2回
2017/05 訪問
京都和食界の次世代エース候補♪@東山安井
2016年7月にオープンされた祇園の新店祇園にしさんへ♪
ご主人の西隼平さんは若干33歳。私が個人的に懇意にしてる日本料理とくをさん
で修業されたご経験をお持ちです。
場所は東山安井の交差点を東へ。
名店が犇めき合うエリアです。近くの有名店なら祇園大渡さん。
あえてこのエリアに出店したというよりも、たまたまここが空いていたらしい(笑)
店内はとてもスタイリッシュで、お若いご夫婦でのセンスを感じます。
内装への配慮は近くだと、前田さんに通ずるものがありました。
夜のコースは10000円と15000円にサービス料7%に消費税。
今回は10000円のコースでお願いしました。以下、この日の献立。
■渡り蟹と白ずいきの酢の物 土佐酢ジュレ ○
先付はこちら。非常にさっぱりした土佐酢のジュレ。
単なる蟹酢にずいきを合わせただけではないんだろうと思わせて
くれました。お酒は最後にまとめます。
■紋甲イカ・金目鯛・本鮪中トロ・根室産雲丹 ○
向付はとくをさん並に4種類。マグロが出てくるのも似てます。
これもとくをさん同様10000円の内容ではなかったです。魚種も
あまり、京都で金目鯛を炙って出すというのも見かけないですが、
とても美味しかったですので、目利きもお持ちなのを確信しましたし、
紋甲イカもかなり細かく包丁を入れてはって、ぼてっとしたネガティブ
な仕上がりになっていなかったのもとても素材を理解していらっしゃる
が故のお仕事だと思います。
■真鯛の白子湯引き 特◎
今の時期だけでしょうが、ここまで鮮度の良さと質の良さを兼ね備えた
ものをサクッと出さはるのがいいですよ。旨い!
■韓国産ボタン鱧のお椀 特◎+
楽しみにしていたお椀。個人的には、韓国産の上質な鱧との組み合わせ
という意味では、少しだけ出汁が出過ぎてる気もしましたが、なにより
椀だねが素晴らしすぎます。まだ5月頭なので、もう一回り大きい韓国産
鱧がもうじき手に入るそうですが、葛粉を纏った鱧とお出汁の組み合わせ、
最近頂いたお椀の中では一番力強かったです。
■八寸 ◎
白アマダイの焼物、もずく酢、タコ煮、鴨ロース。10000円代の献立でも
白アマダイが出てくる時代。仕入れる方は大変だと思います・・・。
文句なくうまいです。
■駿河湾産蛤の揚げ出し ◎
進肴。天ぷらで来るのかなと思いきや、出汁をかけて。
大きな蛤なので、香りより、食べごたえ、肉厚でたまりません。
濃いめのお出汁がまたお酒と合います。
■和牛ロースと九条ネギのすき焼き 特◎
強肴。お肉に焼いた九条ネギを巻いて黄身醤油で。
これもただただうまい。いうことありません。
■茄子とろろ雲丹乗せ ◎
上のコースでもそうみたいでしたが、食材が一部かぶるようです。
私はそれは全く気にしないのですが、気にする人のために。
■鰻とごぼうの釜めし 特◎+
これがこちらのスペシャリテ!ランチも釜飯やってはるそうです。
でも、真骨頂は、大将のお料理を頂いてからのこれでしょう。
ランチではそんなにお話しできないですし(笑)。赤出汁もおいしい。
■マンゴームースのプリン 特◎+
トリュフをいじりたかったから、イタリアンでも修行したと
おっしゃる大将は、ソムリエ資格もお持ちです。当然、ドルチェも
極めてはります。最近行ったところでいうと、桂のくいしんぼー山中さん
のランチのケーキがやたらと美味しいと書きましたが、あれと同じ(笑)
大将お手製ドルチェを食べるためにはお昼だと何を頼めばいいのだろう。
■コーヒー 特◎
女将さんが選んで下さるカップで飲むコーヒーがまたおいしかったです。
■お酒 特◎
日本酒、ワイン、焼酎なんでもあります。
日本酒が好きな方なら、お金持ちが好きそうな銘柄、日本酒通が好きそうな銘柄、
私でも手の届く銘柄、ワインも焼酎も同じです。お写真見てみてください^^
まず、この場所で勝負しようとすれば、山ほど商売敵がいる中で、このお値段
でこの内容という時点であっぱれです。
超美人ですけど、何気に親しみやすい女将さんと大将の仲睦まじい関係性もお客を
安心させます。
僕が思ったのは、現時点で、味も接客も申し分ないので、あとはどういうお客
を相手にしていくかという時期に来た時に、どういう判断をされるのかなと。
個人的には、三多さんとか三芳さんみたいに聞いてないよレベルで
ガンガン値上げしたとしても、こちらの実力的にお客さんはついてくると思います。
ただ、そうなると、僕みたいのはついていけなくなるので、とくをさんのちょいと
背伸びすれば毎月通える基準は西さんに持っておいてほしいな~(笑)
それはさておき、まとめ。
西さんが、求める食材を求めるやり方で提供しださはったときには、同世代で
敵がいないのでは?いきなり15000円の献立で問題ありません。グルメ先輩方♪
お勧めです!
2017/05/14 更新
祇園にしさんに6年ぶりに再訪しました。
西さんは私が大好きなとくをさんのご出身で、師匠譲りのド直球なお料理、
お人柄も誠実、女将さんもお綺麗なだけではなく、気配りに長けた素晴ら
しいお店で、大ファンなんです。
妻と久しぶりに食事をすることになり、ランチを予約しました。
ランチは12000円です。夜のメニューは不可とのことです。
ランチは今は金土日だけです。今はそういうお店増えてきましたよね。
京都の超一流店の店主も人の子、そりゃしんどいですよ。
お弟子さんの成長にしても、大将自身のパフォーマンスにしても、結局は
我々消費者にプラスで帰ってくるお話だと思うんですよね。
さて、内容についてですが、前回とは比較にならないくらいの素晴らしい出来。
これもひとえに大将と女将さんの研鑽の賜物なんだろうと思いますが、この場所
この内容で12000円は凄すぎます。
正直真似できるお店は現状ないのではないでしょうか。
懐石は腕と思わせる内容、鱧、鮎といった季節の食材をきっちり抑えつつ、
全ての皿に華があります。
イケメン大将と美しい女将さんの接客は言わずもがな、お弟子さんへの接し方、
愛情も見ていて微笑ましいです。
名店にあるすべての要素を兼ね備えていざ更なる高みへですね。
本当に素敵なお二人、季節ごとどころか、毎月通いたい大好きなお店。
移転も考えておられるそうですが、それはもう少し先のお話だそうです。
京都の懐石ランチということなら、この水準のお店はまずないと思いますので、
目下のところmafu的最高のお店です。お寿司が出てきたのはびっくりしましたけど笑
超絶おすすめ♪ご参考まで~。