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1回
夜の点数:4.0
2013/06 訪問
湯治客のニーズに対応した、今どき貴重な老舗旅館
●昭和29年に酸ヶ湯(青森県)、日光湯元(栃木県)とともに国民保養温泉地の栄えある第1号に指定された四万温泉。「四万」と書いて「しま」と読み、1000年以上昔から温泉としての存在が知られていた。それから600年後、今から450年前の永禄6年に初めて温泉宿「田村旅館」(現:四万たむら)が開業した。それ以来、旅籠の数は増え続け現在は41件の温泉宿がある。その中で最も趣きがあり、観光客の撮影ポイントにもなっているのが積善館である。●館内は、正面入口が本館、その奥に山荘、さらにその奥に佳松亭が配置されている。かの有名なロマネスク風呂は本館脇の橋のたもとにある。<料理・味>●夕食に関しては、湯治棟と呼ばれる「本館」と、旅館棟と呼ばれる「山荘」「佳松亭」とで料理の内容がガラリと変わる。●旅館棟では、本格的な会席料理が中心。地産の旬の食材と上州牛等を組み合わせた内容で、かなりボリュームもあり満足できる。●一方、湯治棟は、温泉による「湯治」と食事による「食治」がコンセプト。1段もしくは2段の重箱を使ったお弁当で、一品いっぴんの味は会席料理に勝るとも劣らない。ご飯、味噌汁、デザートは、客が各自で運ぶ(食事を開始するときに店員が盛ってくれる)。飲物の持ち込み可能であり、ビール・日本酒等を温泉街の酒屋で好みのものを買ってくれば安上がり。とてもコストパフォーマンスに優れている。<サービス>●「山荘」「佳松亭」での接客は一般的な旅館並みのサービス。夕食は部屋出し、朝食は広間でとる。「山荘」「佳松亭」専用の貸切風呂が男女ひとつずつある。●「本館」では、部屋への案内はなく、布団の上げ下げも自分でやる。夕食・朝食ともに大広間でとる。扇風機はあるが冷房機器はない。山間なので、夜は都会ほど暑くはないが、温泉上がりには流石に汗が引きにくい。冷蔵庫、金庫、テレビ、お茶のセット、洗面所は部屋についている。トイレは共同(しかも男女共同)。<雰囲気>●積善館は「千と千尋の神隠し」のモデルとも言われる。ところが作者の宮崎さんは実際に四万温泉を訪れたことはなく、真偽の程は分からない。慶雲橋という名の橋を渡ると古風な本館と温泉施設があることから、映画のワンシーンに似てなくもない。だが、東山温泉の「向瀧」、銀山温泉の「能登屋」など、ここと同じくモデルと謳われる温泉街は全国にいくつもある。(先日訪れた、台湾の九份という観光地ですら、「~神隠し」のモデルであると紹介されていた。)因みに、この映画の最初の場面、家族が引越し先の住宅地の坂を車で登るシーン。ここは神奈川県にある某住宅団地がモデル。新幹線の車窓からもよく見える。(但し坂を登りきっても温泉街はない)●四万温泉は温泉街が南北に長く、最南端の柏屋旅館から最北端の中生館まで約3km程もある。積善館は温泉街の丁度中心部にあり、「四万たむら」や「四万グランドホテル」等が隣接している。●宿の入口は大きく二箇所ある。「山荘」「佳松亭」の入口は、国道353号線から直接アプローチできる近代的で立派なエントランスを利用することになる。一方「本館」の入口が、皆さんお目当てである写真撮影スポット。慶雲橋を渡って古風な建物から入る表玄関である。なお、どちらから館内に入っても、建物内にある階段、若しくは二つのエレベーターを乗り継いで往来できる。●建物内は土足出歩くことになる。近代的な「佳松亭」はまだしも、重要文化財の「本館」の上がり框を土足で踏み込むのには多少の抵抗感がある。(本館の受付脇にある畳敷の展示室は靴を脱いで入りましょうね。)●本館・山荘は、いにしえの温泉宿の雰囲気を感じることができる。一方、佳松亭は近代的で清潔感がある。●温泉は館内に数箇所ある。一番人気は慶雲橋のたもとにある「元禄の湯」で、外観・内装ともにロマネスク風のデザイン。アーチを描いたファサード・内装が目を引く。佳松亭に付随する露天風呂も緑に囲まれていて雰囲気は悪くないが、やはりここに投宿するなら「元禄」に入るべきであろう。●総合すると以下の通り。佳松亭:サービス、清潔感、料理ともに満足の旅館といえる。 だが、このレベルならわざわざ「積善館」でなくてもいい。 値段がやや高めな点も…。山 荘:雰囲気はまずまずいい。 元禄の湯、露天風呂ともに少し遠くて不便。 女性と泊まるならここが無難。本 館:宿のアプローチ、内部の仕様・雰囲気ともに郡を抜いている。 元禄の湯も近くて便利。 とにかくリーズナブル。 但し「女のコと二人でシッポリ」とお考えの助兵衛なあなた。 サービスだけでなく部屋の遮音性能やキシミ音においてリスクがあることをお忘れなく。●以下に3つのタイプ別の評価を記すので参考にしてもらいたい。 総合(平均) 料理・味 サービス 雰囲気 CP 酒・ドリンク 本 館 4.0 4 2 5 5 - 山 荘 3.8 4 4 5 3 3 佳松亭 3.6 4 4 4 2 3
2024/03/23 更新
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ペット可
