6回
2019/12 訪問
スギさんのlaboにてクリスマスディナー
☆酒飲み視点からすると、おお、この日本酒がグラスで!というものが種類は多くないがあった 口開けにあたりラッキー
意外に日本酒も相性が良い、この日は佐倉のビールからスタート
布のナプキン、クリスマスツリーのような形で。なにげに気分が上がる
私はクリスマスに御馳走を頂くことにはこだわらない。ただ、スギさんのディナーは、いろいろ季節のものを保存して楽しませてくれるというので、勢いで参加を決め、やはり参加して良かった。今年楽しんだメニューもいくつかあり。テーマは四季だそうだ。こちらはラボという感じだ、すぎさん、研究熱心と思う。
クリスマスディナー(15,000円+税)
01.~シェフからの最初の贈り物~ 定点 トマト飴(八街のミニトマト、ローズゼラニウム、キプロスの塩)
02.黒い宝石とボタン(春に獲れた子持ちではない北海道ボタン海老を海老のスープでガストロバック、フレッシュなキャヴィア)
エビはねっとりしゃっきりした身。味噌は甘く。脚もばりばりと。
03.落ち葉の中に、、(肝ソースで焼いた秋刀魚のテリーヌ、佐倉ヤマドリタケの窒素ガスムース、トレビスのオーブン焼き)
秋刀魚はピーク時のものながら、食感自体は肉の部分でさっぱりめに思えた。トレビスの苦み、秋刀魚の苦みが口の奥で広がる。こちらは苦みが上手だなといつも思う。古い素材の嫌な苦みではなく、季節の苦み。甘さで誤魔化さない素材の旨味。
04.海と山の春(春のやわらかい勝沼産サザエ、ゼンマイ、セリ・クレソン・パクチーの佐倉ジェノベーゼ、人工いくらオリーブオイル)
サザエは新芽の海藻をたべているそうだ。こちらも苦みの野菜を上手にジェノベーゼに。
05.フォアグラと栗(佐倉の栗とフォアグラにエスプレッソとブラックココアのソースでティラミス仕立てに、ビーツのピクルス)
こちらもエスプレッソが苦みがある。大人の楽しみのイタリアン。
06.国鳥を串刺しに ワイルドだろ~う(雄雉の全ての部位をミンチしたポルペッティ、ピエモンテ産ウインタートリュフ)
ミンチつくねは柔らかく、肉とトリュフの香りが良い
07.グランメゾン東京(鹿の血で凝固させた、猪・鴨・雉など色々なジビエのコンソメスープ)
ちなみに、私はグランメゾンというドラマを見ていない スープは非常に滋味深い
08.里芋のGV(生ハムとポルチーニのスープでガストロバックしてからフリットした里芋、乾燥ポルチーニのパウダー)
先日も思ったけれども、京料理にも似たようなものがあり。しかし味方向が洋。
09.鰤と大根(大根の旨味を注入した鰤、皮は高温でソテーしてパリパリに、ブリのアラとフランボワーズビネガーでGVした大根)
日本酒にぴったりだった。
10.夏の定番1(鱧スープでGVして味を濃くした鱧をフリットに、自家菜園ゴーヤの塩揉みをブラストチラーしてからマリネ)
これは鱧の味が濃く、しっとりした鱧にじゅわっと油のフリット。夏野菜、そのままで冷凍できないものも、ピクルスなどで保存して色が綺麗。
11.発酵し立て焼き立ての自家製クロワッサン 千葉産の食用マテバシイ(どんぐり)の粉をかけて
中はしっとり 個人的に好みの、優しいサヤサヤの層のクロワッサン
12.トラフグのフラン(皮など煮出したフグのスープと鶏卵でフランに、白子の擂り潰し、フグのスープでGVしてバターソテーしたトラフグ)バターの香りも豊か 香味野菜と、パセリのオイルがまたも白子を締めて良い。
13.アイスキャンディー(佐倉のお茶を使ったアイスキャンディ、桜の葉の新芽)
