レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!
1位
1回
2015/03訪問 2019/02/10
※600レビューはこちらのお店を選択。皆様いつもありがとう
ございます<m(__)m>
いまだ桜は舞い散らず、花粉だけが舞い散る京都の三月。
お決まりのプレゼンを交えて相方にこの中で一番どこに行きたいか
聞くと、こちらに対する反応がよかったので、こちらを予約。
予約ですが、当然ながら、まずカウンターから埋まっていきます。
三週間ほど前の予約でしたが、週末は4月までいっぱいとのことで、
平日で空いている時間を伺うと、遅めの時間でテーブル席ならば
ということで、唯一、席を確保できたのがこの日。
あとにも詳しく述べますが、気さくなご主人の華麗な包丁さばきと
軽快なトークを楽しむのもこちらのお店の醍醐味ですから、できれば
カウンターを指定して、なおかつ、お客さんがはけた後に、大将の
お肉や食に対する思いをお聞きするのがお勧めです^^
コースは基本1コース。和牛ステーキのお肉の内容次第でお値段が
変わるというのは他の方の口コミ通り。
この日だと、ロース(13000円)、ヒレ(14000円)、特選ロースと
特選ヒレが(17000円)。ちなみに、人数分の注文と同じ部位を注文
する必要があります。
基本1コースといいましたが、クワトロ☆さんや毎日外食グルメ豚さん
さんのレビューにもある通り、大将おまかせコースというのがあります。
文字通り、値段も食材も大将におまかせで、大将曰く、お財布に優しく
ないコースだそうです(笑)
もっとも、大将ご自身は、常連限定だとか、一見には提供しないといった
ことは特におっしゃっておられず、一見だと通常そのようなコースの存在
を知らないので、注文されることがないだけなのかなと思います。なので、
気になる方は、予約時に念のため聞かれてみてもよいかもしれません。
この日、私は特におまかせコースを予約していたわけではありません
でしたが、メニューにないお肉はありますか?と店員さんにお聞きすると、
大将がカウンターから出てきてくださって、中川牧場さん(上質な近江牛
の生産者さん)のロースのいいところがあります、それと、天然トラフグ
の白子をお刺身と一緒に出せますとのことだったので、しかるべく。
ということで、この日は大将の一部おまかせコースという構成。
この日の内容は以下。なお、お写真にもお料理名書いておきましたので、
お料理の画像と中身だけをお知りになりたい方は、「全ての写真を見る」
からどうぞ^^v
■蕗の薹とおにくのお出し 特◎
非常に上手にかつ素敵に牛から出汁をとっておられます。
■タンの昆布締め。天然トラフグの白子乗せ(特注) 超特◎+++
タンの昆布締めはこちらの定番。
昆布の香りがタン全体を包んでいるのですが、ここにまさかのフグの白子。
フグは白子だけを仕入れるルートを確保されているそうです。この日のフグは
7kgオーバーのの超特大サイズ。白子だけで1.2㎏だそうです。超高級フグ
店でもそこまでのサイズを常に仕入れるのはかなり難しいんじゃないでしょうか。
■ロースと黒トリュフ 超特◎
見事にサシの入ったロース。これとトリュフの組み合わせ。
ここで、結局高い食材と高い肉合わせて出してるだけじゃないの?って疑問が
頭をよぎった方もいるかと思います。私もそうでした。
ですけれど、食材の合わせ方の妙といいますか、普通肉とこれを組み合わ
せないだろうというご主人の発想がこちらの良さであり特徴なんです。
ご主人はその辺りよく研究されているようで、この日もやはりすき焼きは
松茸ですかね~なんて言ったら、いやすき焼きはトリュフ、松茸はしゃぶ
しゃぶでいきましょう、とおっしゃってました。あとにも述べますが、ご主人
の自由な発想が垣間見える部分ですよね。
■筍とおにくの椀 ハマグリのお出し 超特◎
椀種はもちろん牛肉。みすじでした。言うまでもないですが、筍の質や
ハマグリのお出しも素晴らしいです。
■おにくと独活の焼合わせ ふきのとう味噌で 超特◎++
ここで焼物。ご主人のタクトがにわかに激しくなってまいります。
部位はサガリ。独活との組み合わせ。サガリ以外に適切な部位がある?
と聞かれれば、黙るしかないです。それくらい素晴らしい組み合わせ
であり火入れ。
■タンと白アスパラの冷菜。キャビア添え 超特◎++
さっと湯通したタンに合わせるのは白アスパラとキャビアとフルーツ
トマト。生のトマトは唯一苦手な食材なのですが、生まれて初めて二口
食べました、甘い→うまいのパターンを受け入れた瞬間(笑)。下のジュレ
状のものはハムからとったっておっしゃっていたような。
■サーロインのしゃぶしゃぶ 超特◎++
フィナーレに向けてタクトがさらに加速します。
サーロインを水菜で巻いてポン酢で。言葉がありません。
■中川牧場のロース(特注)測定不能
大将が焼く前にテーブルまで持ってきてくださいます。すごいのは見ての通り。
これの中心部分、本当に美味しいところだけを炭火でじっくり焼いてくださいます。
一人前120~130g。一般的なステーキ屋さんだと80gくらいですよね。
しかも、この日は相方が体調不良でほとんどが私の胃袋に。生涯最高のお肉なのは
間違いないとしても、ありがたみがなくなってきますね(笑)。ソース、お塩、
ブラックペッパー、西洋わさびの醤油漬けだったかな、どれで食べても悶絶級。
大将と談笑しているときに、ふと神戸のあら皮さんの話になったんですけれど、
最近は炉窯の購入も考えていらっしゃるそうです。そうなると、今の店舗だと手狭に
なったりするのかなあ。飽くなき探究心に惚れそう。
■食事 超特◎
ここまで来るとかなりお腹がいっぱいです。しかし、これまた定番のヒレ肉の
昆布巻きとご飯を食べないわけにはいかない。たとえ絶不調、あるいは満腹で
あってもこれだけは食べておきたい一品です。
■お抹茶のシャーベット白州の香り 超特◎+++
食材の組み合わせについては散々言及してきましたが、ここまで徹底します。
抹茶のシャーベットとウイスキー。本当にたまりません。今まで食べた
どのお店の水菓子よりも好みでした。お酒がダメなかどうかちゃんと確認して
くださいますので、苦手な方でも安心です。
<会計と懸念事項>
スパークリング(1000円)×2、ビール(1100円)、赤ワイン一杯と日本酒
一合で、約7万円。正直なところ、白子とお肉一口を食べた時点で両手はいったと
思ったので、思ったよりは安いという感想は持ちましたが、何でもない平日に
相方と夕飯食べただけと考えると高いですよね(笑)。
ただ、それくらいすごいお店です。
実際、13000円のコースでワインとビールを飲むだけなら、2万円以内ですし、
この界隈の高級懐石店の客単価とほとんど変わりません。
だけども、一つ思ったことがあって・・・。言っていいですか?大将(笑)
もともとこちらのお店は6000円のコースからやっておられたんです。
もっとも、こちらの大将のことですから、当然もっといいお肉を求め出します。
そうなると当然仕入れ値が上がり、値上げという流れ。
そして、牛肉好きなお金持ちの方が東京からもわんさか押しかける今の状況。
その状況を楽しまない大将ではありえないので、もっと張り切ってくれはります。
ただ、結果、将来的には、おまかせコースのみのようなお店になるかもしれません。
そうなると、地元民とってはほぼ手が届かなくなるお店になるかもっていう危惧は
あるかな。
<一応こんなネガティブな点も指摘>
それと、これは日にもよりますが、わりとカジュアルなお店というのもあって、
この日はカウンターの常連さんがかなり賑やかでした。早い時間であれば場面は
選ぶお店です。
それと、大将の接客スキルはそれはもう素晴らしいですが、それ以外の店員さんの
それは大将と比べるとかなり落ちます。私が思ったのは、例えば並びの味ふくしまさん
ならば絶対にしないであろう皿の引き方であったり、料理やメニューの説明だったり。
美味しいので全部チャラですけどね(笑)。ただし、場面場面でのお店の対応が重要な
こともあるので、私なりに思ったネガティブなことも書いておきました。
<まとめ>
こちらのお店について、京都の牛肉文化と懐石料理が融合したお店だとか、
肉割烹の定義がどうだとか、そういったステレオタイプな切り口からあーだ
こーだいったところで、皆様にこちらのお店の具体的なイメージを持って
もらえないように思います。
端的に言うならば、美味しいものを食べることが誰よりも大好きで、美味しい
ものを客に振る舞うこともまた大好きな肉のマエストロによる饗宴。
ご主人曰く、ステーキ屋さんだと、ある程度パターンがあるけれど、
別にステーキを食べさせるお店にお椀があったっていいじゃないかと。
その意味において、むしろ京懐石のような形式にとらわれない自由な
発想がご主人の発想の根本にあるようです。
拙く浅薄ながらも、美味しいお店を巡ってまいった経験から思ったのは、
素晴らしい料理人さんって概ね共通項があるように思うんです。
すなわち、まず一つ目は、ポテンシャルの高い素材を仕入れるルートを
もっていること。二つ目は、その素材に対する圧倒的な自信とプライドを
持っていること。三つ目はその素材を活かし切る技量を持っていること。
ここまでは一流料理人さん一般の共通項なのかもしれませんが、私がより
応援したくなる料理人さんは、これらに加えて見せかけではない謙虚さを
もっている方。仕入れ先に対する感謝・尊敬の念であったり、お客との関係性
であったり、商売人としての立ち振る舞いだったり、所作だったり、大人気店で
おごらない理由がないのに、全くその素振りがないような方。
まさにこちらの伊藤さんのような方です。
39歳という若さのご主人の伊藤力さん。見た目も今風で男前、スーツを
バシッと着たら業界の方かと思わせるような端正なルックス。
私が大好きな滋賀のしのはらさんも伊藤さんのお店にいらして話込まれたこと
があるそうです。関西の若手料理人の方々はすごいです。仕事に対する取り組み方、
考え方、本当に勉強になります。
最後に。
京都では懐石食べるから肉はいいよと思う方も多々いらっしゃると思います。
でも、ここまで肉にこだわったお店はこちらくらいかと思います。
例えば、揚げ物を出す場合も、揚げ油は牛脂など、全品に肉の要素を取り入れて
おられます。京都の有名店をめぐる際の優先順位として、私個人の印象ではここ
が一番でもいいと思います。それくらい素晴らしいお店です。
皆様も機会があれば、いや、機会を作って伊藤さんによる饗宴を楽しんでみられ
てはいかがでしょうか?