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テイクアウト
家族・子供と
デート
女子会
合コン
大人数の宴会
接待
一人で入りやすい
知人・友人と
禁煙 分煙を含む
喫煙可
ワインあり
日本酒あり
焼酎あり
オシャレな空間
カップルシート
カウンター席
ソファー席
座敷
●昭和29年に酸ヶ湯(青森県)、日光湯元(栃木県)とともに国民保養温泉地の栄えある第1号に指定された四万温泉。
「四万」と書いて「しま」と読み、1000年以上昔から温泉としての存在が知られていた。
それから600年後、今から450年前の永禄6年に初めて温泉宿「田村旅館」(現:四万たむら)が開業した。
それ以来、旅籠の数は増え続け現在は41件の温泉宿がある。
その中で最も趣きがあり、観光客の撮影ポイントにもなっているのが積善館である。
●館内は、正面入口が本館、その奥に山荘、さらにその奥に佳松亭が配置されている。
かの有名なロマネスク風呂は本館脇の橋のたもとにある。
<料理・味>
●夕食に関しては、湯治棟と呼ばれる「本館」と、旅館棟と呼ばれる「山荘」「佳松亭」とで料理の内容がガラリと変わる。
●旅館棟では、本格的な会席料理が中心。
地産の旬の食材と上州牛等を組み合わせた内容で、かなりボリュームもあり満足できる。
●一方、湯治棟は、温泉による「湯治」と食事による「食治」がコンセプト。
1段もしくは2段の重箱を使ったお弁当で、一品いっぴんの味は会席料理に勝るとも劣らない。
ご飯、味噌汁、デザートは、客が各自で運ぶ(食事を開始するときに店員が盛ってくれる)。
飲物の持ち込み可能であり、ビール・日本酒等を温泉街の酒屋で好みのものを買ってくれば安上がり。
とてもコストパフォーマンスに優れている。
<サービス>
●「山荘」「佳松亭」での接客は一般的な旅館並みのサービス。
夕食は部屋出し、朝食は広間でとる。
「山荘」「佳松亭」専用の貸切風呂が男女ひとつずつある。
●「本館」では、部屋への案内はなく、布団の上げ下げも自分でやる。
夕食・朝食ともに大広間でとる。
扇風機はあるが冷房機器はない。
山間なので、夜は都会ほど暑くはないが、温泉上がりには流石に汗が引きにくい。
冷蔵庫、金庫、テレビ、お茶のセット、洗面所は部屋についている。
トイレは共同(しかも男女共同)。
<雰囲気>
●積善館は「千と千尋の神隠し」のモデルとも言われる。
ところが作者の宮崎さんは実際に四万温泉を訪れたことはなく、真偽の程は分からない。
慶雲橋という名の橋を渡ると古風な本館と温泉施設があることから、映画のワンシーンに似てなくもない。
だが、東山温泉の「向瀧」、銀山温泉の「能登屋」など、ここと同じくモデルと謳われる温泉街は全国にいくつもある。
(先日訪れた、台湾の九份という観光地ですら、「~神隠し」のモデルであると紹介されていた。)
因みに、この映画の最初の場面、家族が引越し先の住宅地の坂を車で登るシーン。
ここは神奈川県にある某住宅団地がモデル。
新幹線の車窓からもよく見える。(但し坂を登りきっても温泉街はない)
●四万温泉は温泉街が南北に長く、最南端の柏屋旅館から最北端の中生館まで約3km程もある。
積善館は温泉街の丁度中心部にあり、「四万たむら」や「四万グランドホテル」等が隣接している。
●宿の入口は大きく二箇所ある。
「山荘」「佳松亭」の入口は、国道353号線から直接アプローチできる近代的で立派なエントランスを利用することになる。
一方「本館」の入口が、皆さんお目当てである写真撮影スポット。
慶雲橋を渡って古風な建物から入る表玄関である。
なお、どちらから館内に入っても、建物内にある階段、若しくは二つのエレベーターを乗り継いで往来できる。
●建物内は土足出歩くことになる。
近代的な「佳松亭」はまだしも、重要文化財の「本館」の上がり框を土足で踏み込むのには多少の抵抗感がある。
(本館の受付脇にある畳敷の展示室は靴を脱いで入りましょうね。)
●本館・山荘は、いにしえの温泉宿の雰囲気を感じることができる。
一方、佳松亭は近代的で清潔感がある。
●温泉は館内に数箇所ある。
一番人気は慶雲橋のたもとにある「元禄の湯」で、外観・内装ともにロマネスク風のデザイン。
アーチを描いたファサード・内装が目を引く。
佳松亭に付随する露天風呂も緑に囲まれていて雰囲気は悪くないが、やはりここに投宿するなら「元禄」に入るべきであろう。
●総合すると以下の通り。
佳松亭:サービス、清潔感、料理ともに満足の旅館といえる。
だが、このレベルならわざわざ「積善館」でなくてもいい。
値段がやや高めな点も…。
山 荘:雰囲気はまずまずいい。
元禄の湯、露天風呂ともに少し遠くて不便。
女性と泊まるならここが無難。
本 館:宿のアプローチ、内部の仕様・雰囲気ともに郡を抜いている。
元禄の湯も近くて便利。
とにかくリーズナブル。
但し「女のコと二人でシッポリ」とお考えの助兵衛なあなた。
サービスだけでなく部屋の遮音性能やキシミ音においてリスクがあることをお忘れなく。
●以下に3つのタイプ別の評価を記すので参考にしてもらいたい。
総合(平均) 料理・味 サービス 雰囲気 CP 酒・ドリンク
本 館 4.0 4 2 5 5 -
山 荘 3.8 4 4 5 3 3
佳松亭 3.6 4 4 4 2 3