いつもなんとなく食べているアイスキャンディーだが、この日はちょっとおしゃれに。口の中が春。
14.チーズとバターのパン
15.High&Low ステーキ(八千代黒牛のシャトーブリアン)
ナイフを変えるのを失念していたが、ここでナイフを変える さすがにしっとりして旨味と柔らかさが別物だと思った。薪焼き。中までほんのり良い温度。付け合わせのヤマゴボウは、甘く、酸味が喉にまでしっかり
16.新たな試み(サラダ仕立てのリゾットとバルサミコ酢や魚醤で瞬間的にGVした勝浦60kg本鮪中トロの握り、アルバ産白トリュフ、卵黄のカラスミ)
いつもの卵黄やトリュフの丼をちょっと変えて 中トロもとろっとして 卵黄の濃厚さ、トリュフの官能的な香り 米はぷちっと。酸味はきつくない寿司仕立てのインサラータリゾット
17.Sugi畑をお皿に乗せて
高梨農園の野菜など マイクロハーブやエディブルフラワーが鮮やか
18.2019 キングオブ パスタ(愛知鮎、八街キュウリ、勝浦ヒジキと佐倉小麦粉のタリオリーニ)
実に爽やかで、夏を感じるパスタ きゅうりは保存が難しいそうでハウスものだが、今年の人気だったそうだ。トマトの出汁と鮎が良い相性。海藻風味がまたそれと合う。この麺の食感も良い。
19.夏の定番2(桃のスープ、蕨粉のニョッキ、セロリのアイス、柚子の泡)
桃は酸味あり、さっぱりしたセロリやお茶の風味と一緒に、わらびもちのようなニョッキ。柚子。
20.食べる花束(菊の花、マリーゴールド、ビオラ、ローズゼラニムとニセアカシアのジュレ、ラベンダーとヨーグルトのセミフレッド)
香水のような花の香り 酸味、甘み、そして花の苦み
21.食べられなそうで食べられる(モアイ像フィナンシェのサンタバージョン)
22.食後のお飲み物(コーヒーorエスプレッソor紅茶orハーブティー)
23.食べられないけど食べられそう(お土産の自家製石鹸)
24.スギサンタから(有効期限1年ドリンク2杯目無料券)→また伺いたい
2020/01/28 更新
2019/11 訪問
またジビエもあるならばと注文(注意・調理前の雉写真あり)
2回目以降の備忘録 ジビエは当日の運だけれども、あれば追加と前々からお願いしてしまう
食器も3Dプリンターを利用して作られたものを注文されたり、面白い
シェフの熱心さが伝わる マダムのサービスもこれまた良い 頑張っていただきたい
そういえば「大地の鼓動と海の音色」というRPGの副題みたいなメニューではなくなってしまったが。
ジビエオプション 雉と鹿(+4,500円)
01.~シェフからの最初の贈り物~ 定点 トマト飴 ローズゼラニウム キプロスの塩
02.千葉産雉ササミ藁焼き 辣韮ソース エディブルフラワー
燻製はしっかり。しっとりした肉、ラッキョウながら下品な味ではない。花は苦みがあり、舌触りも新鮮
03.雉胸肉生姜マリネ 低温調理2時間 緑のレモンとセロリ イタリアンパセリオリーブオイル
ムネ肉の脂の少なさを補ったということである。家でつんだハーブや千葉のセロリなど、地産地消が嬉しい まったりとした柔らかいムネ肉は旨味が強い パセリオイルは結構しっかりした苦みとさわやかさ
04.フォアグラと栗(フォアグラと栗のペースト)雉レバー エスプレッソとブラックココアのソース 佐倉産ビーツのピクルス
冷たさと甘さと滑らかさ、こってりとしたフォアグラながら、食感は軽やかで栗の風味と相性が良いと思う エスプレッソがしっかりでまた相性が良い
05.雉鍋のイメージで雉腿肉 牛蒡のジュと伊産ポルチーニソース 匝瑳産鶏卵の卵黄 佐倉産長葱 バルサミコ酢