2位
2回
2018/03訪問 2018/03/28
一般的なことをいえば、素材の良さを活かす割烹ですが、それだけではなくて、温かくて、楽しくて、次の予約が待ち遠しい素晴らしいお店です。三多さんに出会えて本当によかったと思っております。是非、ご夫妻とお会いになられてみてください^^
いつものように、予約数日前に、女将さんから電話が。
仕事中でも打ち合わせ中でももちろん出ます(笑)
覚えてますとも、どれだけ心待ちにしていたか。
今回は、妻が子育て奮闘中ということで、妻とも面識の
ある京都のマイレビさんをお誘いしての訪問となりました。
なんていうのかなあ、大将と女将さんのお顔を拝見すると、
安心するというんですかね、またお会いできてよかったな
という気持ちと帰り際にまたお会いましょうという気持ちになります。
そんなことを思うとても素敵なお店で、僕が一番好きなお店のご紹介です。
ところで、一期一会という言葉は、通常、出会い自体が一度しかないのだから、
その一度の出会いを大切にしようという意味の四字熟語ですが、私にとっての
一期一会という言葉は、少なくとも食べ歩きとの関係では若干違った意味合い
であるように思うのです。
端的に言えば、素敵なお店と出会えたとして、その後どんなお付き合いをして
いますか?という話です。
三多さんに関しては予約の回数が数年開くので、それ自体にご不満がある方も
いるかもしれませんが、僕に関して言うと、結婚前、結婚後、出産後という
まさしく人生の節目に三多さんご夫妻とお会いしており、必死に予約している
というより、次回はこんな感じになってますというようなご報告会でもあります。
僕にとっての最高の出会いかもしれません。
さて、お料理の話ですか(笑)
ピンの食材を徹底して追求しはる姿勢は変わらず、お値段にも反映しています。
季節問わず、最低ラインお料理だけで30000円以上と思ってください。
この日はお酒代を出産祝いとして割り引いてもらいましたが、それもお店と僕
との関係性の問題なので、通常利用外とかにはしませんので。
30年3月の献立は以下。
□明石だこの出汁
非常にうまいです。濃いです。
□春大根とベルーガキャビア
しのはらさんみたいですね(笑)高いキャビアの味です。
□山城の筍、小袖寿司、小豆島のばちこと一寸豆
筍は時期的なのもありましたけど、やはりすごい
□明石鯛と山口の赤貝
赤貝はおいしかったですが、香りはその日の最高級がいった
寿司屋よりはおちるんちゃう?ってレベル。
□本ミルと蛤、春キャベツの椀
本ミル京都の懐石で出すかとおもいましたが、信じられないレベルに旨い
□金目鯛
金目鯛が旨いと初めて思った
□あわびと白アスパラ
どっちもうまい
□子持ち烏賊、トマト胡麻酢和え
すごい
□伊勢海老と雲丹と春タマネギの白みそ仕立て
すごい
ホンマにすごいとしか言いようがないです。
おつまみてきな懐石が苦手ならば、それは無理ですけど、
それでも今の食材のレベル知ってい言ってる?って言われます。
2人目の報告を女将さんにできるといいな。
最強最高の懐石店のご紹介でした^^
※2016年7月※
こちらクラスのお店になると、懐石料理に何を求めるかによって
評価が分かれると思います。
その点、私は旬のいい素材を、こねくり回すことなく、最高の状態で
提供してもらう、いわばお鮨屋さん的なお料理を提供してくれる
懐石料理店に価値を見出します。引いて引いて引きまくったお店。
そういうお店が好きな人にとってこれこ以上のお店はないと思います。
女将さんの接客も大将の笑顔含めて、私ども夫婦にとって大切のお店です。
次回予約は二年先ですが(笑)、またお二人に会えるのを楽しみにタクシーに
乗り込みました。
以下、2016年7月の献立です。ご参考まで。
□噴火湾産毛ガニのジュレ 超特◎
こういうお名前ではなかったですが、食べた際の印象です。
涼しげなバカラの器に北海道噴火湾産の毛ガニがこれでもかと盛られています。
毛ガニの醍醐味カニ味噌が絶妙のバランスで他の野菜と調和しています。
絶品です。
□明石産蛸のてっぱい 特◎
吸盤はゆがいて、身は生で。辛子がかなり効いています。
顔がゆるむ美味しさ。手間自体はさほどではないかもしれないけど、提供の
仕方にこだわりがあって、ご主人のセンスがあふれています。
□800g超えのメイタカレイ 特◎
夏カレイの代名詞。大きいサイズのものは一定の料理屋さんにしかはいらないそう。
私も、新地のさえ嬉さんで、この時期にメイタ食べましたけれど、はるか上を行く
質でした。あの、さえ喜さんよりですよ?(笑)
□淡路島産赤ウニ 特◎
ウニについてもいろいろお話させていただきました。夏場は赤ウニとしても、
このサイズはなかなかないですよ。濃厚ではなくあっさりとした味の赤ウニ。
私も大好物ですが、北海道産の濃厚なうまみがつまったバフンウニ、あるいは
ムラサキウニとはまた違いますよね。エサの影響でこれだけ味が変わるのかと。
□和歌山産すっぽんのお椀 特◎◎
このあたりも素材感が強調されてます。すっぽんのお出汁って取り方によって
全然違いますけれど、三多さんの手にかかれば絶品椀に。諸先輩方に怒られる
かもしれないですが、僕は、これ食べたときに、緒方さんをもはや追い抜いて
おられると思いました。それくらい素晴らしい出来のお椀です。
□きゅうりの胡麻和え 特◎
本来であればトマトなんですが、私がトマトが嫌いなので、きゅうりで。
胡麻和えなる料理は幾度となく食べましたが、野菜の水分、胡麻の味、
すべてがアンビリーバボー。
□海うなぎの白焼き 超絶特◎◎◎
天然ウナギの中でも最高峰の海うなぎの特大サイズを白焼きで。これはすごい。
海うなぎいうのは文字通り、海で取れたうなぎのことで、淡水に生息していないので、
臭みもなく脂がのっているという代物。これも、何度かこの時期にさえ喜さんで食べたけど、
全然レベルが違いました。取れればどの料理屋さんも飛びつく素材だそうです。
パリッと焼かれた皮目と自然な脂と甘味であり旨み。
これを鰻重にしてるお店ありますか?ってお聞きすると、まずないです、お代の設定が
難しくなりますと。ご主人もおっしゃってましたが、脂を乗せようと思えば
エサ次第でなんとでもなるとして、結局近代マグロ的な仕上がりになるんでしょうね。
天然の良さというのは文字通り非人工的なものにあるだろうと。もう、東京のかぶとさん行くの
や~めた(笑)。
□三陸産煮アワビと白ずいき 超特◎◎◎
軟らかく煮られた鮑とまさかの冬のお漬物素材の組み合わせ。
上品な出汁と鮑の食感、何もかもがパーフェクト。悶絶級に美味しいです。
□韓国産鱧 超絶MAX◎◎◎
鱧の美味しさの限界突破。生の鱧です。とろけるような食感の鱧というのは
初めて食べました。食堂おがわさんで鱧食べたことを後悔しました。
本当にすごい。
□アコウ鯛の揚げ出し 超特◎◎◎
兵庫県ではなじみのあるアコウですが、ご主人が兵庫県の方ということもあり、
京都でもお目にかかりました。白身の高級魚としてはフグやクエに並ぶ美味しさ
だとおもっていますが、やはり素晴らしい。
□トウモロコシご飯 特◎◎
九州のとうもろこしだそうです。びっくりするほど甘くて香りのあるもの。
おにぎりにして自宅に持って帰ってきたので、今から食べます(笑)
□宮崎産マンゴー 特◎◎
これはいうことなし。うますぎる。ただそれだけ。
※初回レビュー※
予約の取れない京都のお店は多々ありますが、予約の忘れる
京都のお店はそれに比べるとそう多くないかもしれません。
こちらの三多さんは、予約自体は取れるのですが、それが先の
ことすぎて予約日はおろか人によっては予約したこと自体
忘れてしまうかもしれないそんなお店。
ある意味ですべての人に平等なシステムですし、一部の常連客
に媚びていないともいえるわけで、このこと自体は私個人はさほどひどい
ことだとは思いませんが、常連になってちやほやされるのが好きな方に
とって面白くないという意見もよく耳にします・・・。
さて、私が予約を試みたのは、昨年の夏。冬の蟹狙いだったわけですが、
蟹のシーズンは次の年まで埋まっていました。今も二年先の予約が確保
できるかどうかというレベル。
三多さんご自身も冬の食材には自信をお持ちで、それはそれでいずれ味わう
としても、高級食材が好きな方にはにはやや物足りないこの季節。それでも、
各食材の良さをシンプルに引き出す調理法は十二分に満足のいくものでした。
同時期に予約、来店されたマイレビさんのクワトロ☆さんのレビューに
