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一食の価値♪
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mafu (男性・京都府) 認証済
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1回
昼の点数:4.1
2012/08 訪問
美しい器と繊細なお出汁!「和」食の原点ここにあり!
2012年8月某日。東京からお客様をお迎えして、言わずと知れた京都和食の 名店「桜田」さんに念願の初訪問。 時期的に祇園祭も大文字焼きも終わった後ということもあり、一週間前の予約で 座席を確保していただけました。 地下鉄四条駅の5番出口を出て徒歩数分。烏丸仏光寺の交差点を東に入ってすぐ の一筋目の細い細い道を入ると左手に「桜田」と書かれた暖簾が見えてきます。 暖簾をくぐると若女将と思しき女性が元気よく迎えてくださいます。 8席ほどのカウンター席のさらに奥にテーブル席が配置されているという造りの店内。 カウンター席に通されます。私よりもはるかに上品で金銭的にも余裕のありそうな 人生の諸先輩方が一様にやや緊張した面持ちでお食事の説明を聞いておられます。 これが有名店のオーラなのかと思ったりしました(笑)。 カウンター席といってもいわゆるカウンター割烹のスタイルではなく、カウンター先に 暖簾で仕切られた調理場があり、その暖簾をくぐって女将・若女将、その他の給仕 さんが行き来し、お料理を運んで来て下さるというスタイルです。 予約の際に、お昼の献立は5000円・7000円、それ以上は夜の献立と同じ内容に なるとの説明を受け、5000円の献立と7000円の献立の違いをお聞きしたところ、 氷見そうめんと鮎の焼き物が入るかどうかの違いだということでした。 一品増と焼き物の違いか・・・。 5000円と7000円と言ってもサービス料が10%上乗せされるので、5500円と7700円 で2200円の差があることになります。この2品で2200円の差は私には少し大きいと 判断し、初回ということもあり、ここはシビアに5000円の献立を選択。 ちなみに、7000円の献立を頼んでいらっしゃる方もそれ以上の献立を頼んで いらっしゃる方も様々いらっしゃるようにお見受けしました。 もちろん安い献立だからと言って邪険に扱われることはありません(笑) さてさて待ちに待ったコースが始まります。8月の5000円の献立内容は以下。 ・食前酒 オールドバカラかな?なんだかすごいグラス。少々の氷で程よく冷え、かつ 程よい甘さの梅酒。食前酒らしい爽やかな味。 ・一献 ここで大女将から一献。○春っていう銘柄だったかな。失念・・・。 ・先附 鳥籠のような籠を開けるとこれもバカラ調の重厚で涼しげな器に彩りよく 盛られた酢の物。パプリカに海老に南瓜等。可愛らしい団扇の箸置きから 箸を取り一口。マスカットの甘みがいいアクセント。ゼラチン状のお酢の酸味も絶妙。 ・お椀 梅煮と鱧の椀。漆塗りの美しいお椀で供されます。最初にお出汁を頂くと何とも 上品なお味。ただ、いくらなんでも薄いかなと思っていたら、梅煮と一緒に頂くことで まさにいい塩梅に。ハモにはスダチの皮が添えられ見た目にも美しい。 ・向附 これまた涼しげで美しいガラスの器に盛り付けられたるは、シビとイカと鯛。 氷の影響かシビは少し水っぽく感じ、鯛は天鯛独特のもっちりとした食感ではなかったです。 イカは何のイカですか?と説明を求めた所、聞いてきますと給仕さん。ヤリイカだそう。 細かく包丁が入れられ程よい弾力と旨味。これは美味。 ・八寸 続いて八寸。銀色の器に美しく盛られています。 本物と見間違えるようないちじくの器に盛られたいちじくの身と青菜の白和え、 鱧の押寿司は山椒の香りで。八幡巻きにトウモロコシの天ぷら、サツマイモの甘露煮に枝豆。 スズキの南蛮漬け。どれもとても上品な味わい。 ・蓋物 レンコン餅と冬瓜、椎茸のくず餡。椎茸には生姜が添えられています。 レンコン餅の優しい味わい、淡泊な冬瓜、香りのいい椎茸を美味しいお出汁が まとめあげ、日本人であることの喜びを感じます。 ・食事 梅鯛茶漬け。梅で炊いた鯛をご飯がぐるりと包み込み、美味しいお出汁をはった一品。 