みしっとした歯応えのモモ肉 出汁の旨味、酸味は強くはなく、玉子がぴったり
06.鯖と発酵(ブラストチラーでマイナス60℃に急速冷凍した鯖を伊産ビネガーで解凍して〆鯖のように)インゲンマメと大葉 人工イクラ(オリーブオイル)佐倉産麹と牛乳を発酵させたソース
白井ソースは甘さとしょっぱさとまろやかさがあり、サバも臭みなく、インゲンの爽やかな風味、フムスからスパイスを抜いたようなイメージである
07.千葉産鹿ウチモモ肉を低温調理してからソテー 佐倉産ホースラディッシュ 鹿の血液コンソメ(鹿スジと鹿血液と野菜)
しっとりした濃厚な赤い肉と、すごく新鮮な山葵は相性が良い。 セロリのような香りのコンソメは、玉子が余分なものを取ってくれて澄んでいる 肉はジビエなので、少し野生的クセもあるが、スープをかけて食べてもまた違う美味しさ。
08.鰤と大根(糖分多めに大根スープでガストロバックして皮をパリパリに焼いた鰤と鰤のアラスープでガストロバックした大根)柚子と菊の花のソース
鰤には大根の、大根には鰤のスープを各々しみこませる 皮がぱりぱりして脂はしっとり。少し固めの大根の爽やかな風味と柚子・菊の風味が良い
09.里芋のGV(生ハムとポルチーニのスープでガストロバックした里芋のフリット)ポルチーニパウダー
京料理にも海老芋などを煮て、こう揚げたものがあるが、ねっとりして、外はさくっとして美味しい、ポルチーニのパウダーも良い仕事をしている
10.本日の焼き立てパン
これもついおかわり
11.再生(調理の際に出る魚や肉の切れ端をオーブンで焼いて、野菜の切れ端は乳酸菌で発酵させて、スープとして再生)千葉北部酪農の牛乳で作った泡
まろやかで苦み・とがりはなく、舌触りも優しい。
12.トラフグのフラン(皮や中骨などトラフグの出汁と鶏卵でフランに)白子ペースト イタリアンパセリオリーブオイル
白子は嫌な風味もなく、イタリアンパセリの爽やかさが、白子の濃厚さを締めて良い
13.アイスキャンディー(葡萄)
14.High&Low ステーキ(24時間前からドライトマトと塩でマリネした八千代牛ヒレ肉をマイナス25℃で冷やしてから表面を焼いて)山牛蒡のマリネ
15.~T・T・R 2019 秋~(低温調理してから薪で焼いた千葉産仔鴨胸肉 伊産黒トリュフ フレッシュキャヴィア 卵黄 佐倉産米)
16.Sugi畑をお皿に乗せて(自家栽培のキュウリとレタス、高梨農園の根菜など全てガストロバック)野菜ドレッシングのアイス イタリアレモンとオリーブオイルのパウダー パチパチキャンディ
ドレッシングが酸味しっかりのシャーベット状!楽しいサラダ
17.本日のパスタ(羅臼ウニ 八街産トマトとパプリカ 勝浦産ヒジキを練り込んだ自家製パスタ 隠し味に八街産赤ワイン)大人のパスタ。トマトの酸味とウニ、ワインが大人な重奏で意外に美味しい。海藻の存在感、香りもしっかりした麺も負けない風味である ただの何も練りこまない麺でも良いけれど、ヒジキが主張するこちらのほうが、ソースとの相性はやはり良さそうだ
18.佐倉の秋(千葉産ヤマドリタケと千葉産牛乳とカスピ海ヨーグルトの菌で作ったアイスクリーム)
密度も高い優しい食感で美味しいアイス けっしてキノコくさくはない
19.かき氷(佐倉産柿そのものを凍らせて砕いた柿のかき氷 窒素ガスで泡状にした焙じ茶シロップ 焙じ茶ゼリー)
さっぱりとしたデザート
20.食べれなそうで食べられる(モアイ像を象った黒胡麻フィナンシェ)