あるメニューと全く同じでした。以下コピペ(笑)
●湯葉豆腐、雲丹 ◎
●煮鮑とアスパラ 特◎
●ちまき鮪/鰹 ◎
●明石産アイナメ 特◎
●椀/白ずいき、ノドグロ 特◎
●軽く炙ったトリガイ、トリガイの肝ソース 超特◎+
●京都うすい豆 ◎
●丹波牛、花山椒 ◎
●淡路産玉葱と鯛の白子 特◎
●稚鮎と煮トマト ◎
●牛蒡と鯛の炊き込み御飯 ◎
●マンゴー、きよみオレンジ 超特◎
ちなみに鰹はケンケン漁で獲れたもの、鮎魚女、ノドグロも
緒方さんなどの名店と比べてもそん色ありません。トリ貝も秀逸。
素材はもちろん、出汁の塩梅、ひきはもちろん、先付から水物に至るまで
非の打ちどころがありません。
超高額店、旬席鈴江さんで修業されたご主人。
うちは、あまり手を加えません、シンプルにとおっしゃる理由がわかります。
お値段はお酒込みで5万円ジャスト。修業先の半分程度なのでしょうか。
献立の設定がいくらなのかはわからないですが、概ね2万円程度だと思います。
京都のミシュラン懐石店では平均的な価格帯。もっとも、その中でずば抜けて好み
でした。器もお冷のグラスに至るまで素晴らしいです。
次回予約を試みます。土日がよろしいですか?とおかみさん。
いいえ、それだといつになるかわからないので直近でとお答えしました。
来年の七月・・・。鱧ですかね、楽しみです。
記憶力にたけた方にお勧めといいたいところですが、それだと楽しみすぎて
年中仕事が手につかないと思いますので、そこそこ忘れっぽい人にお勧め
します。本当に忘れっぽい人だと予約飛ばしちゃいますもんね^^;
あれ、次回予約、7月の何日だったかな(笑)
3位
2回
2017/06訪問 2017/06/24
2017年6月おがわさんに半年ぶりの再訪。
この日は、マイレビさんで仲良くさせて頂いているjetsailさんを
お誘いしての二人きりの男子会^^v
8時30分からの予約に合わせて二人で店内に案内されると、
相も変わらずの常連さんたちのオーラで覆い尽くされております。
ただ、この一体感というか雰囲気が心地いいんですよね。
まずは、ビールで乾杯。
いつものごとく、これでもかというほどに丁寧にうすはりグラスに
注がれてやってきます。クリーミーな泡が仕事の疲れをとってくれます。
アラカルトであれやこれやと注文していきます。
まずは、お造りの盛り合わせを(2500円~)
この日はカツオと鱧と鯛。鰹はタタキを塩で。これに辛子を付けて食べます。
初鰹のさっぱりとした身質が辛子とあいます。ハモは生で、鯛も甘味のある
上質なもの。山葵がまた美味い!!
前菜は、アテを。白バイ貝の煮つけ(500円)
これまた予想大きく裏切る形状で登場。普通の食堂なら、爪楊枝と一緒
に出てくるものですが、でかすぎるそいつを小川さんが丁寧に抜き取って
カットされてます!肝が旨い!味付けも甘辛いものではなく、最小限の
塩気のみ。悶絶級!!
焼物は、過去の訪問では未食だった八幡巻(1600円)
めちゃくちゃ味の濃い太いごぼうにうなぎの香りがドッキング。
食材の組み合わせをシンプルに味合えます。たまりません。
揚物は、こちらのスペシャリテと言っても過言ではない唐揚げ(600円)
これは揚物なのかと思うほどあっさりあがっています。なお、唐揚げ定食
はありません(笑)
ここから、もう少し追加。
カラスミ餅(2個600円)、鴨ハム(1200円)、出汁巻き(500円)を追加。
すべてがうまい。本当にそうとしか言いようがないんです・・・。
〆は感激・驚愕するレベルに激ウマなじゃこチャーハン(800円)
パラパラじゃありません、しっとりしていてうまいのです。
この日のお酒は、ビール→シャンパン→カヴァ→しめに赤ワインとハイボール
という流れで二人で楽しみました。このあたりはワイン通のjetsailさんにお任せ
しておけば間違いなかったのでありがたや。どのお料理にも合いました。
しかしまあ、本当に美味しい食堂です。
ただ、とにかく予約が取れません。次回予約は取らせていただけませんでした。
今後、数回、定期的に通っているレベルでは、次回予約は取らせてもらえない
かもしれません。他の方も同じように断られていました。
こちらのお店は、一見はまずいないので、感覚的に、かなりの常連さんに
連れて行ってもらうくらいしか難しいお店になってしまったのかなと。
他府県の常連さんが多くて、我々のような地元民が入れない状況に申し訳
ないとおっしゃって下さいました。京都の人気店の宿命でしょうか・・・。
いつか、大将が思い描いてらっしゃる気軽に暖簾をくぐれて地元民で
あふれる美味しい食堂になることを祈っております。
ご馳走様でした。また行ける日を楽しみにしております。
※2016年12月訪問※
僕は、ここは超高額・超高級店に行き倒してる人が上から目線で値段の割には
美味いよね、とか、あるいは予約が取れないから、それに対するプレミアム感
が評価を押し上げているのでは?という指摘とはちょいと違うイメージです。
純粋に超高額店とガチで比較してもこちらの方がうまいのはもちろん、外食で
一番大事な要素、行くたびに、ここで食事をしてよかったと思わせてくれる
ところに通ってしまうポイントがあるように思うんですよね。
まず、うまいかどうかの絶対評価ラインのお話。
唐墨と焼いたお餅のサンドのお通しから始まり、前菜は青なまこ酢、生牡蠣、アン肝
といった私が大好きなプリン隊ラインを注文。正直、これ以上美味しい、なまこ酢と
アン肝ってあるんですか?前田さんでも、緒方さんでも食べたことないんですけどってのが本音。
東京の鮨屋いったってこんなにどっさりこんなにおいしいアテ出てこないと思います。
絶品中の絶品だと思います。大将もレベルが違いますとにやり(笑)
他の一品に関しても、高額店込での絶対評価です。河豚のから揚げ、てっさ、はも。
岩さきさん、中善さんあたりに近々訪問する予定ですが、20000円以上のお店で
出てくるハイクオリティな食材たち。一人8000円なんだから、確実に20000円の方が美味しい
に決まってるとはおがわさんに関しては全く言えないです。一般論としてはそれが正しいと思いますけど。
あとは、なんといっても私と同じ年で最近やや毒舌な大将の客あしらい^^
この日はおめでたいことがあったお客さんが数組いらして、当日居合わせたお客同士でわいわいしました。
大将からのサービスも茶目っ気があって。飲めない妻が可哀そうでしたが、その辺りも気遣ってくださって。
今後も、ずっと、大将の最高のお料理と常連さんたちと寄り添う時間が私ども夫婦の非日常ではあるけれど、
心待ちな空間になることを祈ったのでした。
次回は6月に。ご馳走様でした♪超おすすめです!大将ありがとう♪
※2016年5月再訪※
半年ごしの二回目の訪問。
今回もすべてが素晴らしい。大満足でした。
お通しのこのわた入り茶碗蒸し、この日のお造りは大ぶりなアワビ一個丸々アワビ、
ヨコワのトロ部分、ハモでした。独活のてっぱい、若竹煮、グジの酒蒸しに、鯖寿司、
鱧のにぎり、お裾分けの豆ごはん。秀逸です。
次回は冬です(笑)。もう、紹介無しで滑り込むことはほぼ無理だと思います。
このお値段でこのクオリティのお店ならそれも致し方ないのかなとさえ思います。
※2015年11月初訪問※
食堂おがわさん。
食堂という括りでは間違いなく日本で一番予約が取れないお店でしょう。
あるいは、京都のお店という括りでみたとしても、京都で一番予約が取れないお店と
いっても過言ではないそんなお店。
過去何度となく予約を試みては失敗、予約がダメなら、電撃訪問ということで、奇跡の
キャンセル待ちを試みてもまた失敗。どうしたものかと途方に暮れていたところでしたが、
こちらの常連さんのマイレビ様からまさかの助け舟!なんと予約を取って頂けました。
食べログやっていてよかったと心から思った瞬間(涙)
11月22日。いい夫婦の日。
よく言ったものだと内心冷淡な気持ちがある反面、結婚して半年、そんな日に念願の
おがわさんに行けるなんてこんな幸せなことはないと思っている自分がいたりで、
やや複雑な思いではあったものの、7時の予約時間にお店に到着。
U字のカウンターの先端にこちらのご主人小川真太郎さんが陣取ります。
その真ん前に座らせていただきます。非常に物腰柔らか、それでいて時として茶目っ気
のある客あしらいをされるとても感じのいい方です。
余談ですが、小川さんは奇しくも私と同じ1978年生まれ。
