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昼の点数:4.7
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¥1,000~¥1,999 / 1人
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料理・味 5.0
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|サービス 4.6
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|雰囲気 4.6
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|CP 4.8
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|酒・ドリンク 5.0
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[ 料理・味5.0
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| サービス4.6
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| 雰囲気4.6
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| CP4.8
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| 酒・ドリンク5.0 ]
蕎麦を愉しむ
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天丼セット1300円
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エビは今年度ピカイチ
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左がそば茶、右が番茶
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ファサード、夜はよるめし らしい
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2016/10/27 更新
遊び と言う言葉には遊戯という意味だけでなく、ゆとりや余裕、という意味もある。
全部をぎちぎちに埋め尽くさず、そこだけわざと残しておく。
生活の中にその遊びが有るからこそ心が豊かになり新しいものが生まれる。
気ぜわしい世の中そういう感覚を求める人は増えているのかもしれない。
蕎麦に対する経験が浅いので人に何がしかをお伝えすることが苦手で長く蕎麦レビューを控えてきた。
しかし実は近年加齢とともに蕎麦が戀しくなった誠を隠しおおせない。湯島妻戀神社に程近い三組坂上をやや下ったここホテル江戸屋は湯島でもなかなか遊びのある旅館である。なんか惹かれるが敷居が高いと勝手に思っていた。
その旅館の地下にその蕎麦屋はあった。名を古拙 という。坂道の多い湯島だけあって地下でも通りから階段を経ずに直に入ることが出来る。
前から気になっていたが、いきなりよるそば は気後れがしたので、ひるめし ののれんにほっと安堵して引き寄せられるように店内にはいった。
蕎麦屋というスタンダードを知るまでに至っては居ないものの、店内はなんとなく正当的な雰囲気を感じた。
時は昼前で客は3割の入り。接客は丁寧である。4人掛けの机に案内されなぜかまたほっとした。
お飲み物はご自分でお好きなものをお好きなだけと声をかけられコーナーに行く。
たしかにいろいろある。冷たいものでも、そば茶、番茶、紅茶、コーヒー、水。すべて蓋付きのピッチャーに入っている。
熱い煎茶、コーヒーもある。
10月としては暑い、秋空の広がる晴天日でのどが渇いていた。
そば茶と番茶をアイスで選んだ。そば茶はさっぱりとしてそばの実の香ばしさが光り口の中がさわやかになったり、そのお陰でそばを食べる準備が出来るような気がしたりしてきた。
番茶はこれまた深く香ばしい煎り具合であり、すごく旨かったりした。なぜかお茶のお陰でにおいに敏感になってきた。
待つこと10分と少々で、天丼セットが運ばれた。大好きな海老天が、天丼だけではなくそばにも入っていた。ありがたかった。
蕎麦は新そば。冷たいぶっかけ(と店員さんは確かに口にした)にした。
そこいらじゅうに香りが届く。
新蕎麦を待ちて湯滝にうたれおり 秋櫻子
まずは蕎麦にとりかかる。
わさびが適量入れられており、溶くとわさびの寂しさをおびた香りが広がる。蕎麦が細い。
この細い蕎麦、どう表現したらよいか見当も付かないのでお許し願いたいが、例えばチェーン店のゆで太郎が提供するそばの断面の4分の一くらいである。縦横ともにそれぞれ半分の細さ。しっかりとしたコシがありながら細麺だから歯ごたえは最高に按配よくなっていた。ごわごわでなくつるつるとしている。
出汁が柔らかく出来ているので、よく冷えているのに温かみが感じられて不思議と自分には絶品に感じた。か細くも緻密に切り揃えられた上品な小ねぎが利いていた。白ねぎでないのが嬉しい。
海老天は薄ごろもを羽織り新しくきれいな天ぷら油で中までしっかり揚がっているのがありありとわかり、しかもあつあつでさっくりしていた。これはやっぱり湯島のてんぷらだ、うまい。うまいばかりで他に表現力が無い。やっぱり食べログに向かないたちだ。
蕎麦に気を盗られて気付かなかったが、BGMが静かに静かに流れていて、オールニーディズラブやらサージェントペパーズであった。ビートルズである。なんかやっぱり湯島を感じたのはこれも遊びのためか。上から目線でなく自分のような素人もお陰で安心できた。
そして天丼。
舞茸、茄子、大葉、ピーマン、大エビにてんぷら屋らしい必要十分の前処理がされていて、油が良く絡みまたよく切れていた。巧い揚がりっぷり。
天丼のたれが大変に優れものであり、控えめの甘さの向こうに旨さがあらわれた。夜も期待できそうだ。
エビは今年度ぴか一の大きさでいてしかも味の深みが堪能できた。このセットで1300円は高くは感じなかった。
さすが、著名店主石井仁さんといわれるだけのことはある。当日はいらっしゃらなかったが。いらっしゃっても自分恐れ多くて声はかけられないだろうな、やっぱり。
文京は蕎麦屋はココで、うどんは本郷三丁目のこくわがた、で決まりのような気がしている。
もうよそに行くのはよそうかなとまで思った。出会えた嬉しさで良き一日であった。
おごちそう様でした。