これはしっとり、黒ゴマの風味 確かに食べられなそうだがとても美味しい
21.食後のお飲み物(コーヒーor紅茶orハーブティー)
22.食べられないけど食べられそう(お土産の自家製石鹸)
2020/01/28 更新
2019/02 訪問
ジビエもあり(注・調理前の鴨の写真あり)
2回目以降のため備忘録。
青首鴨を追加、10000円コース(鴨を希望すれば、見せてくださる)
鴨も非常にいろいろと出たので、追加したかいもあり、ありがたかった、ガストロバックを使用したブリ大根、茶わん蒸し的なとらふぐのフランなど、ちょっと和を意識したものも良い。器も盛りもいろどり良く。
01.~シェフからの最初の贈り物~ トマト飴 定点
02.青首ハツと佐倉産レンコン フワンボワーズビネガーのマリネ
03.青首のレバー・ハツ・砂肝・血のペースト マンゴーと薔薇のソース ビオラ
04.苺と小豆(テリーヌにしたフォアグラとエスプーマした苺)
05.鴨出汁でガストロバックして炙った青首ササミの低温調理 佐倉産山わさび燻製塩
06.今年の干支(四街道産イノシシ肩ロースのポルペッティ 白インゲン豆のペースト フキノトウのソース)
07.蒸し上げて焼いた青首の手羽先 マスタードソース
08.南瓜のガストロバック(ガストロバックしてからオーブンで水分を飛ばした南瓜 ローズマリー風味のオリーブオイルパウダー 12ヶ月熟成プロシュット・ディ・サン・ダニエーレ)
09.Sugiのケンタッキー(中に干し椎茸を詰めて油で揚げた青首腿肉 お米と飴色タマネギを2週間発酵させたソース)
10.鰤と大根 2018(ガストロバックして身は生の鰤 皮はパリッと香ばしく焼いて アラとフランボワーズでガストロバックした大根 グリーンオリーブとレモンを潰して)
11.トラフグのフラン(白子を擂り潰して漉したトラフグをガストロバックしてバターソテー)
12.トリュフ+キャヴィア+鯛+古代米+卵=Bouno
13.~再生~(鯛の頭・中骨・アラやスジ・骨など通常であれば捨ててしまう部位を再生して潮汁に)
14.本日の焼き立てパン(チーズとバターのパン)
15.Sugi畑をお皿に乗せて(海洋深層水でガストロバックした根菜などのサラダ)
16.~本日のパスタ~(オリーブオイル以外は千葉県産 自家製タリオリーニ イノシシ腿肉ミンチ トマト セリ)
17.アイスキャンディー(りんごのアイスキャンディー)
18.~High&Low ステーキ~(珈琲豆と24時間マリネしてから2時間かけて低温で火を入れ皮は薪で高温一気に焼き上げた青首胸肉 千葉県の果物 桑の実・苺・金柑・蜜柑のソース)
19.イチジクの葉っぱ(イチジクの葉っぱを瞬間冷凍 ホワイトチョコのパウダー)
20.泡・氷・焦げ(蜜柑の泡 蜜柑を丸ごとミキサーにかけて凍らせて 焦がした蜜柑の皮)
21.食後のお飲物、お喋りのひと時に…(アマレッティ)
2020/01/28 更新
2018/08 訪問
スギさんのlabo
2回目以降の備忘録。
相変わらず研究熱心なシェフ、いろいろ試され、ここはスギさんのラボ。器も楽しく揃えていかれている。
お値段もとても良心的なかわりに、高級食材を駆使はしないものの、新鮮な千葉の魚や野菜中心。飲み物も、日本酒もいれてくださる。
ランチ 大地の鼓動と海の音色
シェフからの最初の贈り物 トマト飴 定点 ローズゼラニウムとキプロスの塩 これはほぼ毎回出るのだろう。懐かしい飴の味、リンゴのように甘すぎないトマト 塩がいい仕事
フォアグラと人参 新人参を窒素ガスで瞬間ムースに。甘い。フォアグラは柔らかくするために生クリームにて。食感が柔らかくとろけ、フォアグラも癖なく。
