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昼の点数:4.6
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¥15,000~¥19,999 / 1人
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料理・味 4.6
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|サービス 4.0
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|雰囲気 4.0
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|CP 4.0
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|酒・ドリンク 4.0
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[ 料理・味4.6
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| サービス4.0
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| 雰囲気4.0
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| CP4.0
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| 酒・ドリンク4.0 ]
それでもここは福臨門
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脆皮焼肉
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七福脆皮鶏
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醸焗蟹蓋
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鮑汁鶏翼醸散翅
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金銀蒜蒸茄子
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鮑汁章魚鶏粒飯
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古法馬拉糕
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2018/07/17 更新
ここの前身は香港の福臨門魚翅海鮮酒家。70年代に開業し少なくとも90年代中頃までは広東料理の最高峰として君臨していた。初めて訪れたのは86年、今はなき銅羅湾店で間口も狭く高級店のわりには内部もごく普通の設えだったが、高級広東料理の淡く深い味わいは深く舌に刻まれ、その後は毎年のように香港へ出かけては福臨門の料理を堪能しました。
そんな福臨門でしたが1989年に銀座店をスタートとして日本には数店を展開し、最近は中国本土に数店舗を展開しています。福臨門は代々生え抜きの厨子が調理場を支えてきていたとのことなので、店舗が増えれば当然元の味を維持するのは難しくなるのが飲食店の定めですから、世紀が変わったあたりから余り良くない報告がチラホラと聞かれるようになってきました。私自身も2001年末日本人旅行者で満席の九龍店で冴えない顔の福臨門と出会いました。ほんの数カ月前には同店で以前と変わらない料理を堪能出来ていたのにです。
そして現在、ご存知のように数年前にお家騒動で分裂し日本店は家全七福ブランドに。
さらに食べログの東京中国料理ランキングでは50位前後とその実力からはありえない順位である。
当日は半年ぶりの訪問で平日のひとりランチ。好きなメニューがあるので、ついつい同じものを注文してしまう。当日食したのは以下の7点だが、ひとりでは量が多すぎるので脆皮鶏と鮑汁章魚鶏粒飯は半量残しての持ちかえりを前提としての注文です。
・脆皮焼肉ーーー豚バラ肉の焼物
・七福脆皮鶏ーーー金鶏の姿揚げ 半羽
・醸焗蟹蓋ーーー蟹肉の甲羅詰めオーブン焼き
・鮑汁鶏翼醸散翅ーーー鶏手羽先のフカヒレ詰め 鮑汁ソース
・金銀蒜蒸茄子ーーー茄子のニンニク風味蒸し
・鮑汁章魚鶏粒飯ーーー蛸と鶏肉の鮑汁炒飯
・古法馬拉糕ーーー広東風蒸しカステラ
脆皮焼肉---ヘイフンテラスも旨かったけど、やはりここのが一番かな。
脆皮鶏---昔に比べるとじわじわと味が落ちている気がする。鶏内部の味の染み込みが減って代わりに表面の塩が強くなっている。邱永漢氏の受け売りで世界一の鶏料理だとずっと思っていたけれどさすがにちょっと自信がなくなって来ている。
醸焗蟹蓋---これは福臨門の名物だったが香港では食したことはなく、数年前からひとりランチに便利なので食べ始めた。なので昔の味は知らない。とにかくカニの量では日本一のカニコロッケである。
問題は次の鮑汁鶏翼醸散翅で、昨年9月に季節メニューに見つけて注文した際には濃厚な鮑汁がフカヒレにからんで実に旨かった。ところが今回のものはその鮑汁が薄ボケた味でまるで別物。食べ終えた後にさすがにこれでは納得がいかなかったので、サービスに具体的に味の問題点を指摘してクレームをつけた。
しばらくすると厨房と相談したのか作り直しますとのこと、ただこちらはもう満腹近かったので遠慮しておいた。そして驚いたのが鮑汁章魚鶏粒飯の出来具合。このメニューは初めて香港福臨門に行った時以来の好物メニューであり何回食したかは判らない位。ただこちらも脆皮鶏と同じくじわじわと味が落ちて来ていて、特に昨年11月に食した時には特に出来が悪く、外見すら以前のものと変わっていてリゾットというよりは湿っぽい炒飯といった感じだった。ところがこの日の鮑汁章魚鶏粒飯は全盛期の福臨門を彷彿とさせる見事な出来栄えで、それをサービスに伝えると「シェフにこれはしっかり頼むよと伝えておきましたので」との返事。
久しぶりに本当に美味しいこの料理を食べれて満足だったもののやや複雑な心境。またデザートの馬拉糕はサービス、さらに会計には文句を付けた鮑汁鶏翼醸散翅は計上されておらず、出口ではシェフが謝罪とお見送りをしてくれた。
中国料理は店と親しくなると美味しくなる、とは良く言われていたが、全盛期の福臨門は香港人と宴席を組んで出かけてもふらりと観光客として訪れても変わらぬ美味が味わえた。
福臨門ブランドで4店舗、家全七福ブランドで7店舗もある現在、事前に店側とメニューや内容に細かい注文を付けておくことが必要なのかもしれない。