ここでもまたお出汁のおいしさに感激するとともに、香の物の茄子の浅漬けが素晴らしかったです。 ・甘味 黒豆の羊羹と牛乳の羊羹。羊羹というより食感はプリンに近いかな。 甘さも程よくて辛党の私にも食べやすい甘味でした。 ・その他(お酒) ビール。ビールは銘柄の指定はあるか?と問われます。この辺からしてポイント高。 国内メーカー5種類から選べます。私はサントリーのプレミアムモルツを(1000円)。 若女将のお酌でうすはりグラスでグイッと一口。 日本酒。銘柄は少なく見積もっても全国津々浦々30種強はあるでしょうか。これには 驚いたなあ。さすがに決めかねて若女将に八寸に合う銘柄を問うてみた所、京都の純米 大吟醸酒で辛口ではあるけれど香り高いものをお勧めしているとのこと。これまた銘柄失念・・・。 ではそれをと注文(1500円)。まさに自分好みのお酒でこのお酒ならその金額でも何ら不満 はありませんです。 日本酒は1200円~2000円前後のものが多数であったように記憶しています。越乃寒梅 の特選酒なんてのもあったかな。どんなお味なんだろう。 「以上で、本日のお料理は終了でございます。有難うございました。」との一言を受け現実世界 に引き戻されることになります。 食事を終えた感想としては、和食の奥深さや日本人のおもてなしの心、自分が日本人であることを 改めて認識させていただけた点に感謝したいと思いました。 丁寧にひかれたお出汁を基本にそこからさまざまな創意工夫を経て客人に出される一品の多様性。 常に控えめで自らは一歩下がり、客人を立てる日本人の奥ゆかしさに共感できたこと。 味覚だけ ではなく、器や盛り付けの美しさをお店のもてなしの一つとして受け入れることができる感性を辛うじて ではあるけれども持ち合わせていたこと。 桜田さんは高級感もあるので接待等にももちろん使えますが、5500円で日本人の和の精神を リロードできるお店と結論付けておきたいと思います。少し大げさですね(笑) 桜田さん出身の方が京都だけでなく神戸などでも活躍されるようになってきた昨今。 ますます桜田さんの素晴らしさが際立つことになるのでしょうね。 「和」の原点たる京の地で、日本人の心である「和」食を楽しみたい方に是非お勧めです。 ごちそう様でした。
2014/07/15 更新
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一人で入りやすい
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禁煙 分煙を含む
喫煙可
ワインあり
日本酒あり
焼酎あり
オシャレな空間
カップルシート
カウンター席
ソファー席
座敷
2012年8月某日。東京からお客様をお迎えして、言わずと知れた京都和食の
名店「桜田」さんに念願の初訪問。
時期的に祇園祭も大文字焼きも終わった後ということもあり、一週間前の予約で
座席を確保していただけました。
地下鉄四条駅の5番出口を出て徒歩数分。烏丸仏光寺の交差点を東に入ってすぐ
の一筋目の細い細い道を入ると左手に「桜田」と書かれた暖簾が見えてきます。
暖簾をくぐると若女将と思しき女性が元気よく迎えてくださいます。
8席ほどのカウンター席のさらに奥にテーブル席が配置されているという造りの店内。
カウンター席に通されます。私よりもはるかに上品で金銭的にも余裕のありそうな
人生の諸先輩方が一様にやや緊張した面持ちでお食事の説明を聞いておられます。
これが有名店のオーラなのかと思ったりしました(笑)。
カウンター席といってもいわゆるカウンター割烹のスタイルではなく、カウンター先に
暖簾で仕切られた調理場があり、その暖簾をくぐって女将・若女将、その他の給仕
さんが行き来し、お料理を運んで来て下さるというスタイルです。
予約の際に、お昼の献立は5000円・7000円、それ以上は夜の献立と同じ内容に
なるとの説明を受け、5000円の献立と7000円の献立の違いをお聞きしたところ、
氷見そうめんと鮎の焼き物が入るかどうかの違いだということでした。
一品増と焼き物の違いか・・・。
5000円と7000円と言ってもサービス料が10%上乗せされるので、5500円と7700円
で2200円の差があることになります。この2品で2200円の差は私には少し大きいと
判断し、初回ということもあり、ここはシビアに5000円の献立を選択。
