飲んだ酒は、武蔵屋なので変わらないのだが、武蔵屋に限っては全くそれでもかまわ
ないのです。 料理は同じものを移動させ、他の店で食べてもここまで美味しいと感じないかも。
雰囲気という名のスパイスがいかに凄いかってことです。

93歳位(!!)になる、おばちゃんと最後に会話。

僕「いつ来ても、ほんと、雰囲気いいですね」

おばちゃん「それはお客さんが作ってくれてるんですよ」

いや、マジで目頭熱くなるって!

※何回行っても雰囲気、店の風情が良すぎるので総合点0.1ポイント上げました。雰囲気で総合点
アップって僕の採点ではめったにないのだけれど。

*****************初回訪問************************

ついに行くことができた!

なにしろ営業日が、火曜、水曜、金曜(かな?)という会社帰りに行くしかない曜日なのだ。これゃ
定時帰りして行くしかないと決意するも8月は丸々お休み。。。
まあ、しょうがないのです。ここの店主の姉妹はなんと90歳位なのですから。

で当日。予定通り定時で帰り、18:40武蔵屋着。 近くに来ると人々の楽しそうな笑い声が聞えて来
る。 雨が降っているにも関わらず7人程行列している。 諦めて引き返すわけもなく並ぶ僕。

店の外観をしげしげと眺めると、噂通りの凄いおんぼろな建物である(褒め言葉)。
一軒家平屋建てで、トタンの壁。 店の脇に立ってる電信柱はここだけ木の柱。
扉は、木の枠に曇りガラスが埋め込まれた形。 もう片方の扉は木の枠に簾のようなもの
を埋め込んでいる風流な仕様。 
30分程待ち、中に入る。

テーブル席10人、お座敷席10人、カウンター5人程座れるレイアウト。

壁や天井の木は黒に近い茶色。壁には写真やら俳句やらイラストやらが飾られている。僕が案内され
たお座敷は、年季の入った畳に脚がやけに短いちゃぶ台。 これらが一体となって時の流れがこの場所
だけゆっくり流れているような雰囲気を作り出している。 昭和風のレトロな内装の居酒屋をここ数年
みかけるけど、いくらお金をかけて作っても、この武蔵屋の300%本物のレトロの雰囲気を再現す
ることできない。 しかも建物だけじゃないからね。 武蔵屋にはおばあちゃん姉妹がいますから。
無敵です。

しばらくすると、バイト((というよりおばあちゃんのお手伝いといった方がこの店では似合ってる)
の若い女の子が、『お酒にしましょうか?』と尋ねて来る。
予習して行った僕は、『はい。お酒で』と答える。
ここは、とても面白いルールというか仕組みというかしきたり(うん、これがしっくりするな)があ
る。
飲めるのはお酒(日本酒がコップに注がれる)かお酒の前に頼むビールのみ。
お酒は三杯しか飲めない。そんなことから  『三杯屋』  とも呼ばれている。
そして、つまみは全て決まっており、お酒に合わせて自動的に運ばれて来る。

一杯目 まず、玉ねぎの酢漬け、おから。 その後、鱈豆腐
二杯目 納豆
三杯目 おしんこ


だったかな?

そして、実はこれ以外にも数品追加で頼めるのだ。(日替?)この日は確か三品程あって、鰺酢を頼
んで見た。

一杯目のお酒が注がれる。このお店の名物である一つであるのがお酒の注ぎ方。 土瓶から、コップの
上空(!)20cmよりなみなみと注ぐのだ。そして、表面張力ぎりぎりで止める。お見事!

料理は、予習時にこのメニューを知って『う~ん。シンプル過ぎる料理ばかりだなあ。おばあちゃん
と雰囲気に流されて、素朴ないい味だなあと過剰に美味しいと思っちゃうのかなあ。』と思ってたが
しかし! 本当に美味しい!

素朴な味なのはその通りなんたけど、おばあちゃんや雰囲気に流されることなく美味しいと思える。
よく味わってみると、どの料理もこれらの一般的な作り方にひと手間がかかっていて、ちょっとした
アクセントが加わっているのがわかる。

『おばあちゃんの作る料理』 なら、おばあちゃんがいる家ならどこでも食べられるが、武蔵屋は
『料理人のおばあちゃんが作る料理』 だ。この差はとても大きい。 今は全部おばあちゃんが作って
はいないのかもしれないが、レシピとかは代々受け継がれたものだと思うし、味見はしているんだろう
と想像する。

一口一口を噛みしめながら、店の内装や、お客さんを眺める。 お客さんはおそらく平均50歳はゆう
に超えているんじゃないだろうか?! おそらく僕がいた時間で、僕が一番若かったのではないかと思
う程年齢層は高い。

あまり騒がし過ぎることもなく、ちょうどいい感じ。 みな楽しそうだ。 武蔵屋の雰囲気がいいのは、
おばあちゃんや料理や店の造りだけじゃなくて、ここに来るお客さんも一役買っているんだなあと思う。
 これって店においてとても重要な要素だと思います。

1時間程幸せな時を過ごし、お勘定をすると、お手伝いの人から
「これ、おばちゃんからです」
と、おちょこに入ったお酒がサービス。 えっ? こういうサービスがあるのは知ってたけど、
常連の人じゃないとこういうサービスはないのかと思ってた。
最後にカウンターを通る時に、「美味しかったです」とおばあちゃんに語りかけると、
「待たせちゃってごめんなさいねえ」
とおばあちゃん。 30分待ってたことを知ってて、サービスしてくれたのかな?

「今日初めて来たんですけどとてもよかったです。」ともう一回話しかけると
「どなたからのご紹介?」
とおばあちゃん。 食べログ見て、と答えようと思ったが、食べログ知ってるかわからなかったから、
「パソコン見て来ました。」 と若干意味不明に答える僕。

店を出たら雨はやんでいた。
なんか、あまりにも雰囲気が良くて、思わず涙ぐみそうになりました。いや、マジで。

というわけで、感動すると長文になるいつもの癖が出てしまいました。
大衆居酒屋が好きな人は本当におススメです。

ご馳走様でした。本当に本当に良かった。

2015/08/01 更新

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