聞くところによると、30代半ば~40代前半の関西の料理人さんは非常に優秀な方が
多いそうです。私の知る限りでも、祇園の三芳さん、前田さん、滋賀のしのはらさん
などなど枚挙に暇がないです。関西の料理人界の未来は明るいと指摘されるマイレビ
さんがいるのにも納得。
さてさて、そんなこんなで初訪問まで相当の時間を要したこととの関係で、これ以上
ない程のバカ高いハードルを飛び越えなくては、4.0以上の星換算はできないと算段で
お料理を注文します。小川さん頼んまっせ^^v
ちなみに、常連さんは、絶対にはずせないものを小川さんにお伝えしたうえであとは
お任せという形で注文されていました。私どもは、万全の予習を経て、アラカルトで。
秋verのお料理情報は以下(お酒は最後にまとめます)。
■いくらの塩漬け(付きだし)○
初っ端からこちら。醤油漬けではありません。柚子と白ごまの風味の効いたご飯
に塩漬けにされたいくら。こんな付きだしが出てくる食堂は、太陽系、いや銀河系に
もないでしょう^^
■わたりがに(2000円)○
鮮度良好、下処理完璧。わたりがにをこの食べた方で頂くのであれば、この上ないレベル。
生姜の効いた蟹酢も最高です。
■お造り盛り合わせ(推定:4000円)特◎
この日のお造りは、フグ(2500円)・ブリ(1200円)・ハモ(1800円)。
全部食べたいので、盛り合わせで。ご主人が念のため聞いてきはります。
ふぐも入れておいておいたほうがいいですか?オフコース♪
まず、ぶりですが、高級割烹や「超」高級鮨店で出てくるクラスのぶりです。
とはいえ、このくらいは予想通りやで、大将(笑)。
次に、ハモ。名残ハモとかいうんですよね。要は夏場の産卵期終わってまたブクブク
冬に太りだすとかそんな時期なんでしたっけ。淡路産だそう。
軽くあぶって山葵醤油で。脂がのって肉厚。まいったで、これ大将(笑)。
最後はフグ。食べごたえのある厚さに丁寧に引いてくれます。特製のポン酢がこれまた
うまいです。お客さんが冬はフグが食べたいといわはるので・・・。
言いたいこと分かるで、大将(笑)
できれば、盛り合わせでご注文されるとこちらのお店の凄さが分かると思います。
■くもこポン酢(1000円)超特◎
さっと火を通していらっしゃるそうですが、ほぼ生で、等級でいうと最高級だと思います。
鮮度も素晴らしい。緒方さんで頂いた白子に引けを取りません。
素晴らしい素材。
■だしまき(500円)◎
こちらの名物の第一弾。まあ、このあたりは師匠譲りのスキルをお弟子さんが発揮している
といった感じで、とんでもなく美味しいですが、その辺もまた想定通り。
■ぐじ焼き(2500円)超◎+
こちらの名物第二弾!これはすごすぎました。
全てのお店を通じて、これ以上美味しく焼かれたぐじは食べたことがありません。身がフワフワ、
衣はパリッと油をかけて。香りも最高です。このサイズのぐじをこのお値段以下で提供されている
お店があったら教えてください(笑)
■カモハム(1200円) 超◎
こちらの名物第三弾!これもすごかった。
つぶ山椒と赤ワインのソースが絶妙な火の通り加減のカモ肉に絡みます。あまり山椒好きじゃないんですが、
ここでは必食です。
■鶏唐揚げ(800円)◎
あまり食べたことのない唐揚げが食べられるということで注文。全く油を感じません!
物理的な食べやすさはもちろん、和食のプロが唐揚げを作るとこんなにあっさり仕上げられる
ということなんだと思います。うまい!
■鯖寿司(500円)○
程よいレア感の鯖寿司。ガリを多めにと妻がいうと、大将が申し訳なさそうに、もっと
美味しい新生姜のある時期ならもっと美味しいんですけど・・・と負けず嫌いな料理人
としてのプライドが見え隠れ(笑)。十分においしいです。
■じゃこチャーハン(1000円)特◎
こちらの〆の定番メニュー。和食屋さんで頂くチャーハンなんですが、中華のプロが作った
ようなお味。非常に完成度が高いです。
■お酒(500円~1000円) ◎
お酒は、ビールと冷酒、〆のヒレ酒を頂きました。ビールは注ぎもしっかり味も申し分ありません。
日本酒は各種取り揃えられていて、冷酒を注文すると、その時のお料理に合ったものを提供して
くださいます。具体的な銘柄はお写真にて。ヒレ酒もたっぷりのヒレが入っていて、お酒の値段は
まさに食堂価格。素晴らしいと思いました。
お会計は、2人で19500円。
飲みまくり食べまくりでこの価格。非常に良心的なお店だと思います。味もこの価格帯でここ以上
のお店があるなら教えて頂きたい。少なくとも京都にはないです。
問題は予約が取れないこと。
今回は、次回の予約の段取りを済ませて、後日、次回日程を組むことができましたが、現状、一見
では予約を取るのが事実上難しくなりつつあるようです。まずは何とかして初回の予約をお取りに
なることにご尽力いただければとおもいます。大将自身も「食堂」と名をつけ、手軽にお料理を
楽しんでいただきたいという思いは今もあるそうで、それが実現していないというところに忸怩たる
思いがあるというようなことをおっしゃっておられました。
そんなこんなで、700件目のレビューは今後も長いお付き合いになるであろう同い年の食道おがわ
さんを選ばせていただきました。小川さん、皆様、今後ともよろしくお付き合いくださいませ。
4位
1回
2016/05訪問 2016/05/14
※2016年5月再訪※
バールサロンさんがカクテルならこちらは原酒。
バーボンと響を。空間としてならやっぱりこっちかなあ。
いいね、神戸に住んでる人は。選べて^^
※2015年3月初訪問※
私は外食の際、食中にお酒を楽しんでそれで終わり、それ以降は外で
お酒を飲まないので、最近ではBARに通うということもなくなっていました。
食中が長いのが問題なのですが。
この日は、いつも安酒ばかりでは体に悪いと思い、神戸のBARでは圧倒的知名度を
誇るこちらへ行ってみました。ラグナザバーさん。場所はハンター坂。
神戸屈指のオサレスポット。ここまで来るともう三宮界隈の客引きの煩わしさ
を感じることはありません。
安藤忠雄さん設計のお洒落な扉を開けると先客はカップル二組。
一人での初入店だったので、どなたかのご紹介ですか?とお店の方。
いえ、通りすがりですと。怪訝な表情は一切ありません。
結論から言うと、お酒の品揃え、バーテンダーさんの技量、居心地の良さ、気遣い、
あらゆる面において超一流のBARだと感じました。
開店間もない七時半。
ウイスキーが呑みたいのですがというと、どちらの銘柄にしましょうと。
まずは、響の21年。30年もありました。グラスの話、氷の話、京都の有名
BARの話、サントリーウイスキー一斉値上げのお話などなど、他にもここでは書けない
話含めさすがの引き出しの多さ。アニメから任侠ものまで会話の引き出しには自信
がある私も完敗。
お話の中で、立ち飲みであまり宜しくないハイボールを頂いてきたので美味しい
ウイスキーを飲んでから帰ろうと思ってという笑い話をすると、立ち飲みで出され
がちなお酒の特徴をとらえて、ウイスキーの香りが伝わりやすいようにお出ししましたと。
もちろん、バーテンさんがドヤ顔でそのようなお話をされたのではなく、会話の流れで
私が質問した際の回答の中で。出過ぎず、引きすぎず、最高の距離感。
八時を過ぎるとお店が忙しくなり、妄想、いや瞑想をしようと、マッカランの18年を。
マッカランの品ぞろえもさすがでした。聞いたことのない銘柄もありました。怖くて
頼めませんでしたが(笑)。バーボンとの中間、シェリー酒、樽。このキーワードでそのお酒
にピンとこられたスコッチ通な方、コメントよろしくどす^^v
ゆったりとしたソファ、くつろげます。本当に今まで行ったBARの中で最高レベル。
いよいよ、お客さんが増えてきます。時計を見ると9時半。
二時間もいたのかと思うほどゆったりとした時間。ちなみに、この時点で一人客は私のみ。
あとは超リア充カップルで満席。中には体を寄せ合って愛を語り合っている方も^^;
目のやり場にこまりつつ、チラ見&耳ダンボ。そんなストレートな口説き方もあるのか(笑)
昨日は男性のお一人客が多かったのですが、今日は・・・すいません、と。いや、お店の
方のせいじゃないし、そんなとこまで気を遣ってくださるとは。彼女いなそうなオーラが
漂っていたのでしょうね;;
シャンパンカクテルやグラスシャンパンに使っておられるのがボランジェ。
