2回
2016/07 訪問
江戸時代から続く東海道沿いの老舗
【再訪】
久しぶりに立ち寄った、江戸時代創業という老舗の蕎麦屋。
この日は大井町で落語会があり、オフクロを35年ぶりの「落語見物」に連れて行きました。
その落語会がハネたのが18時15分頃。
1000人入る大きなホールなので会場から出るのにもそれなりの時間がかかり、駐車場を出た時には18時40分近く。
この時間ではいつもの「オフクロメシ」を作るヒマもないので「オフクロ、たまには蕎麦でも喰って行くか?」と聞くと「まかせる」というので車で5分ほどのコチラへ。
足の悪いオフクロ連れなので車で来てしまった手前、アルコールは呑めません。
夜の時間なのに仕方なく、アルコールなしで「いきなり蕎麦」。
アタシは帰宅してから呑みたいので軽く「おろしそば」。オフクロは迷っているようなので「天ざるにでもすれば?」とアタシ。「じゃあ、それにしよう」とオフクロ。そんなわけで、注文が決まります。
店内は「呑み客」がほとんどで大混雑。「ちょっと時間がかかるかな?」と思いましたが6~7分と、まずまずの時間で蕎麦が運ばれてきます。
オフクロの「天ざる」は当たり前のように「エビ」がメイン。
アタシの天敵なので自宅での「オフクロメシ」にはエビは登場しません。よって、オフクロは久しぶりにエビを喰える・・・・と言うことです。
ウマい天ぷらをつまみながらウマい蕎麦を手繰ってご満足の様子。
アタシといえば、大根おろしと鰹節、そして三つ葉と水菜の入った器にツユを注ぎますが、まずはツユをつけずに蕎麦の香りと歯触りを確認。
やはり相変わらずウマい蕎麦。視覚的にも緑が勝った手打ちの蕎麦は見るからに「ウマい蕎麦」。
2口目からは大根おろしをからめて手繰ります。ツユはかなり濃い辛口。ただ、大根おろしがあまり辛くないのが物足りないところ。
蕎麦の量は少ないので、帰宅後にアルコールを・・・・と目論むアタシにはピッタリの量。
オフクロも「天ぷら食べながらだとちょうどいい」と申しておりました。
そして、蕎麦湯。
ツユは徳利で多めの量が出てくるので濃淡を調整できます。
ツユは元々、かなりの辛いので蕎麦湯との相性はピッタリ。その蕎麦湯、やや白濁していて香りが良く美味しい蕎麦湯。
「おろしそば」ということでネギが無いのが残念ですが、美味しい蕎麦湯で仕上げ。
すると、オフクロも「蕎麦湯、飲んでみるかな?」と。
どうやら、86にして蕎麦湯「初体験」のよう。まぁ、オヤジが不粋な人で麺類はほとんど食べず、外食といえば「呑み屋」くらいしか入らなかった人なので、地方出身のオフクロが初体験でも不思議はありません。
そして、辛いツユだったのが蕎麦湯で伸ばすことで飲みやすくなり、また、蕎麦の香りを楽しむことを覚えたようです。
オフクロと2人で外食するのは30年ぶりくらい。
まぁ、この先、何度か外食もしてみたいと思ってはいますが・・・・・。
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'11.08.07
創業が「江戸時代」というこの老舗。
江戸時代創業らしく旧・東海道沿いにお店を構えます。江戸時代の旅人もここでそばを手繰ったのでしょうか?。この品川・立会川近辺は幕末の頃「坂本竜馬も立ち寄った」と言われますから、もしかしたら坂本竜馬もそばを手繰ったかもしれません。
そんな歴史のあるこのお店、外観も料亭や割烹店と見間違うほど純和風の造り。
それでも決して敷居が高いわけではなく気楽に入れるお店。お店の中は清潔感あふれる小ぎれいな造り。通常のテーブル席と小上がりの座敷があります。
そして中庭があるのですが、この中庭から奥は、今までの空間と趣を異にしています。そちらの空間はまさに「料亭」のような造り。言うならば「離れ」のようなつくりで「そば会席」が味わえるのです。
この界隈には大企業の「東京支社」や「品川支社」的な会社が多く、日本人のみならず、外国からのお客様の姿もよくお見かけします。きっと「日本の風情」を楽しめるのだと思います。
さて、お目当ての「そば」。
アタシは「もり」専門で、この店ではいつも「せいろ」という事になります。
季節によるのかもしれませんが、「そばの香り」が引き立った上等のそばです。ツユにはつけず「そば」だけをひと口ふた口・・・・。口の中にほのかなそばの香りが立ちます。
やはり、ツユはツユだけで口に含むと、上品なダシとまろやかな醤油の風味が鼻に抜けるような感じ。
ここで、そばをツユにつけていただく至福の時間・・・・。
これが「そばはご馳走」だと思える瞬間。
本来は「鴨なんのヌキ」あたりでパイイチ・・・・といきたいところなのですが、この店、ビンボー人にとってはチョイとばかりいいお値段。普段は「板わさにビール」くらいがせいぜい。それでも、厚焼き玉子など、チョイとつまめる肴も揃っています。
昔は「ビンボー人が寿司屋、小金があるときはそば屋」で呑んだと聞きます。そんなことを考えながら、フトコロと相談が纏まった時には贅沢したい・・・・ってなそば屋です。
趣のある店構え
ウマいっ!