新じゃがのガストロバック 出汁を注入し、歯応えも面白いじゃがいも、イタリア肉じゃがのような。見た目も楽しい。何を注入していたか失念。
イサキと山の香り 千葉のイサキとフキはベリービネガーで甘酸っぱく。泡はドクダミとレモン。
金目鯛と藁 火入れと香りが良い
本日の焼き立てパン 自家製でとても好み
トリュフ+雲丹+古代米+卵=Bouno イタリアのサマートリュフを使って、古代米のプチプチと濃厚な玉子、ウニ、真鯛。リゾットのほうは、あまり強い味付けではなく、食感とコクと香りが楽しめ、正直丼で食べたいものである。
〜再生〜
鱧 2017 中骨の出汁をガストロバック。揚げ感は柔らかめ。鱧の旨味が甘く広がる不思議な鱧天。パプリカとナスのカポナータソースを添えて。なお、出汁スープも頂く。
Sugi畑をお皿に乗せて
〜本日のパスタ〜 くわの葉の緑色、鮎の炭火焼、トマト、オクラ、キュウリなど夏らしい内容。
香りのアイスキャンディー リンゴと山椒 さっぱり
~High&Low ステーキ~ 焼きの香りが良い。温度を調整して焼く、柔らかい牛で個人的に前の豚より良い印象だった。
メロンのエアーアイス 普通、この辺は無難な大量に作ったシャーベットでくるのだろうが、ここは焼きナスで香りをつけ、ホワイトチョコパウダーやオレンジを加えて、面白い風味のがりがりアイス
食後のお飲み物
ニョッキ 香りの競演 ニョッキはワラビ粉でんぷんでもちもちとしており、皮ごと作った桃のソース セロリなどの葉も使って
お喋りのひと時に、、、
余韻
2020/01/28 更新
2018/05 訪問
彩りと楽しさ、地産地消の美味しさが多くの皿にて
☆ガストロバックも利用して調理、研究熱心なシェフ
☆地元の素材も多用、郊外の地産地消レストラン。面白いしかけも楽しめる
☆器・カトラリー等もこだわり、好印象
☆シェフ、奥様のサービスもあたたかい雰囲気
☆休日5,500円ランチ、安くはないが、皿数、内容を見るとスゴ・スギ、お値打ち!
☆書くまでもないが禁煙だ
☆★郊外一軒家レストラン。駅からは歩けないこともないが、多少離れている
01.~シェフからの最初の贈り物~ トマト飴 定点
ジューシートマトを飴でコーティング。キプロスの塩とバジル、
色も味も好相性。
飴は懐かしいべっこう飴的な味わいである。胃のウォーミングアップ?
02.鰆と春の色
低温調理の鰆と春菊がガストロバック(減圧加熱調理器)にて。赤紫蘇のゼリー、マリーゴールドの午後の太陽のような黄色、鮮やかな初夏の彩り。しかし味わいはさっぱり。和をちょっと感じさせる。
しっとりした食感の鰆がとても良い味。ガストロバックは、それを買えば何とかなるものではなく、それ自体は技術であり、やはり使い手の能力によって料理は作られるものと思う。
03.新じゃがのガストロバック
芽吹いている!楽しさを感じさせる皿もちょこちょこ現れる。土はオリーブ、イモをクリームチーズで支えているが、味の相性はもちろん抜群。味わいを犠牲にして無理に楽しくしているわけではないのが好印象。経験不足だからよくわからないが、ちょっと分子ガストロノミー的な面白い料理を思い出すような試みもある気がした。
04.鰤と一瞬の炎
とても冷たい皿に乗った鹿児島の鰤は八割生だそうだ。レアな食感。藁の香りで瞬間火入れ。2年モノの山ワサビと燻製塩。山ワサビは北海道でちょこちょこ食べたと思うが、この山ワサビは千葉産。鰤の旨味を引き出すような辛み。香る塩、これはうまい!!!!