その辺りでこのお店がどれくらいのランクのBARかはお分かりになると思います。
とはいえ、入りにくさは全くないです。現実逃避するには最高の空間^^v
お代ですが、6000円ほど。チャームとして1000円いただきましたと支払い時
明細を見せられながら、きちっと説明されます。加えて、飲んだお酒がいくらだったのかも
そこで分かります。事後的ながら、明朗会計。その辺りもすごく印象良かったなあ。
雰囲気だけでいうなら、クインクさんという異空間BARがありますけれど、あちらは
今はフレンチとワインに完全に重きを置いて高級化していますので、こちらの
お店と同列には語れないかと。バールサロンさんとは比較されるでしょうね。
定番らしい昆布茶を飲み塩分チャージして席を立ちます。ラーメンで〆るより
よほど健康的です。丁寧にお見送りしていただき、いざ現実世界へ。戦わなきゃ現実と。
なんかのCMでしたよね。
フィアンセとともに是非再訪したいお店であるとともに、明日から頑張ろうと思える素敵な
お店。数少ない非の打ちどころがないお店のご紹介^^v
5位
3回
2021/02訪問 2021/02/15
【10年以上のお付き合い】今だからこそ外食の意義について考えてみました♪@北白川
恐怖の大王を予言した人はいれど、まさか昨今のコロナ禍なんて誰も想像すら
してこななかったわけで、そんな中、外食が禁忌という風潮にかかわらず、
改めて馴染みのお店に伺った感想をば。
お目汚しになりますこと予め申し上げておきます。
さて、北白川の中善さん。
もう10年以上のお付き合いになります。私ども夫婦の愛してやまない大好きなお店。
私も40代になり、大将もお変わりありませんでしたが、人は平等に歳を取る(笑)
食べログさん初め他のメディアではあまり目立たないお店ですが、菊乃井さんのご出身
でずっとミシュランの星も獲得してきてはる安定感のあるお店。
1万と1万2千円のコースでランチは予約があれば対応してくれます。
ここのところ京都の懐石店に限らずいわゆる高級店と括られるお店については
軒並み客単価が3万円を超えるのも珍しくなくなり、じゃあかと言って価格改訂前より
もそれ相応に良くなったかと言うと素材含めそんなこともなくて、そんななか正直
月一回通えるこの価格帯でやってはる名店だと思ってます。
おそらく反論もあおりかと思います。
確かに、この日の中善さんのトラフグの質でいうなら、もっと大きくてトラフグらしさ
を追求した形で提供するお料理屋さんもあるでしょう。
せやけど、写真見てください、この量ですよ、今更だけども、ようこそうちにという
もてなしのお気持ちを感じざるを得ず、女将さん大将私ども2人の空間が設定されるわけです。
月毎にメニューは変わります。
2月と9月はお客さん還元月間で2月はトラフグはじめ信じられない内容のラインナップで
たまに感じる懐石でもうおわり?ってのがないです(笑)
もちろん、毎月伺いたいですが、それも難しい中で目いっぱいですね、奇をてらわず
客をもてなすラインナップ。
今時の懐石店ですと八寸をカットしてしまうかあるいは違う形で提供する
お店がむしろ主流かなと思うんですが、中善さんは手間暇惜しまずしかも調理技術
がもろに反映される八寸がむしろウリです。椀にせよ、焼物にせよ、竹屋町三多さ
んみたいな究極的な引算的なお店ではない一方で関東和食にありがちな足し込みも
ないと言う意味で個人的には京都和食の導入的なお店として評価しております。
嫌味でも何でもないんですけど、緒方さんみたいなお料理の出し方をされるお店
がお好きな方とはここで相いれないということになると思いますし、それって
実は京都の懐石語るうえでめっちゃ大事なことだと思ってます・・。緒方さんは
美味しいですよ、引き合いに出させていただくくらい有名なだけで。
お酒の話。
奥様がソムリエさんなので、ワインと和食のマリアージュも楽しめますし、
その点木屋町のみくりさんとも全く違ってて、あくまでワインは二番手お料理ありき。
羽田酒造さんの営業スタイルは派手目ですけど、日本酒ももちろんいいです。
正直、私どもは京都に長く住んでいて、大将も女将さんもそうなわけじゃないですか。
その意味での波長が合う合わないはあるかもしれないし、逆に言うと、その前提が
ないならば行きにくいわとか、他地域の方が行きやすい店ってどこ?みたいなあり
がちな切り口になるんですが、個人的には、京都の外食ってフィルターいらないですし、
つまるところ京都の和食店のおもてなしってすげえなって話なんちゃうかなと。
今だからこそと申し上げましたが、まさにそうで、一食を共にするという空間の演出、
その演出の仕方如何によって人を幸せにできることそれこそが外食の意義であり、
私はそれに乗っかっているだけだろうと思っております。
その日の一食を確保して、ずっと楽しみにしながら仕事して、その日が来た時の期待感。
こういう感覚って飲食店さん独自ですよね。
そんな大切な日を過ごさせていただいたというご報告♪
京都の和食屋さんは敷居が高いと一般的には思われており、私自身も
そう思っていた20代後半、京都の本格的な懐石料理をおそらく初めて
頂いて感激したお店がこちら北白川の中善さん。
それ以来ほぼ毎月あるいは季節ごとにその後結婚した今の嫁さんと
通い続けていました。このたび、入籍して約5年の節目もあり、
約5年ぶりに伺ってみました。
中善さんは言わずと知れた京都の名店、菊乃井さんのご出身。
お師匠さんと呼ばはる菊乃井の大将から授かった言葉や教えを
時折披露して下さるのですが、そこにはブレてはいけない「料理」屋
としての核心が垣間見え、それに共感した素晴らしい時間でした。
ところで、私がいくらぼやこうが憂おうが、そんなこととは無関係に
時がたち、中善さんに通っていたころと京都の料理屋さんをとりまく
状況は変化しました。
多くお話しした中で、それとの関係で中善の大将がお師匠さんから
授かったお言葉の一つはこれだそうです。
「俺らは料理屋、飯屋や」
この意味するところは、一つには料理屋やねんから、「料理」を提供せよ、
もう一つには飯屋やねんから、「飯」として食べてもらえという内容と
私は解釈、理解しました。
鮨屋さんのようにいい素材を追い続けるのはいいと思うけど、それを調理
することが料理であって、それをプロがする以上は付加価値はそこに伴う
のは必然だとしても、浮世離れしたような付加価値をこちらから設定する
ことは「料理」屋としての範疇を超えるという教え。
外食という娯楽において、「食」に重きを置きすぎると、「楽」しむという
目的から脱線していくというジレンマはどこかで解消しなくてはならず、
思うに、つまるところ、対価を払って一食に費やす時間を確保する場所が、
私にとっては中善さんという「料理」屋さんがしっくりくるということなのでしょう。
さて、そんな眉唾な講釈はこのくらいにしておくとして、お食事の話。
五年前に値上げしはりましたが、そこから据え置き、高いコースで12,000円(税抜)。
お昼営業は予約が入ればというスタンスも相変わらず。実はお昼は初めてだったんですが、
お昼に高い方のコースをお願いしました。
まず、料理屋さんとして、毎月1日に献立を練らはります。
なので、ありきたりなものが毎回出てくるわけではないので、そこも楽しみなんですが、
特に2月と9月は顧客還元月間ということでかなりのお得感満載な献立が提供されます。
写真は、懐石料理の流れの中に、中善さんの個性を織り込んだ献立です(2020年2月)
てっさ、白子、唐揚げ、椀はグジにメインの鍋はすっぽん。
高級食材を惜しげもなくというところはもちろん、食事なのでお腹いっぱいになります(笑)
何より夫婦水入らずの時間をお二人と過ごせたこと、そしてやっぱりここやんなと
2人で笑顔で帰路についたこと、あえてまたいいますけど、京都の料理屋さんは敷居高い
けど、まずは中善さんに行きよし、若い方に心からお勧めできるお店です♪
ご清聴(ry
はじめに、私事ですが、この度無事入籍しました^^v
そんな嫁と付き合っていた頃、嫁を高級な懐石料理店に
連れて行ってあげたいと思い連れて行って以来、もう
4~5年のお付き合いの中善さん。
入籍して初めての外食は中善さんでというのが嫁の
たっての希望で、一年数か月ぶりにごあいさつを
兼ねての訪問。
なお、幸いなことに見てくださる方が増えてきたので、
読んでいただくにふさわしい内容に改定すべきと思い、
過去の写真は最新訪問時以外のものは、一部除きほぼ