薄暮の吉田家816.-7.23)
蕎麦のメニュー(16.07.23)
肴のメニュー・1(16.07.23)
肴のメニュー・2(16.07.23)
オフクロの天ざる(16.07.23)
アタシのおろしそば(16.07.23)
おろしそば・アップ(16.07.23)
蕎麦湯を注ぎます(16.07.23)
蕎麦湯がウマいっ!(16.07.23)
2016/07/23 更新
品川宿の南端、旧東海道に面した江戸時代創業の老舗蕎麦屋。
当時はまだ元気だったオフクロを落語見物のあとに連れてきて以来の8年ぶりの訪問になります。
この日は、引き合いのあった物件がひとりでは手に負えないくらいの大規模なモノもあって、20年来にわたって公私に付き合いのある先輩格の人が勤務する会社を取引先に紹介し顔合わせ。
その帰り道「昼メシでも喰って帰るか?」と言うことになります。
現在は湘南エリアに居住する人ですが、鶴見の出身で奥さんはアタシと同じ羽田出身。
ということもあってか「品川にウマい蕎麦屋があるって聞いたけど知ってるか?」と聞かれたので「知ってるよ」と答えます。
「じゃあ、そこ行こう!」と言うことに。
アタシは「ウマいけどちょっと高いよ」と答えましたが「決まるかどうかわからあないけど。紹介
してもらったからおごる」とのこと。
ありがたく世話になります。
オフクロを落語会に連れて行き、その帰り道にこの店に立ち寄っていら8年ぶりのウマい蕎麦ですがちょっと値の張る高級蕎麦になります。
店に到着すると「結構高いな」と。「でも、おごるから」隣入店。
ピークは過ぎたであろう12:45頃ですが、店内8割ほどの客入り。
メニューを見て「鴨せいろ」をお願いします。
仲間も「俺も同じでいいや」と。
この鴨せいろ、2700円します。
現在、失業者状態のアタシにはとてもとても手が出ませんが「おごり」と言うことで・・・・。
待つこと7~8分。
鴨せいろが運ばれてきます。
緑がかったやぶ系の蕎麦は相変わらず。
ただ、ハッキリいって蕎麦の量は少ないです。
鴨つけ汁は徳利に入っています。
そば猪口に鴨とネギ、ここに徳利からツユを注ぎます。
その前に蕎麦をひと口。
蕎麦の香りが鼻に抜けます。硬めの茹で加減、コシを感じる蕎麦でウマいです。
そして、熱い徳利を持ってツユをいれたツユにくぐらせて蕎麦を手繰ります。
濃い目の辛いツユでいかにも「江戸前」。
ただ、鴨の脂はかなり控えめで、ツユは鴨のうま味はあまり感じません。
鴨は本鴨と思われ、脂身の少ない部分が使用されています。鶏肉と違って、ちょっとクセのある「鴨肉」としてはウマいです。
ウマい蕎麦ですが少量なのですぐに手繰りおわります。
そして、蕎麦湯。
これが濃厚。とろみのある白濁した蕎麦湯でそば猪口に入れるとツユの色が変わります。
蕎麦湯も「蕎麦の香り」がする美味しいモノ。この蕎麦湯でウマい蕎麦を手繰ったあとの余韻に浸ります。
この日はありがたく「ゴチになります」の日になったのでした。