ちなみに、7000円の献立を頼んでいらっしゃる方もそれ以上の献立を頼んで
いらっしゃる方も様々いらっしゃるようにお見受けしました。
もちろん安い献立だからと言って邪険に扱われることはありません(笑)
さてさて待ちに待ったコースが始まります。8月の5000円の献立内容は以下。
・食前酒
オールドバカラかな?なんだかすごいグラス。少々の氷で程よく冷え、かつ
程よい甘さの梅酒。食前酒らしい爽やかな味。
・一献
ここで大女将から一献。○春っていう銘柄だったかな。失念・・・。
・先附
鳥籠のような籠を開けるとこれもバカラ調の重厚で涼しげな器に彩りよく
盛られた酢の物。パプリカに海老に南瓜等。可愛らしい団扇の箸置きから
箸を取り一口。マスカットの甘みがいいアクセント。ゼラチン状のお酢の酸味も絶妙。
・お椀
梅煮と鱧の椀。漆塗りの美しいお椀で供されます。最初にお出汁を頂くと何とも
上品なお味。ただ、いくらなんでも薄いかなと思っていたら、梅煮と一緒に頂くことで
まさにいい塩梅に。ハモにはスダチの皮が添えられ見た目にも美しい。
・向附
これまた涼しげで美しいガラスの器に盛り付けられたるは、シビとイカと鯛。
氷の影響かシビは少し水っぽく感じ、鯛は天鯛独特のもっちりとした食感ではなかったです。
イカは何のイカですか?と説明を求めた所、聞いてきますと給仕さん。ヤリイカだそう。
細かく包丁が入れられ程よい弾力と旨味。これは美味。
・八寸
続いて八寸。銀色の器に美しく盛られています。
本物と見間違えるようないちじくの器に盛られたいちじくの身と青菜の白和え、
鱧の押寿司は山椒の香りで。八幡巻きにトウモロコシの天ぷら、サツマイモの甘露煮に枝豆。
スズキの南蛮漬け。どれもとても上品な味わい。
・蓋物
レンコン餅と冬瓜、椎茸のくず餡。椎茸には生姜が添えられています。
レンコン餅の優しい味わい、淡泊な冬瓜、香りのいい椎茸を美味しいお出汁が
まとめあげ、日本人であることの喜びを感じます。
・食事
梅鯛茶漬け。梅で炊いた鯛をご飯がぐるりと包み込み、美味しいお出汁をはった一品。
ここでもまたお出汁のおいしさに感激するとともに、香の物の茄子の浅漬けが素晴らしかったです。
・甘味
黒豆の羊羹と牛乳の羊羹。羊羹というより食感はプリンに近いかな。
甘さも程よくて辛党の私にも食べやすい甘味でした。
・その他(お酒)
ビール。ビールは銘柄の指定はあるか?と問われます。この辺からしてポイント高。
国内メーカー5種類から選べます。私はサントリーのプレミアムモルツを(1000円)。
若女将のお酌でうすはりグラスでグイッと一口。
日本酒。銘柄は少なく見積もっても全国津々浦々30種強はあるでしょうか。これには
驚いたなあ。さすがに決めかねて若女将に八寸に合う銘柄を問うてみた所、京都の純米
大吟醸酒で辛口ではあるけれど香り高いものをお勧めしているとのこと。これまた銘柄失念・・・。
ではそれをと注文(1500円)。まさに自分好みのお酒でこのお酒ならその金額でも何ら不満
はありませんです。
日本酒は1200円~2000円前後のものが多数であったように記憶しています。越乃寒梅
の特選酒なんてのもあったかな。どんなお味なんだろう。
「以上で、本日のお料理は終了でございます。有難うございました。」との一言を受け現実世界
に引き戻されることになります。
食事を終えた感想としては、和食の奥深さや日本人のおもてなしの心、自分が日本人であることを
改めて認識させていただけた点に感謝したいと思いました。
丁寧にひかれたお出汁を基本にそこからさまざまな創意工夫を経て客人に出される一品の多様性。
常に控えめで自らは一歩下がり、客人を立てる日本人の奥ゆかしさに共感できたこと。 味覚だけ
ではなく、器や盛り付けの美しさをお店のもてなしの一つとして受け入れることができる感性を辛うじて
ではあるけれども持ち合わせていたこと。
桜田さんは高級感もあるので接待等にももちろん使えますが、5500円で日本人の和の精神を
リロードできるお店と結論付けておきたいと思います。少し大げさですね(笑)
桜田さん出身の方が京都だけでなく神戸などでも活躍されるようになってきた昨今。
ますます桜田さんの素晴らしさが際立つことになるのでしょうね。
「和」の原点たる京の地で、日本人の心である「和」食を楽しみたい方に是非お勧めです。
ごちそう様でした。