すべて削除しました。
また、過去の献立に関しても直近の写真付きのものに比べると、
情報としての価値は低いと判断したので、レビューからも
削除しました。
さて、ここからが本題
中善さん。京都は北白川のミシュラン和食店。大原出身の
親しみやすい大将は露庵菊乃井が修業先。
店内はピンと張りつめた空気はなく、とてもカジュアル。
お料理は、2015年5月時点で8500円と12000円のコース。
お昼は4800円のコースもあるみたいですが、お昼(完全
予約制なはず)でも夜のコースをお勧めします。
以前は7000円と10000円のコースだったので、この値上げ
がどうなのかなっていうところは気にしていましたが、
否、十二分に満足できる内容でした(お写真は12000円の
コース)。
お酒も安くて相変わらずおいしくて。
酢の物がおいしいとか八寸が神だとか今更ですかね。
2015年5月のお椀はカツオ昆布だしに玉露という初体験も。
大将もマスコミ関係の対応やその他の対応で気苦労がおあり
らしく、正直、私もレビュー更新するか悩んでいたんですが、
相変わらず謙虚でまじめな大将の仕事ぶりを拝見していると、
応援したくなります^^
12000円ののお料理と25000円のお料理を比べられても困る
とかそういう逃げ口上抜きにして、おいしかった~って思える
お店ですよ^^あ、品の悪い人はお断り(笑)
6位
1回
2015/02訪問 2015/02/15
祇園の懐石料理は敷居が高いと思っている方はまずここへ!花街の文化にも触れることが出来る貴重なお店♪お昼がいいか夜がいいか。
まず、こちらのお店について、お茶屋さんと置屋さんをやっておられる
「福嶋」さんがはじめられたお店であるという情報はどの方のブログを
見てもコピペしてあります。
要は、こちらは、お茶屋さんでもあり、置屋さんでもあるだけでなく
仕出し屋さんでもあり、割烹料理店でもあるということでよろしいか?
食事中、カロンコロンというお下駄の音ともに人の出入りがあって、これは
すごい場所に食事に来たのだなという気持ちになります。
よくわからない言葉の連打と煽りで皆様のHPを奪っておいて本題どす^^
口コミ件数22件中8件がマイレビさん。
特に、こちらは、超京都通のマイレビさんが京都へ旦那様とご旅行にいらっしゃる
際に必ずお食事されるお店でして、不肖ながら、私も伺うチャンスを狙っておりました。
夜のお料理は1万円のみ。税金とサービス料が加わるのかな。
花見小路のその場所で1万円?ろくなもん出てこないんじゃないの?と普通は思い
たいところですよね。ノンノン~。この日の献立とその感想。
■胡麻豆腐の揚げ出し○
先付で揚げ物が来るのを良しとするか否か、味は十分。
■八寸 ○
クワトロ☆さんがおっしゃっていたように、やや寂しさはあるけど、トータル
で見れば適当なのか。
■白魚のお椀 ○
玉子豆腐の中に白魚が入っているという椀種。
■フグ 超特◎
白子のソースと絡めて。てっぴだけじゃなくて、他の部位も入っていて食感
の違いが一皿で。
■中トロのづけ 特◎
マグロかあと落胆したんですが、この大和芋のねばりと香りがすごかったです。
■蓮根饅頭・毛ガニ餡かけ ○
最高級蓮根饅頭。
■穴子の蒸し寿司 特◎
蒸し寿司ってこんなにおいしいのか。チラシとも全然違いますね。
■マナガツオの幽庵焼き ○
マナガツオも幽庵焼きはあまり好きではないのですが、フワフワ最高の焼き加減。
■氷魚のわかめ和え ◎
酢の物があるのが嬉しいです。氷魚ってのはアユの稚魚のことです。釜揚げに。
■ぶりしゃぶ △
お鍋仕立てなのはいいですが、やっぱり生臭さはお出汁に移っちゃいます。
■せりのご飯 ○
さっぱりおいしい。
■でこぽんとあまおう ◎
うまい~。
<まとめ>
初めにお酒に関して。
日本酒は4種類。増えて4種類だそうですので、多いか少ないかでいえば少ないか。
ただ、まつもとさんは、好きなお酒なのですが、こちらのお酒のように、なにそれ?っ
ていう銘柄もありますし、総じて美味しい日本酒ばかりでした。お料理にあわせて半合
づつペアリングできるのも京都の高級割烹ではほかにないですね(笑)。ただ、若女将が
もう少し日本酒を勉強される必要があるのかも^m^
いわゆる接客レベルに関して。
接客がどうかとか、そういう次元じゃないです。
こちらのお店の最大の良さであり特徴は居心地の良さとお店の設えとのギャップ
だと思います。
京都のお店で居心地がよくて敷居の低いお店ってどこ?って言われたら、真っ先に
北白川の中善さんと答えていましたが、こちらはこの高級感をもって
してというところがすごい。まさか祇園のど真ん中にこんなお店があるとは。
この日も満席、若女将含め若干テンパるお店の方々、そこでの大女将の全ての所作が
空気を落ち着かせるんです。花街で生きてきた女性の余裕が客全体の空気を変えるんですね。
少し鳥肌が立ちました。
食いしんぼりんさんのレビューに若女将のお写真のっていたと思いますが、本当に可愛ら
しい方で、いわゆる京言葉を駆使されます。そして、みつごとうさんさんのレビューによれば、
香川県の出身であるらしい二番手さんの客あしらいの巧さは天性のものでしょう。
お料理について。
実直なお料理。
これが京都の和食のスタンダードとまでは言い切れませんが、極めてシンプルな一皿一皿。
その中に、悶絶するような絶品というお品は正直ないのですが、隙がないのです。
奇しくも先日、毎日外食グルメ豚さんさんが、はやしさんのレビューをあげて
おられたのですが、そこでのはやしさんのお料理に対するご感想と照らし合わせると、
こちらのお料理に関しても納得できる部分が多かったです。
お昼がいいか夜がいいかについて。
好きにしろよ!いや、それは突き放し過ぎですね(笑)
ここはお得なランチがあるので、お昼で様子見してみてからという方が多そうですね。
どうしましょ?ただ、4000円オーバーなら、岩さきさんのランチもありますよね。
私としては、こちらのお店の最大の魅力の接客、居心地の良さを感じるためには夜の
お食事でお酒を飲みながらゆったりされることをお勧めしたいです。お昼では若干もったいない。
しかも早い時間に予約して、貸し切り状態でお店の方と語りありながら。
最後にお代は、ビール、日本酒×3で29000円。
この日は、バレンタイン企画ということで、相方が招待&ご馳走してくれました。
さらりと現金で支払う相方がかっこよかった、とてもうれしかった。
京都の和食、やっぱり最高どすなあ^^
7位
1回
2015/09訪問 2015/09/19
抜群の居心地の良さと距離感♪西木屋六角の超人気割烹居酒屋さん^^
この日は、妻が河原町で会議があり、若干夜が遅くなるということで、
節制に節制を重ね、白湯を飲む生活から解放されるべく、お互いの
仕事帰りに待ち合わせ。ダメもとで、電話してみるとOK。やったぜ。
節制の神がご褒美をくれたのでしょう。
さて、京都在住で和食好きかつ日本酒好きという方であれば、こちら
のお店の名前はどこかのタイミングで聞かれたことがあるのではない
でしょうか。
私も長くレビューを拝見させていただいている数名のマイレビュアーさん
が通われていたり、とても好意的なレビューをされていたりで、数年来
伺ってみたいと思っていたお店の一つでした。
場所は、西木屋町六角を西へ。繁華街のど真ん中ではありますが、ひっそり
と佇んでいるという外観であります。テーブル席一つとカウンター席。
40代の大将と感じのいい奥様の二人で切り盛りされている割烹スタイルの
居酒屋さん。客層もこの界隈にしては珍しく地元の方が多いのかな。
それにしても、最近、この界隈ですら外国人ばかりで驚くなあ。
メニューは、定番の串カツ七種盛(1450円)などもありますが、
お魚メニューが中心。黒板には私どもには垂涎もののメニューがずらり
と並びます。全部食べたいので、何を注文していいか悩みに悩んだあげく、
以下の流れで注文してみました。
■お造り盛り合わせ(時価) ◎
ひとまず、お造りを盛り合わせでお願いします。2人で一通り食べられる
ようにさせて頂きますと嬉しいお言葉。
この日は鰆やカマスといったあまり造りで食べることのないお魚や
グジの昆布締めや炙った鱧、アジ、ヨコワ、鯖のきずしといったラインナップ。
大ぶりにカットされたお魚たち。非常に質もいいです。なお、お造り単品には
ちゃんとお値段が表記されています(概ね1000円前後~)。
■いくら醤油漬け(900円)○