05.フォアグラと初夏の香り
千葉の館山では大きなレモンなども売っていたが、南国果物も栽培されている。フォアグラのムースとパッションフルーツにマンゴーのムース。成田の奈良漬け。フォアグラの風味に爽やかさなムース、口中のまろやかさに、舌先にくる奈良漬けの風味がまた合う。
06.本日の焼き立てパン(チーズとバターのパン)美味しい上、おかわりできるのが好印象
07.鰻
オーストラリアの天然大鰻。最後に鰻を見せて頂けたり、サービスもとても暖かかった。ぶりぶりぐにぐにとした弾力ある歯応え。ガストロバックして、蒸し焼き、炭焼き。赤ワイン、サンジョベーゼのバルサミコで味付けで、臭みも感じず食べやすい。佐倉の香味しっかりのクレソンが添えられ、山椒も散っていた。
08.~再生~(真鯛の潮汁)
真鯛のアラ出汁。ワイングラスでというのが面白い。
09.トリュフ+雲丹+鯛+古代米+卵=Bono
何とも贅沢な玉子かけご飯。古代米の鯛出汁リゾット、サマートリュフ、雲丹、卵黄。サマートリュフは香らないものなのかなと、経験の薄い私は思っていたが、とても香った。白トリュフが香らないお店もあったので、嬉しいことである。米のぷちっと感も良い、次は追加料金を払ってドカンと食べたいと思った。
10.Sugi畑をお皿に乗せて
千葉の高梨農園の野菜。型抜きした人参の顔。白バルサミコ風味で爽やか。
11.~本日のパスタ~
千葉はいろいろな農産物が取れるものだと感心、パスタの小麦粉も佐倉のものだろうだ。よもぎを練りこんで。
銚子のショウサイフグはガストロバック調理、トマト、三つ葉、せり、ふき、ワラビ。生パスタの固さも良く、少しクセのある野菜の香りと元気な食感と出汁が好相性、まとまりよい美味しさ。野菜も見せて頂いたが元気のいい野菜である。
12.香りのアイスキャンディー
リンゴとミント 爽やかな口直し
13.~High&Low ステーキ~
豚か牛を事前に選ぶ必要がある。
なるほど、温度を低温で火入れ、そして一気に高温に持っていくというので、このネーミング。
トマトと塩でマリネしたガルシアポーク、60度で2時間低温調理、マイナス25度で冷やして、一気に高温の薪焼き等々、肉汁が出ないようにと手間をかけられた肉は、柔らかい、しっとり美味しい豚肉、臭みもない。ナイフも切れ味が良い。もう少しジューシーでも良いが、脂が重くならないようにという心遣い。ヤマゴボウのピクルスとナスタチウム。皿空間も美しい。
前日からしっかり時間をかけているので、近頃たまに聞くドタキャン・無断キャンセルなど絶対ないようにしなければならない。
14.メロンのエアーアイス
富里の特産品のメロンとホワイトチョコ
15.食後のお飲み物(コーヒーor紅茶orハーブティー)
鹿児島の某イタリアンで見たお茶の見本が出てきたが、今はあちらは同じメーカーながら、ティーバッグの写真。こちらの見本のほうが、良い気がした。オーガニックデトックスインフュージョンというのを選んだ。
16.チャチャ
黒ウーロン茶ゼリーに、宇治抹茶のムース。食後に食べやすい。
17.お喋りのひと時に…(アマレッティ)
つまめるさくさくした小菓子。
せっかく来たからと欲張って5杯ペアリング、少し飲みすぎたけれども、ワインもどれも相性良く良心的。地元の方も気楽に来れるような価格ということだが、頼んでおけば、もちろん追加料金の上で、食材の相談や量の増減もできそうである。
味も心持ち濃いめのものもあるが、適切で疲れず多皿を満喫できた。研究熱心なシェフ、これからの可能性にもすごく期待できると思う。奥様との二人三脚、頑張っていただきたい!
広々とした土地と、暖かい海に恵まれた千葉の郊外、昼下がりにわくわくと気楽に時間を過ごせるレストラン。非常にお勧め、絶対再訪したいところ。
2018/07/24 更新
☆トリュフ、フォアグラ、キャビア、鴨など、洋おせちには庶民が入れていただきたいものがしっかり入っていて、町のイタリアンおせちより贅沢な内容だと思う(逆にこういう食材が苦手な方には向いていない)
店のほうが満足度は高いけれども、好きな酒と好きなペースで頂けるオードブルも良い。パスタはひじきのもので、後からかけるパセリオイルの香りも豊か。年越しそば風のスープパスタに菜花。