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夜の点数:4.6
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¥20,000~¥29,999 / 1人
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料理・味 4.9
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|サービス 4.6
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|雰囲気 4.8
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|CP 4.5
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|酒・ドリンク 4.0
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[ 料理・味4.9
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| サービス4.6
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| 雰囲気4.8
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| CP4.5
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| 酒・ドリンク4.0 ]
素材も腕も値段も超一流
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とても飛び込みで入れる店構えではないですね(笑)
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2014/07/15 更新
とあるイベントに際し、どちらのお店に寄らせてもらおうか一頻り悩んだ挙げ句、
北新地の有名店「さえ㐂」さんを訪れました。
2か月ほど前に予約を入れ、開店時刻とほぼ同時に暖簾をくぐると、大将が元気よく
迎えてくださいました。
高級感あふれる店内。無論メニューなどありませぬ。
カウンター内に大きなお櫃と捌かれるのを待っているであろう貝が数個鎮座しているだけ。
入店して20分もしないうちに店内は満席。
客層は、新地のど真ん中で時間帯が早目ということで、近所の飲み屋の女性と
そのお客さんと思しき方々が半数、それ以外のお客は私共ともう2組ほどでしょうか。
さてさて、ビールを注文してのどを潤したところで、おつまみ+握りのコースがスタート。
まず、おつまみ
<もずく酢>
歯ごたえのあるシャキシャキとした青森県産のもずくの上にクラゲの頭・ルッコラ・
燻した真蛸・サメの軟骨が乗せられ、さらに赤紫蘇が添えられた見た目にも美しい
一品からスタート。燻した真蛸の香りと食感、ほどよい塩気が全体を上手くまとめています
<イサキとアマテカレイの薄造り>
非常に型のいいイサキでした。味も庶民の私が知るイサキのそれではなく、
さっぱりとしてはいる中に上質な旨味が凝縮。
アマテカレイは肝醤油でいただきましたが、この肝の旨さにまさに度肝を抜かれます。
肝醤油以外にも昆布醤油が供されますが、こちらの昆布醤油もまた絶品。
<初鰹のづけ>
初鰹を軽くづけにしたものが登場。そのままか生姜醤油で。少しねっとりとした食感が
最高にうまい。鰹独特の生臭さは皆無。二切れ目は生姜醤油でよりさっぱりと
<舞鶴産生トリ貝のしゃぶしゃぶ>
入店した際にカウンター内に鎮座していた二枚貝はトリ貝だったようです。規格外のサイズ。
捌いた際に鶏のもも肉のように見えることからトリ貝という名前になったとの説があるんですよと大将。
なるほど、これだけ大きいとそう見えなくもないな。
とろみの付いた昆布ベースの出汁にくぐらせたトリ貝をナスと共に。
こちらもそのままでもよいが、わさびを添えて上述の昆布醤油で食べてもうまいということなので、
忠実にそれを実行。トリ貝の甘みがより引き立ちます。
生トリ貝は大好物でしたが、ここまで上質なトリ貝を食べたのはおそらく初めて。
トリ貝のひもを串に巻き付けさっと焼いた串。極上の旨さ。
<海うなぎのうな茶風>
刻んだ大葉を混ぜ込んだ酢飯の上に海うなぎの白焼きを乗せ、とろみの付いた出汁をはった一品。
わさびを出汁に溶かしながらいただく。
うなぎの土臭さというか泥臭さが嫌という方をたまに見かけますが、それらが全くないです。程よい弾力の
身と香ばしく焼かれた皮目が絶品。ただ、酢飯と合わせるべきかどうかは好みが分かれるところかな。
<のどぐろの塩焼き、焼き野菜添え>
のどぐろの塩焼きを山芋にわさびを漬け込んだソースとともに。
脂ののったのどぐろとこのソースの相性がとてもよかったです。焼き野菜はこごみとホワイトアスパラガス、
丸ズッキーニ。
<あいなめとアオサの椀>
鰹昆布出汁にたっぷりのあおさが入り、アイナメがそえられたお椀。アイナメは上質なものでしたが
お椀それ自体は平凡な部類に属するのかな
続いて握り。
<本マグロの漬け>
三重県産本マグロをさっと漬けに。
<本マグロのトロ>
同じく三重県産の本マグロのトロ。
<剣先イカ>
細かく包丁が入れられお塩でいただく。上質なイカの甘みが口いっぱいに。
<コハダ>
やや強めに〆られており、今まで食べたコハダとは異次元の旨さ。
<ウニ>
北海道知内産のキタムラサキウニ。小さなどんぶりになって登場。見たことのない大きさのウニ。
濃厚でとろける旨さ。ややえぐみを感じたが最上級品。
<アジ>
芽葱がシャリとの間に。これも言葉にならないおいしさ。
<カスゴ>
昔ながらの江戸前の技法で梅で〆ているとか。
<車エビ>
絶妙な火入れ加減の車エビ。甘みと旨味がぎゅっと。
<煮ハマ>
ウナギを一品で出したので、アナゴは出しませんでしたとのこと。
お酒について。
<ビール>
うすはりのグラスで。
<日本酒>
日本酒は特に好みを聞いていただけることもなく、お店の側から一方的に出される
形だったのは少し残念だったところ。新潟の純米酒ともう一種類いただいたきました。
つまみや握りによく合ういいお酒でした。
ただ、この二種類に関して言えば、私は、そこまで特筆すべき点はないように感じました。
最後に率直な感想。
まず、おつまみについて。
扱う素材のレベルはすべて超一級品。
ただ、こちらで扱っている素材をより質の高い料理へと昇華させることができるであろう料理人は
少なからずいるように思います。
確かに、一流の素材を仕入れるルートを確保できるということも料理人としての腕に含まれるの
だろうし、また、北新地という土地柄を考慮に入れると、値段設定にもシビアにならざるを得ない事情
もおありなのでしょう。
とはいえ、つまみのレベルは京都の割烹で出される料理に比べると味、値段共に若干見劣りします
でしょうか。比較対象が既に鮨屋ではないということにこちらのお店の凄さがあると思うのですが、
おわかりいただけたでしょうか(笑)。
次に、お寿司について。
私は、元来、鮨というものは、素材のよさがすべてで、素材の良し悪しで味のすべてが決まると
思い込んできましたので、銀座なり新地なりで大枚をはたけば、よりよい素材を扱うお店に出入りでき、
必然的にうまい寿司にありつけるのだと思っておりました。
当然のことながら、後にそれが全くの誤りであったことに気が付く時が来るわけでありますが、より深刻
なのは、それに気が付いたのがわりと最近であるという点。
したがって、はっきり申し上げて、私はお寿司に関する経験値が低いです。
しかし、そう前置きしたとしても、こちらの素材を使いそれをお寿司にする場合、こちらのお店より
美味しいお寿司へと昇華させることができる職人さんはそう多くはないのでしょうか。
それくらいに私にとっては衝撃的なお寿司でありました。
全体的な感想。
平均客単価が2万円前後。決して安くはないですが、こちらの寿司は薀蓄以前にうまいの
一言。ちょっと、ここを超えるお店は向こう10年出てこないのではないかなと思っています。
以上ご参考まで。