秋のプリン隊隊長です。いい塩梅。これからもっと美味しくなりそう。
■のどぐろ塩焼き(1450円)○
グジもありますが、今回はのどぐろで。京都だとグジの方が圧倒的に
人気がありそうですが、やはりのどぐろ派のお客さんも多いそう(笑)
この二つとキンキは本当に美味しいですよね。如何せん高いですけど・・・。
この日のは比較的小ぶりだったのでこのお値段。
■鱧と松茸の蒸し物(750円)◎
鱧と松茸の組み合わせは秋口の定番ですよね。土瓶蒸しを考えた
人は誰なのだろうか。お出汁の香りと松茸の香りに出汁を吸った鱧
が最高です。
■鯖寿司 ◎
お隣に座っておられた常連さんが頼んでおられたので便乗。
これからもっと脂がのって美味しくなるそうですが、私にはこれくらい
の脂の乗りが丁度よく感じました。酸味を抑え、浅く漬かった分厚い鯖と
これまたあっさり目の酢飯の組み合わせが非常に好みでした。
■お酒 ◎
私は日高見を妻は荻乃露をそれぞれ。こちらのお料理との相性がよく、
お代わりしてしまいました。日本酒もちゃんとしたものが置かれていて、
安心して注文できます。
という感じで、お料理やお酒自体も大満足だったわけですけど、なな治さん
の良さは、接客というと少し違う、居心地の良さと距離感なんですよね。
気さくに会話に応じてくれるご主人と控えめな奥様。堅苦しくなくて、
それでいてフランクすぎるということもない。
帰りも外まで出てきてくださって、丁寧にお見送りしていただきました。
私ども夫婦にとってまた思い出深いお店に巡り合えました。感謝です。
ご主人の体調面が心配ではありますが、現状はお元気でやられている
そうです。次回は串カツを食べに行きますね。ご馳走様でした<m(__)m>
8位
1回
2015/04訪問 2015/04/22
築地の最高級素材とはなんぞや!食材を知り尽くした大将と語り尽くす♪
2015年2月オープンのこちらのお店、SNSやネットを通じて
こちらのお店のHPにたどり着き、熟読。一言で言って熱い!
売りはズバリ、築地市場の上物の貝類。
東京の超一流寿司店や料亭などにしか卸されないその日築地で
最も高値がついた最高級の貝類がリーズナブルな価格で食べられる
というコンセプト。早い話、東京の超金持ちしか食べられない
素材を庶民にも提供しますというお店。
そんなお話を目にして、行かないわけにはいかないと思った無類の
貝好きの私。今回は五日前の予約で運よく席ゲット。初回の場合は、
一日一組という対応。相方を説得し、いざ出陣^^
場所は鯉川筋を北上して大きな通りに出る手前の道を西に入るので、
駅からも近くて特段わかりにくいことはないですが、外観からは
通常飲食店だと気が付く人はいないかと思われます。
店内は薄暗いですがなかなかムーディーです。早くも貝のおいしそうな
匂いが充満しています。大将からご挨拶を受け、いざ5000円の最高級
貝のオンパレードコースのスタート。お酒もおいしいので、お酒も逐一
紹介します。お酒をたらふくいただき、アワビを追加して一人約12000円。
正直このレベルのお味ならかなり安いと思います。ということで、以下内容。
■ベルギービール(1000円)超◎
生ビールもあるそうなのですが(プレモルの上の銘柄だそうです)、
この日のコンディションを見ていまいちだったということで廃棄
してしまったとのこと。そこで、こちらを。ワイングラスで。劇ウマ。
3種類すべていただきました。
■ハマグリ ◎
お写真から大きさを伝えにくいですが、大きくて肉厚なのはこの
レベルなら当然としても、何より味が濃くて磯の香りが強いです。
■白貝 ◎
無類の貝好きの私もこちらは初めて。関西の市場に入ることはほぼ
ないということで、実食。独特の歯ごたえと香り。うめ~。
■ムール貝 超◎
はあ?ムールと思ったあなた!ムール貝であってムール貝でない
凄まじいうまさ。これでトマトソースパスタとか作ったら多少
調理技術に難があっても絶対に美味しくなります。
■牡蠣 超得◎+
開けてみないと身の大きさのわからない魅惑のシェル、オイスター。
開けてびっくり、このでかさ!大将と相方と三人で興奮。味は
いうまでもありません。
■日本酒 超◎
お酒類は他の方のレビューがかなり詳しいですが、この日は
日本酒は二種類で、あっさり目のものとコクのあるものが。
庭のうぐいすと旭何とかだったかな。飲みすぎて忘れた(笑)
貝とよく合うとてもおいしいお酒。こちらのお店、お酒
はベルギービールなどを除けばすべて500円。
■帆立 超◎
何でも貝というのは貝殻の厚みが良いものかどうかの一つの基準
になるそう。その点、分厚すぎるこちらの帆立。貝柱もおいしい
ですが卵巣が甘くておいしすぎる。鮮度とかそういうことじゃなくて
物が違うという大将がしきりに力説していた通りの超一級品。
■白バイ貝 超◎
ここから巻貝ゾーン。圧巻です。
個人的にはもちろん二枚貝もおすすめですが、こちらの巻貝のうまさ
を体感していただきたいです。
■姫サザエ 超特◎
小さいサザエというとあまりおいしくないイメージがありますが、
全然。ブラックホールの質量のようにうま味が圧縮しています。
肝のうまさが異次元。
■劇ウマ梅酒 超特◎
ここで大将が飲んでほしい梅酒があるんだけどということで、
出していただいた梅酒。これも庭のうぐいすさんのものって
おっしゃっておられたかな。衝撃的なうまさ。ばあちゃんの
梅酒ってあるじゃないですか?その逆(笑)
■磯つぶ貝 ◎
もうね、これだけ美味く育ったら彼も貝冥利に尽きると思います。
■本ツブ貝(?)超特◎
だったかなあ、ちゃんと覚えてないけど、これもすごかった。
とにかくびっしり詰まっているんです、身の大きさも味も香り
もすべて貝殻の中に。
■大あさり ○
貝だけでもかなりお腹一杯になります。ここでこちらの自信作
の大あさり。クリーミーです。
■白ミル貝 ○
身と水管と肝をあぶったものを。こんな食べかたしたことないです。
これクラスのものを仕入れている中華料理屋さんってどこだろうか。
■黒アワビ(別料金)◎
ここまで来ると、この日日本で一番高値で取引されたアワビを食べて
みたいという思いになるのは必然の流れ。追加一万円で。
まず刺身で。肝のうまさはそれはもう凄すぎ。
ただ、首をかしげる大将。大将としてはいまいち納得できなかったらしく、
少し焼いてみますかと焼いて食べてみます。もちろん美味しいんですが、
他の貝が美味しすぎて、いまいちのレベルのアワビだと他の貝に貝の王者
が負けるという凄まじい下剋上がそこにあります。これじゃ1万とれません、
原価の6000円でという大将のまじめさに惚れました。原価率(笑)
■築地最強貝出汁生そうめん 特◎
貝を焼く際に貝から出たエキスを予め別皿に移す作業をしておられます。
すべてはこのために。食べきれなかった貝の身なども投入して築地最強
貝出汁そうめん、これが〆です。小豆島の生そうめんだそうです。
まずいわけがないです(笑)
<まとめ>
店主の水野さんは、名古屋出身で早稲田大学をご卒業後、ずっと東京でお仕事
されていたそう。現職は経営コンサルタントとおっしゃっておられました。
なお、築地の本店とは経営的には無関係で、FC展開することを目的として、
神戸にお店を自ら出されたというお話だったと思います。
ですから、大将自身は料理人ではないので、一級品の貝を見るも鮮やかな
お皿に変身させるというようなお店ではなく、ただ焼いて食べるという
スタイル。もっとも、そこにはそれが一番うまいという大将自身の根拠なり
こだわりがあるからということですね。
もっというと、その根拠とこだわりを裏付けるのは大将ご自身の外食経験。
好評価の他の方のレビューにあるお話を私どもも一通り聞かせて頂きまして、
すきやばし次郎さんや未在さんなんかに対するダメ出しも(笑)。それくらい
全国の高級店に行かれておられるお方。独り身が長かったのでと謙遜されて
おられましたが、私などは食べ歩きではなく、食事しているだけと思わされます。
そういった意味で、日本全国の高級店を知り尽くされている方ならば、
話が盛り上がることは請け合いではないでしょうか。反面、あまり食材に思い入れ
がない方だと大将とマンツーマンなので、ついていけない場合もあるかもしれない
ですが、このお店に行かれる人はよほど貝が好きな方だと思うので結局問題は
ないのかと。この日は大将にも途中からお酒に付き合っていただき、終盤は三人で
飲み会状態(笑)。楽しかった~。
あとは、大将ご自身が料理人ではないという部分でいうと、煮たり、揚げたり、
いろんな調理法で貝を楽しみたいという方には向かないのかな。
最高に美味い貝の味ってこんなんやで!ってのが魅力のお店なので、そこに
価値を見いだせない方には難しいのかも。ビジネスモデルとしては素人で
調理技術が未熟であってもというところがポイントなんでしょうね。
お店の触れ込み通り、素材自体は私の拙い経験でも分かるくらいすごいもの
を厳選されておられます。もっとも、それが実際に東京の3万円越えのお寿司屋
さんでしか食べられないものかどうかは私には経験がないのでわかりません。
ただ、経験の有無はある程度満足度に影響すると思います。つまり、こちらの場合、
美味しい貝を知っている方であればあるほどその良さがよりわかるという意味で、
より満足度が高くなることは間違いないです。反面、やはりプロの料理人の手が
加わったもののほうが素材のレベルを落としてもおいしいと感じる方からはすれば、
これが築地のナンバーワン食材か、へーで終わるという場合もあるでしょう。大将に
言わせれば、まずいもんにいくら手をかけたところでたかが知れているということに
なるのでしょうね(笑)
いずれにせよ、真に美味しいものを追い求めるということこそが食べ歩きの究極目標
だとすれば、こちらのお店は食べ歩き人にとってはとても参考になるお店ということ
は言えると思います。興味がある方はHP見て熱い思いを受け取ってみてはいかが
でしょうか。
最後に大将のお言葉。高くてうまいは当たり前という言葉をよく使う人がいるが
それは違う、だって高くてもまずいものはありふれているのだから。私も常日頃
思っていたところでした。じゃあ、食べ歩きで何を目標にすべきか。それはうまい
ものは高いということを前提に、高くてうまいものをいかにして安く食べるかと
いうことになるのかと。それができるのがこのお店。
貝が好きな人ではなく、貝が超大好きな人にお勧めしたいお店です。
ごちそうさまでした。また近いうちに^^v
9位
1回
2015/01訪問 2015/01/28
高品質・高CPの焼肉店!ここって新地ですよね?何を食べても美味しいので、アラカルトで本当に食べたいものを♪
焼肉店に行く際には、高くても、一人頭5000円前後が妥当と考えている私。
こちらのお店は、客単価でいうと、1万円前後、あるいはそれ以上だと思います。
つまり、私のイメージする焼肉店の倍の価格帯のお店です。大阪なら鶴橋の高級店や
食べ方によっては、叙々苑の游玄亭レベルです。
その意味でいうと、こちらは庶民的な焼肉屋さんでなくて、いわゆる高級焼肉店。
北新地のど真ん中の焼肉店ですから、そんなもんかなあという気もしますよね。
この点は後述します。
さて、マイレビさんも絶賛のこちらの焼肉店。
この日は、相方が焼肉を食べたいということで、いつもなら神戸の満月さんに
伺いたいところですが、如何せんそう簡単に予約は取れません。ちなみに満月さんは5000円
前後の客単価の焼肉店では神戸なら断トツに美味しいと思います。
こちらも負けず劣らずの人気店ですが、新地の土曜日ということもあって、一週間ほどの前
の予約ですんなり席を確保。コースで頂くか、アラカルトで頂くか一応確認されます。
焼肉屋さんで食べるものが、ほぼ決まっている私どもはアラカルトでとお伝えします。
一般的に、アラカルトの方が高くなりがちですし、しかもこちらはコースメニューの
クーポン割引などあるので、なおさら、そちらの方がお得とも思えますが、そこは
一長一短あるところですね、この点もまた後述します。
まずはこの日頂いたもの。
■生ビール(600円) ◎
エビスでした。量は控えめですがいうことありません。バイトの女の子たちも粒ぞろい
で新地で飲み慣れているオジサマ達に配慮しているのでは?と思うレベル。電話対応や
接客そのものは拙いのですが、それがいいというオジサマも多いのでしょうか^^
■白菜キムチ(500円) 特◎
オキアミなんかをキムチに漬ける時に使いますよね?そんな魚介類の高級な風味がします。
好き嫌いはあるにせよ、このキムチはこのお店らしいと思いました。非常においしい。
■豆もやしナムル(500円) ◎
マイレビさんのおっしゃるように絶妙な塩梅。こちらも非常においしい。
■生センマイ(980円) ◎
きれいに掃除されたセンマイ。神戸だと鶴屋さんという人気店でこれに類似した商品が
提供されるのですが、全てにおいてこちらが一段階上です。辛いのかと見せかけて酸味
の効いたタレがまたいい。臭みなどありません。
■タン刺し(1600円) 特◎
カットするために半冷凍させているのですが、これがいい具合に常温になると、
口の中でとろけます。舌触りだけではなく食感も残す切り方にすると、無敵かも。
そこだけが惜しかったです。お召し上がりになられる方は切り方を少し厚めにカット
してくださるようお店の方に行ってみるとよろしいかと。
■上塩タン(1680円)特◎
タンの芯の部分のみを使ったもう一個上のメニューもあります。
ただ、上でも十分においしいです。最近食べたタンの中では、一番印象に残りました。
お値段的にもタンの上としては、決して高くない方だと思います。
■上ハラミ(1980円)特◎
ホロホロと舌の上でほどけるハラミ。お好きな人ならこれ以上ないレベルのものが提供
されると思います。CPのよさを感じます。
ツケだれも程よいコクと甘味、酸味が万人受けすると思います。
■マルチョウ(980円)・ココロ(850円)・ミノサンド(1200円)◎
満月さんのように火柱鎮圧の氷が運ばれてきます。非常に上品。ホルモンを頂いている
気がしませんが、非常に上質なホルモンです。
<総評>
この日は、ビールを6杯頂いて、会計は約14000円。
支払額自体をみると、貧乏人基準でもちょい高い焼肉屋さんくらいです。なので、個人的なお
勧めは、あまり食べたくない、もしかすると質もそうでもないお肉が入っているかもしれない
コースよりは、アラカルトで本当にお好きなものを頼まれるほうが満足できると思います。
たくさん食べたいという方はこの限りではありません^^;
それと、こちらのお料理ですが、まず素晴らしい品質のお肉ですし、新地のど真ん中の
お店とは思えないCPです。まさしく費用対効果のバランスでいうと、素晴らしいということ
になると思います。
あえてマイナス点を挙げると、こちらのホルモン全般、新鮮で処理も完璧すぎて、全く癖が
ないんです。なので、ホルモン、あるいは焼肉店で焼き肉を食べたという気持ちになれない
ことですかね(笑)。炭火の香りとモクモクした店内で焼き肉を食べたいという方にははなはだ
物足りないかもしれません。
お腹がいっぱいで食べられなかったヒウチさんやミスジさんも絶対に美味しいと確信できるお店。
ここは、新地のお姉さん絶対好きですね。新地じゃないお姉さんもお兄さんも是非(笑)。
今年は純粋に記憶に残ったお店を羅列してみました。
好きなお店はやっぱり外せませんね、中善さん(笑)
■三芳さん(京都祇園)
ここはお肉が好きな方なら行かなくてはダメでしょう。
それくらいすごいお店です。神戸牛に10万払うなら断然こっちです。
■竹屋町三多(京都河原町)
まあ、予約が取れなくて有名。ただし、それだけの価値があります。
ひじょ~に高品質な食材を仕入れるルートがあります。
■食堂おがわ(京都河原町)
こちらは三多さん以上に予約が取れません。一見では無理でしょう。
グジはじめ、食堂価格ではない絶品だらけ。
■中善(京都北白川)
長いお付き合いですが、懐石を頂いだ際の物足りなさがないのが特徴的。
まだ出てくるの?このお値段で?
■ラグナザバー(神戸元町)
素晴らしいバーです。東京の一流BARと比較しても引けを取りません。
雰囲気・酒の種類・バーテンさんの知識全てにおいてオールオッケー。
■なな治(京都烏丸)
居酒屋レベルでいうと、これ以上のお店は関西にはないと思います。
あるとすれば、お値段的にほぼ割烹というレベルのお店でしょう。
■味ふくしま(京都祇園)
サービス面が突出しています。お料理自体は金額的にも三多さんなどには
食材のレベルで見劣りしますが、実に実直で京都らしいお料理が頂けます。
■和牛まつした(大阪北新地)
焼肉店もいれてみました。大阪で焼き肉を食べる、そして誰をお連れしても
問題がないという意味においては、ここが素晴らしいと思います。
こういうお店はありがたいという評価込みです。